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よしもとばななの本棚

  1. デッドエンドの思い出

デッドエンドの思い出 文藝春秋
 僕が読んだ初めてのよしもとばななの作品である。実は本棚には「キッチン」の文庫本があるのだが、いわゆる積ん読のままで読んだことがない。今回たまたま書店の平棚に並んでいた本の鮮やかな表紙の色に惹かれて手に取った。帯に「これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。」と書いてあれば、本好きとしてはつい買って読んでみようかなと思ってしまう。出版社の勝ちである。
 内容は5編からなる短編集。著者は「この小説集に関しては泣かずにゲラを見ることができなかった」とあとがきで書いているが、僕にはそれほどつらい小説集とは思えなかった。特に、一番最初の「幽霊の家」は、ハッピーエンドの話で、僕は好きだったのだけど。
それにしても「キッチン」には著者名が「吉本ばなな」と表記されているが、この本では全部ひらがなとなっている。変更したのだろうか。
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