目には目を ☆ | KADOKAWA |
題名の「目には目を」はハムラビ法典にある「目には目を 歯には歯を」からです。これは、私も以前は誤って理解していたのですが、単に受けた被害に対し、復讐をする権利があるということではなく、本来は被害に応じた報復または制裁をする、それ以上のことをしてはいけないことを意味しているようです。さて、この題名で新川さんが描いた物語は・・・。初めて読む新川作品です。 年齢が16歳に満たなかったために、傷害致死で逮捕されても少年院にわずかな期間入っただけで出てきた少年Aを、被害者の母親が殺害する事件が起きる。事件は母親の自供から「目には目を」事件と呼ばれる。被害者の母親が少年Aの居場所を知ったのは、少年院でAとともに生活していた少年Bの密告によるものだった・・・。 物語はルポライターの“私”が少年Aを巡る事件の様相を少年Aと彼と同時期に同じ少年院で生活していた5人の少年たちへの取材をして明らかにしていく様子が描かれます。 少年院での生活を「楽しかった」と語る大坂将也、幼馴染に根は優しいと言われた巨漢の堂上武史、高IQゆえに生きづらいと語る小堺隼人、少年院にいた頃まったく口を利かず、今はごみ屋敷で父親と住む岩田侑輔、退所後、マルチ商法にはまり高級車を乗り回す進藤正義、退所後、猟奇殺人犯として日常の動画をアップする雨宮太一。果たしてこの6人のうちの誰が殺害された少年Aで、誰が密告者となる少年Bなのか。 少年Aについては、早い段階で6人のうち誰なのかが明らかとなり、最終的にはルポライターの”私”がBが誰なのかを探していく過程が描かれていくのですが、Bが誰であるかが明らかになる前に驚きの事実が読者に提示されます。これは想像できませんでした。そして明らかになるBの正体。これはちょっと悲しすぎます。 |
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