表題作である「あんたのバラード」等、主に80年代に流れていた曲を題名とした8編からなる短編集です。この8編の題名を聞いて懐かしいと思う人は、僕と同じ年代の人が多いのではないでしょうか。思わず平積みされていた本の題名を見て手に取ってしまいました。僕が購入した書店では、かなりの島村ファンの店員がいて、ポップで島村洋子さんに"次の直木賞を期待"とかなり入れ込んでいました。
曲自体がテーマになっているわけではないのですが、物語の一場面にさりげなく流れてきます。
全編をとおして関西弁なので、関西弁を使う女性が友人にいない僕にはちょっと違和感があったのですが、物語は淡々と男と女の関係を描いていきます。直木賞が取れるかはちょっとどうかなという感じですが。 |