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小森健太朗の本棚

  1. 魔夢十夜

魔夢十夜 原書房
 初めて読んだ小森さんの作品です。
 ォのルームメイトから頼まれて主人公が自殺した女子生徒の周囲を探るうちに、その女子生徒と関係のある生徒がホテルで変死する。さらに学校のォから女子高校生が墜落、さらにその上にその高校に入学を希望していた中学生が墜落して死亡する事件が発生する。果たして学内では何が起きているのか。
 主人公が女子高校生なので、てっきり高校を舞台にした青春ミステリかと思ったのですが、予想外の展開でした。だいたい、共学校なのに3年前まではカトリック系のミッションスクールの女子校という設定のせいか、登場人物は男性教諭と女の子みたいな名前の男子生徒を除いては女子生徒ばかり。そのうえ、主人公が謎を探るうちに登場するカルト系の集団ときては、なんだか少女マンガみたいで、最初から引いてしまいました。こうした話は苦手です。それに、余計なことですが、女王のような生徒会長とそれを取り巻く親衛隊と呼ばれる4人組が冒頭登場しますが、一人を除いては全然物語には関係はなく、結局生徒会長とその親衛隊はわざわざ名前まで記して登場する必然性があったのでしょうか。
 途中、暗号解読をする場面があるのですが、それを読むのにも閉口しました。本格好きのパズラーにはたまらないかもしれませんが、こうしたものが苦手な僕にとっては申し訳ないですが退屈なばかり。そのうえ、占いの専門的な用語が出てきてこれも読んでいて苦痛なばかりでした。ラストも「え???」と思うばかりで正直のところ趣味には合わない1冊でした。小森さん、ごめんなさいm(_ _)m
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