大地の奥深くより命の水が懇々と湧きいずる【池山水源】次へ前へ

1995,06,24更新

『池山水源』 の地図と案内

  池山水源の木漏れ日あふるる
 透明な湧水の中に鎮座される水神様
池山水源MAP  今回は、ちょっと趣向を変えて、山のてっぺんではなくちょっと下った谷間にある、名水をご紹介しましょう。

 日本百名水の一つに選定されて、随分周囲が整備され、観光客の方も増えてきましたが、そんなになるずーーっと昔から、この泉には懇々と美しい命の水が湧いていました。その泉の水は周囲の田畑を潤し、人々の生活を支えてきたのです。以前は、寂れた村はずれの鬱蒼とした森の奥のひっそりとした泉だったのが、観光化という人間の欲望ですっかりその姿を変えてしまったのです。昔の風景を懐かしむ人々の数もきっと少なくはないはずです。そっとしておいて欲しかったというのははかない望みだったのでしょうか。
 この泉の水はすばらしい味がします。そっと口に含むとえもいわれぬ甘みがあり、久住山塊に降った雨が長い年月を掛けて、地下を旅し、磨き抜かれて湧き出てきていることを静かにしかし力強く物語っています。ミネラルを多く含んだ水はそのままでももちろん、お茶にコ−ヒ−にと姿を変えても力を失うことはありません。ぜひ、みなさんもこの水に出会いにいらっしゃいませんか?

池山水源の水神様
池山水源流出堰 6月23日(晴れ)

 梅雨空の合間から日の光が見え隠れするちょっと蒸し暑い一日になりそうな今日、涼を求めて熊本県は産山村にある「池山水源」へ家族みんなで出かけた。昨日までの雨の名残か、時々空から小雨が降る中を、一路熊本市から大津、ミルクロ−ド(前回の尾ノ岳行きと同じル−ト)を経て、阿蘇を目指す。阿蘇からは、やまなみハイウエ−(九州横断道路)へ向かい、一望三山の台のところから、産山村へ降りる。これから道標に従って進むと、ちょうど瀬の本の高原に突き上げるところに目指す池山水源がある。

 きれいに整備された、大きな駐車場があるのでここに車を停めて、片手に水のタンクを忘れずに、てくてくと水源へ向かう。売店や、ます釣り場やそうめん流しのお店のそばを抜けて、100mほどで水源である。入り口に下の写真のような看板が立ち、水源の説明をしてあるので一読しておこう。湧水量は毎分実に30tonと膨大な量であり、いきなり大きな川となって流れ出ている。水は、大きな池となっているが、水を飲むところが作ってあるので、そこで存分に味わう、うまい!もちろん、池から直接すくって飲んでもかまわない。ただしこの水源は現在も、水道に使用されているので、汚すのは厳禁である。早速、タンクに水を一杯にしてひ−ひ−言いながら車まで運んだ。

池山水源案内板 看板には
  1. 湧水量:毎分30トン
  2. 水温 :13〜14℃
  3. 標高 :780m
  • 全国名水百選
  • 熊本名水百選
  • 熊本緑の百景

        などの文字が見える。         

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