RUSH

Released 01(US 08)/1974


FINDING MY WAY
NEED SOME LOVE
TAKE A FRIEND
HEAR AGAIN

WHAT'S YOUR DOING
IN THE MOOD
BEFORE AND AFTER
WORKING MAN


ファインディング・マイ・ウェイ

オー、イェイ!
僕は行くよ、君を捕まえに
ああ、座んなよ
僕は行くよ、君を見つけに
オー、イェイ!
自分の道を見つけにね

ずいぶん遠くまで行ってきた
何年もの時間を無駄にしてきた
それに、悲しい歌をいくつか歌って
そうさ、苦い涙を流したこともあった

気を付けなよ
僕が行くから
気を付けなよ
そこに行くから!

僕は走っているよ
家に帰る道を見つけようとしてね

僕は行くよ、君を探しに
ああ、座んなよ
僕は裏口から行くからね
自分の道を見つけに

君は僕に正しいことなんか、なにもやっちゃいない
悪いことなら、やってくれたけれどね
僕を毎晩一人でほったらかして
その間、僕は悲しい歌を歌っていたよ

気を付けなよ、僕が行くから
気を付けなよ、そこに行くから

僕は走っている
家に帰る道を見つけるために
僕は行くよ
そうさ、僕は走っているんだ
行くって言ったろ、君をつかまえるためにさ
僕はそこに行くよ

僕は見つけているんだ
家に帰る道をね
根無し草の人生には、もう縁きりだ

オー、イェイ!
自分の道を探すよ




ニード・サム・ラヴ

こっちを走り
あっちを走って
女の子を捜し求めてきた
それ以外、なにも必要なものはないのさ
この広い世界中
それ以外に欲しいものは、なにもないんだ

早く欲しい
今すぐ欲しい
僕がふけ始める前にね
だから僕は探している
だから毎日毎晩、探し続けているんだよ

ああ、愛が欲しい
愛が欲しいんだよ!
そうさ、僕は愛が欲しいんだ
この気持ち、とても無視はできないよ

こっちでがんばり
あっちでがんばってきた
一週間は探し回ったよ
それから僕は奇妙な興奮を感じ始めた
僕は弱気になり始めたんだ

若い男が生きていくために必要なもの
僕はそれを求めているんだ
今すぐ欲しいんだよ
だから僕はこのメッセージを君に届けよう
なんとかして、どうにかしてさ

ああ、愛が欲しい
愛が欲しいんだよ
そうさ、僕は愛が欲しいんだ
この気持ち、とても無視なんかできないよ




テイク・ア・フレンド

君を見ていて
どうすれば良いのか考えているんだよ
君には友達がいないみたいだね
誰も最後まで君のそばには、いてくれない

友達を作りなよ
最後までその人と付き合うんだ
男だって、女だっていいさ
そうすれば、すてきな気分になれるよ
楽しくなれるさ

君は今のままでもいいと思っているんだね
そして毎晩一人寂しく過ごすのかい
君には友達が必要だよ
いつも頼れる人がね

友達を作りなよ
そして最後まで友達でいつづけるんだ
男だって、女だって良いさ
そうすれば、すてきな気分になれるよ
楽しくなれるさ

忠告が必要なんだろう
僕なら、良い助言をして上げられるよ
だからさ、君には友達が必要なんだよ
最後までずっと君のそばにいてくれる人が




ヒア・アゲイン

この曲、前にも演ったことがある
数え切れないくらい何度も
だから、メロディーが今も頭の中に響いている
それは新しいアイディアとなって膨らみ
和音や音符が流れ出してくる
山から川が血を吹くように

昔を振りかえって
その頃考えていたことを、すべて思い返してみると
それは今まで学んできたことの反映なんだって思う
そうさ、それは人生で一番つらい時だろう
それは頂上を極めた時さ
永遠に揺れ動いている世界の、頂上にいる時なんだ

君は声を上げて笑うことは、できるって言う
でも君の目はガラス珠のようだ
見えているかい、わかるかい、僕が今何を感じているかが
そうさ、僕は君の顔を前に見たことがある
いたるところで、見かけたよ
何の前触れもなく、僕の前に現われるんだ

でも、それから変わっていくだろうか
ずっと同じままでいるのだろうか
すべてが終わってしまう前に
それを知りたいと思うよ。
そうだね、なにか演ろう
そんなに長くはない奴を
いったん止めてまた繰り返す前には、終わるような奴をね

ああ、君はまた、再び変わっていってしまうんだろうか
ああ、僕は同じ場所に長い間いすぎたようだ
それはまた、再び変わっていくのだろうか




ホワッツ・ユア・ドゥーイング

指を宙に立てて
君があそこに立っているのを見たよ
僕らが何をやっていても
君が望めば、なんでもやってくれると思っている

君は何様のつもりなんだ
君は自分がスターだと思っているんだ
街を席巻しようとし
いつも僕らをへこませようとする

まあいいさ、君はそれで良いと思っているんだ
君は自分が見えないところにいると思っている
なにか言ってくれないか、ミスター
なぜ君は僕らをイライラさせなきゃならないんだい

君は努力していると言う
でもそりゃ、嘘だ。自分でもわかっているだろう
君にはなにかゴキゲンなものが必要だと思うね
バカなまねをしているって、誰が思う?

さあ、変わったほうがいいよ
人生設計をもう一度やりなおした方がいい
なにかを話し合った方がいい
それとも、少し散歩に行ってもいいかな

君はそれでいいと思っている
君は自分が見えないところにいると思っている
なにか言ってくれないか、ミスター
どうしてそんなに僕らをぎくしゃくさせるんだい?

君がやっていることは知っているよ
でも、それはみんな間違っている
君が何を感じているのかは知らないけど
その思いをずっと感じ続けてきたことは知っているよ




イン・ザ・ムード

さあ、ベイビー
君の笑顔が好きさ
こっちへ来て話さないか
ちょっとだけでいいから

君は僕を夢中にさせる
その眼をくりくりさせるやり方で
こっちへ来て、一緒に座らないか
ありったけの嘘を聞かせるから

ヘイ、ベイビー、8時15分前だ
僕はその気になってきたよ
ヘイ、ベイビー、もう時間も遅い
そろそろ行動に移りたいよ

さあ、ベイビー
そんなに早口に話さないでくれよ
ただ、楽しい時間を過ごそうとしているだけなんだ
できるだけ長くこうしていたいんだよ

何もかもが、ぼやけていく
恋人よ、君はどこへ行くんだい?
僕はただ、知りたいだけなんだ
君はそんなことを、どこで覚えたんだってね

ヘイ、ベイビー、8時15分前だ
僕は、その気になってきたよ
ヘイ、ベイビー、もう時間も遅い
そろそろ行動に移りたいよ

さあ、ベイビー
君のスタイルが好きさ
僕は本当に君の虜さ
骨の髄までね

ああ、君は僕を夢中にさせる
君こそ、たった一人の人さ
君をロックさせたいな
夜がふけるまで




ビフォー・アンド・アフター

恋人よ、今日の日曜日の昼まで、君に会わなかったね
僕ら(の愛)が消えていくなんて、
そんなこと、まだ信じてはいないけれど
でもたしかに、待つ必要はあると思うよ

そして君はとうとう
僕が言わなきゃならなかったことを数え上げ始めた
さあ、今が良い時期だ
それは今日なんだ

たぶん僕らは話し合うこともできたし
お互いちゃんとしようと努力することもできたと思う
でもこの長い年月が過ぎたあとでは
たぶん、もうもう遅すぎる

君は僕が言わなかったことは
数え上げたりはしないね
僕らはもう、どうにもならないのかな
僕はずっと、君と話し合おうとしてきた
でも君はただ、じっと見つめているだけ

僕はそんなのは見たくない
君にそばにいて欲しい
君に僕の恋人になって欲しいとは思わないけれど
僕は君のいい人でいたいよ

これで僕の話は終わりさ
そして、もう繰り返す気はないよ
君はいつものように数え上げるか
それとも僕の人生から出ていってもいい

それとも、君は出ていくのかい?
この寒い外へと
君がもう一度僕の愛を得るまでに
君はきっと年を取りすぎてしまうだろうね

だから、僕は君に言っているんだ




ワーキング・マン

僕は七時に起きて
九時に仕事に行く
生きるための時間なんて、ありゃしない
僕は、いつも働いているんだ

今の自分より
もうちょっとましな生き方もあったんじゃないかって
そんなふうにも思えるよ
だから、みんなそんな風に呼ぶんだろうな
連中は僕を労働者って呼ぶんだ

みんな僕を労働者(働く人)って呼ぶ
たぶん、僕はそうなんだろうな

僕は五時に家に帰って
冷えた、うまいビールを飲み干す
でも、いつも考えてしまうんだ
どうしてこんなことしか、できないんだろうって

今の自分より
もうちょっとましな生き方があったんじゃないか
そんな風にも思えるよ
だから、みんなそう呼ぶんだろうな
僕のことを、労働者(働く人)って

みんな、僕を労働者だと言う
たぶん、僕はそうなんだろう

そうさ、みんな僕を労働者だと言う
たぶん、僕はそうなんだろう



あくまでも私的解説

──なんだか、同じバンドとは思えません。(^_^;) あらためて、Neilが作詞に果たした役割って凄いな、と思うばかりです。 ファーストの時点では、RUSHは典型的なロックバンドですね、少なくとも、歌詞の面においては。サウンド面でも、かなりZEPの影響が 色濃く(What's Your Doingなんて、リフはもろHeartbreakerだし)、類型的な感じではありますが、個性の萌芽は感じさせます。 (Working Manの中間部とか、Before And Afterの構成など、けっこう凝っていると思う) 

 すいません。このアルバムでは他のように一曲ずつの解説は省きます。あまり意味なさそうですし、歌詞も読めばわかるストレートさ ですから。ただ、The Camera EyeというRUSHのウェブマガジンの投稿で、"Working Man" と"Take a Friend"は、歌詞の点で つながっているのではないか、と言う指摘がありました。「ずっと働いてばかりだ。家に帰っても、ビールをあおるくらいしか楽しみが ない」と言う"Working Man"に対して、「友達を作りなよ。そうすれば楽しくなれるから」と提案するのが"Take a Friend"だと。 なるほど、そう言う見方もできますね。

   この頃の歌詞は「適当に埋めただけ」だと、「VISIONS」に書いてありましたが、それでも、いくらかでも意味のあるものを作ろうと した、と言う努力は買いたいと思います。そうでないのも、ありそうですが‥‥^_^;)
 同じく「VISIONS」によると、初代ドラマー、John Rutseyが「歌詞は毎晩適当に変わっていって、ある意味行き当たりばったりなところがあったから、 歌詞をもう少し改善しようとして、いくつか詩を書きなおしたんだ。でも破いてしまって、みんなに見せなかった。なぜそんな利己的な 振る舞いをしたのか、わからない。混乱していたんだ。だからアルバムの歌詞は古いままになってしまったんだ」というようなことを 言っていたそうです。当時彼はすでに脱退のことが頭にあって、ちょっと精神的に不安定になっていたようです。
 でもJohnの歌詞って、どんなのだったのでしょうね。

 ところで、このアルバムの歌詞にはイェイ、とか、オゥ、ベイビー、などのかけ声がかなり多いのですが、それ全部訳すと、かなり おマヌケになってしまいそうだし、いわゆる合いの手にはあまり意味がないと思ったので、一曲目以外は、ほとんど訳しませんでした。
 私は1stから3rdまではアナログ盤もCDも輸入盤でしか持っていないので、歌詞はPOWER WINDOWS からもって来たものですし、原対訳もDSとRestrospectiveについていたもの以外は、知らないのです。ですから参照はできませんが、Restro〜についてきた"Finding My  Way"は、その合いの手も忠実に訳されてあって、思わず笑ったものでした。(もとがそうなんですから、対訳者の方に罪はないんですが)

 このアルバムは自費製作で、少しでもスタジオ代を安く上げるために、深夜の時間帯を使って、一、二週間で仕上げられたものらしい です。「VISIONS」によると、この頃の彼らはクラブで夜七時から一時までのギグをこなしたあとスタジオ入りし、朝まで作業して、 それから家に帰って仮眠し、午後はクラブ出演のための準備に追われる、と言う殺人的な生活をしていたそうです。若いからこそ (AlexもGeddyも当時20歳、若いですよねぇ、本当に)、そして夢中で夢を追いかけていたからこそ、そんな時代も充実して過ごして こられたのだと思います。Neilが加入したあとも、70年代はずっとハードスケジュールに終われる生活だったそうですが、バンドもまた 飛躍的に成長していきました。
 これは、彼らの記念すべき第一歩ですね。まだ2/3RUSHですが。

☆ HISTORY OF EARLY RUSH


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