初めて読んだ霞健一さんの作品です。霞さんといえばバカミスということで、正直のところ今まで手に取ったことがありませんでしたが、2002年版の「このミス」で第4位になった作品ということもあり、今回文庫化したのを機に読みました。本格推理です。雪の中での人間消失から、密室での殺人、はたまた蒸気機関車の消失といった謎が提示されます。どのトリックも果たしてそんなふうにうまくいくのかなあという疑問はあります。それよりは、最後に実は・・・というところの方がこの作品のメイントリックであり、おもしろいと僕は思ったのですが。
ちなみに、この物語の舞台は僕の住む地方なので、そういう意味で作品の内容とは別に興味深く読んだのですが、あんな遺跡みたいのがあるとは思いませんでした。意外と地元のことというのは知らないものですね。 |