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田丸雅智の本棚

  1. E高生の奇妙な日常

E高生の奇妙な日常  角川春樹事務所 
 初めて読む田丸作品です。18編が収録されたショート・ショート作品集です。
 どの作品も、E高校が舞台となっているか、主人公がE高生あるいはE高校のOBです。話の内容は、SF的なものが多いのですが、SFというよりは、題名にもあるように“奇妙な”話といった方がいい作品ばかりです。何層も重なり合った自分を分離することができる男子高校生の話、感情が高まると身体から火を噴き出す男子高校生の話、勝手に動き出して恋愛までする自転車の話、骨が金属に似た成分でできている男子高校生の話、ロケット花火に跨がって宇宙に飛び出す男子高校生の話等々。
 ショート・ショートといえば、頭に浮かぶのは星新一さんですが、残念ながらこの作品集は、星新一さんの作品のように、風刺が効いていたりとか、ラストに驚きがあるとか、奇妙なら奇妙なりに心に残るものがあるといったものがありません。すぐにストーリーを忘れてしまいそうです。ちょっと僕には合わないかなぁ・・・。 
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