高砂駅の4番線・京成金町線に現れるということから名付けられた占い師の“ヨンバンセン"。占いがよく当たると評判になったが、なかなか出会うことができない占い師。物語は、駅の近<のうどん屋でアルバイトをする大学生章平を狂言回しにして、占い学校の経営者紅川朱実と学生が、ヨンバンセンの卦は何を言っているのか解き明かそうとして、それぞれの占い技術(?)を駆使するところを描いていく連作集です。当たるといわれながら、普通の人には何のことやらよくわからない易というところが、それじゃあ占いにならないだろ!と、突っ込みたくなりますが・・・。
占いに興味がなくてもテレビで今日の○○座の運勢はと言っていれば、つい聞いてしまうのですが、さすがに作品中にある占いの説明を読むのは、興味がない者としては辛いものがあります。巻末に詳しい説明もありますが、字面を追うだけで精一杯です。そこはさっと読み飛ばして、個性豊かな占い学校の面々がああだこうだと自説を展開するところを読むだけでも楽しめます。連作集ですが、第3話には唖然とさせられます。
それにしても、結局“ヨンバンセン"はいずこに? |