◇ 仏教質問箱 ◇
【数珠】編 そのB
【親玉・・・?】の話
数珠の中には、ひとつかふたつ、
他の珠よりもひときわ大きい珠があります。
数多くある小さな珠を【子珠(こだま)】と呼ぶのに対して、
その大きい珠のことを
【母珠(ははだま)】あるいは【親珠(おやだま)】
・・・と、呼びます。
盗賊の頭など、あるグループのリーダー格を
『親玉』と呼ぶことがありますが、
実はこの言葉は、数珠の【親珠】に由来するそうです。
一方、『金剛頂瑜伽念誦経(こんごうちょうゆがねんじゅきょう)』
というお経によると、
この親珠(母珠)を【阿弥陀さま】、
これを貫く紐を【観音さま】とみなして、
ひとつひとつ別の珠が、
一本の糸によってひとつにつながれている様を、
【人々の和合の姿】と、考えておられます。
“ この数珠玉は、皆さんのひとりひとりです。
この玉に【思いやりの糸】が通ると、
大きな【幸せの輪】ができるのですよ。 ”
・・・と、あるお坊さんが子供たちに向かって、
そんなお話をされていますよ、と、
数珠の本にも載っていました。
【幸せの輪】が、ドンドン大きくなっていくように、
大人たちも【思いやりの糸】をたくさん・たくさん、
紡(つむ)いでいきたいものですね。
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