内痔核
痔核の状態で１〜４度まであります。1度や2度では坐薬を用いたり、2度や3度には痔核に直接注射をするALTA(ジオン)療法を積極的にしています。外痔核を伴った3度や4度には手術が必要となります。当院では疼痛が少なく根治性の良い古典的痔核結紮療法(分離結紮術)を行っています。また最近は、ジオン注射と古典的結紮療法との併用療法が痔核根治術としての成績が良く、疼痛も非常に少ないので、患者さんに喜ばれております。


外痔核
初期のものであれば、坐薬や軟膏で血の塊を吸収させます｡しかし、塊が大きい場合や痛みに我慢できないときは簡単に血栓を除去します｡



痔瘻に対しては古典的痔瘻結紮療法(シートン法)を原則としています。症状が軽ければレーザーメスで痔瘻を開いて治しますが、複雑な痔瘻に対しては弾力のあるゴムを使用したり、痔瘻を融かす特殊な糸（薬線）を入れて少しずつ悪いところを治していく古典的な方法（シートン法）を行っています。これは古典的な痔瘻の手術を伝承したものですが、肛門機能に影響を与えず、傷あとも殆ど無くきれいに治すことができる優れた治療法です。



坐薬や軟膏、それに便秘も原因なので下剤も使います｡ただ、下剤は必要最小限にとどめ、便は少し形のある程度の硬さにして、徐々に下剤をやめていきます｡
また、肛門が狭くなっている時は、指や器具などを使って広げたり、手術で広げたりすることがあります｡