エドガー賞にノミネートされた桐野さんの最新作です。
僕としてはこういう作品は苦手です。途中で一度読むのを中断して数日放っておいたくらいです。話はどうしても実際に起きた新潟の少女監禁事件を思い起こさせます。桐野さんが何を描こうとしたのかを理解する以前に、娘を持つ父親としては、どうしても読んでいて嫌悪を感じるストーリーと言わざるを得ませんでした。少女と誘拐犯の青年との関係もあんなになるわけがないと思いますし、いくら女の子というのは男の子より大人といっても、あの年齢で二人の関係を冷静に分析し、コントロールできるわけがないと僕は思ってしまうのですが・・・。
後半、彼女が助けを求めたのに助けられなかった理由がわかったときは、さらに本を投げ出したくなりました。読んだことが辛い作品でした。 |