妻の乙美が亡くなり、生きる意欲を失っていた良平の元にガングロ、金髪の娘・井本が突然やってくる。生前乙美から、自分が死んだら四十九日まで良平の面倒を見てほしいと言われていたからと。そんなところに嫁いでいた娘・百合子が、浮気相手に子どもができた夫と離婚するといって帰ってくる。
乙美が残したレシピを元に料理を作り、掃除をしていく井本。そして、乙美が望んだ四十九日の大宴会の準備のために井本が連れてきたハルミという二人の若者とつきあっていく中で、良平も百合子も再び前向きに生きる気持ちを取り戻していきます。人と別れるということは辛いものです。それが愛している人であってはなおいっそう辛さはつのります。そんなときにそばに誰か支えてくれる人がいれば、また立ち直ることができます。そんなことを教えてくれる素敵な話です。
死んでしまって、それぞれの思い出の中にしか登場しない(?)乙美のやさしさが全編に流れる話となっています。ラスト、実は・・・という話で幕が閉じます。こういうフアンタジックな作品は大好きです。 |