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身辺雑記(2007年1月)

2007年1月30日(火)
伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」購入

  今日は同僚が行く予定だった横浜出張に急遽代わりに行くことになりました。午後からの出張で、用事が終わったのがすでに6時近く。勤務時間も過ぎたし、職場に寄らずに家に帰ることにして、それではというわけで、新宿で東急ハンズと紀伊國屋書店に寄り道してきました。
 帰りの電車の時間までという慌ただしい時間の中でのんびりするわけにもいかなかったのですが、紀伊國屋書店で、伊坂幸太郎さんの「フィッシュストーリー」を購入しました。雑誌に発表した3編と書き下ろし1編からなる作品集です。さっそく、帰路の電車の中で読み始めました。出版前の本の紹介では、今までの伊坂作品に登場する脇役が出てくると書かれていたので楽しみにしていたのですが、「ラッシュライフ」のあの人が登場してきましたねぇ。さて、これからどんな作品の誰が登場してくるのでしょうか。今読書中の森見登美彦さんの「夜は短し、歩けよ乙女」もおもしろいし、今夜布団の中でどちらを読むか悩むところです。
  来月も貫井徳郎さんの新刊が発売されるほか、昨年ブレイクした道尾秀介さんの新刊も発売されるなど、また財布の中身を心配しなくてはならない事態に陥りそうです。

2007年1月28日(日)
「リトル・ミス・サンシャイン」観に行ってきました

  映画「リトル・ミス・サンシャイン」を観に行ってきました。
 先頃発表されたアカデミー賞ノミネートでは、作品賞を始め、脚本賞、助演男優賞にアラン・アーキン、助演女優賞にアビゲイル・ブレスリンがノミネートされています。とはいえ、いわゆる大作ではないためか、こちらでの公開は100人も入らないミニ・シアターでした。まあ日曜日であるのにも拘わらず入場者が20人にも満たなかったのですから、ミニ・シアターなのもやむを得ないところです。感想はこちらから

 森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」(角川書店)読書中です。これは、おもしろい。

2007年1月26日(金)
韓国映画の人気

  最近韓国映画の人気ががた落ちというニュースを見ました。一時の韓流ブームとまでいわれた韓国映画の人気ですが、そういえばあれほど騒がれたヨン様のニュースも最近は聞かれません。どうしてこんな話から書き始めたかというと、今日予約をしていた韓国映画「グエルム 漢江の怪物」のDVDが届いたからなんです。この映画、韓国では大ヒットした映画だったのですが、日本ではどうもいまひとつだったようです。怪獣映画という部分だけが取り上げられてしまって、家族愛というテーマが上手く伝わらなかったせいかもしれません。僕自身は楽しく観たのですがねぇ。
 このところ仕事が忙しかったので、土日はゆっくり疲れを取って、読書と映画三昧にしたいですね。天気もあまり良くないようですし、家に籠もっているにはいいかも。

2007年1月25日(木)
北村薫さん

  先日の直木賞の発表では、残念ながら北村薫さんは受賞できませんでしたが、我が家では北村薫さんは人気者です。僕はもちろんデビュー時からのファンですが、最近では娘が、北村さんの本にはまっています。今は“時と人”シリーズ第2弾「ターン」を読書中。毎日学校で休み時間に読むと言って、僕が以前買ったハードカバーを重いだろうに、通学鞄に詰め込んで持って行っています。自分がおもしろいと思った本を娘が読むなんて、父親としてはうれしいですねえ。最近少なくなった親子の会話も、本を題材にすればできますしね。親子共々、北村さんの次作に期待です。

 このところ仕事が忙しくて読書の時間が取れません。今は通勤バスの中で芦原すなおさん「わが身世にふる、じじわかし」(創元推理文庫)を読書中です。ミミズクとオリーブシリーズ第3弾です。ミステリですが、謎解きよりも主人公とその妻、そして友人の河田の会話が漫才のようでおもしろいですねぇ。

2007年1月22日(月)
真保裕一「最愛」読了

  先日購入した真保裕一さんの「最愛」(新潮社)読了。何となく読み始めたら、いつの間にかいっきに最後まで読んでしまいました。久しぶりに読んだ真保作品ですが、意外とおすすめです。
 バスの待ち時間に寄った本屋さんで、芦原すなおさんの「わが身世にふる、じじわかし」(創元推理文庫)を購入しました。ミミズクとオリーブシリーズ待望の第3弾です。車椅子探偵役の主人公の奥さんのキャラクターと讃岐料理が魅力のこのシリーズ、今回も楽しませてくれそうです。

 へろさんのサイト「小説とコミックの部屋」と相互リンクをしました。

2007年1月20日(土)
映画「ディパーテッド」

  今年初めて映画館に足を運びました。観に行ったのは「ディパーテッド」。あの香港映画「インファナル・アフェア」のハリウッド・リメイク版です。ブラッド・ピットが惚れ込んでプロデュースしている作品です。監督はマーティン・スコセッシ。出演しているのはこのところそのスコセッシ監督とコンビを組んでいるレオナルド・ディカプリオにマット・デイモン、さらにはジャック・ニコルソンが加わるという豪華さです。香港版とハリウッド版のどちらに軍配が挙げるかは人それぞれでしょうが、僕としては出演者の豪華さではハリウッド版に香港版はかなうことはできませんが(特にジャック・ニコルソンの怪演ぶりは相変わらずです。)、それは別として、香港版に軍配かなあ。
  映画館の帰りに立ち寄った本屋さんで真保裕一さんの「最愛」(新潮社)を購入しました。久しぶりの真保作品です。

2007年1月17日(水)
直木賞メッタ切り

 「メッタ斬り」の大森望さんと豊崎由美さんの「第136回芥川賞・直木賞の受賞作発表を聞いて」がアップされました。
   
   http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/topic/literaryawards/070117_jusyo/index.html

 芥川賞・直木賞ともお二人の予想を裏切る結果に。直木賞は二人とも僕同様北村さんだと思っていたようですね。そうですよねぇ。やっぱり。北村さん、次回頑張って欲しいです。ホントに。

2007年1月16日(火)
直木賞の発表

  直木賞の発表がありました。なんと受賞作なしという結果です。最後まで残ったのが池井戸潤さんの「空飛ぶタイヤ」と三崎亜記さんの「失われた町」だったそうです。北村薫さんの受賞を予想していたのですが、ハズレました。候補作に主催者の文藝春秋から刊行されている白石一文さんの「どれくらいの愛情」があったので、少なくとも、ドングリの背比べの場合には「どれくらいの愛情」かなと思ったのですが・・・。三崎亜記さんの「失われた町」は、確かにおもしろかったのですが、あのSF的なところがおじさんの選考委員には受け入れられないだろうと、低い評価をしていたのですが、健闘しましたね。これは、次回候補に挙がるときが楽しみです。それにしても北村薫さんは、今回のミステリ作品ではない「ひとがた流し」で受賞すると思っていた、というか期待していたのですが、残念です。これまた次作に期待です。とにかく、選考過程を細かく知りたいですね。明日には、「メッタ斬り」の大森望さんと豊崎由美さんの選考結果を聞いての対談があるでしょうから、それも大いに楽しみですねえ。二人がどんなことを言ってくれるのでしょうか。

 今日はもう一つ受賞の話。海の向こうの映画の賞、ゴールデングローブ賞の発表がありました。ドラマ部門の作品賞に「バベル」、コメディ・ミュージカル部門では「ドリーム・ガール」が受賞しました。監督賞は「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」のクリント・イーストウッド監督を押さえて、「ディパーテッド」のマーティン・スコセッシ監督が選ばれました。香港映画の「インファナル・アフェア」のハリウッドリメイク版である「ディパーテッド」が、これで大いに期待できます。「硫黄島からの手紙」は外国語映画賞を受賞。さて、アカデミー賞ではどうなるのでしょう。

2007年1月15日(月)
またまた「スロウハイツの神様」のこと

 昨夜、辻村深月さんの「スロウハイツの神様」の上巻を読了しました。布団の中に潜り込んで、つい遅くまで読んでいたので、今朝は寝不足でした。そのせいか、今夜はもう眠くてたまりません。「スロウハイツの神様」は、上巻を読み終わっても何らの事件も起こらず、スロウハイツに住む若手の漫画家や脚本家たちの関わり合いが描かれているだけです。上巻が住人の一人の書く小説に触発されて殺し合いがあったという事件で始まったので、てっきりミステリかと思って読み始めたのですが、違うのでしょうか。

 昨年10月に読み終わって、今まで感想を書かずにいた道尾秀介さんの「シャドウ」の感想をようやくアップしました。

2007年1月14日(日)
辻村深月「スロウハイの神様」

  辻村深月さんの「スロウハイツの神様」(講談社ノベルス)が発売になりました。地元出身の作家とあって、本屋さんの平台は新刊発売に合わせて今まで講談社ノベルスから発売された作品で占められていました。「冷たい校舎の時は止まる」でメフィスト賞を受賞してデビューしてから、息子たちの学校の先輩ということもあって(先生たちは「ウチの学校から作家が出た!」と大いに自慢しているようですが)応援していますが、前作の「ぼくのメジャースプーン」もおもしろかったし、今回の作品も大いに期待できます。ということで、さっそく今日から読み始めます。

 直木賞の発表がいよいよ今週の火曜日となりました。昨日のTBSテレビ「王様のブランチ」の中で筑摩書房の編集者の松田さんは、北村薫さんの「ひとがた流し」を本命に挙げていましたが、さてどうなることでしょう。書評家の大森望、豊崎由美さんの恒例の「文学賞メッタ切り!」での予想が公開されています。

 こちらから→
        前編 http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/topic/literaryawards/070112_naoki1/

        後編 http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/topic/literaryawards/070112_naoki2/

2007年1月10日(水)
キネマ旬報ベスト10

 2006年公開映画を対象にしたキネマ旬報のベストテンが発表されました。ベスト10は次のとおり。
 【日本】
  1 フラガール
  2 ゆれる
  3 雪に願うこと
  4 紙屋悦子の青春
  5 武士の一分
  6 嫌われ松子の一生
  7 博士の愛した数式
  8 明日の記憶
  9 かもめ食堂
 10 カミュなんて知らない
 【外国】
  1 父親たちの星条旗
  2 硫黄島からの手紙
  3 グエムル−漢江の怪物−
  4 ブロークバック・マウンテン
  5 麦の穂をゆらす風
  6 太陽
  7 カポーティ
  8 グッドナイト&グッドラック
  8 クラッシュ
 10 マッチポイント 

 日本映画の第1位は「フラガール」です。いろいろなサイトでおもしろいとの評価がされていただけあって、順当といっていいのでしょうか。残念ながら映画館で観ることができなかったので、DVDのレンタルが始まるのを待つしかないですね。
 一方、外国映画はクリント・イーストウッド監督の硫黄島2部作の「父親たちの星条旗」が第1位、「硫黄島からの手紙」が第2位を占めました。確かに骨太の、観る人に戦争とは何かを改めて考えさせる良い映画でしたが、僕自身の意見では、「硫黄島からの手紙」の方が第1位でも良かったのでは。アカデミー作品賞の「クラッシュ」が第8位でしたが、この作品はもっと評価されるべきだと思います。
 ベスト10の中で観た映画は、日本映画が「博士の愛した数式」と「明日の記憶」と、どちらも小説が原作だったものです。外国映画は、硫黄島2部作のほかは「グエルム 漢江の怪物」、「グッドナイト&グッドラック」、「クラッシュ」の5本。昨年50本を映画館で観た割には、ベスト10に入った映画が少なかったですね。今年も、頑張って映画館に行くぞ!

 仕事が始まってから、なかなか本を読むことができません。ようやく、小説すばる新人賞受賞作の水森サトリさんの「でかい月だな」読了。単純な青春小説かと思ったら、変な雰囲気の作品でした。
 なかなか感想を書く暇がないので、とりあえずは昨年読了して感想をまだ書いていなかった古処誠二さんの「アンノウン」の感想をアップしました。 

2007年1月6日(土)
初雪です

  今日から三連休です。しかし、朝目覚めると外はあいにくの雪です。子供の頃は雪となると、学校で雪合戦ができると喜んだのですが、今では雪が降ると会社へどうやって出勤するかが大問題です。今日は休みなので、出勤のことは考えなくてよかったのですが、積もると家の周りの雪かきをしなければなりませんからねぇ。雪は積もらずに午後には雨となったので、ホッとしましたけど。
 雨に変わったなか、今年初めて本屋さんに行きました。お目当ては先日発表された直木賞候補作の白石一文さんの「どれくらいの愛情」(文藝春秋)と、第19回小説すばる新人賞受賞作の「でかい月だな」(集英社)です。「どれくらいの愛情」は“でこぽんの読書日記”で“でこぽん”さんがおすすめしていた作品なので、直木賞発表前に読もうと思って購入。
 「でかい月だな」が受賞した小説すばる新人賞は、このところ三崎亜記さんの「となり町戦争」や飛鳥井千砂さんの「はるがいったら」と続けてなかなか素晴らしい作品が受賞しています。今回も期待して「でかい月だな」を購入です。
 今日は、「このミス」で第2位を獲得した佐々木譲さんの「制服捜査」をいっきに読了。佐々木作品は、「ベルリン飛行指令」「エトロフ発緊急電」「ストックホルムの密使」の戦争三部作以降あまり手に取ったことはなかったのですが、この警察小説、「このミス」第2位に選ばれただけあって、なかなかのおもしろさです。    

2007年1月4日(木)
第136回芥川賞・直木賞発表

  第136回芥川賞・直木賞の候補作が発表になりましたね。全く読んでいない芥川賞は横に置いておいて、さて直木賞の候補作は、
   池井戸潤  空飛ぶタイヤ  (実業之日本社)
   荻原浩   四度目の氷河期 (新潮社)
   北村薫   ひとがた流し  (朝日新聞社)
   佐藤多佳子 一瞬の風になれ (講談社)
   白石一文  どれくらいの愛情(文藝春秋)
   三崎亜記  失われた町   (集英社)
 この中で、読了しているのは「ひとがた流し」「一瞬の風になれ」「失われた町」の3冊です。どれが本命なんでしょうか。また、例の書評家お二人の予想が出るんでしょうね。
 読んでいる作品では、三崎さんの「失われた町」は、ちょっとSF色が強くて文章も万人受けしそうもないので、受賞は難しい気がします。北村さんは、まだ直木賞を獲っていないんですね。もうとっくに受賞していると思っていました。「ひとがた流し」は、もしかしたらという気もします。佐藤さんの「一瞬の風になれ」は、書評家にも評判が良い作品です。陸上にかける高校生を描いた青春物語として、僕自身も楽しく読みましたが、直木賞を獲るまでの作品かなあ・・・。読んでいないところでは、出版元が文藝春秋の「どれくらいの愛情」がやっぱり気になりますよね。
 選考会は16日夕方。今、書店の棚には「このミス」のベスト10の作品が並んでいますが、今度は芥川賞・直木賞の候補作が並ぶのでしょう。

2007年1月3日(水)
あけましておめでとうございます

 お正月休みもあっという間に最終日になってしまいました。元日は妻の実家に行き、帰ってきてからは挨拶にきた義弟たちと飲み、いつものようにお正月の日が過ぎていきました。お正月というのはどうもダラダラとした生活をしてしまいますね。
 テレビもどこのチャンネルも同じような番組をしていておもしろくないし、唯一地元の大学が出ることで毎年楽しみにしている箱根駅伝も、今年は惨敗に終わってしまってがっかりです。
 そんなわけで(何がそんなかわかりませんが(笑))、読書もあまり進みませんでした。今年最初に読了したのは、梶尾真治さんの「つばき時跳び」です。積ん読ままだったのを、ようやく片付けました。梶尾さんお得意のタイムトラベルものですが、それより恋愛小説の要素が強い作品でした。
 さて、明日からは仕事です。やらなければいけない仕事が沢山待ちかまえているし、当分のんびり読書をする時間もなさそうです。