●辞書引き→単語帳作成の方法(2)
1.テキストエディタの紹介
2.エディタを使った整形
3.マクロの作成と登録
4.単語帳作成のおさらい
 クリップボード履歴の取れるソフトを使って、辞書引きした単語をつぎつぎに蓄積していきファイルを作成する方法は理解できましたか? 今度は、その蓄積したデータを加工して単語帳らしく整形するための方法です。この目的のためにはテキストエディタを利用するの便利です。 Windows には、もともと 「メモ帳」というテキストエディタが付属していますが役不足です。

1.テキストエディタの紹介

 私が愛用しているエディタは、『K2Editor』です。正規表現置換マクロの機能を持つエディタなら K2Editor に限らず単語帳作成の目的に利用できると思います。

K2Editorr.1.4.23 (フリーソフト)
Homepage http://web.kyoto-inet.or.jp/people/koyabu/
K2Editor クリックで拡大! 非常に多機能な日本語テキストエディタです。

1.ダウンロード

2.インストール
   解凍後、実行ファイルを起動してください。

対応OS Windows98//2000/XP

K2Editor の他に、おすすめしたいエディタとしては『サクラエディタ』があります。

サクラエディタ(フリーソフト)
Homepage http://members.at.infoseek.co.jp/sakura_editor/
サクラエディタ クリックで拡大! 非常に多機能な日本語テキストエディタです。

1.ダウンロード

2.インストール
   ダウンロードしたファイルを実行してください。

対応OS Windows95/98/98SE/Me/NT4.0/2000/XP

2.エディタを使った整形

●ここでは具体的にK2エディタを使った方法を示します。

【1】 K2エディタで、先に辞書引きしたテキストファイルを開いて、ファイルの先頭に1つ改行を入れておきます。
【2】 メニューから[検索]→[置換]を選択すると置換ダイアログが表示されます。
【3】 ここで、[検索語]と[置換する語]の欄に以下のように入力します。
検索語 (\n[a-zA-Z' -]+)\n すべて半角で入力
置換する語 $1 : すべて半角で「$、1、スペース、コロン、スペース」
【4】 □ファイルの先頭から    □正規表現  にチェックマークを入れます
【5】 [全置換]ボタン を押します。
どうですか、できましたか? 英単語とその意味がコロンで区切られて1行になりましたか?
手作業で同じことをしようとすると、とてつもなく時間がかかりますが、このように正規表現置換という機能を利用すれば、非常に簡単に整形することができます。

 ここで使用した正規表現という機能はいろいろな文書を定型処理する場合に、非常に有用な機能です。興味のある方は、K2エディタのヘルプを手がかりに、あるいはインターネットで「正規表現」を検索して、勉強してみてください。絶対に損はしませんよ。

 しかし、単語帳を作るたびに毎回こんなことをしていたら、これまた到底単語帳作成なんてやってられません。どうすればよいでしょうか?

3.マクロの作成と登録

 今度は、上記の一連の整形作業をワンタッチでできるようにマクロを作成します。マクロとは、簡単なプログラムだと考えてください。プログラムといっても、ほんとうに簡単なものですから心配しないでください。

【1】 K2エディタで、メニューから [ファイル]→[新規作成] を選択します。

【2】 以下のように入力します。(カット&ペーストすれば、間違いが少ないと思います。)
// 正規表現置換を使って英単語帳を整形する
MoveFileStart
Enter
Replace("(\n[a-zA-Z' -]+)\n","$1 : ","1","0","1","0","4","0","1")
【3】 [ファイル]→[名前を付けて保存] を選択して、K2エディタの保存されているフォルダの、”Macro”フォルダ(C:\Program Files\K2Editor\Macro)に、適当な名前を付けて保存します。ただし、このとき拡張子(ピリオド以下の3文字)は、必ず”mac”にしてください。以上でマクロの作成は終わりです。

【4】 メニューから [その他]→[共通設定] を選択し、出てきたダイアログで、[マクロ]タブをクリックします。
【5】 表の1行目をクリックしてから、[マクロ割り付け] ボタンをクリックします。
【6】 キーマクロ一覧のダイアログが出て、先ほど保存したマクロ名が表示されますから、これを選択して、[OK] → [OK] をクリックします。これで、マクロの登録が終了しました。

 K2エディタでは、こうして登録したマクロを実行するためのキーが、初期設定では、[Ctrl]+[F1]
[Ctrl]+[F10] に割り付けられています。このキー割り付けは変更が可能ですので、使いにくいと思われる方は、適宜変更してください。

 以上の設定で、正規表現置換の機能を使った単語帳の整形作業が、[Ctrl]+[F1] を押すだけで簡単に終了することができます。

 なお、コンピュータ環境によっては、すでに [Ctrl]+[F1] が別のアプリケーションによって使用されている場合もありますので、もしも、上記の設定でマクロがうまく起動しない場合は、「割り付けマクロ一覧」の表で2行目を選択して(つまり、「マクロ実行2」という機能に)、[マクロ割り付け] を行い、[Ctrl]+[F2] で起動できないか試してみてください。

4.単語帳作成のおさらい

では、【辞書引き→単語帳作成の方法】 のおさらいです。

(1) クリップボード履歴ソフトから、必要な単語を選択してクリップボードに転送する。
(2) K2エディタを起動して、「貼り付け」する。
(3) [Ctrl]+[F1] を押して、整形する。

以上のような手順で、下のような単語帳を作成することができます。
local governments : 地方官庁、地方自治体
withdraw from : 〜から^撤退[脱退・脱会・退会・離脱]する
senior official : 上級職員、要人、政府高官、部長、先任者
in retaliation for : 〜に対する報復として、〜の返報として
at a loss : 途方に暮れて、当惑して、困って、皆目分からない、進退窮まって、暗中模索して、手を焼いて、赤字を出して、損をして、(猟犬が)臭跡を失って
local residents : 地方に住んでいる人々、地域住民、地元住民
at fault : 間違って、狂っている、故障して、罪がある、臭跡を失って、途方に暮れて、当惑して、落ち度のある
take revenge on someone for : 〜に対して(人)に復讐する、(人)に〜の恨みを晴らす

sign a contract : 契約書にサインする、契約を結ぶ
dispose of : 〜を処分する、なくする、平らげる、片付ける、始末する、捨てる、処置する、処理する、売却する、廃棄する
turn to : 【句動-1】〜の方を向く、〜に取りかかる、〜を始める、次に〜のことを考える
【句動-2】〜に頼る、〜を頼みにする、〜に救いを求める、〜の助力を仰ぐ、〜を待つ
【句動-3】〜に問い合わせる、〜を調べる、〜を参照する、〜ページを見る
【句動-4】(悪事)に走る
dioxin emissions : ダイオキシン排出量
become sour : 機嫌が悪くなる
consultative body : 諮問機関、協議機関
break off relations : 交際を断つ、絶縁する、断交する
stay in one's post : 現職にとどまる
look for : 〜を捜す、捜し求める、探索する、物色する、予期する、期待して待つ、(面倒を)招くことになる

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