:九州中央山地の盟主、九州山脈縦走の起点
向霧立越『国見岳(おおぐるみ)』1739m

前へ2000,09,16(山行は8/11)  2004,04,01見直し次へ

一番下に地図があります。地図へジャンプ 国見岳山頂に建つ祠と入道雲
  日本の山は昔から山岳信仰の対象となっていたため、山頂に祠のあることが多い。先日登った【祖母山】や【湧蓋山】にも石の祠がある。また、高千穂の峰の天の逆鉾はあまりにも有名である。どちらかというと久住などの山頂の開けた山には少なく鬱蒼とした森に覆われた山の山頂に多いようである。

 こんな風に祠のことを考えていたら無性に【国見岳】に登ってみたくなった。山頂に立派な祠があり、山頂直下でぱっと視界が開けると登山者の目にその雄姿が飛び込んでくるため、非常に印象に残る祠のある山である。

国見岳山頂の祠

ヒメレンゲ

     ヒメレンゲ(登路途中にて)

今回の【国見岳】は熊本県と宮崎県の県境にそびえる、標高1739mの山である。この名を持つ山は数多いので、紛らわしいため、向霧立越にある、九州中央山地の盟主【国見岳】と呼ぶのがよいと思う。その名に恥じない素晴らしい山である。

今回の登山は正面登山口となる熊本の内大臣渓谷から内大臣林道に沿って入った、『杉の木谷コ−ス』を利用した。杉の木谷登山口は熊本市からだと内大臣渓谷の入り口の内大臣橋まで1時間、それからダ−トの林道を小1時間で広河原、少し行くと『ゆうがわ谷コ−ス』の入り口に登山口の道標があるが、それを通り過ぎてもう少し行ったところにある。

その名のとおり、谷川に掛かる橋の根元が登山口となっている。ここに、登山届を書くポストかあるのでこれに記入して登路に取り付こう。

 

この日は、父と二人で午前6時に家を出て、8時に登山口着、装備を整えて登る。最初は人工林と自然林の入り混じった中のガレた急坂をジグザグに登る。このあたりはフタリシズカやヤマシャクヤクの大群落であるが、もう花期は過ぎていた。

 ほぼ、40分で古い林道の跡に出る。これを右にとって15分ほど進むと林道跡が切れ左に道が登っている。ここから、少し急坂で喘ぎながら上ると昔の向霧立越えの道に出るこれを左にとって林道分岐からほぼ1時間で最後の水場に至る。ここはもう頂上直下でこれから300mで頂上にたどり着く。この水場から上はツクシシャクナゲの大群落で花期はさぞ見事である。また、オオヤマレンゲの姿もちらほら見られる。

 

水場

国見山頂 頂上手前のピ−クからは前述の祠が青空をバックにおいでおいでと手招きしてくれている。その姿に勇気付けられて頂上に至る。夏らしい、積乱雲の元アカネトンボが沢山舞っていて、遮るもののない素晴らしい景色とともに素敵な山行を盛り上げてくれた。

帰りは今来たコ−スを戻るか、自然林の多く残るゆうがわ谷コ−スを利用しても良い。この場合、ゆうがわ谷の登山口から、杉の木谷の登山口まで林道を車のところまで少し登ることになる。

トンボ

 

百合

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