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メンタルモデルと現実とのギャップが思いこみエラー原因: |
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人間は、客観的事実だけで状況を認識しているわけではありません。過去の経験や知識により、危険を予測したり、今までに経験したこともないようなことでも
推論し認識する能力を持っています。そしてその予測や推論に基づいて
頭の中にとりあえずのモデルをつくり(メンタルモデル)自分なりに「解ろうとし」行動します。
そのモデルが現実と異なりそれに気付かない場合にやっかいな「思い込みエラー」と呼ばれるものになります。
すこし専門的にいうと人間にとってわけがわからない状況は不安をもたらします。これを「認知不安」といい「早くわかりたい」、となります。
そして一方ではもっとわかるために情報の探索もしますが、それよりも「自分なりにわかってしまいたい」と頭の中に「メンタルモデル」をつくります。
とりあえず「なにかにみたてる」ことをして「なるほどそうか」と気持ちよくなりたい、というわけです。もちろんあたっていることもあるのですが。
(これが偶然でもあたっている場合には「名医」とあがめられ、そうでない場合には「迷医」の烙印をおされてしまったりします。
第25章参照。)
しかしメンタルモデルによる解釈が自分を主観的に安心させるものであっても、それが状況の妥当な解釈である保証はありません。
客観的状況の一部しかモデルに取り込まれていなかったり(視野狭窄)、客観的状況に含まれていない状況もモデル化してしまっている(状況の情報不足や独断的・偏見的見方)、
事があります。
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思いこみを助長する因子: |
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習慣化している行動や期待感:
⇒「また、あれだ」(frequency bias)、「あっ、あれ だ」(similarity bias)など
指導者や役職等の立場に固執するその人が大切にしている”こだわり”
⇒”おれは絶対正しい”と思うなど主観的な判断をする傾向
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