兄・明信、35歳、酒造メーカー勤務。弟・徹信、32歳、学校職員。この兄弟、30歳を過ぎているのになぜか未だに男二人暮らし。物語は全く女性にもてない二人が一念発起して恋人を作ろうと、家でカレーパーティーを開いて、同僚教師や行きつけのレンタルビデオ店のアルバイト店員を呼ぶことから始まる。
「恰好わるい、気持ちわるい、おたくっぽい、むさくるしい、だいたい兄弟二人で住んでいるのが変、スーパーで夕方50円引きを待ち構えて買いそう、そもそも範疇外、ありえない、いい人かもしれないけれど、恋愛関係には絶対ならない、男たちなのだ」とは、あまりにひどすぎる。そのくせ兄弟の部屋は「なんだかとっても居心地がよく」、「親戚に行ったみたいなかんじ」で楽しい、とは、いったい女性たちは何を考えているんでしょう。勝手すぎやしませんか、女性の皆さん。ああ、なんか間宮兄弟がかわいそうだ!
でも、確かに30歳を過ぎていまだに兄弟二人で住んでいるなんて、僕としてもおかしいんじゃないかとは思います。兄弟二人でゲームボードに興じたり、ジグソーパズルに凝ったり、酒が飲めない弟が代わりに飲むのがコーヒー牛乳、冬至には必ずかぼちゃを煮て、ゆず湯に入るなどなど、とにかく兄弟二人だけの特別な世界があるみたいです。
兄はやせぎす、弟は小太りと結局見た目はよくないし、男は見た目ではない心だといっても、あの兄弟の不思議な世界に入っていくのは女性にとって勇気のいることでしょうね。
これから間宮兄弟はどうなっていくのでしょう。たぶん全然変わらないのでしょうね。 |