:東京引っ越し記念 番外編2
関東でも家族一緒『奥秩父の主峰 金峰山(2599m)』

次号は○△×だぞ!
 

2001,09,22−23山行、10,01掲載 

素晴らしい初冠雪の富士山が祝福してくれた金峰山行

登山道途中、樹間の富士山 

 お家のダンボ−ル群も、ヘヤの隅っこに押しやって、すっかり片付け完了の誤った認識の中、いきなり、町田市の山荘がある長野県川上村に出かけることにしました。

 川上村に行くのなら、登れる山はどこだろうとガイドブックを覗くと、勝沼ICから林道を分け入った先に、奥秩父の盟主、日本百名山の一つ【金峰山(2,599m)】が、そびえているではありませんか。この山は、以前から、熊本市のシンボルとして毎日望む【金峰山】と同じ山名なので、興味があった山です。また、山頂近傍の大弛峠まで、車道が延びているため、家族連れにはアプロ−チがしやすい上に、その大弛峠から林道を長野県側に40分も下ると、川上村の町田市自然休暇村に到達できるといった、素晴らしい位置関係にあることも分かりました。

 これは登るしかないというのが結論です。早速、時間割を考えてみると、町田の自宅を、朝の4時に出発すれば、8時に登山口、11時すぎにに山頂といった、子供には少し辛いですが、何とかなる事がわかり、最終決定としました。

登山道から金峰山を望む

9/21、出発の前夜は、準備を早々に整え、早々と就寝・・、というのが当初の予定でしたが、何せバタバタするのが大得意な我が一家、どうにか、準備を終えて、就寝したのは23時、明日起きれるのかなと少し不安でした。

9/22 3:20 目覚ましの音よりも10分早く、起床。家人が寝ているところで、ごそごそと水筒などを準備し、いよいよ、全員をたたき起こす。

4時に出発し、一路、勝沼ICを目指す。中央道に入ると、早朝にも関わらず、車が沢山、流石東京の人は早い!でも、こうしないと渋滞に捕まっちゃうんですよね、みなさん。

予定より、少し早く大弛峠に、周辺はもう、車々で峠から随分離れたところに駐車。外は寒い、氷点下になっている様子。そそくさと、準備をして早速、登山道に取り付く。さすがに、もう周辺は明るい。

峠からは、どんどん高度を稼ぐ。といっても、峠が既に2360m、標高差が少なく、2600mクラスの山に登る感じとはほど遠い。子連れにはコレはありがたいことである。

みんな、寝不足と寒いのとが重なって、ご機嫌は逆さま!愚痴ばかりで、なかなか、歩きが遅い。それでも、15分も歩くと、体はぽかぽかしてくる。車を離れるときに着た服を、一枚一枚と脱いでいき、ザックのお荷物が増える。その分、愚痴も増えて、終いには帰るの声が・・。トホホホ、今回の山行は風前の灯火!

それを救ってくれたのが、日本最高の名峰【富士山】、樹間にその姿が見えると、子供達から歓声が上がる。一昨日からの冷え込みで、写真のように、6合目以上が冠雪し、実にバランスのとれた良い姿で、我々に微笑んでくれる。それにしても、雲一つない快晴とはこのことといったような素晴らしい天候で、まるで絵はがきを見ているようである。

みんな揃って登頂記念 

山頂には既に氷が

最初登りの後は、尾根歩きとなり、柔らかな山の稜線に沿った、アップダウンの連続である。ほぼ、1時間で、朝日岳山頂である。ここで2538m随分登ってきたものである。しかし、これからが長い、途中、二枚目の写真のように、ふわっとした曲線で構成された、金峰山の山頂と、そのシンボル「五丈岩」が、見え隠れするが、なかなか到着できない。というより、道はどんどん下ってしまう。登山に来ているはずが、山下りになっているのではと心配になる。

 朝日岳よりほぼ2時間、最後の急登をつめ、森林限界を超えるとすぐにごつごつした露岩がごろごろし出し、程なく山頂である。

 標高は、2599m、子供達にとっては人生での到達最高点である。秋晴れの中、360度全く遮るもののない、絶景である。山頂の岩場のくぼみには、折からの冷え込みで、5cm近い厚みの氷が張っている。そういえば、途中の登山道のあちらこちらに、霜柱が立っていたことを思い出す。

いくら寒いとはいえ、まだ9/22、さすがに紅葉には早く、ナナカマドの葉が少し色づいている程度であった。しかし、山頂付近には、秋の訪れを予感させる木々が、少しではあるがその装いを変えつつあった。

右の写真は、富士山の稜線を背景に、そんな色づき始めた木の葉を捉えたものである。

しかし、この写真とは裏腹に、山頂の日向は結構暖かく、ビ−ルをぐびりとやると、うとうとしだすていたらくであった。今日は、朝が早かったので、コンビニお弁当は少し寂しいが、この風景はそれを割り引いても、おつりが大量に来るほど素晴らしいものである。

 このあと、元来た道を大弛峠まで引き返し、無事、川上村への宿泊となった。そのことと、最終日の渋滞に関しては、また別項で述べたい。

山頂からの合成パノラマ写真。左から富士山、南アルプス、八ヶ岳と千両役者が揃い踏み。山頂先は五丈岩。

 雲一つない大パノラマの富士、南アルプス、八ヶ岳

sankouki