どこにでもいる普通のOL・二ノ宮こと葉が、結婚式で出会った女性の感動的なスピーチに惹かれ、スピーチライターとして幼馴染みが立候補した国会議員選挙を闘っていく様子を描いた作品です。
この作品の中にも書かれているように、“言葉が人を動かす"ということは、先のアメリカ大統領選挙のオバマ氏「Yes,We Can」を合言葉に、終始、Changeをアピールしてきての勝利に現実に見ることができます。アメリカ人だけでなく、日本人もあれだけの強い印象を持ったのですから、言葉というのは凄いですよね。この作品は、言葉が人の心を動かす大きな力を持つということをわからせてくれました。
スピーチライターを目指す女性が主人公の話なので、作中に様々なスピーチが出てきます。これがまた素晴らしいスピーチです。読んでいるだけで見事だなあと感動してしまいます。主人公が最初に感動したスピーチライターの久遠久美の結婚式でのスピーチなんて、真似しようかと思ってしまいました。スピーチが苦手な僕としては羨ましい限りです。もう、「ただいまご紹介にあずかりました・・・」なんて、言いません。
普通のOLが国会議員選挙の候補者のスピーチライターとして活躍するなんて、夢物語のような話ですが、読ませます。おすすめです。 |