音楽小論集

大きな古時計&ジャズ・ピアノ

  作成日時 : 2006/01/21 20:27   >>

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今週は、最近知り合ってリコーダーのパートナーになって頂いている、鈴木隆さんと、1月17日火曜日午後7時から、私の自宅でアルトリコーダーの合奏の練習をした。2回目の練習である。楽譜は、全音楽譜出版社「新版アルトリコーダーテキスト(下)」田中吉徳編を使っている。鈴木さん、はかなりの熟練者らしく、次回でこのテキストは一通り終わってしまう程の早さである。今までは初見でやってきたが、後半はバッハ、テレマンが登場し、次回のためには、大分練習が必要な感触である。充分練習しようと思う。

1月19日木曜日3時に、ピアノの斎藤先生のところで練習をした。いつも、まずハノンをやるが、自宅でハノンをやることはないのは怠け者の証拠であろう。DOREMIの「発表会に役立つ初級ピアノ小曲110選」という楽譜を見つけ、気に入ったのでこれを練習素材にしてもらっている。「初級」となっているが、発表会用なので、内容はかなり充実している。ベートーベンのトルコ行進曲を練習したが、トルコ行進曲とはどう弾くか勉強になった。その後、「大きな古時計」を弾いた。G−E7−Am−Adim−G(又はEm7)−D7-Gと転調が含まれている部分が泣かせる洒落た編曲である。ト長調であるが、B7-Em7−A7−(D7)−G(Em7)のところも良い。

ピアノというのは両手で弾くのでかなり難しい楽器の一つだと思う。ピアノほど教則本の多い楽器はない。私の基本練習方針は簡単な曲をなるべく多くこなし、楽器に体を馴染ませることである。ツェルニー100番、30番の練習は毎日欠かさない。ピアノやギターのような和音を出せる楽器をマスターするには理論の理解も必要で、最低20年練習しなければ、聞けたものではないと思う。しかし、音楽の理解のためにはこれ程適した楽器はないと思う。

話は戻るが、「大きな古時計」を初めて聞いたのは小学生の時だった。古時計が止まったのが、おじいさんの死を象徴するということは、子供心にも充分理解でき、悲しいが美しい曲だと思った。今はこの曲が、私の父の姿と重なるのである。そして人生の2/3以上を生きてしまった自分の姿にも重なるのである。子供の頃から太陽に寿命があることを知り、その知識とこの曲の二つは、私にある種の諦念を植え付けた。私の中にある諦念は、東洋思想の伝統とは全く関係なく、こういう理由によるものである。

私は拙い指使いで「大きな古時計」を弾く。そして涙がこみ上がる。

なんと悲しく美しい曲だろう。

***********************************

ジャズ・ピアノと言えば、ビル・エヴァンス、オスカー・ピーターソン、ジョージ・シアリング、ケニー・ドリュー、ドン・フリードマン・・・・とかが我輩の好みです。我輩もピアノを18年ばかりやっておりますが、とてもとても、彼らの演奏レベルの足の裏にも及びません。でも、そんな人も多いんじゃないですか。そんな人たちに救いのCD付き楽譜があります。それは

藤井英一の
「ステップアップ・ジャズピアノ」
楽しく身につくセオリー&レパートリー集

という楽譜がヤマハから出版されています。技術的にはツェルニー30番以下で大丈夫です。ツェルニー100番は半分くらいやっていたほうがよいかも知れません。バイエルは言うまでもありません。藤井英一さんは大橋巨泉に日本のオスカー・ピーターソンと呼ばれたとか言われます。この楽譜には「私の音楽歴」で藤井英一さんの自己紹介があります。

技術的には難しくはないのですが、シンコペーションやスウィング感を出すのは、クラシックばかり聴いたり弾いたりしている人には難しいかも知れません。ジャズばかり聴いてきた我輩には、そこの辺は問題ありません。クラシックを弾いても、スウィングしたり、弱拍が強くなってしまい、ピアノの師匠から笑われますからね。でもCD付きだから大丈夫だと思います。曲目は

・茶色の小瓶
・聖者が街にやってくる
・ブルー・レディーに紅いバラ
・スターダスト
・オール・オブ・ミー
・嘘は罪
・バイ・バイ・ブラックバード
・ブルー・ムーン
・朝日のごとくさわやかに
・デイ・バイ・デイ
・ス・ワンダフル
・テンダリー
・サムタイム・アイム・アッピー
・我が心のジョージア
・イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン
・アラバマに星おちて
・マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ
・明るい表通りで

シンプルな編曲なので、理論の知識があれば、再編曲し、ビル・エヴァンス風に加工芸術を楽しむことも可能です。アドリブフレーズも盛り込まれているので、アナライズすればアドリブも習得できる内容です。上記の如く洒落た選曲でもあります。いくらでも深読みが可能な楽譜です。

以前から気づいていたのですが、正式な音楽教育を受けた人たちの多くは、確かに演奏技術はしっかりしていますが、それ以外は苦手なようですね。。音楽に対して偏見や誤解を抱いているのは不思議です。音階には長音階と短音階しかないと断言する音大卒までいますから、日本の音楽教育には創造性を押し殺してしまうような致命的欠陥があるようです。事実、作編曲までこなすのは、むしろ、音大卒の人たちではなく、他の学部を出た人たちや、素人の音楽好きに多いものです。もちろん理論面まで詳しい音大卒の方はいます。

作編曲というのは一種の設計ですから、理系に作曲家が多いのもうなずけます。絶対音感とか感覚的なものは作編曲では重要ではなく、むしろロジカルな思考ができるかどうかが重要な点です。作編曲は英作文より簡単なはずです。音楽には意味論がなく統語論だけがあるだけですから。

「この世は美しいメロディーだ。但し語られる科白は無茶苦茶だ。」とかいう言葉があったと思います。音楽の世界はその科白がなく、美しい無意味な音の形式なのです。ただただ美しいはずです。

ところで、この我輩はインターネットの世界では社会学の先生になっていますが、どうしてなんでしょ。工学部卒業なんですけどね。(下記URLをみて確かめてみてね)

http://a.hatena.ne.jp/contractio/simple?gid=173015


それでは、また。

コメント(11件)

内 容 ニックネーム/日時
草笛演奏を趣味としておりますLeafmanです。7月22日の午後、故郷の公民館で、聴衆300人ほどで、コンサートがありました。当初は「大きな古時計」をピアノと合奏する予定でしたが、貴ブログを拝読し、これはピアノソロでなければならない、と確信し、当日、私は言葉でのイントロだけにしました。ピアニストも自分のおじいさんを想いながら演奏し、多くのお客さんも涙ぐみました。この1曲がコンサート全体を盛り上げてくれました。貴ブログに感謝申し上げます。
Leafman
URL
2006/07/25 12:41
Leafmanさんへ

コメントありがとうございます。私はリコーダーも吹きます。「大きな古時計」は名曲で、草笛やリコーダーの独奏でも充分鑑賞に堪える曲だと思います。次回は是非草笛で演奏して下さい。私の知人のリコーダー奏者小俣達郎さんは、道端に転がっている穴の開いた石ころなどを拾ってきて、それを楽器代わりに使って曲を吹いてしまいます。きっと、草笛と同じ原理を用いているのでしょうね。

いつか、草笛の演奏を聴けることを、祈っております。

それでは、これからも宜しくお願い申し上げます。
荒井公康
URL
2006/07/25 14:12
荒井様

ご返事のコメントありがとうございました。小俣達郎さんは、小生の尊敬する友人でもあります。荒井様のこと、小俣さんのこと、小生ブログ「一葉無限」に記しておりますので、ご笑覧いただけましたら幸いです。「大きな古時計」を草笛演奏できるように精進して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
Leafman
URL
2006/07/25 16:10
ミュージックソフトのご紹介ありがとうございました。「おおきな古時計」でご縁をいただき、感謝申し上げます。小生ブログからリンクを張らせていただきましたので、ご了承ください。貴ブログへの来訪者が増えるよう念じております。
Leafman
URL
2006/08/29 21:49
Leafmanさんへ

リンクを張って下さり有難う御座います。

LeafmanさんもブログだけでなくHPも持たれたら如何ですか。MIDIファイルの公開など、ブログよりも融通が効きます。URLのアドレスをプロバイダーから取得し、HPビルダーを使えば、3日以内で開設可能です。
荒井公康
URL
2006/08/29 22:10
ご助言ありがとうございます。小生自身も考えていることなのですが、なかなか踏み出せないでおります。もう少しPC全般の修行を積んでトライしてみたいと存じます。今後ともよろしくお願いいたします。
Leafman
URL
2006/08/30 09:15
Leafmanさんへ

これは「案ずるよりも生むが易し」だと思います。私はIBM(ソースネクスト)HPビルダーを使っていますが、「できるHP」とい本が付いていて、それに従えば、簡単にできてしまいます。ワープロのWordより単純です。転送ソフトも付属しています。Wordの方が凝ったページが作れ、それを混用しても、HPを作成できます。

いずれにしても意外と簡単です。

Perl,PHPなどとなると少しやっかいですが、そこまでやる必要はないと思います。
荒井公康
URL
2006/08/31 18:09
荒井様
 重ねましてのご助言ありがとうございました。「案ずるよりも生むが易し」を頼りに、踏み出すようにいたします。また、よろしくご指導ください。
Leafman
URL
2006/09/03 19:14
荒井様
 金曜日の夕方、秋葉原のヨドバシカメラに行き、Siger Song Writerを手に入れて参りました。値段と、草笛仲間の田中さんが使っているものですから、分からないところがあれば田中さんから、直接手ほどきを受けられると思い、このソフトにいたしました。なんとかインストールできましたが、使いこなすのは、まだまだ先になりそうです。ご示唆をいただき、ありがとうございました。
Leafman
URL
2006/09/11 09:23
Leafmanさんへ

私のお勧めしたソフトは小学生でも使えるもので、楽譜ワープロとしても使えるものです。ただ店頭販売でなく、注文しなくてはなりません。

「Singer Song Writer」の使い勝手はどういうものか分かりませんが、うまくいくことを願っています。
荒井公康
URL
2006/09/11 21:22
荒井様
 お勧めいただいたMusicProも、ヨドバシカメラでは店頭にありました。説明を読みますと、機能は分かりましたが、使い勝手までは分からず、中学生並みのを買ってしまったのかもしれません。田中さんの手ほどきに対する期待に併せ、価格に惹かれた面がかなりあります。
 無事インストールは済みましたが、時間がなくて、まだ「使って」はおりません。作品をお送りできるまでになれたら、と夢見ております。
Leafman
URL
2006/09/13 11:25

音楽豆知識と自動作曲システムの仕組み

<<   作成日時 : 2006/07/09 18:08   >>

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♪もしも、ジャズが作曲できたら〜〜
        −自動作曲システムについてー      

音楽の好みは人さまざま
  一口に音楽と言っても、クラシック、ジャズ、ロック、ポピュラー、歌謡曲などさまざまなジャンルがあります。そのうち一つのジャンルの音楽をとってみても、多面性があり、音楽のどの面に着目するかは人間のタイプによるようで、音の構成に注目する人、音の醸し出す感じに酔う人、音楽よりは音そのものを好むような人、音楽の背後にある不可解な何かに心を躍らせる人など、人さまざまです。したがって、同じ音楽好き同士で話をしているつもりが、いつの間にかお互いに不可解な人だと思ってしまうようなこともよくあります。
  心理学者のユングは、人間のタイプを思考型・感情型・感覚型・直感型の組み合わせに、外向型・内向型の組み合わせを交叉させている。思考型の人はショパンのマズルカとワルツの区別などの分類や解説に熱中したり、感覚型の人はプレーヤーなどの機械の音質に凝ったりし、直感型の人は音楽そのものを味わう傾向があるそうですが、本当かどうかはわかりません。
  告知性を特性とする言語と異なり、告知性の欠如を特徴とする音楽は、明けの明星と宵の明星を同じものとみなす指示的意味論の立場から見れば、外界に対象物を持たず、音楽の意味とは、霊感に導かれた作曲者の感情・感覚そのものであったり、ハンス・リックによれば「響きつつ動く形式」です。音楽はよく分からないという人もいますが、音楽を聞いた後にあたりを見回して対応するものがなければそれももっともなことで、逆に自分の内面になにか変化を感じとることができれば、十分にその音楽を鑑賞したことになると思います。告知性の欠如は、音楽に安らぎや楽しみを求める者にとって好ましいことです。それ故あらゆる芸術は音楽の状態を憧れると言われるのかも知れません。

音楽の理論性をとらえた自動作曲システム
  一般に、作曲者はかならずしも感性だけに頼って作曲するわけではなく、論理的に作曲することも多く、そこには計算機による自動作曲の可能性があり、そのために「響きつつ動く形式」に関して、計算機に載せられるように形式化する必要があります。具体的なことはここでは述べず、自動作曲システムの背景を説明致します。
  乱数によって計算機に作曲をさせようという試みは計算機の歴史と同じくらい古く、多くの人によって試みられましたが、ほとんど失敗に終わっています。全くでたらめに音列を作っても面白くないのは当然です。計算機の出現以前にも、古くから、サイコロを振って作曲をしようとする試みの歴史は長く、自動作曲は人類の夢のようです。
  自動作曲の一般的な方法は、音楽を確率的なプロセスとみなし、確率・統計的なデータ処理により音楽の構造を決定し、ある音楽における個々の音の出現確率をマルコフチェーンなどの確率関数として求めておき、次にそれに従う乱数を発生させて作曲するものです。これは一種の模倣です。有名なものにイリノイ大学のヒラー、アイザクソンによる弦楽四重奏のためのイリアック組曲(1957)があります。また、最近よく耳にする言葉に1/fノイズという言葉があります。Vossの研究によると、約12時間古典音楽だけを放送する放送局の音響信号の音圧変動を二乗検波したところ、その音響パワーの変動と、音響信号のzero-crossingから求めた音高の変動の、FFTより求めたそれぞれのパワースペクトルの形がある周波数領域で比較的きれいな1/f型になることが示されました。これは、ホワイトノイズとブラウン運動のパワースペクトルの中間であるため、1/fと解析された音楽または1/fノイズにより作曲された音楽はホワイトノイズほど無相関でなく、ブラウン運動ほど相関が強くないので、ちょうど心地よいとの解釈があります。
  これらのことから、乱数を使って作曲するにしても、全くの無秩序では駄目であり、なんらかの制約条件のもとで乱数を発生させる必要があります。私たちの自動作曲システムも乱数を使用していますが、ケーデンスの生成にはある状態遷移図、メロディーの大局的秩序の形成にはコード進行、メロディーの局所的秩序の形成にはコードスケールをそれぞれ制約条件として、乱数を発生させながら、階層的・段階的に作曲を行っています。制約条件として確率関数などのかわりに音楽の知識を直接利用しているのが特色です。この点は人工知能的です。ここでいう音楽の知識とは、主としてジャズの理論のことです。
  ジャズというと米国の黒人の音楽から発達した軽快な音楽ということになっていますが、理論面を見ると、トニック、サブドミナント、ドミナントなどの古典的概念の使用、コード進行のパターン化、コードと様々なコードスケール(旋法の一種)の結合などを特徴としています。トニック、サブドミナント、ドミナントなどは、ある調の音楽における響きの状態を表しています。トニックとは調性を代表する中心的存在であり、開始・終了に用いられることが多く、そのことによって、その性格が強調され、安定感が感じられる状態です。ドミナントとは導音とトライトーン(減5度の音程)を含むコードの集合で表され、これらのコードの響きは不安定で、トニックへの解決を暗示する性格を持っています。サブドミナントはその調性の中で最も開放的で、優美な明るい女性的な性格が感じられる状態です。これらの状態間を遷移して、響きが移り変わると、音楽らしい変化感が生じます。また、これらの状態はコードの集合で表されます。コードとは長音階または短音階の上に3度の間隔で音を3つまたは4つ積み重ねたものですが、クラシックの複雑な曲やジャズではそのまま使われることはあまりなく、転回型やテンションノートと呼ばれるコードスケールからコードの構成音を除いて残った音を含んだ和音が使われます。4度重ねの和音の使用や、テンションノートを利用して、2度、7度、9度の音程を強調するとジャズらしい響きが生じます。また、元のコードの上に、テンションノートを含んだコードを同時に弾く、USC(アッパー・ストラクチャード・コード)と呼ばれるものもあります。これは、ちょっと緊張感のある響きになります。9度の音程が強調されるためです。テンションノートをベースにもっていくと、コード構成音のいずれかと7度の音程を作り、これもジャズらしい響きになります。これに、他の音程による微妙なニュアンスが加わります。
  音階とはある民族または地域固有の音楽から、高さの異なる音を抽出し、音高順に並べて、その音楽の構成音を表すもので、すでに統計的処理済みのものです。旋法も同じようなものですが、逆に旋律の型を規制するという意味合いが強くなります。コードスケールも旋法の一種で、特にドミナントの状態は不安定で無調性の感じが強く、全ての音を使うことができ、様々なコードスケールを使用できます。このため、ハ長調の曲のつもりでも、12音すべてが出現し無調にみえることもあります。変な音が出てきたら、ドミナント7thのコードが当てはまり、特殊なコードスケールが使われていると考えて構いません。ちなみに長音階と短音階は中世の教会音楽で使われていた八種類の教会旋法のうちイオニアとエオリア旋法が発展してできたもです。ドミナント7thのコードのところでは、教会旋法(イオニア、ドリア、フリギア、リディア、ミクソリディア、エオリア、ロクリア)以外にも、alt,comd,Hmp5,lyd-7,スパニッッシュなど様々なコードスケールが使えます。但し、規則があります。詳しいことが知りたい方は私たちの教室へお越し下さい。話が逸れましたが、現在でも、長音階と短音階だけでは限界があるため、様々な旋法の多様性を創作に取り入れようとする動きがあります。多様な旋法が長音階と短音階へと収束しましたが、また逆方向の動きが生じているということでしょう。無意識に生じた音階を、作曲家は意識的に旋法と捉え、旋律を規制するわけです。ジャズもこの方向にあります。
  以上のように、ジャズは、コード名、コードスケール名などの記号を多く使う音楽の分野で、人工知能的にみても興味深く、Lispなどの記号処理用プログラミングが適用可能です。

西洋音楽の土壌
  洗練されたジャズを聴くと、サティ、ドビュッシー、ラベル、フォーレなどのフランス近代音楽を思い浮かべます。ジョージ・シアリングのピアノ・ソロやスウィングしていないビル・エヴァンスなどを聴いてみてください。ドイツには、転調の多用、調的崩壊、無調の混乱を経て十二音音楽につながる長短調の機能和声の流れがありました。同じころ、フランスではその系列とは別のグレゴリア聖歌と同じ源を持つ八種類の旋法音楽の土壌がありました。ドビュッシーは旋法の音楽と全音音階の体系的な総合を行い、ラベルは印象主義的な音感に形式的・調性的な古典的な整いを与え、旋法的旋律の流れにも調性的機能を持たせました。こういうと、フランスの音楽とジャズは、理論的に似ているようです。実際そのとおりのようで、「ラウンド・ミッドナイト」という映画を観た人もいるかと思いますが、その映画の中で、デクスター・ゴードン扮するサックス奏者がドビュッシーやラベルからの影響を述べる場面がありました。聴いた感じでも、フランス近代と一部のジャズは共通点が多いようです。

  ANTONIO CARLROS JOBIN(アントニオ・カルロス・ジョビン)の作曲した「イパネマの娘」という曲のジャズの理論による構造をLisp言語のS式で表現すると

     ((FM7 ion) (FM7 ion) (G7 lyd-7) (G7 lyd-7)
     (Gm7 dor)(C7 mix alt comd)(FM7 ion)(Gm7 dor C7 mix alt comd)
     (FM7 ion)(FM7 ion)(F#M7 ion)(F#M7 ion)
     (F#m7 dor)(B7 lyd-7)(AM7 ion)(AM7 ion)
     (Am7 phr dor)(D7 alt hmp5 comd)(B♭M7 lyd ion)(B♭M7 lyd ion)
     (Bm♭7 dor)(E♭7l lyd-7)(Am7 dor phr)(D7 alt hmp5 comd)
     (Gm7 dor)(C7 mix alt comd)(FM7 ion)(FM7 ion)
     (G7 lyd-7)(G7 lyd-7)(Gm7 dor)(C7 mix alt comd)
     (FM7 ion)(Gm7 dor)(C7 mix alt comd)(FM7 ion))

ジャズのミュージシャンはこの表記をもとに即興演奏を行います。その過程をプログラム化すれば自動作曲システムを作ることができます。このような表記を生成するのも興味深いですが、話が長くなりますので、省略します。上の表記の(FM7 ion)のFM7はコード名、ionはコードスケールの名前です。lyd−7などもコードスケールの名前です。コードスケールが複数書いてあるところは、いずれのコードスケールも使用可能です。音階ドレミファソラシドには半音と全音が含まれています。ミとファ、シとドの間は半音、その他の音の間は全音(半音の2倍)になっていることは周知のことと思います。このようにコードスケールの性格はどのように半音と全音が配置されているかによって決定されます。半音は短2度の音程、全音は長2度の音程です。但し、コードスケールによっては短3度の音程を含むものもあります。
  次に簡単に知識表現について述べます。半音の距離を0.5、全音の距離を1.0、短3度の距離を1.5とすることにより、様々なコードスケールを表現することができます。例えば、C ionは

          ド    1.0
          レ    2.0
          ミ    3.0
          ファ   3.5
          ソ    4.5
          ラ    5.5
          シ    6.5

のように数値と対応させておきます。その他のコードスケールとコードも同様に表現しておきます。
  次に上の表記のS式から旋律を生成するには、テンションノートとコードの3度と7度の音をまとめて一つの集合にし、その集合の巾集合を作ります。この巾集合を一つとり、その要素をランダムに任意の個数取り出し、任意にリズムを当てはめることにより、旋律を生成することが可能です。この他、UST(アッパー・ストラクチャード・トライアド)の構成音の集合からも、その巾集合から同様の方法で旋律を生成できます。他の方法の一例として、テンションノートからコードスケールをランダムに回転させ、任意の長さで切断し、任意のリズムを当てはめても旋律になります。この他にも、テンション・リゾルブなど、いろいろあります。詳しく知りたい方は、私たちの教室へお越し下さい。これらの手順を人間が行えば、作曲が行えます。これは機能モードと呼ばれる手法です。
  テンションノートという言葉が出てきましたが、これはコードスケールからコード構成音と1オクターブ上で短9度の音程を作るアヴォイドノートを除いて残った音のことで、C ionではレとラがテンションノートになります。但し、ドミナント7thコードに対しては短9度ができても構いません。9、#11、13を普通のテンションノート、♭9、#9、♭13、#13をオルタードテンションと呼ぶこともあります。また、テンションノートはコードの属性ではなくコードスケールの属性です。したがって、ドミナント7thなどのコードでは、どのコードスケールを使用するかによって、テンションノートは異なってきます。一般にドミナント7thコードが解決する時のテンション及びコードスケールは次のようになります。

    A)メージャー系のコードに解決する時は、mix, lyd-7, alt, comd
    B)マイナー系のコードに解決する時は、hmp5, alt, comd
    C)半音下降で解決する時は、lyd-7

alt, comdは調性をあまり感じさせません。その他のコードついては、あまりコードスケールの選択の余地はなく、ほとんどの場合、一意に決まってしまいます。少し面倒な感じがするかも知れませんが、要は慣れです。
  テンションノートについても、コードとコードスケールと同様の知識表現をします。テンションノートは旋律の重要な要素ですから、覚えておきましょう。
  以上、コード、コードスケール、テンションノートをしっかり表現し、把握していれば、旋律を作ることは自由自在です。生成された旋律が単純であれば、アプローチノート、イ音、逸音、経過音、補助音、刺繍音、係留音、先行音など用いて更に変化させることができます。この考え方はアドリブにつながります。
  クラシックの理論では、テンションノートを適切に表現できないので、このような手法では自動作曲は行えません。クラシックでは、そこを人間の感性で補っているところがあります。
  以上の方法で生成された旋律は、何かを手本にしたわけではないので、全くオリジナルなものになります。この理論をもとに作った自動作曲システムに関しては、情報処理学会第41回(平成2年於東北大学)全国大会で「カデンツの一般化およびコードスケールを考慮した自動作曲」という表題で発表しました。参考文献としては、飯田敏彦著「やさしく学べるジャズハーモニー 1、2 (コード進行の発展及びヴォイシングとアドリブ)」(全音楽譜出版社)などがあります。ジャズの教科書は大体同じような内容のものが多いようです。このシステムはNHKや新聞などでも報道されました。


補足1:ピッチクラス集合論との関係

ピッチクラス集合論では、次のように定義されます。

ある2つの音があって、その周波数がx,aであるとする。このとき、X=(2^n)aとなるような整数nが存在するとき、x,aはオクターブに関して同値であるといい、x〜aとあらわす。ここで、{x|x〜a}であらわされる集合をピッチクラスといい、これには整数による音名を与えることにする。

具体的には次のような対応をとります。私のシステムでの対応も示します。

ピッチクラス値   私のシステム   音名(平均律)
----0-------------1.0--------------ド
----1-------------1.5-----------ド♯ レ♭
----2-------------2.0--------------レ
----3-------------2.5-----------レ♯ ミ♭
----4-------------3.0--------------ミ
----5-------------3.5--------------ファ
----6-------------4.0-----------ファ♯ ソ♭
----7-------------4.5--------------ソ
----8-------------5.0-----------ソ♯ ラ♭
----9-------------5.5--------------ラ
---10-------------6.0-----------ラ♯ シ♭
---11-------------6.5--------------シ

ピッチクラス集合論では、周波数についての物理的モデルに基づいて対応を取っていますが、私のような対応を取っても、代数的には同じことです。

以上の対応を取れば、調性の音楽でも、無調の音楽でも、同様の扱いが可能です。  


補足2:コード進行生成手法例と作曲法

コード進行の生成の仕方について述べます。まず、ハ長調で使われるコードをランダムに並べると次のようになります。

((Em7 phr) (FM7 lyd) (Am7 aeo) (-DM7 lyd) (Bdim7 dim) (G7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Fm7 dor) (+Fm7-5 loc)
(-D7 lyd-7) (-BM7 lyd) (F7 lyd-7) (B7 alt) (-AM7 lyd) (Dm7-5 loc+2) (Dm7 dor) (CM7 ion) (-A7 lyd-7)
(Bm7-5 loc) (-B7 lyd-7))

この後は人間(私)の出番でする。ジャズの理論を駆使して(大した理論ではないが)、上のコード群をスムーズに繋ぎます。具体的には、セカンダリードミナント、ディミニッシュコード、平行和音、トゥー・ファイブ、4度進行、半音進行、偽終止の導入などで、コード間のギャップを埋めます。これによって、例えば、次のコード進行が作れます。(実は基のデータをなくしてしまい、次に示すコード進行は上記コード群とは関係ありません。)

((C "work4")
("CM7" ion) ("+Fm7-5" loc) ("B7" alt) ("E7" hmp5)
("Am7" aeo) ("D7" hmp5) ("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("Dm7" dor) ("G7" alt) ("Cm7" dor) ("F7" lyd-7)
("-BM7" lyd) ("CM7" ion) ("+Fm-5" loc) ("B7" alt)
("Em7" phr) ("A7" hmp5) ("Dm7" dor) ("G7" alt)
("+Fm7-5" loc) ("Fm7" dor) ("-B7" lyd-7) ("-Em7" dor)
("Dm7" dor) ("G7" alt) ("CM7" ion) ("D7" hmp5)
("Gm7" dor) ("C7" alt) ("FM7" lyd) ("-BM7" lyd)
("A7" hmp5) ("Dm7-5" loc+2) ("G7" alt) ("Em7" phr)
("-Em7" dor) ("-A7" lyd-7) ("-DM7" lyd) ("CM7" ion)
("Fm7" dor) ("-B7" lyd-7) ("-EM7" lyd) ("-AM7" lyd)
("-DM7" lyd) ("-Am7" dor) ("-D7" lyd-7) ("CM7" ion)
("G7" alt) ("+Fm7-5" loc) ("Bm7-5" loc) ("CM7" ion)
("+Fm7-5" loc) ("Bdim7" dim) ("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("-A7" lyd-7) ("Dm7" dor) ("G7" alt) ("CM7" ion)
("Gm7" dor) ("C7" alt) ("FM7" lyd) ("Fm7" dor)
("CM7" ion)))

次に各コードに対して、コードスケール、UST、テンションノート、などの情報を計算機に列挙させます。

以上の情報を基に作曲を行うのが私の基本的パターンです。既に知られている曲のコード進行をそのまま利用することもあります。

上記情報が与えられれば、慣れれば、簡単に作曲できます。この時に、いろいろな音楽知識が使われるのでしょうが、その音楽知識を明示するのは人間にとって難しいことです。暗黙知と呼ばれるものを明示すること自体、研究課題でしょう。


補足3:旋律の生成アルゴリズム

対(コード、コードスケール)の適当な列を与えた場合、最も単純な旋律生成アルゴリズムには次の二つのものがあります。

1.ガイドトーンとテンション・ノートをランダムに配置する。
2.テンション・ノートからコード・スケールを適当に回転させる。

1.2.の応用として、次のアルゴリズムも有効であることが判明しています。

アルゴリズム
A.ガイドトーンとテンション・ノートからランダムに一つの音を選ぶ。
B.その音がガイドトーンならばそのまま旋律の要素にする。
C.その音がテンション・ノートならば音程を上下させコード・トーンに解決させる。(テンション・リゾルブである) (解決しなくとも、そのまま伸ばしてもよい)
D.(A.B.C.)を繰り返し適当な長さになるまで繰り返す。

以前はA.の段階でガイドトーンの代わりにコード・トーンを使用していたが上手くいきませんでした。また上のアルゴリズムではガイドトーン以外のコード・トーンも出現し、多様な旋律を生成できます。ワルツの作曲も可能です。ガイドトーンとはコードの3度と7度の音のことです。

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<<   作成日時 : 2006/07/09 18:18   >>

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音楽好きの皆さん、自分で曲を作ってみたいと思ったことはありませんか。しかし、実際に曲を作ってみようと思っても、どうしたらよいか分からない人が多いかと思います。たとえ、メロディーが心に浮かんだとしても、それを書き留めるには絶対音感がいりそうで、才能がなければできそうもありません。音楽は才能がなければできないのでしょうか。計算機に音楽情報処理をさせるという音楽関連システムの研究をしてきましたが、計算機には絶対音感も音楽の才能もないにもかかわらず、計算機に音楽の知識を埋め込めば、ある程度の作曲ができることが分かりました。計算機が作曲できるのですから、普通の人でも作曲できないはずありません。ここではジャズの理論をやさしく解説し、誰でも作曲できることを示したいと思います。

ハ長調の音階ドレミファソラシドを知らない人はいないと思います。ドとレの間は全音、レとミの間は全音、ミとファの間は半音、ファとソの間は全音、ソとラの間は全音、ラとシの間は全音、シとドの間は半音になっています。全全半全全全半となっています。ドとレの間には#ドまたは♭レ、レとミの間には#レまたは♭ミ、ファとソの#ファまたは♭ソ、ソとラの間には#ソまたは♭ラ、ラとシの間には#ラまたは♭シがあることになります。平均律ではこれらの間の音は等しくなります。例えば、#ドと♭レは等しくなります。

音程の数え方は結構難しいものです。音程とは2音間のへだたりのことです。まず、度数について説明します。これは音程のおおざっぱな尺度です。度数とは2音間に幹音を想定したときに、その2音が幹音何個にわたっているかを示すものです。幹音とは変化記号#、♭がついていない音符のことです。例えば、ドとファはドレミファと4個の幹音にわたっているので4度になります。同様にドーシはドレミファソラシなので7度になります。幹音を同じくする2音は同音といい、1度と数えます。ドードは1度です。度数の数え方は変化記号がついても変わりません。ドーファ、#ドーファ、ドー#ファはともに4度です。しかし、度数が同じでも、これらの音の間の実際の距離が異なっているのは明らかです。また、既に述べたように音階中で隣接する音の間隔は全音か半音になるので、起点によって、度数が同じでも実際の距離は異なってきます。1度は同じ高さの音であるので相互の関係はどの高さでも変わりませんが、ミとファ、シとドの間隔は全音ではなく半音であるため、2度と3度は、起点によって隔たりが大きいものと小さいものがでてきます。この両者を区別するため、狭い2度や3度を短2度(m2)、短3度(m3)と呼び、他のひろい2度や3度を長2度(M2)、長3度(M3)と呼びます。6度や7度についても同様にミファ、シドの二つの半音を含むものは隔たりが小さく、短6度(m6)、短7度(m7)と呼び、他のものは半音を一つしか含まないので、長6度(M6)、長7度(M7)と呼びます。1オクターブは起点がどこであっても隔たりは同じです。そこで、この音程を完全8度(P8)と呼びます。1度についても同様に完全1度(P1)と呼びます。ここで、全音間の距離を1.0、半音間の距離を0.5とおいてみます。すると次の関係が成り立ちます。下線部は半音の位置です。

    距離  音程 距離  音程
ドレ  1.0  M2             ドレミ   2.0  M3
レミ  1.0  M2             レミファ  1.5  m3
ミファ 0.5  m2             ミファソ  1.5  m3
ファソ 1.0  M2             ファソラ  2.0  M3
ソラ  1.0  M2             ソラシ   2.0  M3
ラシ  1.0  M2             ラシド   1.5  m3
シド  0.5  m2             シドレ   1.5  m3


           距離  音程                   距離  音程
ドレミファソラ   4.5  M6       ドレミファソラシ  5.5  M7
レミファソラシ   4.5  M6       レミファソラシド  5.0  m7
ミファソラシド   4.0  m6       ミファソラシドレ  5.0  m7
ファソラシドレ   4.5  M6       ファソラシドレミ  5.5  M7
ソラシドレミ    4.5  M6       ソラシドレミファ  5.0  m7
ラシドレミファ   4.0  m6       ラシドレミファソ  5.0  m7
シドレミファソ   4.0  m6       シドレミファソラ  5.0  m7

即ち、音程と距離の関係は次のようになります。

   m2=0.5(半音1個)           M2=1.0(全音1個)
   m3=1.5(全音1個+半音1個)    M3=2.0(全音2個)
   m6=4.0(全音3個+半音2個)    M6=4.5(全音4個+半音1個)
   m7=5.0(全音4個+半音2個)    M7=5.5(全音5個+半音1個)
   P1=0.0
   P8=6.0(全音5個+半音2個)

次に4度と5度について調べてみます。

        距離  音程                   距離  音程
ドレミファ  2.5  P4          ドレミファソ  3.5  P5
レミファソ  2.5  P4          レミファソラ  3.5  P5
ミファソラ  2.5  P4          ミファソラシ  3.5  P5
ファソラシ  3.0  +4         ファソラシド  3.5  P5
ソラシド   2.5  P4          ソラシドレ   3.5  P5
ラシドレ   2.5  P4          レシドレミ   3.5  P5
シドレミ   2.5  P4          シドレミファ  3.0  −5



即ち、4度と5度の場合に、音程と距離の関係は次のようになります。

   P4=2.5(全音2個+半音1個)     P5=3.5(全音3個+半音1個)
   +4=3.0(全音3個)
   −5=3.0(全音2個+半音2個)

2、3、6、7度のグループと異なる特徴を持っています。ここで、転回という操作を行ってみます。ドレという長2度(M2)の音程をもつ二つの音のうち、低いほうのドを1オクターブ上の高いドに移すと、元のレと移ったドの音程は短7度(m7)になります。同様に長3度(M3)は短6度(m6)に、長6度(M6)は短3度(m3)に、長7度(M7)は短2度(m2)になります。短音程の場合は、短2度(m2)は長7度(M7)に、短3度(m3)は長6度(M6)に、短6度(m6)は長3度(M3)に、短7度(m7)は長2度(M2)に移ります。式で表すと次のようになります。

    M2+m7=P8  M3+m6=P8  M6+m3=P8  M7+m2=P8
    m2+M7=P8  m3+M6=P8  m6+M3=P8  m7+M2=P8

転回という操作によって、長音程は短音程に、短音程は長音程に、2度は7度に、7度は2度に、3度は6度に、6度は3度になります。では、4度と5度の場合はどうなるでしょうか。半音を一つ含む4度は5度に、5度は4度になり、度数が変わるだけで長音程が短音程になるような変化は生じません。同じことは1度と8度についても言えます。式で表すと次のようになります。

    P4+P5=P8  P1+P8=P8  (+4)+(−5)=P8

この半音を一つ含む4度、5度をそれぞれ完全4度(P4)、完全(5度)と呼びます。+4は増4度、−5は減5度と呼ばれますが、これについては後で述べます。以上から、大きく分けると1、4、5、8度の完全系の度数と2、3、6、7度の長短系の度数に分けられます。

  ドーレという長2度の音程から、レに#がついて2音間のへだたりが大きくなったときは、増2度と呼ばれます。更に半音広がると重増2度となります。長3度が更に半音ずつ音程が広くなると、増3度、重増3度などと呼ばれます。同様に長6度、長7度は半音広がるごとに、増6度、重増6度、増7度、重増7度と呼ばれます。長3度(M3)を半音ずつ狭めていくと、短3度(m3)、減3度(−3)、重減3度、となります。逆に、短3度を半音広げると長3度になります。6度、7度についても同様です。

  1度、4度、5度、8度の完全音程の場合は直接、増、重増、減、重減音程になります。

  さて、実際に音程を決定するためには次のようにします。調号又は臨時記号によって、2音のうち一方又は両方に変化記号がついている場合の音程は、まず2音とも幹音にいったん戻して、その音程を正しく知り、変化記号によってその音程がどのように変化したかを調べます。その際、その度数が完全系か長短系かを識別し、以下の図を見ながら決定します。



重減♭♭ ←−→ 減ー  ←−→  完全P(1、4,5、8) ←−→ 増+ ←−→ 重増X

重減♭♭ ←−→ 減ー  ←−→  短音程(2,3,6,7) ←−→ 長音程(2,3,6,7) ←−→ 増+ ←−→ 重増X


音程をいくつか書いておきます。

                     音程             距離
    ドード          完全1度(P1)          0.0
    ドー#ド         増1度(+1)           0.5
    ドー♭レ 短2度(m2)           0.5
    ドーレ          長2度(M2)           1.0
    ドー#レ         増2度(+2)           1.5
    ドー♭ミ         短3度(m3)           1.5
    ドーミ           長3度(M3)           2.0
    ドー♭ファ 減4度(−4)           2.0
    ドー#ミ         増3度(+3)           2.5
    ドーファ         完全4度(P4)          2.5
    ドー#ファ        増4度(+4)           3.0
    ドー♭ソ         減5度(−5)           3.0
    ドーソ 完全5度(P5)          3.5
    ドー#ソ         増5度(+5)           4.0
    ドー♭ラ         短6度(m6)           4.0
    ドーラ           長6度(M6)           4.5 
    ドー#ラ         増6度(+6)           5.0
    ドー♭シ         短7度(m7)           5.0
    ドーシ           長7度(M7)           5.5 
    ドー#シ         増7度(+7)           6.0
    ドード           完全8度(P8)          6.0

距離が同じでも音程名が異なることに注意して下さい。ドー#ドが増1度、ドー♭レが短2度になっているのは、前者が完全1度ドードを、後者が長2度ドーレを基準にし、そこからのずれを考えているからです。他の例も同様に考えてみて下さい。今までは単音程、即ち完全8度(1オクターブ)までの音程を考えてきましたが、複音程、即ち完全8度を超える音程もあります。例えば、

    9度  = 1オクターブ+2度
    11度 = 1オクターブ+4度
    13度 = 1オクターブ+6度

となります。以上で、音程の数え方の説明を終えます。

 人間の耳には二つの音が同時に響いた場合、協和に聞こえる音と不協和に聞こえる音があり、それを分類すると次のようになります。


音程 性格
P8 協和
M3、m3、M6、m6 柔らかい協和
M2,m7 穏やかな不協和
m2、M7、m9 鋭い不協和
+4、−5 中立、不安定で常に隣接した協和音程に解決したがっている性格


増4度(+4)または減5度(−5)はトライトーン(三全音)といい、自然なコード進行を作る上で重要な概念になります。
  次にコードについて説明します。一本の弦をはじいた時には、一番低い根音のほかに、倍音が同時に響いており、その響きの大きさは低次の倍音ほど大きく、高次の倍音ほど小さくなります。和音とは、根音を含めた低次倍音を根音と同じ強さで同時に響かせたものに他ならないとされますが、これはよく知られたドミソという和音にしか成り立たず、ド♭ミソなどの和音に対しては成り立ちません。音をいろいろ混ぜた時に、響きにはいろいろなニュアンスが生まれます。ここではそれを和音と呼ぶことにしておきましょう。現在では一般に3度の間隔で音を3つまたは4つ重ねたものをコードと呼んでいます。長調音階と短調音階をダイアトニックスケールと呼びます。ダイアトニックスケールの上に、そのスケールの音を3度音程で積み重ねたコードのことをダイアトニックコードと言います。ジャズの場合は4声のダイアトニックコードを基準に考えます。ハ長調の音階ドレミファソラシドの音階上に音を3度間隔で重ねてみましょう。次の表を見て下さい。


構成音 音程 コード コード名 機能
ドミソシ P1 M3 P5 M7 CM7 C Major 7th T(トニック)
レファラド P1 m3 P5 m7 Dm7 D Minor 7th SD(サブドミナント)
ミソシレ P1 m3 P5 m7 Em7 E Minor 7th T(トニック)
ファラドミ P1 M3 P5 M7 FM7 F Major 7th SD(サブドミナント)
ソシレファ P1 M3 P5 m7 G7 G Dominant 7th D(ドミナント)
ラドミソ P1 m3 P5 m7 Am7 A Minor 7th T(トニック)
シレファラ P1 m3 -5 m7 Bm7-5 B Minor 7th flatted 5 D(ドミナント)

一番下の音(根音)から上の各音への音程も同時に示しています。根音と第二音の間隔が長三度のコードはメージャーコード、短三度のコードはマイナーコードです。G7はメージャー系ですが、根音ソと第四音ファとの間隔が短七度、第二音シと第四音ファの間の音程は減五度(トライトーン)になっています。次にこれらのコードを分類します。三つの音が共通のものは同じグループに入ると考えます。CM7,Em7,Am7はトニックの機能を持ち、トニックコードになります。Dm7,FM7はサブドミナントの機能を持ち、サブドミナントコードになります。G7,Bm7-5はドミナントの機能を持ち、ドミナントコードになります。以上からコードは三つのグループ(トニック、サブドミナント、ドミナント)に分類されることがわかります。グループごとの響きの特徴を述べてみましょう。トニックは調性を代表する中心的存在であり、開始・終止に用いられることが多く、そのことによって、その性格が強調され、安定感と満足感が感じられる状態です。サブドミナントは、その調性の中で最も開放的で、優美な明るい感じを与え、女性的な性格を持った響きです。ドミナントはトライトーンを含み、不安定でトニックへの解決を暗示する響きを持っています。なお、メージャーコードは明るく、マイナーコードは悲しく暗い感じがするだろうと考えがちですが、そういうことはありません。あるコードが何調で使われているかによって、そのコードの機能は異なってきます。Dm7はマイナーコードですが、ハ長調ではサブドミナントの機能を持ち、ハ長調で使われると明るい響きに感じられます。CM7の機能はハ長調のトニック、イ短調のトニックマイナー、ト短調のサブドミナント、ロ長調のサブドミナントマイナー、ホ長調のサブドミナントマイナー、ニ長調のサブドミナント、ロ短調のサブドミナントマイナー、ト長調のサブドミナント、ホ短調のサブドミナントマイナーと多彩です。コードの機能は調という文脈によって変化します。
  次にコードのつながりについて考えてみましょう。ケーデンス(カデンツ)とは不安定なコード(ドミナント、サブドミナント)が、安定したコード(トニック)に解決することです。ほとんどの曲はケーデンスを連結することによって成り立っています。ケーデンスの種類には三種類ありますが、ここでは便宜上二つのケーデンスを取り上げます。

(1)ドミナント・ケーデンス D−T
  ドミナントの機能を持つコードからトニックの機能を持つコードへ進行するケーデンスで、最も基本的で強い解決感のあるケーデンスです。これはトライトーン(減五度、増四度)が協和音程に解決するためです。

          D       T
          V7      IM7
          G7      CM7
        ソシレファ   ドミソシ

G7のシファのトライトーンがCM7のドミ(M3)の協和音程に解決します。この時に、G7の根音ソとCM7の根音ドとの音程が完全四度になっていることを覚えておきましょう。

          D       T
        VIIm7-5     IM7
        Bm7-5     CM7
       シレファラ    ドミソシ
この場合もトライトーンがM3の協和音程に解決しています。

(2)サブドミナント・ケーデンス SD−T
  サブドミナントの機能を持つコードから、トニックの機能を持つコードへ進行するケーデンスです。

          SD      T              SD     T
          IVM7     IM7             IIm7     IM7
          FM7     CM7            Dm7     CM7
        ファラドミ   ドミソシ          レファラド  ドミソシ

トライトーンがないので解決感は弱いのですが、ファの音がミの音に進行するので、ある程度の解決感が得られます。この解決は賛美歌などに使われるので、アーメン終止とも言われています。

(3)SD−D−T
  サブドミナント、ドミナント、トニックと進むケーデンスです。

      T   SD   D   T           T   SD   D   T
      IM7  IVM7 V7  IM7          IM7  IIm7  V7   IM7
      CM7 FM7  G7  CM7         CM7  Dm7  G7   CM7

(4)D−SD−T(逆進行)
  ドミナント、サブドミナント、トニックと進むケーデンスですが、ドミナントの解決が一時的に保留されるので特殊な形になりあまり使われません。

このほかにサブドミナント・マイナーというのもありますが、ここでは述べません。
以上のケーデンスをまとめると次のようになります。
 1.D−T
 2.SD−T
 3.SD−D−T
 4.D−SD−T(逆進行)
更に一般化してしまうと、下記のような状態遷移図にまとめられます。

   T ⇔ SD → D ⇔ T

この図から、逆に次のようなケーデンスを無限に作り出すことができます。
   
   T−SD−T−SD−D−T−T−D−T−SD・・・・・・・・・・・・

このように、トニック、サブドミナント、ドミナント、(サブドミナント・マイナー)の間を遷移することによって、音楽的鳴り響きが生まれます。
  ドミナント・ケーデンスのところで述べたことから判るのですが、ドミナントコードのトライトーンは根音が完全四度(P4)上のコードの協和音程に解決するので、トライトーンの解決を繰り返していくと、結局次ぎのようなことが成り立ちます。

  C7−F7−♭B7−♭E7−♭A7−♭D7−♭G7(#F7)−B7−E7−A7−D7−G7−C7

この順番でコードを鳴らすと自然な感じがします。ギターでは弦が下からミ、ラ、レ、ソの順番で張られるので、ギターを弾く人にとっては覚え易いのですが、そうでない人にとっては、なかなか覚えにくいかもしれません。しかし、これを覚えておくと、音楽の理論が非常に判り易くなるので、是非徹底して覚えておくといいと思います。なお、これはP4進行と呼ばれます。同時にドミナントコードは根音が半音下のコードにも解決します。

        G7      ♭G
      レファソシ   ♭ソ♭シ♭レ

これから半音進行が得られます。

半音進行(下行)

  C7−B7−♭B7−A7−♭A−G7−♭G7−F7−E7−♭E−D7−♭D7−C7

P4進行と半音進行はしっかり記憶しましょう。

  さて、だいぶ前置きが長くなりましたが、いよいよ簡単な曲を作っていきましょう。まずケーデンスを決定し、コードを当てはめ、コード構成音だけでメロディーを作ってみます。

      T         T         T
  (CM7 ドミソ) (CM7 ドミソ) (CM7 ド)

リズムを適当につけてピアノかなにかで弾いてみて下さい。トニックだけなので少し単調ですね。サブドミナントをいれてみましょう。

      T         SD        T
  (CM7 ドミド) (Dm7 レファレ) (CM7 ド)

少し変化したでしょう。ドミナントをいれてみましょう。

      T         SD         D        T
  (CM7 ドミド) (Dm7 レファレ) (G7 シレシ) (CM7 ド)
だいぶ曲らしくなりました。もっと長いものを作ってみましょう。

      T          SD         T         SD         D        T
  (CM7 ドミド) (Dm7 レファレ) (CM7 ドミド) (Dm7 レファレ) (G7 シレシ) (CM7 ド)

このようにどんどん長くしていくことができます。Dm7にドミナントモーションするコードA7を導入してみましょう。A7のようなコードをセカンダリー・ドミナントといいます。

      T       SecD       SD         D        T
  (CM7 ドミド) (A7 ミソミ) (Dm7 レファラ) (G7 シレシ) (CM7 ド)

これは循環コードとしてよく知られているものです。もう少し長いものを作ってみます。

      T      SecD      SD        D        T       SecD        SD
  (CM7 ミソシ) (A7 ラ) (Dm7 ファラド) (G7 シ) (CM7 ミソシ) (A7 ラソラ) (Dm7 レファラ)
      D        T
  (G7 ソファソ) (CM7 ミ)

三拍子で弾いて見て下さい。なかなかしゃれているでしょう。循環コードを使うと、いくらでも長いものができます。

  コードの構成音だけでもよいのですが、非コード音を使うことによりさらにいろいろなメロディーができます。では、コード構成音と修飾音でメロディーを構成する方法を述べます。修飾音はメロディーに現れる非コード音とします。その種類は次の通りです。前から一つの音を修飾するイ音とアプローチノート、後ろから一つの音を修飾する逸音、異なる二つの音をつなぐ経過音、同じ高さの二つの音をつなぐ補助音と刺繍音、二つのコード間に一つのコードの構成音がまたがる掛留音、先行音などがあります。例を挙げます。

   (CM7 ミレミ)            補助音
   (CM7 ミファレミ)          刺繍音
   (CM7 ♭ミミファミ)        イ音、アプローチノート
   (CM7 ドレミ)            経過音
   (G7 シレ♭ミ)(CM7 ソシ)   逸音
   (CM7 ミ)(G7 ミファ)      掛留音
   (CM7 ミソ#ド)(A7 #ドミ)  先行音

それではメロディーを作っていきましょう。まず経過音を使ってみましょう。

       T         SD         T
   (CM7 ミレド) (Dm7 ファミレ) (CM7 ド)

       T         SD          D        T
   (CM7 ミレド) (Dm7 ファミレ) (G7 レドシ) (CM7 ド)

       T         SecD        SD         D        T
   (CM7 ミレド) (A7 ソファミ) (Dm7 ファミレ) (G7 レドシ) (CM7 ド)

次にイ音またはアプローチノートを使ってみましょう。

   (CM7 シドミソ) (A7 シラソラ) (Dm7 ソラミファ) (G7 ラシファソ) (CM7 ミ)

次に刺繍音を使ってみましょう。

   (CM7 ドレシド) (A7 ミファレミ) (Dm7 ファソミファ) (G7 ソラファソ) (CM7 ミ)

これらを組み合わせてみましょう。

   (CM7 ミレドシ) (A7 ミファレミ) (Dm7 ソファミレ) (G7 シラドシ) (CM7 ド)
      経過音        刺繍音     アプローチノート     刺繍音

単純な例ばかりでしたが、いろいろ工夫すれば、もっと多様なメロディーを作ることができると思います。

  次に少し高級になるのですが、あるコードに対してどのような音が使用可能なのか考えてみます。ハ長調においてDm7に対して経過音をいれていくと次のようになります。

    レミファソラ(シ)ド

太字のミとソはテンション・ノートと呼ばれます。ここでは、Dm7にシの音を入れるとトライトーンができて、コードの機能が変わってしまうので、テンション・ノートではありませんが、使用は可能です。テンション・ノートはコードと同時に使用しても不自然でないばかりか、ジャズ的な響きが生まれる要素になります。上のスケールはDドリアンといいます。ハ長調の他のコードに対しても同様のことが成り立ちます。



コード コードスケール スケール名
CM7 ドレミ(ファ)ソラシド Cイオニアン
Dm7 レミファソラ(シ)ドレ Dドリアン
Em7 ミ(ファ)ソラシドレミ Eフリギアン
FM7 ファソラシドレミファ Fリディアン
G7 ソラシドレミファソ Gミクソリディアン
Am7 ラシドレミ(ファ)ソラ Aエオリアン
Bm7−5 シドレミファソラシ Bロクリアン


太字の音がテンションノートです。括弧内はアヴォイドノートでコードの機能を阻害する音です。一般にはコード構成音の半音上の音がアヴォイドノートです。これは、1オクターブ上では、短9度の不協和な響きができるためです。但し、ドミナントコードなどのトライトーンを持つコードでは、短9度ができても構わないことになっています。こうして得られるコードスケールは中世の教会旋法に一致します。ニ長調について同様のことを行うと、Em7の機能はサブドミナント、対応するコードスケールはEドリアンとなります。ハ長調との違いに注意して下さい。

  ドミナント7thコードは、トライトーンを含み、不安定なコードであるためこの他にもいろいろな旋法(スケール)が使えます。詳細な説明は省きますが、次のメロディーの作成例で感じをつかんで下さい。ionはイオニアン、dorはドリアン、Hmp5↓、altもドミナント7thコードに使われる特殊なコードスケールの名前です。

コード進行
     T       SecD        SD      D      T
  (CM7 ion) (A7 Hmp5↓) (Dm7 dor) (G7 alt) (CM7 ion)

                スケール
  (CM7 ion)     ドレミファソラシド
  (A7 Hmp5↓)   ラ♭シ#ドレミファソラ
  (Dm7 dor)     レミファソラシドレ
  (G7 alt)      ソ♭ラ♭シシ♭レ♭ミファソ
  (CM7 ion)    ドレミファソラシド

次に簡単なメロディーを作ってみます。

  (CM7 ミファシラ) (A7 ♭シソファミ) (Dm7 ソファレミ) (G7 ♭シ♭ラソファ) (CM7 ミ)

  (CM7 シレシ) (A7 ♭シ#ド♭シ) (Dm7 ラドラ) (G7 ♭ラシ♭ラ)
  (CM7 シレシ) (A7 ♭シ#ド♭シ) (Dm7 ラドラ) (G7 ♭ラシ♭ラ) (CM7 ラ)

ジャズには聴くとすぐにそれと判る独特の響きがあります。これは、テンション・ノートを含む和音が使われるためです。コードがCM7でもドミソシと弾くとは限りません。ミ(ソ)ラレと押さえたりします。太字のところがテンション・ノートです。また、根音を省略をすることが多いために一見何のコードか判りません。ジャズの楽譜のコードの記号を見たことがあるかもしれませんが、数字が添えて書かれていることがあります。7より大きい数字はテンション・ノートを示しており、根音からの音程を表しています。

  ここで重要なことを述べておきましょう。コードの三度と七度の音をガイドトーンと言います。このガイドトーンとテンションノートは旋律の重要な要素で、これらの音をランダムに並べるだけでメロディーができてしまいます。この上にいろいろ工夫して私の自動作曲システムが作られています。参考にして下さい。

コード(和音)の性格&4度重ね和音の基本形と多義性

<<   作成日時 : 2006/07/10 23:41   >>

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*********** C ************
Chord Tone (ド ミソ)
Guide Tone (ミ シ)
UST ((ion (G Am Em D Bm))
          (lyd (G Am Em D Bm)))
Function of Chord ((ion (tonic (C)))
(lyd (tonic-minor (a e)) (subdominant (g D G)) (subdominant-minor (B E b e))))
Tension Notes
ion (レ ラ)
lyd (レ ♭ソ ラ)
Chord Scales
ion (ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド)
lyd (ド レ ミ ♭ソ ソ ラ シ ド)



*********** Cm ************
Chord Tone (ド ♭ミソ)
Guide Tone (♭ミ ♭シ)
UST ((dor (Gm -B -E Dm))
          (phr (-E -A Fm))
          (aeo (-B -E Gm))
          (n (Gm -B))
(h (G))
          (all (Gm G -A -B -E Dm)))
Function of Chord ((all (tonic-minor (c)))
          (aeo (tonc (-E)))
(phr (dominant-minor (f)) (tonic (-A)))
          (dor (subdominant-minor (G g)))
(dor-2 (subdominant (-b))))
Tension Notes
aeo (レ ファ)
phr (ファ ♭ラ)
dor (レ ファ)
dor-2 (ファ ラ)
Chord Scales
aeo (ド レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
phr (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
dor (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)
dor-2 (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シド)



*********** C6 ************
Chord Tone (ド ミソ ラ)
Guide Tone (ミ シ)
UST ((ion (G Am Em D Bm))
          (lyd (G Am Em D Bm))
Function of Chord ((ion (tonic (C)))
(lyd (tonic-minor (a e)) (subdominant (g D G)) (subdominant-minor (B E b e))))
Tension Notes
ion (レ ラ)
lyd (レ ♭ソ ラ)
Chord Scales
ion (ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド)
lyd (ド レ ミ ♭ソ ソ ラ シ ド)



*********** Cm6 ************
Chord Tone (ド ♭ミソ ラ)
Guide Tone (♭ミ ♭シ)
UST ((dor (Gm -B -E Dm))
          (phr (-E -A Fm))
          (aeo (-B -E Gm))
          (n (Gm -B))
(h (G))
          (all (Gm G -A -B -E Dm)))
Function of Chord ((aeo (tonic (-E)))
          (phr (tonic (-A)) (dominant-minor (f)))
(dor (tonic-minor (c)) (subdominant (-B)) (subdominant-minor (G g)))
(dor-2 (subdominant (-b))))
Tension Notes
aeo (レ ファ)
phr (ファ ♭ラ)
dor (レ ファ)
dor-2 (ファ ラ)
Chord Scales
aeo (ド レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
phr (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
dor (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)
dor-2 (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シド)



*********** CM7 ************
Chord Tone (ド ミソ シ)
Guide Tone (ミ シ)
UST ((ion (G Am Em D Bm))
          (lyd (G Am Em D Bm)))
Function of Chord ((ion (tonic (C)))
(lyd (tonic-minor (a e)) (subdominant (g D G)) (subdominant-minor (B E b e))))
Tension Notes
ion (レ ラ)
lyd (レ ♭ソ ラ)
Chord Scales
ion (ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド)
lyd (ド レ ミ ♭ソ ソ ラ シ ド)



*********** Cm7 ************
Chord Tone (ド ♭ミソ ♭シ)
Guide Tone (♭ミ ♭シ)
UST ((dor (Gm -B -E Dm))
          (phr (-E -A Fm))
          (aeo (-B -E Gm))
          (n (Gm -B))
(h (G))
          (all (Gm G -A -B -E Dm)))
Function of Chord ((aeo (tonic (-E)))
          (phr (tonic (-A)) (dominant-minor (f)))
(dor (tonic-minor (c)) (subdominant (-B)) (subdominant-minor (G g)))
(dor-2 (subdominant (-b))))
Tension Notes
aeo (レ ファ)
phr (ファ ♭ラ)
dor (レ ファ)
dor-2 (ファ ラ)
Chord Scales
aeo (ド レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
phr (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
dor (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)
dor-2 (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シド)



*********** Cm7-5 ************
Chord Tone    (ド ♭ミ ♭ソ ♭シ)
Guide Tone    (♭ミ ♭シ)
UST        ((loc (-A -B -Em Fm -G -Bm))
          (loc+2 (Fm -A -B)))
Function of Chord ((loc (tonic (-G)) (tonic-minor (-e)) (subdominant (-G)) (subdominant-minor (-b)) (dominant (-D -d)))
          (loc+2 (subdominant-minor (-B)))
Tesion Notes
loc (ファ ♭ラ)
loc+2 (レ ファ ♭ラ)
Chord Scales
loc (ド ♭レ ♭ミ ファ ♭ソ ♭ラ ♭シ ド)
loc+2 (ド レ ♭ミ ファ ♭ソ ♭ラ ♭シ ド)



*********** CmM7 ************
Chord Tone (ド ♭ミソ シ)
Guide Tone (♭ミ シ)
UST ((m (Dm F G)))
Function of Chord ((h (tonic-minor (c)))
          (m (tonic-minor (c)))
          (dor (subdominant-minor (-e))))
Tension Notes
h (レ ファ)
m (レ ファ ラ ファ レ)
dor (レ ファ)
Chord Scales
h (ド レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ シ ド)
m (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ シ ド ド ♭シ ♭ラ ソ ファ ♭ミ レ ド)
dor (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)



*********** C7 ************
Chord Tone (ド ミ ソ ♭シ)
Guide Tone (ミ ♭シ)
UST ((mix (Gm Am))
          (lyd-7 (D Gm Am))
          (alt (-Dm -Em -G -A))
          (hmp5 (-Dm -E -A))
(comd (-Em -E -Gm -G Am A))
          (all (-E D -G -A A -Bm -Dm -B Am -Gm Gm -Em)))
Function of Chord ((all (tonic (C)) (dominant (f F)))
(lyd-7 (dominant (B b)) (subdominant (G g)) (subdominant-minor (D E e)))
(alt (subdominant (-D -d)))
          (hmp5 (dominant (f)))
(mix (subdominant-minor (d))))
Tension Notes
lyd-7 (レ ♭ソ ラ)
alt (♭レ ♭ミ ♭ソ ♭ラ)
comd (♭レ ♭ミ ♭ソ ラ)
hmp5 (♭レ ♭ミ ♭ラ)
mix (レ ラ)
Chord Scales
lyd-7 (ド レ ミ ♭ソ ソ ラ ♭シ ド)
alt (ド ♭レ ♭ミ ミ ♭ソ ♭ラ ♭シ ド)
comd (ド ♭レ ♭ミ ミ ♭ソ ソ ラ ♭シ ド)
hmp5 (ド ♭レ ♭ミ ミ ファ ソ ♭ラ ♭シド)
mix (ド レ ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)



*********** Cdim7 ************
Chord Tone (ド ♭ミ ♭ソ ラ)
Guide Tone (♭ミ ラ)
UST ((dim (Dm D Fm F -Am -A Bm B)))
Function of Chord nothing
Tension Notes
dim (レ ファ ♭ラ シ)
Chord Scales
dim (ド レ ♭ミ ファ ♭ソ ♭ラ ラ シド)



***********************************

4度重ねの和音の基本形を以下に示す。

メジャーコード

 C ---    ミ (ソ) ラ レ
 F ---    ラ (ド) レ ソ
♭B ---   レ (ファ) ソ ド
♭E ---   ソ (♭シ) ド ファ
♭A ---   ド (♭ミ) ファ♭シ
♭D ---   ファ(♭ラ)♭シ♭ミ
#F ---   #ラ(#ド)#レ#ソ
 B ---   #レ(#ファ)#ソ#ド
 E ---   #ソ (シ) #ド#ファ
 A ---   #ド (ミ) #ファ シ
 D ---   #ファ (ラ) シ ミ
 G ---    シ (レ) ミ ラ

マイナーコード

 Cm --- ♭ミ (ソ) ラ レ
 Fm --- ♭ラ (ド) レ ソ
♭Bm --- ♭レ (ファ) ソ ド
#Dm --- #ファ(#ラ)ド ファ
#Gm --- シ(#レ)ファ #ラ
#Cm --- ミ(#ソ)#ラ #レ
#Fm --- ラ(#ド)#レ#ソ
 Bm --- レ(#ファ)#ソ#ド
 Em --- ソ (シ) #ド #ファ
 Am --- ド (ミ) #ファ シ
 Dm --- ファ (ラ) シ ミ
 Gm --- ♭シ (レ) ミ ラ

ドミナント7thコード
 
 C7 --- ♭シ (♭レ) ミ ラ
 F7 --- ♭ミ (♭ソ) ラ レ 
♭B7 --- ♭ラ (シ) レ ソ
♭E7 --- ♭レ (ミ) ソ ド
♭A7 --- ♭ソ (ラ) ド ファ
♭D7 ---  シ (レ) ファ♭シ
#F7 ---  ミ (ソ)#ラ#レ
 B7 ---  ラ (ド)#レ#ソ
 E7 ---  レ (ファ)#ソ#ド
 A7 ---  ソ(♭シ)#ド#ファ
 D7 ---  ド(#レ)#ファ シ
 G7 ---  ファ(♭ラ) シ ミ

ジャズでは左手のバッキングで、上記のような和音が弾かれることが多い。カッコ内は省略可能である。CmとF7が同じ構成音になってしまうので、私は個人的にマイナーコードだけは通常の3度重ねの和音を使うことにしている。ドミナント7thコードでは、一番上(一番右)側の音を半音下げてもよい。

これらの和音と通常の和音を混用することにより多様な響きが生まれる。

ジャズでは4度重ねの和音が多用される傾向がある。私のHP(http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/)のファイル19のLisp関数、(get-chords '(mi la re))で調べたところ、この4度重ねの和音に対して、実に多様な解釈が可能であることが分かった。ジャズではハ長調の主和音C(ドミソ)の代わりに4度重ねの和音C69(ミラレ)を使うことが多い。リードノートの下に4度重ねで音を重ね硬質なサウンドを出すこともよく行われる。和音(ミラレ)の通常の和音としての可能性は

#C7、♭D7、D7、D7sus4、Dm7、DM7、G7sus4、G7、Gm7、GM7、#G7、♭A7、#AM7、♭BM7、Bm7−5、Bm7、C69、CM7、C7、Dm69,D69、Em7−5、E7sus4、Em7、FM7、#Fm7−5、#F7、♭Gm7−5、♭Gm7、♭G7、Gm69、G69、Aaus4、A7sus4、Am7

のいずれかになり、コードトーンないしテンションノートを含むコードとして、和音(ミラレ)のカバーする範囲は極めて広いことになる。当然ながらハ長調のトニックコードのC69、CM7、Em7、Am7が含まれていることが分かる。

これに対し、コードCM7(ドミソシ)と共存できる通常のコードは

Am7、FM7、Dm7、D7sus4、CM7、♭B7、#A7、A7、Em7、E7、♭E7、#D7

となり、極めて少なくなる。ドミナント7thコードやディミニッシュ7thはトライトーンを含むので、これらは多くのテンションを持つことができ、本来は除外して考慮すべきであろう。そうすれば、3度重ねの通常のコードと4度重ねの和音の違いがはっきりするだろう。ドミナント7th、ディミニッシュ7thを除外すれば、3度重ねの通常のコードの守備範囲は、4度重ねの和音に比べて、極めて狭いことが明らかになる。

以上のことから、4度重ねの和音が調性離脱のために多用される理由が理解できよう。コードスケールの種類ごとに出現する4度重ねの和音も異なるが、これ等を分類整理し、どのような通常のコードを代理しているかを知ることは意味があるように思われる。曖昧な4度重ねの和音の機能が確定するからである。

今後の研究課題にしたいと思う。

ドミナント7thコードの構成音は一般的には(注:以下、−で♭、+で#を表す)

C7     ド ミ ソ −シ
F7     ファ ラ ド −ミ
ーB7   ーシ レ ファ −ラ
ーE7   −ミ ソ −シ −レ
ーA7   −ラ ド −ミ −ソ
ーD7   −レ ファ −ラ シ
+F7   +ファ +ラ +ド ミ
B7     シ +レ +ファ ラ
E7     ミ +ソ シ レ
A7     ラ +ド ミ ソ
D7     レ +ファ ラ ド
G7     ソ シ レ ファ

4度重ねの和音は

C7     ーシ (−レ) ミ ラ
F7     −ミ (−ソ) ラ レ
ーB7   ーラ (シ) レ ソ
ーE7   −レ (ミ) ソ ド
ーA7   −ソ (ラ) ド ファ
ーD7    シ (レ) ファ −シ
+F7    ミ (ソ) +ラ +レ
B7     ラ (ド) +レ +ソ
E7     レ (ファ) +ソ +ド
A7     ソ (−シ) +ド +ファ
D7     ド (+レ) +ファ シ
G7     ファ (−ラ) シ ミ
(注:括弧内は省略可能または半音上げてもよく、一番右(高いほう)の音は半音下げてもよい。)

上の和音をブレンドして、次のような構成音も可能である。

C7     +ド ミ ラ ド
F7     +ファ ラ レ ファ
ーB7    シ レ ソ −シ
ーE7    ミ ソ ド ーミ
ーA7    ラ ド ファ −ラ
ーD7    レ ファ −シ −レ
+F7    ソ +ラ +レ +ファ
B7     ド +レ +ソ シ
E7     ファ +ソ +ド ミ
A7     −シ +ド +ファ ラ
D7     +レ +ファ シ レ
G7     +ソ シ ミ ソ

トライトーンがないので解決感が弱くなるが、良いサウンドである。穏やかな解決感と心地よいサウンドが得られる。一番左の最も低い音は半音上げてもよい。

ドミナント7thコードでも短9度は避けたほうが良いようである。

音楽の雑談

<<   作成日時 : 2006/07/17 23:50   >>

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Aさんへ(1回目)

ご返事有難うございます。

この分野の聖典である「A Generative Theory of Tonal Music」(Fred Lerdahl,Ray Jackendoff,[The MIT Press])を基礎に研究している人達が多いようです。自然言語との類似性も疑問です。自然言語はあくまで直列処理で、同時に複数の言葉を理解するのは困難ですが、音楽は複数の音列が並列に流れるのが自然ですから。私のシステムはジャズの理論をそのまま応用しており、出力を多少修正することにより、いくらでも音楽作品を作り出せます。

音楽は自然言語に比べれば、はるかに楽な分野です。なにしろ意味論が必要ありませんから。統語論だけです。楽だから、個人的に研究できるというのが正直な話です。自然言語は個人の手には余る対象です。ひとりで研究すれば、辞書を作るだけで一生が終わってしまいます。それに対し、音楽のアルファベットは12個で、この組み合わせから音楽は成り立っています。音楽の要素は極めて少ないのですが、組み合わせの数が膨大なため、複雑と勘違いされるようです。やはり、音楽と自然言語に類似性があるかどうかは疑問です。

十二音技法は完全に数学ですから、計算機に実装するのは容易だと思います。ただ、十二音音楽は好きになれないので、やることはないと思います。

でも、やはりピアノが最高の楽器だと思っています。ひとりでも楽しめますからね。和音も出せますし、作編曲の道具としては最高です。

それでは、また。

**************************************
Aさんへ(2回目)

ご返事ありがとうございます。

音楽に対してどのようなアプローチをしても構わないと思いますが、創り手としての立場からは、音楽作品が生成できなければ無意味なアプローチにしか見えません。GTTMを元にした多くの研究者は、チョムスキーの言語理論を音楽に適用しています。チョムスキーの「生成文法」という言葉は誤解されがちで、彼の理論は言語理解に適したもので、何かを「生成」する能力のある理論ではないことが判っています。

私のシステムは思想的背景は全くなく、無名のアプローチです。仏教で言えば、不立文字、教外別伝、直指人心、見性成仏の禅に近いアプローチで、ジャズに基づいているとはいえ、経験と直観から直接、無手勝流に構築しています。こういうことは前例のない研究を行なう理系では珍しくありません。過去の文献に真実が書かれていると錯覚する多くの知識人は、自分の非創造性には気付かないものです。自分で自分を騙しているようにさえ見えることがあります。

ピアノに関しては全く同感です。私はもともとはギターを弾いていたのですが、ピアノでは両手を自由に動かせるだけでも、可能性は比較にならないくらい大きいと思います。男性はギターを弾く人が多いですが、ピアノを見直してみては如何かと思います。まだまだ、ピアノは女性向けの楽器という通念が強いですね。

それでは、また。

**************************************
ボサノヴァもジャズワルツも私にとって心浮かれるタイプの音楽である。いずれの音楽を聴いても心がうきうきする。最近私が腐心しているのは、ワルツにボサノヴァの感覚を融合させた、名づけて、「ボサワルツ」の確立である。http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/kimiyasu.htmlにある104曲目の「軽やかなワルツ」である程度目安がついた感じである。少し響きが重い感じがしないでもないが、どうであろうか。もう少し静かなほうが良いであろうか。

ご意見ご感想をお待ちしています。


**************************************
私は作編曲において、4/4拍子、3/4拍子、6/8拍子しか用いたことがない。厳密に言うと6/8拍子は2拍子系統である。数学的に見てみると、音符の割付の場合の数は、4/4拍子が最も多く、次に3/4拍子が多く、6/8拍子が最も少なくなる。現在、自動作曲システムでは、4/4拍子と3/4拍子しかサポートしていないが、意外なことに、3/4拍子のほうが場合の数が少ないにも関わらず曲としてまとまる確率が小さい。4/4拍子ではほとんど手直しせずに曲ができるが、3/4拍子はかなり人手を加えないと良い曲ができない。

音符の割付の数学的場合の数が少ないということは、それだけ制約がきついことを意味し、創るのが難しいということらしい。

現在の自動作曲システムも4/4拍子はほぼ解決しているが、3/4拍子についてはまだまだ課題が多い。今のところ、人手に頼る以外にうまい解決策は見出せないでいる。

良いアイデアを募集したい気分である。当面、マン・マシン協調型のシステムとして活用するしかないようである。


**************************************
本日、音楽関連のソフト制作の構想を練った。

・自動作曲システムは検索システムの一種で、乱数を導入して、雛形は完成した。音楽に関する検索システムとしても利用可能である。この技術の上に編曲支援システム、楽曲分析システム、和声付けシステムの構築が可能である。

・今後の方針
 1.UST(アッパー・ストラクチャード・トライアド)とその基盤のコードの構成音から、新たなスケールを開発していき、自動作曲システムへフィードバックする。
 2.現状の技術の下に、4度重ねの和音を構成し、その和音から、新たなスケールを導出し、自動作曲システムへフィードバックする。
 3.ヴォイシング支援のプログラムを作り、テンションノートを適切に配置し、編曲支援の一助とする部分を構築する。
 4.スケールからトライアド、和音を構成するプログラムを作る。
 5.文献調査。
 6.できれば、日本音楽学会に参加したいが、美学中心だと、技術的知識が得られるかどうか疑問であるが、金曜日に連絡予定。

以上、本日構想したことである。

Lispユーザーの諸兄とも連絡がとれたらよいと思うが、Lispユーザー自体少数派なので、難しい注文かも知れない。


**************************************
私のHPの一ページ http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/kimiyasu.html に掲示してある曲、「輝きのワルツ」「甘いワルツ」「水面のワルツ」「小雨のワルツ」「日々のワルツ」に対して斬新な響きであるとの評価を頂いた。もちろん、褒められているのか貶されているのか分からないが、一応説明をしたいと思う。

これらの5曲はいずれも、Dm7-G7-CM7-A7の循環コードにメロディーを付けたもので、その後改めて計算機(編曲支援システム)を用いて、和声付けを変えている。「輝きのワルツ」は半音進行の多いメロディーで、http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/のファイル19に記述されているLisp関数get-chordsで一音一音適用可能なコードの候補を列挙させ、ドミナント7thとディミニッシュコードを除外して適当に候補の中からコードを選択しているだけである。出来上がってみると、従来のコード進行の枠組みを大きく踏み外しているにも関わらず、さほど違和感を感じさせない。シンガーズ・アンリミテッドのア・カペラを連想させる雰囲気である。和声だけみれば完全に無調であるが、メロディーはあくまでもオーソドックスなので、響きの斬新さがよい効果を及ぼしているようである。また、可能なところは4度重ねの和音を利用した。「甘いワルツ」も同様である。「水面のワルツ」「小雨のワルツ」「日々のワルツ」については、関数get-chordsを用いて、候補の中から、ジャズでよく用いられるtwo-five-oneを2小節間にまたがるように構成し、諸コードを決定後、Lisp関数tell-a-chordでそれらのコードに載せられるUST(アッパー・ストラクチャード・トライアド)を調べ、メロディーの音高を含むUSTを選択し、高音部にそれらのUSTを用いた。したがって、最低でも7声の構成になっており、長調とか短調という枠組みには当てはまらない和声付けとなっている。

以上は、とても人間の感性だけでは不可能な作業である。出来上がった曲も人間の解釈を拒絶しているようである。実際、創った私にも分析不可能である。

私は踏み込んではならない音楽の領域に迷いこんだのであろうか。私は更なる斬新な和声付けを今後も試みるつもりである。

*************************************

4度重ねの和音の基本形を以下に示す。

メジャーコード

 C ---    ミ (ソ) ラ レ
 F ---    ラ (ド) レ ソ
♭B ---   レ (ファ) ソ ド
♭E ---   ソ (♭シ) ド ファ
♭A ---   ド (♭ミ) ファ♭シ
♭D ---   ファ(♭ラ)♭シ♭ミ
#F ---   #ラ(#ド)#レ#ソ
 B ---   #レ(#ファ)#ソ#ド
 E ---   #ソ (シ) #ド#ファ
 A ---   #ド (ミ) #ファ シ
 D ---   #ファ (ラ) シ ミ
 G ---    シ (レ) ミ ラ

マイナーコード

 Cm --- ♭ミ (ソ) ラ レ
 Fm --- ♭ラ (ド) レ ソ
♭Bm --- ♭レ (ファ) ソ ド
#Dm --- #ファ(#ラ)ド ファ
#Gm --- シ(#レ)ファ #ラ
#Cm --- ミ(#ソ)#ラ #レ
#Fm --- ラ(#ド)#レ#ソ
 Bm --- レ(#ファ)#ソ#ド
 Em --- ソ (シ) #ド #ファ
 Am --- ド (ミ) #ファ シ
 Dm --- ファ (ラ) シ ミ
 Gm --- ♭シ (レ) ミ ラ

ドミナント7thコード
 
 C7 --- ♭シ (♭レ) ミ ラ
 F7 --- ♭ミ (♭ソ) ラ レ 
♭B7 --- ♭ラ (シ) レ ソ
♭E7 --- ♭レ (ミ) ソ ド
♭A7 --- ♭ソ (ラ) ド ファ
♭D7 ---  シ (レ) ファ♭シ
#F7 ---  ミ (ソ)#ラ#レ
 B7 ---  ラ (ド)#レ#ソ
 E7 ---  レ (ファ)#ソ#ド
 A7 ---  ソ(♭シ)#ド#ファ
 D7 ---  ド(#レ)#ファ シ
 G7 ---  ファ(♭ラ) シ ミ

ジャズでは左手のバッキングで、上記のような和音が弾かれることが多い。カッコ内は省略可能である。CmとF7が同じ構成音になってしまうので、私は個人的にマイナーコードだけは通常の3度重ねの和音を使うことにしている。ドミナント7thコードでは、一番上(一番右)側の音を半音下げてもよい。

これらの和音と通常の和音を混用することにより多様な響きが生まれる。

ジャズでは4度重ねの和音が多用される傾向がある。私のHP(http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/)のファイル19のLisp関数、(get-chords '(mi la re))で調べたところ、この4度重ねの和音に対して、実に多様な解釈が可能であることが分かった。ジャズではハ長調の主和音C(ドミソ)の代わりに4度重ねの和音C69(ミラレ)を使うことが多い。リードノートの下に4度重ねで音を重ね硬質なサウンドを出すこともよく行われる。和音(ミラレ)の通常の和音としての可能性は

#C7、♭D7、D7、D7sus4、Dm7、DM7、G7sus4、G7、Gm7、GM7、#G7、♭A7、#AM7、♭BM7、Bm7−5、Bm7、C69、CM7、C7、Dm69,D69、Em7−5、E7sus4、Em7、FM7、#Fm7−5、#F7、♭Gm7−5、♭Gm7、♭G7、Gm69、G69、Aaus4、A7sus4、Am7

のいずれかになり、コードトーンないしテンションノートを含むコードとして、和音(ミラレ)のカバーする範囲は極めて広いことになる。当然ながらハ長調のトニックコードのC69、CM7、Em7、Am7が含まれていることが分かる。

これに対し、コードCM7(ドミソシ)と共存できる通常のコードは

Am7、FM7、Dm7、D7sus4、CM7、♭B7、#A7、A7、Em7、E7、♭E7、#D7

となり、極めて少なくなる。ドミナント7thコードやディミニッシュ7thはトライトーンを含むので、これらは多くのテンションを持つことができ、本来は除外して考慮すべきであろう。そうすれば、3度重ねの通常のコードと4度重ねの和音の違いがはっきりするだろう。ドミナント7th、ディミニッシュ7thを除外すれば、3度重ねの通常のコードの守備範囲は、4度重ねの和音に比べて、極めて狭いことが明らかになる。

以上のことから、4度重ねの和音が調性離脱のために多用される理由が理解できよう。コードスケールの種類ごとに出現する4度重ねの和音も異なるが、これ等を分類整理し、どのような通常のコードを代理しているかを知ることは意味があるように思われる。曖昧な4度重ねの和音の機能が確定するからである。

今後の研究課題にしたいと思う。

ドミナント7thコードの構成音は一般的には(注:以下、−で♭、+で#を表す)

C7     ド ミ ソ −シ
F7     ファ ラ ド −ミ
ーB7   ーシ レ ファ −ラ
ーE7   −ミ ソ −シ −レ
ーA7   −ラ ド −ミ −ソ
ーD7   −レ ファ −ラ シ
+F7   +ファ +ラ +ド ミ
B7     シ +レ +ファ ラ
E7     ミ +ソ シ レ
A7     ラ +ド ミ ソ
D7     レ +ファ ラ ド
G7     ソ シ レ ファ

4度重ねの和音は

C7     ーシ (−レ) ミ ラ
F7     −ミ (−ソ) ラ レ
ーB7   ーラ (シ) レ ソ
ーE7   −レ (ミ) ソ ド
ーA7   −ソ (ラ) ド ファ
ーD7    シ (レ) ファ −シ
+F7    ミ (ソ) +ラ +レ
B7     ラ (ド) +レ +ソ
E7     レ (ファ) +ソ +ド
A7     ソ (−シ) +ド +ファ
D7     ド (+レ) +ファ シ
G7     ファ (−ラ) シ ミ
(注:括弧内は省略可能または半音上げてもよく、一番右(高いほう)の音は半音下げてもよい。)

上の和音をブレンドして、次のような構成音も可能である。

C7     +ド ミ ラ ド
F7     +ファ ラ レ ファ
ーB7    シ レ ソ −シ
ーE7    ミ ソ ド ーミ
ーA7    ラ ド ファ −ラ
ーD7    レ ファ −シ −レ
+F7    ソ +ラ +レ +ファ
B7     ド +レ +ソ シ
E7     ファ +ソ +ド ミ
A7     −シ +ド +ファ ラ
D7     +レ +ファ シ レ
G7     +ソ シ ミ ソ

トライトーンがないので解決感が弱くなるが、良いサウンドである。穏やかな解決感と心地よいサウンドが得られる。一番左の最も低い音は半音上げてもよい。

ドミナント7thコードでも短9度は避けたほうが良いようである。

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>荒井さんへ
>小俣(達郎)さんは昔ホテル・マウント・フジで拝見した
>事があります。
>アニメの「ムーミン」の中に出てくる「スナフキン」
>みたいな容貌でしたね。
>「森の人」という感じで不思議な魅力を持った方
>でした。
>オカリナもたしか吹かれてたような?
>記憶が確かでないので、違っていたらごめんな
>さい

そうですね。不思議な魅力と音楽以外にも画才や詩作の才能もあり、才能豊かな人ですね。オカリナ以外にもパンフルートや穴の開いた石ころや、石で作った自作の打楽器、ハンガーに弦を張って音を出してみたり、と奇想天外なところもありますね。

自慢なんですけど(普通は「自慢じゃないんですけど」が適当かも知れません)、その小俣達郎(オマタタツロウ)さんが面白がるのが私の演奏なんです。残念ながら、理由は私の演奏が上手いからではありません。これにはピアノの先生も同様に面白がります。

理由はジャズにあります。クラシックをあまり聞かず、ジャズやボサノバが好きな私が、クラシックを演奏すると、スウィングしたり、弱拍が強くなったり、テンポも大きく揺らぎ(拍を数えませんから)、不思議に聞えるらしく、面白い演奏に聞えるようです。場合によっては楽譜を無視しますし。

もう一人の師匠、小池耕平さんがCDでテレマン全集を出しています。お勧めです。小俣さんもCDを出しています。

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・音程には協和音程と不協和音程がある。これらの言葉は音程を区別するために付けられた名前に過ぎず、協和音程は使ってもよく、不協和音程は使っていけないとかいうことではない。完全協和音程の完全4度は1:1の対位法では使わないようにするのが普通である。普通の音楽作品では、協和音程も不協和音程も同じように使われるのであり、おかしな価値判断を交えるのは間違いである。両方を自由に使ってよいのである。世の中には不思議な誤解をする人が多いようである。

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  ジャズ・ピアノでは、藤井英一さんの「ステップアップ・ジャズピアノ」(ヤマハ)が入門書としては最適です。ツェルニー30番以下の技術で大丈夫です。ツェルニー100番の前半程度のレベルです。後は、全てのドミナント7thコードに対して、オルタード、combination of diminished, Hmp5↓、lydian-flatted7th、mixo-lydianなどのスケール(他にもあります)を徹底的に覚えることです。他のコードに対しては、普通の音階(クラシック)を適用すればいいだけです。アプローチ・ノートとか補助音とか経過音とか、いくつかの種類の音を、コード進行に沿う形で弾く練習も必要です。昔はいい教科書が沢山あったのですが、最近は少なくなりました。コピーできても、ジャズの場合は、理論的にアナライズできなければ応用が効きません。ジャズは理論的な音楽です。自分でコード進行を作って、練習曲も自分で作るのが効率的です。基本的なコードが全て出てくる練習曲を作ることも可能です。後は、これらの知識を元に作曲(フレーズ作り)の訓練をし、更に何も見ないでも作曲できるように訓練を続けるしかありません。時間は掛かります。
  フランス近代音楽の延長上に一部のジャズ(ビル・エヴァンスなど)があります。ドビュッシー晩年の和声はジャズをやる人が盗むものです。ラベルも同様です。ジャズは「旋法の音楽」である点もフランス近代音楽を引き継いでいます。ジャズの和音は基本的には自分で作るもので、普通の和音にテンション・ノートを加えて、2度や7度や9度をわざと作ります。また、4度重ねの和音のパターンは決まっています。4度重ねの和音は曖昧で、その機能の守備範囲は広く、出鱈目とは言わないまでも、適当に使っても違和感がありません。クラシックでは3度重ねの和音が普通です。クラシックの和音も使います。コピー譜を眺めて、通常のコードの構成音に、どんなテンション・ノートが加わっているか観察して盗むのも手です。確かにクラシックから見ると過激かも知れません。

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今週は、最近知り合ってリコーダーのパートナーになって頂いている、鈴木隆さんと、1月17日火曜日午後7時から、私の自宅でアルトリコーダーの合奏の練習をした。2回目の練習である。楽譜は、全音楽譜出版社「新版アルトリコーダーテキスト(下)」田中吉徳編を使っている。鈴木さんはかなりの熟練者らしく、次回でこのテキストは一通り終わってしまう程の早さである。今までは初見でやってきたが、後半はバッハ、テレマンが登場し、次回のためには、大分練習が必要な感触である。充分練習しようと思う。

1月19日木曜日3時に、ピアノの斎藤先生のところで練習をした。いつも、まずハノンをやるが、自宅でハノンをやることはないのは怠け者の証拠であろう。DOREMIの「発表会に役立つ初級ピアノ小曲110選」という楽譜を見つけ、気に入ったのでこれを練習素材にしてもらっている。「初級」となっているが、発表会用なので、内容はかなり充実している。ベートーベンのトルコ行進曲を練習したが、トルコ行進曲とはどう弾くか勉強になった。その後、「大きな古時計」を弾いた。G−E7−Am−Adim−G(又はEm7)−D7-Gと転調が含まれている部分が泣かせる洒落た編曲である。ト長調であるが、B7-Em7−A7−(D7)−G(Em7)のところも良い。

ピアノというのは両手で弾くのでかなり難しい楽器の一つだと思う。ピアノほど教則本の多い楽器はない。私の基本練習方針は簡単な曲をなるべく多くこなし、楽器に体を馴染ませることである。ツェルニー100番、30番の練習は毎日欠かさない。ピアノやギターのような和音を出せる楽器をマスターするには理論の理解も必要で、最低20年練習しなければ、聞けたものではないと思う。しかし、音楽の理解のためにはこれ程適した楽器はないと思う。

話は戻るが、「大きな古時計」を初めて聞いたのは小学生の時だった。古時計が止まったのが、おじいさんの死を象徴するということは、子供心にも充分理解でき、悲しいが美しい曲だと思った。今はこの曲が、私の父の姿と重なるのである。そして人生の2/3以上を生きてしまった自分の姿にも重なるのである。子供の頃から太陽に寿命があることを知り、その知識とこの曲の二つは、私にある種の諦念を植え付けた。私の中にある諦念は、東洋思想の伝統とは全く関係なく、こういう理由によるものである。

私は拙い指使いで「大きな古時計」を弾く。そして涙がこみ上がる。

なんと悲しく美しい曲だろう。

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ジャズ・ピアノと言えば、ビル・エヴァンス、オスカー・ピーターソン、ジョージ・シアリング、ケニー・ドリュー、ドン・フリードマン・・・・とかが我輩の好みです。我輩もピアノを18年ばかりやっておりますが、とてもとても、彼らの演奏レベルの足の裏にも及びません。でも、そんな人も多いんじゃないですか。そんな人たちに救いのCD付き楽譜があります。それは

藤井英一の
「ステップアップ・ジャズピアノ」
楽しく身につくセオリー&レパートリー集

という楽譜がヤマハから出版されています。技術的にはツェルニー30番以下で大丈夫です。ツェルニー100番は半分くらいやっていたほうがよいかも知れません。バイエルは言うまでもありません。藤井英一さんは大橋巨泉に日本のオスカー・ピーターソンと呼ばれたとか言われます。この楽譜には「私の音楽歴」で藤井英一さんの自己紹介があります。

技術的には難しくはないのですが、シンコペーションやスウィング感を出すのは、クラシックばかり聴いたり弾いたりしている人には難しいかも知れません。ジャズばかり聴いてきた我輩には、そこの辺は問題ありません。クラシックを弾いても、スウィングしたり、弱拍が強くなってしまい、ピアノの師匠から笑われますからね。でもCD付きだから大丈夫だと思います。曲目は

・茶色の小瓶
・聖者が街にやってくる
・ブルー・レディーに紅いバラ
・スターダスト
・オール・オブ・ミー
・嘘は罪
・バイ・バイ・ブラックバード
・ブルー・ムーン
・朝日のごとくさわやかに
・デイ・バイ・デイ
・ス・ワンダフル
・テンダリー
・サムタイム・アイム・アッピー
・我が心のジョージア
・イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン
・アラバマに星おちて
・マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ
・明るい表通りで

シンプルな編曲なので、理論の知識があれば、再編曲し、ビル・エヴァンス風に加工芸術を楽しむことも可能です。アドリブフレーズも盛り込まれているので、アナライズすればアドリブも習得できる内容です。上記の如く洒落た選曲でもあります。いくらでも深読みが可能な楽譜です。

以前から気づいていたのですが、正式な音楽教育を受けた人たちの多くは、確かに演奏技術はしっかりしていますが、それ以外は苦手なようですね。。音楽に対して偏見や誤解を抱いているのは不思議です。音階には長音階と短音階しかないと断言する音大卒までいますから、日本の音楽教育には創造性を押し殺してしまうような致命的欠陥があるようです。事実、作編曲までこなすのは、むしろ、音大卒の人たちではなく、他の学部を出た人たちや、素人の音楽好きに多いものです。もちろん理論面まで詳しい音大卒の方はいます。

作編曲というのは一種の設計ですから、理系に作曲家が多いのもうなずけます。絶対音感とか感覚的なものは作編曲では重要ではなく、むしろロジカルな思考ができるかどうかが重要な点です。作編曲は英作文より簡単なはずです。音楽には意味論がなく統語論だけがあるだけですから。

「この世は美しいメロディーだ。但し語られる科白は無茶苦茶だ。」とかいう言葉があったと思います。音楽の世界はその科白がなく、美しい無意味な音の形式なのです。ただただ美しいはずです。

ところで、この我輩はインターネットの世界では社会学の先生になっていますが、どうしてなんでしょ。工学部卒業なんですけどね。(下記URLをみて確かめてみてね)

http://a.hatena.ne.jp/contractio/simple?gid=173015


それでは、また。

*************************************
私の音楽関連システムの和声付け機能を使うと次のことが分かる。Lisp関数get-chordsを用いると、ドという音の伴奏となりうるコードは、

cg-user(3): (get-chords '(do))

(+Cdim7 -Ddim7 +D7sus4 +D7 +Dm7 +DM7 -E7sus4 -E7 -Em7 -EM7 E7 Edim7 Em7-5 Em7 +F7 +FM7 -G7 -GM7 Gdim7 Gm7-5 Gm7 A7 +A7 +A7sus4 +Adim7 +Am7-5 +Am7 +AM7 -B7 -B7sus4 -Bdim7 -Bm7-5 -Bm7 -BM7 B7 C C6 Cm69 C69 Cm6 C-5 Cdim Caug Caug7 Cm7-5 Cdim7 Csus4 C7sus4 CaugM7 CdimM7 Cm7 CmM7 CM7 C7 +CaugM7 +CdimM7 +CmM7 +CM7 -DaugM7 -DdimM7 -DmM7 -DM7 Daug7 Dm7-5 D7sus4 Dm7 D7 +D6 +Dm69 +D69 +Dm6 +Ddim7 -E6 -Em69 -E69 -Em6 -Edim7 Eaug Eaug7 EaugM7 F F6 Fm69 F69 Fm6 Fsus4 F7sus4 Fm7 FmM7 FM7 F7 +F-5 +Fdim +Fm7-5 +Fdim7 +FdimM7 -G-5 -Gdim -Gm7-5 -Gdim7 -GdimM7 Gsus4 G7sus4 +G +G6 +G69 +G-5 +Gaug +Gaug7 +GaugM7 +GM7 +G7 -A -A6 -A69 -A-5 -Aaug -Aaug7 -AaugM7 -AM7 -A7 Am69 Am6 Adim Am7-5 Adim7 AdimM7 Am7 AmM7 +Am69 +A69 -Bm69 -B69)
nil

次に二つの音ミとソを同時に伴奏可能なコードを列挙すると、

cg-user(4): (get-chords '(mi so))

(-Bdim7 +Adim7 A7 Am7 A7sus4 -AaugM7 +GaugM7 Gdim7 Gm6 G69 Gm69 G6 -G7 +F7 FM7 E7 EmM7 Em7 EdimM7 Edim7 Em7-5 Edim Em6 Em69 -DdimM7 -Ddim7 -Dm7-5 -Ddim +CdimM7 +Cdim7 +Cm7-5 +Cdim C7 CM7 C69 C6 C Bm7 Bm7-5 Bdim7 -BM7 -B7 +AM7 +A7 -Adim7 +Gdim7 GM7 Gm7 G7 G7sus4 Fdim7 -E7 +D7 Dm7 Dm7-5 Ddim7 D7sus4 -D7 +C7)
nil

このように、伴奏用コードの選択範囲は極めて広く、計算機による判断は、人間による判断を上回り、新たな大きな可能性を開くものである。

上記の考え方はコードの構成音またはテンションノートであれば、そのコードで和声付けできるというものに基づいている。

去年、聖歌讃美歌を、上記機能を用いて編曲したが、違和感もなく斬新な響きが得られることが分かった。

このように、作編曲に計算機を援用することは、新たな音楽の創造に、大きな可能性を開くものである。


************************************

大田区ハイドン室内管弦楽団***(2004年7月に記述)

2004年7月3日(土)大田区民ホール・アプリコで、「ウィーン − おおた ・ 音楽の定期便 2004」という題目でコンサートが行われた。ピアノの師、斉藤女史の紹介で行くことができた。このような大規模編成でクラシックの演奏を聴くのは初めてであった。演奏曲目は、C.W.グルックの歌劇「アウリスとイフィゲニア」序曲、W.A.モーツァルトの交響曲第35番ニ長調「ハフナー」、L.v.ベートーベンのヴァイオリン協奏曲ニ長調であった。クラシックではバッハとフランス近代音楽にしか興味がない私にはもちろん聞いたこともない曲ばかりであった。実際に聴くストリングスの音色は素晴らしくいい音がした。MIDIファイルでもあの位の音質が出るように技術開発をして欲しい。せっかく行ったのであるが、情けないことに、印象に残ったフレーズは何もない。何も覚えていない。演奏前の調音のラ(A)の音だけが印象深く耳に残っている。オーケストラもギターと一緒でラの音で合わせるのだ。ベートーベンか誰かが、ギターは小さなオーケストラだと言ったそうだが、さすが、ギターは調音方法だけはオーケストラと同じで、どんなもんだい、と思った次第である。聴いていた時の関心はただ一つ、こんな長い曲をどうやって作るのだろうかという疑問であった。残念ながら、構成もなにも分からなかった。

ヴァイオリン協奏曲のソロを務めたウィーン国立音楽アカデミー教授ライナー・キュッヒルは1950年生まれで、私より5歳位年上に過ぎないが、頭が禿げていて貫禄があり、お爺さんに見えた。きっと人間に音楽を教えているせいであろう。計算機に音楽を教えている私なぞは、頭の髪はふさふさ、口髭は蓄えているはで、歳よりも若く見られることが多い。ヴァイオリンは見事だが、ジャズ・ヴァイオリニストのステファン・グラッペリに比べると演奏に色気がない。クラシックだから仕方がないかも知れない。

指揮者の米崎栄和(よねざきしげかず)も物理学修士という変わった経歴の持ち主で、私と似た経歴の持ち主である。理系には音楽好きが多い傾向があるようである。音楽は芸術の中で最も論理性の強いものである。理系と相性がよいのかも知れない。私なんぞ理屈だけで音楽をやっているくらいである。

私の住所は鶴見で、京浜東北線で隣が川崎、その隣が蒲田である。大田区民ホール・アプリコは蒲田駅東口のすぐそばであった。意外なことに蒲田に降り立ったの初めてであった。アプリコはなかなか立派な施設であった。

私がクラシック音楽を理解できるようになるには、まだまだ修行が要りそうである。いや、バッハとフランス近代以外のクラシックを好きになることはないかも知れない。

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十二音技法について

十二音技法についてざっと目を通してみた。

不思議な話である。十二音技法では音程だけが考慮され、和声は考慮されない。四種の音列、基本形(O)、逆行系(R)、反行形(I)、反行逆行系(IR)を作り、これらの音列を任意に配置するだけである。これらの四種の音列は計算機を使えば容易に作れるでだろう。音高ばかりでなく、音値なども同様に処理される。
これは和声と旋法(モード)が複雑に絡み合っているジャズよりも単純な話ではないか。まるで人間による自動作曲である。音楽というよりも数学という感じがする。
http://www11.plala.or.jp/komposition/eingang3_komposition.html#index
上記URLは晦渋な文体で意味ありげに見えるが、実質的記述は少ない。
確かに従来の音楽との完全な断絶が見られるが、進歩といえるのか疑問である。
モントルーのジャズ・フェスティバルでも十二音技法を使った演奏も披露されたが、伝統的音楽を引き継ぐビル・エヴァンスの人気のほうが圧倒的に高かったという逸話が残っている。
私個人は十二音音楽が心地よく感じることはない。皆さんはどうであろうか。

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対(コード、コードスケール)の適当な列を与えた場合、最も単純な旋律生成アルゴリズムには次の二つのものがある。

1.ガイドトーンとテンション・ノートをランダムに配置する。
2.テンション・ノートからコード・スケールを適当に回転させる。

1.2.の応用として、次のアルゴリズムも有効であることが判明している。

アルゴリズム
A.ガイドトーンとテンション・ノートからランダムに一つの音を選ぶ。
B.その音がガイドトーンならばそのまま旋律の要素にする。
C.その音がテンション・ノートならば音程を上下させコード・トーンに解決させる。(テンション・リゾルブである)
D.(A.B.C.)を繰り返し適当な長さになるまで繰り返す。

以前はA.の段階でガイドトーンの代わりにコード・トーンを使用していたが上手くいかなかった。また上のアルゴリズムではガイドトーン以外のコード・トーンも出現し、多様な旋律を生成できる。ワルツの自動作曲も可能となった。

下記URLを参照して下さい。


http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/j-meigen2.htm

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music19.html

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music20.html

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music21.html

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music22.html

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music23.html


************************************

5ヶ月ぶりに自作曲を作ってみた。以下のURLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz122.mid

曲名「5月の花のワルツ」
自作短歌
「イギリスのことわざにあり5月には4月の雨が花をもたらす」
自動作曲ではありません。自動作曲システムはまだまだです。
かなりカラフルな曲に仕上がったと思う。私の作品は以下のページで聴けます。MIDIファイルですので音質には限界があることはご了承下さい。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/kimiyasu.html
ワルツも122曲も作ったとは、自分でも驚いている。
皆さんもお楽しみ下さい。


*************************************
十二音技法とジャズの融合
十二音技法の作法に基づいて曲を作ってみた。十二音技法は対位法であるとの指摘もあるが、思いがけない斬新な和声を構成することも可能である。下記URLをクリックして聴いてみて頂ければ幸いです。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz123.mid

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/kimiyasu.html

十二音技法に基づいた部分だけでは物足りないので、ジャズの理論に基づく和声付けを行い、響きを豊かにしてみた。不安な感じが少しあるのは拭えないが、思いがけない響きの世界の出現である。ジャズと融合させることにより、十二音技法でも和声的に豊かな作品を作ることも可能であることが分かる。当然であるが、半音進行のコード進行が多く現われる。
和声付けには、音楽関連システムを利用した。システムは以下のURLに記述してある。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/j-meigen2.htm

最後に曲名と短歌を添えて置く。

曲名「君といた日々のワルツ」
短歌
「空くもり心もくもり僕はまた君といた日を思い浮かべる」

曲想と合っているであろうか。
構築した音楽関連システムを使えば、ほぼ半日で一曲作ることが可能になった。
お楽しみ下さい。

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古楽の楽しみ(バロック・ルネッサンスへ)
現代的な曲ばかり紹介してきましたので、今日は古楽を紹介します。Samuel Schnedt(1587-1654)作曲の「Tabulatura nova」から。「1.Passamezzo」をお送りします。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/Passamezzo_Samuel-Schnedt.mid

先日、知人のリコーダー・アンサンブルのグループを訪れ、アルト・リコーダーで参加しました。

クラシックやジャズの作品は

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/classics.html

に200曲以上掲載しています。

今までに、3曲紹介しましたが、音楽の世界が如何に多様か分かるのではないでしょうか。
古楽も楽しい世界です。リコーダーは誰でも吹けますし、音もあまり大きくないので、気楽に始められる楽器ですが、歴史は古く、奥の深い楽器です。リコーダーのアンサンブルを楽しんでいる人達も沢山います。
リコーダーは歳をとってからでも大丈夫です。気軽に楽しめます。
今回の曲の紹介で、古楽やリコーダーの楽しみが伝われば幸いです。

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カクテル・ミュージックはいかが?

思い返してみれば、私の人生は音楽と学問を二股にかけてきたようなものである。下記URLをクリックして聴いてみて下さい。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz124.mid

曲名「学者のワルツ」
短歌
「学問は極め難しと悟る夜何故か虚しく本を見つめる」

人生の大半を読書と音楽に捧げてきた。学問と音楽どちらかに専念すれば、それなりの専門家になっていたと思う。私の中途半端さが世俗的成功も果たせず、自由と時間だけが手に入った。
ほとんど一人で過ごしている私は別に寂しくはないが、幸か不幸かは分からない。一生サラリーマンをやっても何も後に残らず、定年を迎え、愕然とする企業戦士もいるし、何をやるべきか自分で決められ、孤独と引き換えに自由を選ぶ私のような人間もいる。
いずれにしろ、人生はそう長くないし、歳をとると疲れてくる。人生に多くのものを望むのは無理な話なのだろう。
余生を音楽に捧げるのもいいのじゃないでしょうか。

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芸者ワルツではなくて「学者のワルツ2」だよ

前回は少し懲りすぎて難解な曲になってしまいまいましたかね。
反省して、分かりやすい曲を創りました。下記URLをクリックして下さい。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz125.mid

曲名「学者のワルツ2」
短歌
「心地よく音楽流れるこの部屋で本を読むなり学者の如く」

こういうほうが聞きやすいのは分かっているのだが、前回のように凝ってしまうんですね。
当面、両タイプと十二音技法を追求することにします。
お楽しみ下さい。

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シューベルトとジャズ

今日は、シューベルトの「楽興の時」をMIDIにしてみた。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/Momento-Musical_Schubert.mid

最初はDマイナーとFメジャーを行ったり来たりするが、最後はDマイナーからDメジャーにモーダル・インターチェンジしてDメジャーで終わる。
シューベルトはジャズの先駆者の一人のようです。というより、ジャズは結構クラシックをパクッテいます。複雑にして誤魔化していますがね。
やはり、音楽の基本はクラシックにあるのでしょうか。

対位法の基礎

<<   作成日時 : 2006/07/19 23:08   >>

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対位法の基礎

2声対位法

●1対1
(1)両旋律が平行の場合の両旋律間の音程は、3度または6度とする。ただし3回以上同じ度数で平行進行しないほうがよい。
(2)両旋律が同度または8度になる場合は、原則として和音の根音とする。同度または8度は曲の初め、曲の終わり、弱拍部、または経過的な場所に使う。同度または8度で平行進行してはならない。
(3)4度は、増4度ならば3度と6度と同じように使えるが、完全4度は1対1では使わないほうがよい。
(4)5度も、減5度と増5度は3度や6度と同じように使えるが、完全5度は経過的な弱拍部と、使い方によっては曲の初めと終りに使うことができる。
(5)2度と7度は1対1では使わないほうがよい。
(6)旋律は原則として4小節で1句をなすようにつくり、1つの頂点を作るようにする。
(7)旋律が2度上下することを順次進行するといい、3度以上上下することを跳躍進行するという。旋律の跳躍は原則として8度までとする。
(8)完全協和音程から完全協和音程へは反進行または斜進行しなければならない。
(9)不完全協和音程から完全協和音程へは反進行または斜進行しなければならない。

●1対2
(1)1対1のときには使わなかった2度と7度を使うことができる。
(2)定旋律と対旋律とが同時に弾かれるときが強拍部で、対旋律に1音残るときが弱拍部である。
(3)弱拍部に残る1音符は、強拍部で作った和音内の音にする。これが第1法である。
(4)第2法は経過音とする。
(5)第3法は後打音とする。
(6)強拍部にイ音、弱拍部を協和音程の本音符にする。イ音とは定旋律と9度、7度、4度、2度の不協和音程である。ジャズでいうテンション・リゾブルである。
(7)イ音を前小節に用意しておき、掛留音を作る。
(8)初め2小節ほどの動機(旋律型)を考え、それに対する対位型を決めて、それ以後の部分は上下の旋律を同時に、あるいは交互に書いていく。
(9)模倣を用いる。模倣には厳格な模倣と自由な模倣の2様式がある。
(10)高音旋律と低音旋律はなるべく反進行させる。

●1対3
(1)経過音は対旋律3音符中の第2音か第3音に入る。
(2)イ音は第1拍と第2拍に現れる。
(3)掛留は1対2と同じ。掛留解決後に残る1音は和声音にすることが多い。
(4)補助音を使用できるようになる。

●1対4
1対3までの規則と基本的に同じである。

●1対5,6,7,8
経過音と補助音の使用が多くなり、イ音、後打音、掛留音、先打音の使用は稀になる。

●自由対位
1対1より1対8までの対位法を自由に使って2声の対位法作品を作ること。


3声対位法

●1対1:1
(1)三和音は基本位置と六の和音を用い、四六の和音は経過的な場所以外では用いない。
(2)減三和音は六の和音の形で使って、基本位置では使わないほうがよい。
(3)高音と中音、中音と低音などの2声間の進行は3度、6度、減5度、増4度のほかに、7度、2度の不協和音程も、1度、8度、5度、4度の完全協和音程も使うことができる。但し、5度や8度で平行進行する平行5度と8度は禁止されている。平行1度も禁止。
(4)平行4度進行は、それが高音と中音の間で行われ、低音が六の和音の状態で平行する場合にかぎり使うことができる。平行5度は六の和音でも使用できない。
(5)高音と低音の間に生じる隠伏平行5度と隠伏平行8度の進行は行ってはならない。但し、楽句の段落や楽曲の終止では構わなく、普通である。
(6)旋律の進行は2声の場合と同じく順次進行を基本にし、それに跳躍進行を挿入するが、3声同時に同方向へ跳躍してはならない。2声が同時に跳躍したら、他の1声は反対方向に順次進行させる。
(7)高音と低音はなるべく反進行させる。このとき、中音と高音が平進行になる場合が多くなるが、平進行を長く続けないで反進行に移るようにする。
(8)2声が平進行するときは、他の1声を反進行させるのが普通であるが、稀に3声が平進行することがある。
(9)3声各旋律を独立独歩させるため、各旋律の頂点を別々の場所に作り、同時に頂点にならないようにする。低点は低点で同時にならないようにする。

●1対1:2から1対1:6まで
これは2声における1音符に対して2音符を対位する1対2の対位法と全く同じで、3声であるから、2声よりも三和音を完全に表すことができる。

●1対2:1から1対4:1まで
中音部に、経過音を使うのと掛留音とイ音を用いるのでは、曲想が全く異なってくる特徴がある。

●2対1:1から4対1:1まで
今までの応用。

●1対1:2(3)、1対2(3):1、2(3)対1:1の混用
実際にはこのような混用が多い。

●1:1:4、1:4:1、4:1:1の混用。
これも同様である。

●1対2:2
対旋律と対旋律の間の進行は、できるだけ反進行にする。

●1対2:3
ここに至って、各旋律がお互いに独自のスタイルをもって対位しあうようになる最初の対位法である。

●1対2:4
このリズム・パターンを3声間に順序よく置き換えると、次のような6種のリズム・パターンができる。
(S:A:B)=(1:2:4),(1:4:2),(4:1:2),(2:1:4),(2:4:1),(4:2:1)
これは、上の1対2:3でも同様である。非和声音の種類や転調の導入により様々な曲想が生じる。


4声対位法
3声対位法までと同じように考えればよいが、リズム・パターンなどのバリエーションが非常に多くなる。自ら試して下さい。


二重対位法
上下逆転して用いることを予定して書く対位法。


フーガ
対位法の中から生まれた音楽形式のうちの最高の形式で、まず短い主題を単声で先行させ、その主題がいちおう終わったところで、他の声部がその主題を一定の音程で模倣しながら入ってくる。それに対して、主題を先行した声部が、こんどは対旋律として、主題に新しい旋律を対位していく。さらに3声めが2声めと同じように最初の主題を一定の音程で模倣しながら入ってくる。先行した2つの声部は、それに対して新しい対旋律を対位してゆく。このように、1つの主題をめぐって、いくつかの声部が互いに主題を演奏したり伴奏にまわったりして進んでゆく形式で、3声フーガ、4声フーガなどがある。


ストレッタ
フーガ形式で、主題提示部で提示した主題と主題の間隔をせばめて、畳み込むように主題を重ねてゆく部分。ソナタ形式の展開部に相当する。


縮小模倣・拡大模倣
フーガ形式で、主題の音符を2分の1に縮小したりすることを縮小模倣、縮小とは反対に、旋律の音符を2倍、3倍、4倍などに拡大して模倣することを拡大模倣という。

和声付けの大きな可能性について

<<   作成日時 : 2007/02/10 13:31   >>

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私の音楽関連システムの和声付け機能を使うと次のことが分かる。Lisp関数get-chordsを用いると、ドという音の伴奏となりうるコードは、

cg-user(3): (get-chords '(do))

(+Cdim7 -Ddim7 +D7sus4 +D7 +Dm7 +DM7 -E7sus4 -E7 -Em7 -EM7 E7 Edim7 Em7-5 Em7 +F7 +FM7 -G7 -GM7 Gdim7 Gm7-5 Gm7 A7 +A7 +A7sus4 +Adim7 +Am7-5 +Am7 +AM7 -B7 -B7sus4 -Bdim7 -Bm7-5 -Bm7 -BM7 B7 C C6 Cm69 C69 Cm6 C-5 Cdim Caug Caug7 Cm7-5 Cdim7 Csus4 C7sus4 CaugM7 CdimM7 Cm7 CmM7 CM7 C7 +CaugM7 +CdimM7 +CmM7 +CM7 -DaugM7 -DdimM7 -DmM7 -DM7 Daug7 Dm7-5 D7sus4 Dm7 D7 +D6 +Dm69 +D69 +Dm6 +Ddim7 -E6 -Em69 -E69 -Em6 -Edim7 Eaug Eaug7 EaugM7 F F6 Fm69 F69 Fm6 Fsus4 F7sus4 Fm7 FmM7 FM7 F7 +F-5 +Fdim +Fm7-5 +Fdim7 +FdimM7 -G-5 -Gdim -Gm7-5 -Gdim7 -GdimM7 Gsus4 G7sus4 +G +G6 +G69 +G-5 +Gaug +Gaug7 +GaugM7 +GM7 +G7 -A -A6 -A69 -A-5 -Aaug -Aaug7 -AaugM7 -AM7 -A7 Am69 Am6 Adim Am7-5 Adim7 AdimM7 Am7 AmM7 +Am69 +A69 -Bm69 -B69)
nil

次に二つの音ミとソを同時に伴奏可能なコードを列挙すると、

cg-user(4): (get-chords '(mi so))

(-Bdim7 +Adim7 A7 Am7 A7sus4 -AaugM7 +GaugM7 Gdim7 Gm6 G69 Gm69 G6 -G7 +F7 FM7 E7 EmM7 Em7 EdimM7 Edim7 Em7-5 Edim Em6 Em69 -DdimM7 -Ddim7 -Dm7-5 -Ddim +CdimM7 +Cdim7 +Cm7-5 +Cdim C7 CM7 C69 C6 C Bm7 Bm7-5 Bdim7 -BM7 -B7 +AM7 +A7 -Adim7 +Gdim7 GM7 Gm7 G7 G7sus4 Fdim7 -E7 +D7 Dm7 Dm7-5 Ddim7 D7sus4 -D7 +C7)
nil

このように、伴奏用コードの選択範囲は極めて広く、計算機による判断は、人間による判断を上回り、新たな大きな可能性を開くものである。
上記の考え方はコードの構成音またはテンションノートであれば、そのコードで和声付けできるというものに基づいている。
去年、聖歌讃美歌を、上記機能を用いて編曲したが、違和感もなく斬新な響きが得られることが分かった。
このように、作編曲に計算機を援用することは、新たな音楽の創造に、大きな可能性を開くものである。

ピアノを始めて20年

<<   作成日時 : 2007/03/13 00:54   >>

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今年でピアノを始めて20年になる。それ以前には20年以上のギター歴があるので、音楽歴は40年近くなる。
予想通りであるが、最近やっとピアノが自分の体や指に馴染んできた感じがある。ギターをやっていたので、和音を出せる楽器の習得には20年以上必要なことは分かっていたのである。リコーダーなど一つの音しか出せない楽器の習得は半年から一年で充分である。
普通、大人からピアノを始める場合、目標曲を設定し、数曲弾けるようになるのがせいぜいである。ピアノの師匠も、当初、それを薦めていた。しかし、私は子供と同じように、バイエル、ツェルニーを始め、簡単な曲を多く練習することで、ピアノを体に馴染ませる戦略を選んだ。この戦略は成功であった。ただし、20年という歳月を代償とした。ピアノの師匠も、私のことを子供みたいだと、面白がっている。歳を取っても弾けるようになるのですね、と驚く知人もいる。実は、ピアノを練習するのは子供のやることだとの通念も強く、ピアノの師匠を探すのにも苦労した。紹介所みたいなものもあるのであるが、もう無理ですよ、とか、子供しか紹介しないとか、真面目に取り合ってくれなかったので、当初は独学であった。ピアノの小品を初見で何とか弾けるレベルであるが、ギターの経験がなければ、この程度のレベルに達することができたかどうかは分からない。したがって、全ての人に通用する戦略であるかも分からない。
しかし、意のあるところには道が必ずあるものである。軽いジャズも楽しめるようになった。20年掛けて、やっとピアノを楽しめるようになったのは嬉しいことであるし、苦労の甲斐があったというものである。
これからも、健康に留意し、ピアノをできるだけ長く楽しみたいと思っている。もちろんリコーダーもである。残念ながらギターは弾けなくなってしまった。しかし、ギターも優れた楽器であるとの認識も、ピアノの経験で深まった。だから、ギター弾きが無理にピアノに転向する必要はないと思う。
音楽に限らないが、何事も、自分自身で実践するのが一番楽しいし、充実感にも浸れるのは幸福なことと思う。


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趣味に生きる日曜日
去年右手首を複雑骨折して約1年が過ぎた。やっと風呂に入っても背中を洗うことができるまでに回復したが、障害が残っている。
指や神経を傷つけなかったのは幸いであった。半年前からはリコーダーの練習でリハビリを兼ねて行なっている。最近、ピアノの練習も再開した。ハノンをやったところさすがに手首が痛んだので止めることにした。
普通ピアノを専門にやる人達は、バイエルを終えると、ツェルニー100番練習曲を途中までやり、ツェルニー30番に移り、その後ツェルニー40番、ツェルニー50番に進むらしい。副教材もいろいろあるようである。
私は正式に音楽教育を受けたことがないので、ツェルニー100番を最後までやった。約10年掛かった。それを言って笑われたことがある。確かにツェルニー100番の後半は、ツェルニー30番より難しい。
右手首を痛めているので、ハノンやツェルニー40番を練習するのは当面無理のようである。しかし練習しないわけにもいかないので、ツェルニー100番、30番の復習と同時に、ツェルニー110番、ツェルニー第1過程練習曲、ドレミ出版の初級ピアノ小曲110選を練習するように決めた。
ツェルニー110番、ツェルニー第1過程練習曲を練習して気付いたのであるが、ツェルニー30番、40番、50番より、美しい小品で満たされている。シューマンの有名な「メロディー」に匹敵する曲想が多いのは意外であった。しかし、110番、第1過程を練習する人はほとんどいないようである。
ツェルニーは多くの練習曲を書いているが、テクニックを養う練習曲と音楽性を養う練習曲を区別していたのではなかろうか。現代の音楽教育はテクニックを養うのを優先しているようである。実際ツェルニー40番あたりからは嫌になる。明らかに曲ではないからである。
テクニックもそれほど必要ないので、110番、第1過程、を右手首のリハビリを兼ねて練習し、音楽性を養うのも無意味ではないと思う。
大人になってからピアノを始めた人にも、ピアノに慣れ、普通の小品を初見で弾けるようになるためにも適したものと思う。是非お勧めしたい。
しかし、本当に右手首複雑骨折をして、ピアノを弾けなくなることがなかったのは幸運であった。私にとって音楽は唯一の楽しみであるから。


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確かに、私の言うことは信じられないかもしれない。なにせ、100番前半、30番、40番、50番以外は教育に使われないから、100番全部、110番、第一過程その他を弾いたことのある人はほとんどいないからである。弾いてみれば分かることであるが、これらは30番よりも難しいところがあるにも関わらず、30番よりレベルが低いものと見なされている。これは事実誤認である。30番に装飾音は出てこない。30番は簡単である。
ツェルニーの「歌心」を知るには、30番、40番、50番以外を練習したほうがよく分かるはずである。装飾音も沢山出てくるので、ジャズをやるためにも参考になる。作編曲の参考にもなる。
現代の音楽教育は演奏偏重であると思う。これが理由でツェルニーの「歌心」が無視されているようなのは残念である。「歌心」とは音楽性のことでもある。

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3年前のピアノ発表会(神奈川県民小ホール)の想い出***(3年前に記述)

私にとって去年に続き2度目のピアノ発表会が6月26日(土曜日)神奈川県民小ホールで行われる。ピアノの師、斉藤女史、吉田女史の主催によるものである。去年は自作曲「Cozy Afternoon」、ジャズのスタンダード・ナンバー「デイ・バイ・デイ」、バッハのインベンション2番ハ短調を弾いたが、バッハは曲にならず大恥をかいた。寝坊して、本番直前に会場に到着し、リハーサル無しであったから、暗譜していた前2曲はなんとかなったが、譜面の高さは違うは、照明は眩しいはで、楽譜を見ることができず、バッハは散々であった。48歳にして生涯初のピアノ発表会は悲喜こもごもといった結果となったが、よい思い出である。

スタインウェイに初めて触れた訳であるが、その音色は素晴らしく、録音を聴くと、演奏はお粗末でも、何とか聴けるから不思議である。ピアノ発表会に参加する目的には、スタインウェイ・ピアノでの演奏を録音できることも大きな魅力になっている。

今年は、映画「愛情物語」の副主題化「マンハッタン」、自作曲「ローマ庭園の昼下がりの雨」、スタンダード・ナンバー「ブルー・レディに赤いバラ」を弾く予定であるが、全て私の編曲が入っている。随分とロマンティックな曲ばかりであるが、あまり想像を逞しくしないで頂きたい。あくまでも、甘美なメロディーが好きなだけである。エディー・デューティンを演ずる偽ピアニストのタイロン・パワーの指の演技は参考になった。私も左手が動けば、カーメン・キャバレロ並みなのだが、32歳でピアノを始めた人間が演奏家として成功する見込みは皆無であると諦めている。しかし、洒落た編曲でカバーして聴かせてみせるつもりである。録音の出来も楽しみである。何年か続けたらCDも出せるかも。まあ、冗談ですが、知人には配布するつもりである。去年の録音に対して、「荒井さんもピアノが弾けるの?」と変な感心をしている人もいた。

今年は、私を除いて、女性と子供の出演者ばかりで奇妙なものだが、あらゆる意味で異端の私は、彼らに、そんな音楽の世界もあるのか、と思わせてみせようかと思う。去年は男性参加者もいたのであるが、今年は土曜日のため、都合がつかないとのことであった。

去年は斉藤女史によると400人の観客が入るから、大きな音を出さないと後ろまで聞こえないとおどかされたが、実際は観客よりも出演者のほうが多かったのはお笑いであった。当日までは私もビビッテいたが、今年は実情が分かっているので安心である。斉藤女史の教室のピアノは故意に重たい鍵盤になっているので彼女には分からないかも知れないが、私はもう少しピアノが上手であると思う。いつもレッスンでタッチの違和感に慣れるのに20分位掛かる。私は電子ピアノを常用しており、電子ピアノは絶対に音程が狂わないので、実際のピアノに触れると違和感を覚えることがある。私の所有しているピアノも音が狂っているので、あまり弾く気になれない。電子ピアノにも良い面があると思う。そう思う人もいないだろうか。プロのピアニストは絶対電子ピアノで練習しないそうである。私はあくまでアマチュアということである。ピアノもギター並みに簡単に調音できるような器具の開発は難しいのであろうか。元技術者としてヤマハあたりに提案してみようかしらん。

ソフィア・シニアギターアンサンブルの合奏もある予定である。私ももともとはギターを弾いていたので興味があり、楽しみにしている。

この記事を読んでくれる人とは、何かのご縁である。入場は無料であるから、ご都合がつく方はご来場下さい。


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今週は、最近知り合ってリコーダーのパートナーになって頂いている、鈴木隆さんと、1月17日火曜日午後7時から、私の自宅でアルトリコーダーの合奏の練習をした。2回目の練習である。楽譜は、全音楽譜出版社「新版アルトリコーダーテキスト(下)」田中吉徳編を使っている。鈴木さん、はかなりの熟練者らしく、次回でこのテキストは一通り終わってしまう程の早さである。今までは初見でやってきたが、後半はバッハ、テレマンが登場し、次回のためには、大分練習が必要な感触である。充分練習しようと思う。

1月19日木曜日3時に、ピアノの斎藤先生のところで練習をした。いつも、まずハノンをやるが、自宅でハノンをやることはないのは怠け者の証拠であろう。DOREMIの「発表会に役立つ初級ピアノ小曲110選」という楽譜を見つけ、気に入ったのでこれを練習素材にしてもらっている。「初級」となっているが、発表会用なので、内容はかなり充実している。ベートーベンのトルコ行進曲を練習したが、トルコ行進曲とはどう弾くか勉強になった。その後、「大きな古時計」を弾いた。G−E7−Am−Adim−G(又はEm7)−D7-Gと転調が含まれている部分が泣かせる洒落た編曲である。ト長調であるが、B7-Em7−A7−(D7)−G(Em7)のところも良い。

ピアノというのは両手で弾くのでかなり難しい楽器の一つだと思う。ピアノほど教則本の多い楽器はない。私の基本練習方針は簡単な曲をなるべく多くこなし、楽器に体を馴染ませることである。ツェルニー100番、30番の練習は毎日欠かさない。ピアノやギターのような和音を出せる楽器をマスターするには理論の理解も必要で、最低20年練習しなければ、聞けたものではないと思う。しかし、音楽の理解のためにはこれ程適した楽器はないと思う。

話は戻るが、「大きな古時計」を初めて聞いたのは小学生の時だった。古時計が止まったのが、おじいさんの死を象徴するということは、子供心にも充分理解でき、悲しいが美しい曲だと思った。今はこの曲が、私の父の姿と重なるのである。そして人生の2/3以上を生きてしまった自分の姿にも重なるのである。子供の頃から太陽に寿命があることを知り、その知識とこの曲の二つは、私にある種の諦念を植え付けた。私の中にある諦念は、東洋思想の伝統とは全く関係なく、こういう理由によるものである。

私は拙い指使いで「大きな古時計」を弾く。そして涙がこみ上がる。

なんと悲しく美しい曲だろう。

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ジャズ・ピアノと言えば、ビル・エヴァンス、オスカー・ピーターソン、ジョージ・シアリング、ケニー・ドリュー、ドン・フリードマン・・・・とかが我輩の好みです。我輩もピアノを18年ばかりやっておりますが、とてもとても、彼らの演奏レベルの足の裏にも及びません。でも、そんな人も多いんじゃないですか。そんな人たちに救いのCD付き楽譜があります。それは

藤井英一の
「ステップアップ・ジャズピアノ」
楽しく身につくセオリー&レパートリー集

という楽譜がヤマハから出版されています。技術的にはツェルニー30番以下で大丈夫です。ツェルニー100番は半分くらいやっていたほうがよいかも知れません。バイエルは言うまでもありません。藤井英一さんは大橋巨泉に日本のオスカー・ピーターソンと呼ばれたとか言われます。この楽譜には「私の音楽歴」で藤井英一さんの自己紹介があります。

技術的には難しくはないのですが、シンコペーションやスウィング感を出すのは、クラシックばかり聴いたり弾いたりしている人には難しいかも知れません。ジャズばかり聴いてきた我輩には、そこの辺は問題ありません。クラシックを弾いても、スウィングしたり、弱拍が強くなってしまい、ピアノの師匠から笑われますからね。でもCD付きだから大丈夫だと思います。曲目は

・茶色の小瓶
・聖者が街にやってくる
・ブルー・レディーに紅いバラ
・スターダスト
・オール・オブ・ミー
・嘘は罪
・バイ・バイ・ブラックバード
・ブルー・ムーン
・朝日のごとくさわやかに
・デイ・バイ・デイ
・ス・ワンダフル
・テンダリー
・サムタイム・アイム・アッピー
・我が心のジョージア
・イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン
・アラバマに星おちて
・マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ
・明るい表通りで

シンプルな編曲なので、理論の知識があれば、再編曲し、ビル・エヴァンス風に加工芸術を楽しむことも可能です。アドリブフレーズも盛り込まれているので、アナライズすればアドリブも習得できる内容です。上記の如く洒落た選曲でもあります。いくらでも深読みが可能な楽譜です。

以前から気づいていたのですが、正式な音楽教育を受けた人たちの多くは、確かに演奏技術はしっかりしていますが、それ以外は苦手なようですね。。音楽に対して偏見や誤解を抱いているのは不思議です。音階には長音階と短音階しかないと断言する音大卒までいますから、日本の音楽教育には創造性を押し殺してしまうような致命的欠陥があるようです。事実、作編曲までこなすのは、むしろ、音大卒の人たちではなく、他の学部を出た人たちや、素人の音楽好きに多いものです。もちろん理論面まで詳しい音大卒の方はいます。

作編曲というのは一種の設計ですから、理系に作曲家が多いのもうなずけます。絶対音感とか感覚的なものは作編曲では重要ではなく、むしろロジカルな思考ができるかどうかが重要な点です。作編曲は英作文より簡単なはずです。音楽には意味論がなく統語論だけがあるだけですから。

「この世は美しいメロディーだ。但し語られる科白は無茶苦茶だ。」とかいう言葉があったと思います。音楽の世界はその科白がなく、美しい無意味な音の形式なのです。ただただ美しいはずです。

ところで、この我輩はインターネットの世界では社会学の先生になっていますが、どうしてなんでしょ。工学部卒業なんですけどね。(下記URLをみて確かめてみてね)

http://a.hatena.ne.jp/contractio/simple?gid=173015


それでは、また。


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最近、アマゾンから三冊の音楽書籍を購入した。以下の三冊です。

1.プレイヤーのためのやさしいジャズアドリブ理論(松本久著)1575円
2.Berklee スケール、コード、アルペジオ、ケーデンスを重点的に学ぶピアノエッセンシャルズ(Ross Ramsey著)3675円
3.スタンダード・ジャズハンドブック・プロフェッショナル(伊藤伸吾著)3675円

理論書を期待していたのですが、2.はBerkleeの文字に騙された格好でバイエル以下の内容で長音階と短音階しか出てこない。クラシックの初歩をジャズの語彙で粉飾したに過ぎない内容である。3.は理論書ではなく曲集であった。救いは一番安い1.で作編曲やアドリブの役に立つし、かなりハードな内容である。1.と3.を組み合わせれば楽しめるかも知れない。

レオ・アルファッシャー著のジャズ・ハノン(1300円)、オスカーピーターソンのジャズ・ハノン(1300円)という書籍があるが、これらのほうが良いかも知れない。

これらの本も我が敬愛するツェルニー先生には敵わないと思う。リストもツェルニー先生に指導されたと聞く。

ツェルニー先生の100番、110番、30番、40番、初歩者のためのレクリエーション、リトルピアニスト、第一過程、24番、125のパッセージ、八小節の練習曲、左手のための24の練習曲、小さな手のための25の練習曲を練習するに越したことはない。量が多いと思うかも知れないが、100番全部と30番全部をやっていれば初見で弾ける内容なので、集中すれば半年から一年で済むと思う。ただし、30番と100番全部やるには10年掛かるかも知れないが。右手首複雑骨折をした人間がリハビリのために経験したことで、一般性はないだろうし、全人類にお勧めするつもりはありません。でもツェルニー先生の歌心に触れるのも無意味でないと思います。

インターネットで手軽に楽譜が購入できる時代になりましたが、内容が確認できないところがあるので、リスクも大きいようです。

コメント(23件)

内 容 ニックネーム/日時
20年のピアノ、お慶び申し上げます。小生は、娘の置いていったピアノの鍵盤が動かなくならないようにとの目的もあって、大人のためのバイエルなる教本で、一人で楽しんでおります。今、50番前後ですが、子どもの頃には分からなかった練習曲の美しさに驚いております。1日15分ほどで、前にはなかなか進めませんが・・・
Leafman
URL
2007/03/21 10:36
Leafmanさん、お久しぶりです。音楽の素養がおありなのですから、きっとピアノも楽しめることと思います。バイエルも初歩と思われていますが、いくらでも深読みできる教本で、作編曲の勉強やジャズの素材に使う人までいます。

健闘を祈ります。
荒井公康
URL
2007/03/21 10:57
本日2つ目のコメント! 実は私も昔クラシックギターをやっていました。カルカッシの25曲、セゴビア編ソルの練習曲10番辺りまでやりました。その後大人になってからバッハが弾きたくてピアノははじめました。バイエルとブルーグミュラーを独習、全音の「プレ・インベンション」で習い始めました。インベンション2番最近やり始めましたが、見た目より難曲です。8,13,15より難しい。他の記事も見てみます。
花山大吉
2007/09/08 18:55
>花山さん
私もカルカッシをやりましたよ。何でもクラシックは基本ですね。学生になってからジャズ、ボサノバのギターをやるようになりました。

ピアノはツェルニーをやるといいですよ。皆やります。ジャズは自分で練習方法を考え出す必要があります。私のならお教えしましょう。
荒井公康
URL
2007/09/22 17:56
私も、チェルニーやりましたよ。100番、30番、40番、先生が替わったため、クラーマーも、6分の1やりました。50番をやりたいと思ったのは、ベートーヴェンピアノソナタを弾くためです。それから、バッハ、モーツァルトにも役に立ちそうだからです。
1番を弾いてみました。手ごわさを感じました。ゆっくりと、楽しみながら弾いていきたいです。
FUMI
2013/07/22 17:19
はじめまして、FUMIさん。私はクラシック志向ではなく、ジャズが好きなので、クラシックの曲はあまり練習しません。その代わり、自分で練習曲を作ったり、いろいろなコードやスケールを沢山弾いて覚えたりしています。全部覚えるのは無理ですね。作編曲もするのですが、自分でも(他の人でも)弾けないような曲になってしまい、今は計算機に演奏させています。

正直に言って、クラシックの曲よりもジャズの曲(市販譜)のほうが遥かにに簡単ですよ。私にはベートーベンなんてとても無理です。なにしろ31歳でピアノを始めたのですからね。でも譜面も見ないで弾けるようなよころもあります。そういう曲はあくまで単純な曲ですけれど、結構素人受けして、教会で自作曲を弾いたことがあるのですが、ベートーベンの曲よりも評判が良く、皆が喜んでくれました。ベートーベンの曲を弾いた人もいたのですが、演奏の後も反応がなく、皆黙ってしまいました。

今後は単純で綺麗な曲を沢山つくり、発表していきたいと思っています。演奏も楽しみたいと思います。関係ないですが、楽譜どおりに弾くのは嫌いですね。余分な音を加えたり、和声進行を変えたり、和音自体も変えたりして、自分好みの響きにしてしまいます。

私はクラシックの世界では許されない人間でしょうね。そんな大物ではありませんけどね。作曲家に自動作曲システムを作っていると言ったら、危険人物呼ばわりされたことがありました。昔の話ですけどね。

宜しければ、これからも宜しくお願いします。
きみだんご
URL
2013/07/22 17:58
荒井公康様
お返事ありがとうございます。
ジャズはそんなに嫌いではありません。センチメンタルジャーニーは、存じています。そして、作曲がおできになるんですか?尊敬します。
私は、クラッシックかぶれではありません。ポール・モー
リアや、リチャード・クレイダーマン、そして、ビートルズも大ファンです。
ただ、ピアノの先生が厳しく、譜面道理に弾いていかないと怒るし、ベートーヴェンピアノソナタが、音高や大学の
課題曲でした。ですので、必然的に弾いていました。嫌いではありませんでした。そのために、チェルニーをやっていたほうがいいということです。私も、昔の人間ですので、ハノン、チェルニーしか知りませんでした。
私は、ピアノを楽しみたいのです。
FUMI
2013/07/22 20:02
FUMI様

作曲というのは案外簡単にできますよ。私のHPに作曲入門の記事を掲載してあります。参考に読んでみて下さい。

クラシックかぶれでないのは嬉しいですね。ビル・エヴァンスというジャズピアニストはご存知ですか。少なくとも、「Waltz for Debby」「Sunday at the Village Vanguard」は現在手に入りますし、本当に神がかった演奏が楽しめます。かなり高尚ですよ。最近では、日本のジャズピアニスト木住野佳子さんの「face」というアルバムが良かったです。この中の「Girl's Waltz」は素敵です。私は男ですが、この曲は夢見る少女にぴったりです。私っておかしいですかね。この人はジャズヴォーカリストの鈴木重子さんの伴奏をしています。

最近までピアノの年上で主婦のピアノの先生についていて、神奈川県民小ホールでの発表会に参加しました。3回くらいですかね。スタインウェイピアノは弾き心地が素晴らしかったですが、演奏している自分には、音がよく聞こえなかったですね。自作曲とジャズを弾きました。クラシックは簡単な曲しか知りませんからね。

その先生とは、ピアノの練習というよりも、私が音楽の理論を説明したりするので、どちらが先生か分からないですね、と言っていました。私の演奏は上手くはありませんし、私の話もよく分からないから、よく笑っていました。どちらかと言うと、ピアノの練習というよりも、話相手になってくれましたね。母を亡くした直後からでしたので、そういう事情を知っていましたから、配慮してくれたのでしょう。でも、複雑なことになってしまって、現在は習っていません。仲直りしたいですが、それは子供っぽいですよね。大人だから無理な話ですよね。

FUMIさん同様、私もピアノを楽しみたいです。

それでは、また。
荒井公康
URL
2013/07/22 21:59
荒井公康様
ジャズという世界ものぞいてみたくなりました。
ただ、ジャズとクラッシックでは、演奏方法が全然違うようですね?私に、できるかしら?
ピアノの先生に就かれていたのですね。
私は、ポップスを教えてくれる先生を探しています。と言っても、父が病にふしてますので、それも夢叶わず、という状況です。
ベートーヴェンピアノソナタに行くのが、無理にしても、
チェルニー50番練習曲だけは、仕上げたいです。もう一冊仕上げたい、楽譜が、クラーマー=ビューロー60の練習曲です。それを仕上げたら、ベートーベンか、ショパンに行きたいです。小さいころから、クラッシック畑を歩いてきたもので、なかなか、ジャズは、格式は高いです。
荒井さんは、作曲をおできになるのですから、皆に夢を与えてください。そう願っています。
FUMI
2013/07/23 06:21
FUMI様

クラシックができればジャズも必ずできますよ。クラシックがあくまで基本ですから。

お父様のことは心配ですね。去年9月13日に父を亡くしました。寂しいです。遺産を残してくれましたが不動産が多いのでこれから大変かも知れません。相続税は支払いましたが、これから弟と遺産分割協議を弁護士さんを介して行わなければなりません。

FUMIさんのやりかたはきりがないと思いますよ。技巧的な練習ばかりしているようですね。曲を多く練習したほうがよいですよ。曲でも技巧練習はできますよ。

例えば、
藤井英一の「ステップアップジャズピアノ」(楽しく身につくセオリー&レパートリー集)(ヤマハ)

ピアノソロ「ベスト・アレンジ・スタンダード・ジャズ」(トップ・ピアニスト達によるソロピアノ曲集)(Rittor Music)

映画の中のジャズコレクション(松山佑士編)(DOREMI MUSIC PUBLISHING)

などを買ってきて好きな曲や簡単に弾けそうなものを選んで弾けばいいのではないでしょうか。楽譜どおりでなくても構いませんよ。

あと理論の勉強も必要です。ジャズとクラシックの違いは技巧ではなく理論の違いにあると思います。

私の作品は
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/kimiyasu.html
にあります。
荒井公康
URL
2013/07/23 09:32
荒井公康様
確かに、チェルニーは、技巧的なものが多いですね。もっと、肩ひじ張らずに弾けたらいいな、とは思います。
小耳にはさんだのですが、ハノンは、ジャズ、ポップス、
ロックのキーボード奏者が、基本練習として、練習に使っているのは、本当でしょうか?
ところで、ジャズの楽譜を教えて頂きまして、ありがとうございます。でも、ベートーヴェンも弾きたいです。
FUMI
2013/07/23 16:31
本当のところ、私の場合、ほとんど自己流で、ピアノの先生についていたのも7年程度でした。だから、よく判らないというのが正直なところです。

正直に言ってチェルニーの30番、40番、50番は嫌いです。音楽じゃありませんよ。崩しようがありません。他の教材は綺麗な曲が比較的多く、楽譜どおりに弾かずに、装飾音を入れたり、和音や旋律や拍子を即興的に変えて、ジャズの練習に使っています。

ハノンも音楽じゃありませんし、指の訓練にはなるでしょうが、作曲やジャズができるようにはならないでしょうね。他の人はどうか知りませんが、私は無駄と思って練習しません。ハノンをやる暇があったら、ジャズで使われる様々なコードスケールをバッキングを付けて速い速度で弾いて覚えたほうがいいと思っています。本当にいろいろなスケールがあるんですよ。それを覚えなければ、作曲もジャズもできません。それに私は演奏家志向ではありません。

FUMIさんは怒るかもしれませんが、クラシックの曲は野蛮ですよ。サティ、フォーレ、ラベル、ドビュッシー、ルロイ・アンダーソン、ガーシュインなら聞けます。

本当に、私が紹介したCDだけでも聴いてみて下さい。

それでは、また。
荒井公康
URL
2013/07/23 18:17
荒井公康様
こんなこと言うと、クラシックを崇拝している人に怒られそうですが、チェルニー30、40、50、チェルニー
自信大嫌いだと、おっしゃってる人もいます。荒井さん
だけがそう思っているわけではないので。
FUMI
2013/07/23 19:32
FUMI様

そうですか、安心しました。ジャズの素材としては、単純で綺麗な曲が好ましいのです。有名な童謡に複雑な和声進行を付けて、その和声進行に基づいた旋律を作り、編曲した作品も私のHPに掲載してあります。これもジャズの手法に基づくものです。以下に掲載してあります。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/classics.html

最近はジャズの理論書を入手するのが難しくなりました。私は沢山持っています。昔は結構CD屋さんに置いてあったのですが、今は銀座のヤマハに行くしかないようですね。クラシックの楽典、和声学の教科書、対位法の教科書はほとんど何の役にも立ちません。

作編曲には計算機を援用しています。以下を参照して下さい。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/j-meigen2.htm

少し難しい話になってしまいましたが、別の話でも構いませんから、またピアノや音楽の話をできれば幸いです。

それでは、今後とも宜しくお願いします。
荒井公康
URL
2013/07/23 22:27
荒井公康様
私は、チェルニーシリーズが嫌いでした。しかし、最近になって、この年で好きになれそうです。特に、50番練習曲に燃えています。私のブログ友で、ベートーベンピアノソナタを弾くために、我慢しても、50番ができる、ベートーヴェンが待っていると、おっしゃっていました。
私も、40番までは、先生に倣っていましたが、50番の
代わりにクラーマーを勧められて、それでも、10番しか
いきませんでした。この曲集は、まるで曲を弾いているようです。綺麗で、美しいです。練習曲集が終わったら、ショパンも、少々やりたいです。
ところで、ジャズにもジャズハノンという、楽譜があるんですね。ジャズ、ポップスにもハノンがあるんですね。
楽しそうです。それから、ロックもあればいいですね。
有名人でも、クラッシック一辺倒の学校だったので、中退
しました、という人結構いますね。
余談になりますが、ビートルズと、オリビア・ニュートンジョーンの大ファンです。
ジャズのこと、色々と教えてください。
よろしくお願いします。
FUMI
2013/07/24 08:48
FUMI様

チェルニーも綺麗に聞こえるように丁寧に弾けるまでには結構時間がかかりますね。私はブルグミュラーとか子供向けの教材を物凄く丁寧に弾いてみたり、凄いスピードで弾いてみたり、とか馬鹿げた練習をしています。これだけでも指がかなり良く動くようになりますよ。このほかにもギロックも面白いと思います。

ベートーベン、ショパンの曲は私には美しく聞こえませんが、FUMIさんの好みなのでしょうから、50番頑張って下さいね。クラーマーは初耳です。美しいですか。近くのオデオン堂というCD屋さんに楽譜が沢山置いてあるので探してみます。

ジャズハノンの他に

「新版 ジャズインプロビゼーションエチュード」(磯野数幸 編著)というのがあります。これはいいですよ。メロディーが作れるようになります。

私も、大貫妙子、山下達郎、森山良子、エポ、ハイファイセット、カーペンターズ、小野リサなんかも好きです。軽やかな曲とのは意外に複雑な譜面になることが多いみたいですよ。和音も複雑です。

今は少し疲れていて元気がなく、ほとんど作編曲もピアノもリコーダーもやっていません。でも、FUMIさんのお陰で少しやる気がでてきたかな。

それでは、宜しくお願いします。
荒井公康
URL
2013/07/25 09:33
荒井公康様
私のお蔭でやる気が出てきて、とても光栄です。
私は、50番チェルニーのやる気が出て参りました。
1番だけ弾いた、タマゴですが、皆さん頑張っているのだな、と励まされました。
分野は違いますが、同士としてピアノをやっていきましょう!!
FUMI
2013/07/25 10:02
荒井公康様
私も、大貫妙子、山下達郎、森山良子、エポ、ハイファイセット、カーペンターズ、小野リサ、いいですね。編曲でもできて、少し自分だけで楽しめたら・・・・、と思ってしまいました。
私は、どんな分野の音楽も好きですよ。
ところで、チェルニーですが、どのチェルニーも嫌いではなかったです。私の秦にあっていたのかもしれません。それに、恩師の指導が良くて、あまり退屈させる指導はしていなかったように思います。クラーマーというのは、クラーマー=ビューロー60の練習曲と、言います。甘いムードチックな曲集です。大体、50番と、レベルは同じぐらいだと言われています。
FUMI
2013/07/25 16:14
FUMI様

私は演歌とロックは駄目なんです。クラッシクもフランス近代と古楽(リコーダー)だけですね。パーシー・フェイスとか軽音楽も好きです。昔はジェットストリームというFM放送をよく聴いていました。今はCDのシリーズとして売っていますよ。

チェルニーは30番と40番だけ教えてもらいました。レッスンの始めに、いつも少し即興演奏を披露すると、それだけ遊べるんだから、と不思議そうな顔をしていました。その後に、先生はハノンをやりましょう、というのですが、私はいうことを聞かずに脱線していました。先生も困ったような顔をしていました。思い出しましたが、トンプソンのシリーズも練習しました。インベンションも途中までやりましたかね。時にはジャズを練習したりと、結局中途半端に終わってしまいました。とにかく先生も私の扱いには困ってしまったようで、レッスン料も最初は一時間以上で3千円しか受け取りませんでしたが、後になって私のほうから無理に4千円受け取ってくれるように頼みました。一時間経って、私が帰ると言うと、もう帰るの?まだいいじゃない、とか言い出す変な先生でした。真昼間に二人っきりでしたが、別に変なことはしていませんでしたよ。私は紳士ですからね。今でも、カッコイイとか会社の社長に見えるとか言われるんですが、女性からは「男」を感じないと昔からよく言われましたね。

オデオン堂でクラーマーを見つけましたが、かなり分厚いので、買うのは止めました。今、やりたい教材がありますので。

それでは、また。
荒井公康
URL
2013/07/25 22:35
確かに、クラーマーは、分厚く重いです。やりたい教材が
あるのなら、そちらの方がいいでしょう。
クラーマー自体が、美しく、表現力が求められるので、難しいです。
私には、真似できませんが、クラーマーと、50番が同レベルなので、両方さらっていく人もいるそうです。
どちらも、一長一短です。クラーマーは、一曲当たり、2ページの曲が多く、チェルニーは長い。
もしも、クラーマーをやられたら、感想をお聞かせください。強制はしません。
FUMIより
FUMI
2013/07/26 10:05
FUMI様

私も若くはありませんので、技巧的な練習はもうやりたくありません。今更プロの演奏家になれるはずもありませんし、なったとしても楽しいというよりも、苦しい大変な生活になってしまうのではないでしょうか。私は音楽だけの人間ではありませんしね。趣味として綺麗な曲を弾いて楽しみたいと思います。音楽で苦労したり苦しんだりというのは本末転倒の話で、楽しくなければ、私は音楽を止めます。私の経験では、演奏が難しい曲が美しいとは限らないと思っていますから、重たく聞き苦しい難曲を弾きこなして自慢する傾向があるクラシックの人たちの感覚は判りません。坪井伸之さんの演奏は確かに凄いですが、ただそれだけで、演奏する曲も音楽として到底美しいとは言えませんから、聴いていても苦痛になるだけです。私が美しいと思うクラシックの曲は本当に少ないです。単純な編曲でも、ジャズのスタンダードナンバーを弾いたり、聴いたりしたほうが、余程気持ちがいいです。綺麗なジャズのスタンダードナンバーは沢山ありますよ。メロディーとコードだけが書いてあるスタンダードナンバーの曲集が売られています。凄いのが芸術であるのではなくて、美しいのが芸術ではないでしょうか。そして、美しいものは意外とシンプルなものではないでしょうか。

クラーマーを強制しないとのこと、FUMIさんは優しい方ですね。ありがとう。

荒井公康
URL
2013/07/26 15:31
荒井公康様
私も、音楽は楽しみたいです。今度は、お好きなジャズを
教えてください。
チェルニー反対派という人も、かなりいました。私も、10代後半から、20代、アラサー、アラフォー、とクラッシックには興味がなかった、と行った方が正直なところです。何でここ1年なのか解りません。
FUMI
2013/07/27 16:41
FUMI様

ジャズをどのように教えたらよいかついては、私には分かりません。私のHPやブログを読んで頂いて、質問して頂ければなんとかなるかも知れません。

今日、アマゾンで教材を3冊注文しました。7月31日に届く予定です。手に入ったらどんな内容かお知らせしますね。

それでは、よろしくお願いいたします。
荒井公康
URL
2013/07/28 21:11

ビル・エヴァンスのDVDを観て他

<<   作成日時 : 2007/03/26 23:37   >>

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最近、ビル・エヴァンスのDVDで、「Autumn Leaves BILL EVANS TRIO LIVE'66」と「BILL EVANS TRIO LIVE IN OSLO 1966」が出回っている。後者は輸入版であるが、前者と同じ内容と、ボーナス・トラックとして1971年のニュージャジーでの演奏も収録されている。しかも輸入版で安いのでお買い得である。ベースは共にエディ・ゴメスである。1971年のドラムはマーティ・モレロである。1966年のドラムはアレックス・リエルで初めて聞く名である。

1966年と1971年のビル・エヴァンスは風貌に大きな変化が見られる。70年代の彼は、時代を反映してカジュアルな服装、長髪で若い頃のフォーマルで知的な面影が薄れている。私は一時、風貌の変化の大きさに驚いていたが、演奏する姿は、猫背、首を右に傾げる、等の癖がそのままなので、同一人物だと分かるし、演奏内容もハーモニーの色彩感が増しているのも分かる。

最近、ビル・エヴァンスのDVDが出回るようになり、CDで聴く印象と異なり、いかにもさりげなく弾いているのには驚く。

ビル・エヴァンスのDVDにはこの他に、「THE UNIVERSAL MIND OF BILL EVANS」「JAZZ 625 BILL EVANS TRIO I&II」を所有しているが、若い頃の彼は、自己の内面に沈潜する、その内省的で知的繊細さは人々を惹きつけるものがある。彼の音楽ばかりでなく、彼の若い頃の風貌も人を強く惹きつけるものがある。

ビル・エヴァンスが亡くなって27年が過ぎたが、未発表音源や最近のDVDの販売など、多くの人々にとって忘れられない存在になっているようである。彼が亡くなってからファンになった若い人達も多いようである。mixiでビル・エヴァンス関係のコミュニティも多い。

確かに、彼の音楽は素晴らしい。ただただ、そうとしか言えない。

*************************************

ビル・エヴァンスの生涯で唯一の駄作CD?(From Left to Right)

 ビル・エヴァンスの生涯で唯一の駄作と言われる「From Left to Right」が最近CDで出回るようになった。それも推薦版としてである。彼の生前には考えられなかったことである。私もようやく手に入れることができたという感覚である。

 何故駄作と言われていたか分かったような気がする。確かに一見手抜きの演奏である。硬派のジャズファンにはジャズに聞えず、超高級BGMにしか聞えないのだろう。ただ、BGMとしては、これ以上望めないほど完成度が高いものである。

 このアルバムは、私にとっては駄作には聞えない。ビル・エヴァンスのアルバムのほとんどが過激な演奏を好みがちなジャズファンに迎合するためのプロデューサーによるヤラセだった可能性も否定できないとさえ思っている。普段の彼の懸命な演奏には不自然なものを感じる。

 「Moonbeams」「Intuition」「You must believe in spring」もこのアルバム同様、ビル・エヴァンスが力を抜いて、リラックスして演奏しているのが感じられ、ジャズファンでなくとも、聞きやすく、受け入れやすいアルバムであろう。これらの4枚のアルバムをビル・エヴァンスの代表作と評価する人は皆無であろうが、私個人にとってはベスト4である。

 これらのアルバムの延長上に、フランス近代音楽を洗練させ、昇華させたような、ビル・エヴァンス晩年の美しいピアノソロがあるように思う。

 「Soiree」という曲の夢見るような演奏、「Lullaby for Helene」という曲のメランコリックでノスタルジックな演奏、「Like Someone in Love」という曲のロマンチックな演奏、「Children's Play Song」という曲のメルヘンチックな演奏は、疲れた心を癒してくれる。ビル・エヴァンスの優しい心が表れているようである。

 これ以上のヒーリングCDは稀である。音楽としても洗練の極みである。これをジャズと呼ばない人がいても不思議はないが、傾聴に値するアルバムである。

 以上、ひねくれ者のCDレビューでした。


**************************************
ビル・エヴァンス(エバンス)の想い出

  初めてビル・エヴァンスの演奏を聴いたのは、高校時代のことだった。ちょうど、彼は日本公演の最中で、演奏がFM放送で流されたのである。放送された曲目は、「モーニング・グローリー」「グリーン・ドルフィン・ストリート」であった。「モーニング・グローリー」の演奏は終始聴きやすく印象派を連想させるものだった。「グリーン・ドルフィン・ストリート」の出だしの美しさには、はっとしたが、ジャズに慣れていなかったせいか、アドリブの部分はよく理解できなかったのを覚えている。その放送を録音し、テープレコーダで繰り返し聴いたものである。それがビル・エヴァンスとの最初の出会いであった。当時はジャズが廃れ、ロックが若者の支持を受けていた時代であった。私は何故か、オーソドックスなミュージカルやジャズのスタンダード・ナンバーやボサノヴァが好きで、友人と音楽の話をすると、話題が盛り上がらなかったのを覚えている。しかし、このようなタイプの音楽が好きな音楽ファンも多いようである。
  
  その後、初めて手にいれたのが、ビル・エヴァンスの「Intuition」(直観)というアルバムのLPであった。彼のアルバムのタイトルの特徴は抽象的で難しいところである。エディ・ゴメスとのデュオで、アコースティック・ピアノとエレクトリック・ピアノを交互に演奏しているアルバムである。油井正一のビル・エヴァンスもエレクトリック・ピアノの演奏となると、これまで凡庸なものかとの、辛辣な批評が妙に印象に残っている。しかし、評論家というものが、本当にアルバム全体を聴いているのかは疑問である。十分鑑賞するには、時間が必要である。このような批評にも関わらず、私にとっては素晴らしいアルバムであり、ハーモニーの美しさでは、彼の数ある名盤の中でも、出色の出来栄えであるという個人的感想を抱いている。特に曲目「The nature of things」の3拍子のロマンチックなハーモニーの美しい演奏は何度聴いても飽きないものである。ジャズとは一度聴いて分かる音楽ではなく、聴くたびに新しい発見があるような複雑な音楽である。自分の部屋ではなく、居間にステレオがあったため、夜中までそのアルバムを聴くことはできなかったが、もし、自分の部屋にステレオがあったら、朝まで繰り返しそのLPを聴いていたと思う。
  
  お金のあまりなかった学生時代には、苦しかったが、家庭教師で稼いだお金で、ビル・エヴァンスのリヴァーサイドでの伝説の4部作「Explorations」「Portrait in Jazz」「Waltz for Debby」「Sunday at the Village Vanguard」を手に入れ、生涯の愛聴版になった。特に、「Waltz for Debby」という曲そのものは、印象的なメロディーで、よく口笛を吹いたものである。私のワルツ好きはそれ以来で、現在ワルツばかり創っているのも、彼のこの曲の影響である。この4部作は伝説のベーシスト、スコット・ラファロとのインタープレイで有名である。この人はギターのようにウッド・ベースを弾くので驚いたものである。そのせいで、ドラムスのポール・モチアンが目立たなくなってしまったのは気の毒であった。その後、スコット・ラファロが交通事故死し、黄金のピアノ・トリオは現実には消滅したが、その名演は永遠に残ることになった。
  
  晩年のビル・エヴァンスはいわくありげなタイトルのアルバムを発表していたが、彼の悲劇的人生が背景にあるとは知らなかった。晩年のアルバム「You must believe in spring」もシンプルで美しいハーモニーを前面に打ち出した名盤である。「Intuition」も「You must believe in spring」も普段のビル・エヴァンスらしくないところがあるが、ハーモニーの美しさとシンプルさは、個人的には高く評価している。この評価に異存のある人たちは多いと思うが、あくまで私の評価である。70年代の彼は、テクニックを前面には出さず、凡庸になったと言われたが、私見では、彼のハーモニー感覚が研ぎ澄まされた時期である。特に「Gary's Theme」の瞑想的で静かな演奏は格別の印象がある。晩年の彼はフランス近代音楽を昇華させたようなピアノソロを時折聴かせてくれたが、彼が、もっと長く生きていてくれたら、そのような演奏をもっと聴かせてくれたであろうことを思うと残念である。彼が演奏中に倒れ、悲劇的最後を遂げたのは、1980年、享年51歳であった。私もその歳に近くなったが、感性が鈍いせいか、長生きしそうである。
  
  若い頃のビル・エヴァンスは極めてダンディで、知的な大学教授がピアノを弾いている趣があった。彼のダンディズムぶりは、Vap Videoの「Jazz625 Bill Evans Trio I&II」というDVDで窺い知ることができる。以前から時折雑誌で見る彼のポートレイトは気になっていたが、知的繊細さの化身という印象は否めない。男の私が彼の風貌に魅かれるのはおかしいであろうか。彼の演奏がかもし出すリリシズム、ダンディズムと一種の悲壮感は、彼の風貌と完全にマッチしているが、偶然の一致であろうか。
  
  私も、子供の頃から、ギターを弾いていたが、彼のピアノを聴くと、ギターという楽器にコンプレックスを感じざるを得なかった。32歳にして、ピアノに転向という無茶をしたのも、ビル・エヴァンスの早すぎる死がきっかけになっている。結果を言えば、ピアノという楽器はメロディーを作るのに適した楽器であるので、作編曲やDTMを趣味にしている私にとっては正しい選択であった。
  
  最後に、皆さんもできればビル・エヴァンスのアルバムを聴いて頂きたいものである。クラシックの好きな人も気にいるはずである。入手できるCDが少なくなってしまったのは残念であるが、宣伝だけはしたいと思う。彼こそは、フランス近代音楽の正統な後継者である。これだけは確かである。そして、私の青春そのものであったことも。

各調の機能とコード(和音)

<<   作成日時 : 2007/04/05 22:55   >>

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***** C-major *****
T   : (C ion) (C6 ion) (CM7 ion) (Em7 phr) (Am7 aeo) (-Gm7-5 loc)
SD  : (F lyd) (F6 lyd) (FM7 lyd) (Dm7 dor) (F7 lyd-7 bn) (-BM7 lyd) (B7 alt) (-Gm7-5 loc)
SDm : (Fm7 dor) (Dm7-5 loc+2) (-A6 lyd) (-AM7 lyd) (-B7 lyd-7) (-DM7 lyd) (-A7 lyd-7)
D   : (G7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Bm7-5 loc) (-D7 lyd-7) (Bdim7 dim)
***** A-minor *****
Tm  : (Am all) (Am6 m) (Am7 dor) (AmM7 h m) (CM7 lyd ion) (C+M7 lyd) (FM7 lyd) (+Fm7-5 loc)
SD  : (D lyd) (D6 lyd) (D7 lyd-7) (Bm7 dor-2) (+G7 alt) (DM7 lyd)
SDm : (Dm dor) (Dm6 dor) (Dm7 dor) (Bm7-5 loc) (F6 lyd) (FM7 lyd) (G7 mix) (+AM7 lyd) (F7 lyd-7) (+FmM7 dor)))
D   : (E7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Gdim7 dim) (+Gm7-5 loc) (+A7 lyd-7)
Dm  : (Em phr) (Em7 phr)


***** F-major *****
T   : (F ion) (F6 ion) (FM7 ion) (Am7 phr) (Dm7 aeo) (Bm7-5 loc)
SD  : (-B lyd) (-B6 lyd) (-BM7 lyd) (Gm7 dor) (-B7 lyd-7 bn) (-EM7 lyd) (E7 alt) (Bm7-5 loc)
SDm : (-Bm7 dor) (Gm7-5 loc+2) (-D6 lyd) (-DM7 lyd) (-E7 lyd-7) (-GM7 lyd) (-D7 lyd-7)
D   : (C7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Em7-5 loc) (-G7 lyd-7) (Edim7 dim)
***** D-minor *****
Tm  : (Dm all) (Dm6 m) (Dm7 dor) (DmM7 h m) (FM7 lyd ion) (F+M7 lyd) (+AM7 lyd) (Bm7-5 loc)
SD  : (G lyd) (G6 lyd) (G7 lyd-7) (Em7 dor-2) (+C7 alt) (GM7 lyd)
SDm : (Gm dor) (Gm6 dor) (Gm7 dor) (Em7-5 loc) (+A6 lyd) (+AM7 lyd) (C7 mix) (+DM7 lyd) (+A7 lyd-7) (BmM7 dor)))
D   : (A7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Cdim7 dim) (+Cm7-5 loc) (+D7 lyd-7)
Dm  : (Am phr) (Am7 phr)


***** -B-major *****
T   : (-B ion) (-B6 ion) (-BM7 ion) (Dm7 phr) (Gm7 aeo) (Em7-5 loc)
SD  : (-E lyd) (-E6 lyd) (-EM7 lyd) (Cm7 dor) (-E7 lyd-7 bn) (-AM7 lyd) (A7 alt) (Em7-5 loc)
SDm : (-Em7 dor) (Cm7-5 loc+2) (-G6 lyd) (-GM7 lyd) (-A7 lyd-7) (BM7 lyd) (-G7 lyd-7)
D   : (F7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Am7-5 loc) (B7 lyd-7) (Adim7 dim)
***** G-minor. *****
Tm  : (Gm all) (Gm6 m) (Gm7 dor) (GmM7 h m) (+AM7 lyd ion) (+A+M7 lyd) (+DM7 lyd) (Em7-5 loc)
SD  : (C lyd) (C6 lyd) (C7 lyd-7) (Am7 dor-2) (+F7 alt) (CM7 lyd)
SDm : (Cm dor) (Cm6 dor) (Cm7 dor) (Am7-5 loc) (+D6 lyd) (+DM7 lyd) (F7 mix) (+GM7 lyd) (+D7 lyd-7) (EmM7 dor)))
D   : (D7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Fdim7 dim) (+Fm7-5 loc) (+G7 lyd-7)
Dm  : (Dm phr) (Dm7 phr)


***** -E-major *****
T   : (-E ion) (-E6 ion) (-EM7 ion) (Gm7 phr) (Cm7 aeo) (Am7-5 loc)
SD   (-A lyd) (-A6 lyd) (-AM7 lyd) (Fm7 dor) (-A7 lyd-7 bn) (-DM7 lyd) (D7 alt) (Am7-5 loc)
SDm : (-Am7 dor) (Fm7-5 loc+2) (B6 lyd) (BM7 lyd) (-D7 lyd-7) (EM7 lyd) (B7 lyd-7)
D   : (-B7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Dm7-5 loc) (E7 lyd-7) (Ddim7 dim)
***** C-minor *****
Tm  : (Cm all) (Cm6 m) (Cm7 dor) (CmM7 h m) (-EM7 lyd ion) (-E+M7 lyd) (-AM7 lyd) (Am7-5 loc)))
SD  : (F lyd) (F6 lyd) (F7 lyd-7) (Dm7 dor-2) (B7 alt) (FM7 lyd)
SDm : (Fm dor) (Fm6 dor) (Fm7 dor) (Dm7-5 loc) (-A6 lyd) (-AM7 lyd) (-B7 mix) (-DM7 lyd) (-A7 lyd-7) (AmM7 dor)))
D :   (G7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Bdim7 dim) (Bm7-5 loc) (-D7 lyd-7)
Dm  : (Gm phr) (Gm7 phr)


***** -A-major *****
T   : (-A ion) (-A6 ion) (-AM7 ion) (Cm7 phr) (Fm7 aeo) (Dm7-5 loc)
SD  : (-D lyd) (-D6 lyd) (-DM7 lyd) (-Bm7 dor) (-D7 lyd-7 bn) (-GM7 lyd) (G7 alt) (Dm7-5 loc)
SDm : (-Dm7 dor) (-Bm7-5 loc+2) (E6 lyd) (EM7 lyd) (-G7 lyd-7) (AM7 lyd) (E7 lyd-7)
D   : (-E7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Gm7-5 loc) (A7 lyd-7) (Gdim7 dim)
***** F-minor. *****
Tm  : (Fm all) (Fm6 m) (Fm7 dor) (FmM7 h m) (-AM7 lyd ion) (-A+M7 lyd) (-DM7 lyd) (Dm7-5 loc)
SD  : (-B lyd) (-B6 lyd) (-B7 lyd-7) (Gm7 dor-2) (E7 alt) (-BM7 lyd)
SDm : (-Bm dor) (-Bm6 dor) (-Bm7 dor) (Gm7-5 loc) (-D6 lyd) (-DM7 lyd) (-E7 mix) (-GM7 lyd) (-D7 lyd-7) (DmM7 dor)))
D   : (C7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Edim7 dim) (Em7-5 loc) (-G7 lyd-7)
Dm  : (Cm phr) (Cm7 phr)


***** -D-major *****
T   : (-D ion) (-D6 ion) (-DM7 ion) (Fm7 phr) (-Bm7 aeo) (Gm7-5 loc)
SD  : (-G lyd) (-G6 lyd) (-GM7 lyd) (-Em7 dor) (-G7 lyd-7 bn) (BM7 lyd) (C7 alt) (Gm7-5 loc)
SDm : (-Gm7 dor) (-Em7-5 loc+2) (A6 lyd) (AM7 lyd) (B7 lyd-7) (DM7 lyd) (A7 lyd-7)
D   : (-A7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Cm7-5 loc) (D7 lyd-7) (Cdim7 dim)
***** -B-minor *****
Tm  : (-Bm all) (-Bm6 m) (-Bm7 dor) (-BmM7 h m) (-DM7 lyd ion) (-D+M7 lyd) (-GM7 lyd) (Gm7-5 loc)
SD  : (-E lyd) (-E6 lyd) (-E7 lyd-7) (Cm7 dor-2) (A7 alt) (-EM7 lyd)
SDm : (-Em dor) (-Em6 dor) (-Em7 dor) (Cm7-5 loc) (-G6 lyd) (-GM7 lyd) (-A7 mix) (BM7 lyd) (-G7 lyd-7)(GmM7 dor)))
D   : (F7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Adim7 dim) (Am7-5 loc) (B7 lyd-7)
Dm  : (Fm phr) (Fm7 phr)


***** +F-major *****
T   : (+F ion) (+F6 ion) (+FM7 ion) (+Am7 phr) (+Dm7 aeo) (Cm7-5 loc)
SD  : (B lyd) (B6 lyd) (BM7 lyd) (+Gm7 dor) (B7 lyd-7 bn) (EM7 lyd) (F7 alt) (Cm7-5 loc)
SDm : (Bm7 dor) (+Gm7-5 loc+2) (D6 lyd) (DM7 lyd) (E7 lyd-7) (GM7 lyd) (D7 lyd-7)
D   : (+C7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Fm7-5 loc) (G7 lyd-7) (Fdim7 dim)
***** -E-minor *****
Tm  : (-Em all) (-Em6 m) (-Em7 dor) (-EmM7 h m) (-GM7 lyd ion) (-G+M7 lyd) (BM7 lyd) (Cm7-5 loc)
SD  : (-A lyd) (-A6 lyd) (-A7 lyd-7) (Fm7 dor-2) (D7 alt) (-AM7 lyd)
SDm : (-Am dor) (-Am6 dor) (-Am7 dor) (Fm7-5 loc) (B6 lyd) (BM7 lyd) (-D7 mix) (EM7 lyd) (B7 lyd-7) (CmM7 dor)))
D   : (-B7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Ddim7 dim) (Dm7-5 loc) (E7 lyd-7)
Dm  : (-Bm phr) (-Bm7 phr)


***** B-major *****
T   : (B ion) (B6 ion) (BM7 ion) (+Dm7 phr) (+Gm7 aeo) (Fm7-5 loc)
SD  : (E lyd) (E6 lyd) (EM7 lyd) (+Cm7 dor) (E7 lyd-7 bn) (AM7 lyd) (+A7 alt) (Fm7-5 loc)
SDm : (Em7 dor) (+Cm7-5 loc+2) (G6 lyd) (GM7 lyd) (A7 lyd-7) (CM7 lyd) (G7 lyd-7)
D   : (+F7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Am7-5 loc) (C7 lyd-7) (+Adim7 dim)
***** -A-minor. *****
Tm  : (-Am all) (-Am6 m) (-Am7 dor) (-AmM7 h m) (BM7 lyd ion) (B+M7 lyd) (EM7 lyd) (Fm7-5 loc)
SD  : (-D lyd) (-D6 lyd) (-D7 lyd-7) (-Bm7 dor-2) (G7 alt) (-DM7 lyd)
SDm : (-Dm dor) (-Dm6 dor) (-Dm7 dor) (-Bm7-5 loc) (E6 lyd) (EM7 lyd) (-G7 mix) (AM7 lyd) (E7 lyd-7) (FmM7 dor)))
D   : (-E7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Gdim7 dim) (Gm7-5 loc) (A7 lyd-7)
Dm  : (-Em phr) (-Em7 phr)


***** E-major *****
T   : (E ion) (E6 ion) (EM7 ion) (+Gm7 phr) (+Cm7 aeo) (+Am7-5 loc)
SD  : (A lyd) (A6 lyd) (AM7 lyd) (+Fm7 dor) (A7 lyd-7 bn) (DM7 lyd) (+D7 alt) (+Am7-5 loc)
SDm : (Am7 dor) (+Fm7-5 loc+2) (C6 lyd) (CM7 lyd) (D7 lyd-7) (FM7 lyd) (C7 lyd-7)
D   : (B7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Dm7-5 loc) (F7 lyd-7) (+Ddim7 dim)
***** +C-minor. *****
Tm  : (-Dm all) (-Dm6 m) (-Dm7 dor) (-DmM7 h m) (EM7 lyd ion) (E+M7 lyd) (AM7 lyd) (-Bm7-5 loc)
SD  : (-G lyd) (-G6 lyd) (-G7 lyd-7) (-Em7 dor-2) (C7 alt) (-GM7 lyd)
SDm : (-Gm dor) (-Gm6 dor) (-Gm7 dor) (-Em7-5 loc) (A6 lyd) (AM7 lyd) (B7 mix) (DM7 lyd) (A7 lyd-7) (-BmM7 dor)))
D   : (-A7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Cdim7 dim) (Cm7-5 loc) (D7 lyd-7)
Dm  : (-Am phr) (-Am7 phr)


***** A-major *****
T   : (A ion) (A6 ion) (AM7 ion) (+Cm7 phr) (+Fm7 aeo) (+Dm7-5 loc)
SD  : (D lyd) (D6 lyd) (DM7 lyd) (Bm7 dor) (D7 lyd-7 bn) (GM7 lyd) (+G7 alt) (+Dm7-5 loc)
SDm : (Dm7 dor) (Bm7-5 loc+2) (F6 lyd) (FM7 lyd) (G7 lyd-7) (+AM7 lyd) (F7 lyd-7)
D   : (E7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Gm7-5 loc) (+A7 lyd-7) (+Gdim7 dim)
***** +F-minor *****
Tm  : (+Fm all) (+Fm6 m) (+Fm7 dor) (+FmM7 h m) (AM7 lyd ion) (A+M7 lyd) (DM7 lyd) (+Dm7-5 loc)
SD  : (B lyd) (B6 lyd) (B7 lyd-7) (+Gm7 dor-2) (F7 alt) (BM7 lyd)
SDm : (Bm dor) (Bm6 dor) (Bm7 dor) (+Gm7-5 loc) (D6 lyd) (DM7 lyd) (E7 mix) (GM7 lyd) (D7 lyd-7)(+DmM7 dor)))
D   : (+C7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Fdim7 dim) (Fm7-5 loc) (G7 lyd-7)
Dm  : (+Cm phr) (+Cm7 phr)


***** D-major *****
T   : (D ion) (D6 ion) (DM7 ion) (+Fm7 phr) (Bm7 aeo) (+Gm7-5 loc)
SD  : (G lyd) (G6 lyd) (GM7 lyd) (Em7 dor) (G7 lyd-7 bn) (CM7 lyd) (+C7 alt) (+Gm7-5 loc)
SDm : (Gm7 dor) (Em7-5 loc+2) (+A6 lyd) (+AM7 lyd) (C7 lyd-7) (+DM7 lyd) (+A7 lyd-7)
D   : (A7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Cm7-5 loc) (+D7 lyd-7) (+Cdim7 dim)
***** B-minor *****
Tm  : (Bm all) (Bm6 m) (Bm7 dor) (BmM7 h m) (DM7 lyd ion) (D+M7 lyd) (GM7 lyd) (+Gm7-5 loc)
SD  : (E lyd) (E6 lyd) (E7 lyd-7) (+Cm7 dor-2) (+A7 alt) (EM7 lyd)
SDm : (Em dor) (Em6 dor) (Em7 dor) (+Cm7-5 loc) (G6 lyd) (GM7 lyd) (A7 mix) (CM7 lyd) (G7 lyd-7) (+GmM7 dor)))
D   : (+F7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Adim7 dim) (+Am7-5 loc) (C7 lyd-7)
Dm  : (+Fm phr) (+Fm7 phr)


***** G-major *****
T   : (G ion) (G6 ion) (GM7 ion) (Bm7 phr) (Em7 aeo) (+Cm7-5 loc)
SD  : (C lyd) (C6 lyd) (CM7 lyd) (Am7 dor) (C7 lyd-7 bn) (FM7 lyd) (+F7 alt) (+Cm7-5 loc)
SDm : (Cm7 dor) (Am7-5 loc+2) (+D6 lyd) (+DM7 lyd) (F7 lyd-7) (+GM7 lyd) (+D7 lyd-7)
D   : (D7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Fm7-5 loc) (+G7 lyd-7) (+Fdim7 dim)
***** E-minor *****
Tm  : (Em all) (Em6 m) (Em7 dor) (EmM7 h m) (GM7 lyd ion) (G+M7 lyd) (CM7 lyd) (+Cm7-5 loc)
SD  : (A lyd) (A6 lyd) (A7 lyd-7) (+Fm7 dor-2) (+D7 alt) (AM7 lyd)
SDm : (Am dor) (Am6 dor) (Am7 dor) (+Fm7-5 loc) (C6 lyd) (CM7 lyd) (D7 mix) (FM7 lyd) (C7 lyd-7) (+CmM7 dor)))
D   : (B7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Ddim7 dim) (+Dm7-5 loc) (F7 lyd-7)
Dm  : (Bm phr) (Bm7 phr)

旋律生成アルゴリズム

<<   作成日時 : 2007/04/23 11:13   >>

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対(コード、コードスケール)の適当な列を与えた場合、最も単純な旋律生成アルゴリズムには次の二つのものがある。

1.ガイドトーンとテンション・ノートをランダムに配置する。
2.テンション・ノートからコード・スケールを適当に回転させる。

1.2.の応用として、次のアルゴリズムも有効であることが判明している。

アルゴリズム
A.ガイドトーンとテンション・ノートからランダムに一つの音を選ぶ。
B.その音がガイドトーンならばそのまま旋律の要素にする。
C.その音がテンション・ノートならば音程を上下させコード・トーンに解決させる。(テンション・リゾルブである)(解決しなくとも、そのまま伸ばしてもよい)
D.(A.B.C.)を繰り返し適当な長さになるまで繰り返す。

以前はA.の段階でガイドトーンの代わりにコード・トーンを使用していたが上手くいかなかった。また上のアルゴリズムではガイドトーン以外のコード・トーンも出現し、多様な旋律を生成できる。ワルツの自動作曲も可能となった。

下記URLを参照して下さい。


http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/j-meigen2.htm

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music19.html

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music20.html

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music21.html

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music22.html

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/music23.html

十二音技法とジャズの融合

<<   作成日時 : 2007/05/06 00:49   >>

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十二音技法の作法に基づいて曲を作ってみた。十二音技法は対位法であるとの指摘もあるが、思いがけない斬新な和声を構成することも可能である。下記URLをクリックして聴いてみて頂ければ幸いです。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz123.mid

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/kimiyasu.html

十二音技法に基づいた部分だけでは物足りないので、ジャズの理論に基づく和声付けを行い、響きを豊かにしてみた。不安な感じが少しあるのは拭えないが、思いがけない響きの世界の出現である。ジャズと融合させることにより、十二音技法でも和声的に豊かな作品を作ることも可能であることが分かる。当然であるが、半音進行のコード進行が多く現われる。

和声付けには、音楽関連システムを利用した。システムは以下のURLに記述してある。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/j-meigen2.htm

最後に曲名と短歌を添えて置く。

曲名「君といた日々のワルツ」
短歌
「空くもり心もくもり僕はまた君といた日を思い浮かべる」

曲想と合っているであろうか。
構築した音楽関連システムを使えば、ほぼ半日で一曲作ることが可能になった。
お楽しみ下さい。


***********************************
(ご説明)
Tさんへ

お久しぶりです。私にとっても意外な響きでした。このような響きはジャズでは出せません。かなり清楚な響きだと思いました。
まず3小節を基本音列で構成しました。最初に3音の塊を4つ並べました。ジャズ・ピアノを意識した配置で、自分で容易に弾けるように配置しました。次の4小節は同じ音列を二つの音の塊と一つの音として機械的に並べました。これで24音を使いました。次の4小節は同じ音列をひとつずつ12音をそのまま並べました。次の4小節は反行形の音列を最初の4小節と同じように並べました。これで16小節が完成です。
次に最初の選んだ基本音列を完全4度移動させ、同じように配置しました。一つの小節に含まれる音数を多くして、緊迫感というか、ジャズで言えばアドリブに相当するように心がけました、かなり機械的に音を配置しました。これで次の16小節が完成です。
次の16小節は、最初の16小節と同じ基本音列を使い、一つの小節内の音数を6音にしました。
第ニ第三の16小節で盛り上げて、その次の第四の16小節は第一の16小節の再現です。各16小節は繰り返すように作りました。
最後のD.C.(ダ・カーポ)で全体を再現しました。
以上はほとんど機械的な作業で短時間で終わりました。
次に私の構築した音楽関連システムで、選らんだ音を伴奏可能な和音を列挙させました。ゆったりとした部分は一つの和音を使い、緊迫した細かい部分は一小節に二つの和音を使いました。和音の決め方としては、対象となる音(群)が和音の構成かテンションノートであれば適用可能という仮定を採用しています。
計算機を使っているから、この部分は簡単と思うかも知れませんが、使用可能な和音は多数ありますから、自分の持つジャズの理論から考えて、自然な流れを作る必要があり、和音の選択はそれほど簡単ではなく、一番厄介なところです。この部分も自動化できればいいのですが、現在は試行錯誤中で、完成は当分先になると思います。(2〜3年かかるかもしれません。)とにかく、この部分は一番厄介です。
和音は4度重ねの和音も採用し、根音はなるべく入れるようにしました。
以上、十二音技法による旋律(対位法も含む)にジャズの和音でバッキングした次第です。
ドミナント7thのコードに対しては12音全て適用可能と考えてもよいですから、十二音技法による旋律に対しても必ず適当なコード進行が存在します。
私はUSTを使うことが多いのですが、十二音技法を使うと普通はとても考え付かない音形が現われ、新鮮な響きが生まれるようです。
話は逸れますが、この曲はビル・エヴァンスのワルツ・フォー・デビーへのオマージュを込めて作りました。
また暇な時に作ってみようと思います。

*************************************
Tさんへ

ある本物の作曲家(東京藝術大学卒業)が、自動作曲や計算機を駆使する私を、冗談半分で危険人物扱いしました。その妹さも東京藝術大学卒のチェリストですが、こんな私にも一目置いてくれました。お二人とも現在は80近い高齢です。(由良一夫氏と佐藤道子女史です。)

私の本来の専門はなんと化学ですが、大学院まで修了しながら、専門を生かせたことはほとんどありません。計算機科学(主に人工知能)の研究歴、子供の頃からの音楽趣味、Lispという言語との出会い、など偶然が重なって、現在の音楽研究があります。但し、正式の音楽教育を受けたことがないので、認められるのは難しいと思いますが、そこらの専門家には実力では負けないという自負はあります。

計算機が音楽の新たな領域を開拓できるならば、それだけで意味のあることです。なにせ、十二音音楽が印象派風に聴こえるのですから、奇想天外な話です。

私のシステムを本にすれば、計算機科学と音楽の大部の専門書になると思います。

*************************************

調性崩壊後の音楽理論のサイトを
紹介します。(猿でもできる現代音
楽)

私は十二音技法の和声生成能力
に興味を持っており、聞きやすい
新鮮な十二音音楽を追求したいと
思います。

以下が参考サイトです。

ハウアーのシステム
http://aeiou.iicm.tugraz.at/aeiou/musikkolleg/hauer/ha-deine.htm

十二音技法
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sak/dodeca/

移調の限られた旋法
http://en.wikipedia.org/wiki/Modes_of_limited_transposition

ピッチクラス集合論
http://www.jaytomlin.com/music/settheory/help.html

作曲小屋
http://www11.plala.or.jp/komposition/index.html

音楽の雑談2と作品紹介

<<   作成日時 : 2007/06/22 22:29   >>

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*****5ヶ月ぶりの自作のワルツ*****
5ヶ月ぶりに自作曲を作ってみた。以下のURLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz122.mid

曲名「5月の花のワルツ」
自作短歌
「イギリスのことわざにあり5月には4月の雨が花をもたらす」

自動作曲ではありません。自動作曲システムはまだまだです。
かなりカラフルな曲に仕上がったと思う。私の作品は以下のページで聴けます。MIDIファイルですので音質には限界があることはご了承下さい。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/kimiyasu.html

ワルツも122曲も作ったとは、自分でも驚いている。
皆さんもお楽しみ下さい。


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******十二音技法とジャズの融合******
十二音技法の作法に基づいて曲を作ってみた。十二音技法は対位法であるとの指摘もあるが、思いがけない斬新な和声を構成することも可能である。下記URLをクリックして聴いてみて頂ければ幸いです。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz123.mid

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/kimiyasu.html

十二音技法に基づいた部分だけでは物足りないので、ジャズの理論に基づく和声付けを行い、響きを豊かにしてみた。不安な感じが少しあるのは拭えないが、思いがけない響きの世界の出現である。ジャズと融合させることにより、十二音技法でも和声的に豊かな作品を作ることも可能であることが分かる。当然であるが、半音進行のコード進行が多く現われる。
和声付けには、音楽関連システムを利用した。システムは以下のURLに記述してある。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/j-meigen2.htm

最後に曲名と短歌を添えて置く。

曲名「君といた日々のワルツ」
短歌
「空くもり心もくもり僕はまた君といた日を思い浮かべる」

曲想と合っているであろうか。

構築した音楽関連システムを使えば、ほぼ半日で一曲作ることが可能になった。

お楽しみ下さい。


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*****古楽の楽しみ(バロック・ルネッサンスへ)*****
現代的な曲ばかり紹介してきましたので、今日は古楽を紹介します。Samuel Schnedt(1587-1654)作曲の「Tabulatura nova」から。「1.Passamezzo」をお送りします。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/Passamezzo_Samuel-Schnedt.mid

先日、知人のリコーダー・アンサンブルのグループを訪れ、アルト・リコーダーで参加しました。

クラシックやジャズの作品は

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/classics.html

に200曲以上掲載しています。

今までに、3曲紹介しましたが、音楽の世界が如何に多様か分かるのではないでしょうか。
古楽も楽しい世界です。リコーダーは誰でも吹けますし、音もあまり大きくないので、気楽に始められる楽器ですが、歴史は古く、奥の深い楽器です。リコーダーのアンサンブルを楽しんでいる人達も沢山います。
リコーダーは歳をとってからでも大丈夫です。気軽に楽しめます。
今回の曲の紹介で、古楽やリコーダーの楽しみが伝われば幸いです。


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*****カクテル・ミュージックはいかが?*****
思い返してみれば、私の人生は音楽と学問を二股にかけてきたようなものである。下記URLをクリックして聴いてみて下さい。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz124.mid

曲名「学者のワルツ」
短歌
「学問は極め難しと悟る夜何故か虚しく本を見つめる」

人生の大半を読書と音楽に捧げてきた。学問と音楽どちらかに専念すれば、それなりの専門家になっていたと思う。私の中途半端さが世俗的成功も果たせず、自由と時間だけが手に入った。
ほとんど一人で過ごしている私は別に寂しくはないが、幸か不幸かは分からない。一生サラリーマンをやっても何も後に残らず、定年を迎え、愕然とする企業戦士もいるし、何をやるべきか自分で決められ、孤独と引き換えに自由を選ぶ私のような人間もいる。
いずれにしろ、人生はそう長くないし、歳をとると疲れてくる。人生に多くのものを望むのは無理な話なのだろう。
余生を音楽に捧げるのもいいのじゃないでしょうか。


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*****『芸者ワルツではなくて「学者のワルツ2」だよ』*****

前回は少し懲りすぎて難解な曲になってしまいまいましたかね。
反省して、分かりやすい曲を創りました。下記URLをクリックして下さい。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz125.mid

曲名「学者のワルツ2」
短歌
「心地よく音楽流れるこの部屋で本を読むなり学者の如く」

こういうほうが聞きやすいのは分かっているのだが、前回のように凝ってしまうんですね。
当面、両タイプと十二音技法を追求することにします。
お楽しみ下さい。


**************************************
*****これ以上は望めない程甘いカクテル・ミュージックは如何?*****
現時点の私にはこれ以上甘い音楽は作れないというほどの甘ったるいカクテル・ミュージックを創りました。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz126.mid

曲名「紫陽花のワルツ」
短歌
「梅雨に入り紫陽花の花色を変え掴めぬ君の心の如く」

MIDIですので音質は良くないですが、気は心です。こういうのはジャズと呼ばないのです。
この曲を捧げる女性がいるような歳ではなくなってしまったが、まだまだ若い人達に送ります。
お楽しみ下さい。


**************************************
*****これはメンデルスゾーンのRomanzaですぞ*****
本文
またまたとんでもない編曲をしてしまいました。メンデルスゾーン作曲の「Romanza」です。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/Romanza-Mendelssohn.mid

ゴージャスな仕上がりでしょう。6/8拍子は2拍子の一種ですが、ブランコで揺られるようで気持ちよいですね。竹内マリヤの好きな拍子だそうです。私は彼女よりも山下達朗よりも若いですぞ。意外でしょう。ユーミンよりも若いですぞ。
まあ、自慢にもなりませんが、私にも将来があるという意味です。かすかな望みです。
お楽しみ下さい。


************************************
*****リコーダーの楽しみ*****
リコーダーの練習の基本はアルト・リコーダーの二重奏です。月に一回自宅で鈴木さんという方と練習しています。リコーダーは小学生でも吹きますが、歴史が古く、奥の深い楽器でもあります。ピアノと違ってメロディーに意識を集中できるので、ピアノとは違った楽しみがあります。
一昨日は「ルネッサンス・バロック時代の巨匠達によるデュエット集」を練習しました。パーセル、ラモー、クープラン、ヴィヴァルディ、ヘンデル、バッハ、テレマンといった大御所の知られざる小品で満たされています。楽しい一時を持てました。
私の生活で人と比較的深く関わるのは月一回のリコーダーの練習と、月2回のピアノのレッスンだけです。後はほとんど一人で過ごしています。ピアノも連弾の練習をすることになりました。
これ以外の不定期な接触以外に、人との接触はあまりないので(電話はよくしますが)、楽器演奏の練習が唯一の大きな楽しみになっています。
私は横浜市鶴見区内に住んでいます。お近くの方でリコーダーに興味のある人で、定期的に練習できる人がいればご連絡下さい。一緒に練習しませんか。
音楽は聴くのも、演奏するのも、作るのも、一番の楽しみです。ただ、ひきこもりと近所で思われているのではないかとは心配です。
下らない話になりました。すいません。


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***** I love you Porgy *****
ガーシュインのこの曲は、LP時代のビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビー」には収録されなかった。次のような曲です。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/I-love-you-Porgy.mid

ロマンティックな曲ですが、エヴァンスらしいスウィング感がなく没になったのでしょうか。CDの時代になり、黄金のトリオでの「I love you Porgy」が収録されました。確かにエヴァンスらしくない演奏ではあります。スィング感も薄く、スリーピーな感じです。
しかし、彼ののこういう力を抜いた演奏は好きですし、時折披露するのが楽しみでした。
51歳で亡くなった彼が、もっと長生きしていたら、どんな演奏を聴かせてくれたかを考えると残念です。


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*****秘められし想いのワルツ*****
究極のカクテル・ミュージックを作ってみました。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz127.mid

曲名「秘められし想いのワルツ」
短歌
「カンバスの緑の中の紫は想いと同じ秘められし色」

かなり甘いでしょう。昨日は「昼下がりの情事」を本当に楽しみましたよ。ピアノの先生とね。いや冗談です。お叱りを受けておりました。現実と映画は違いますなぁ。
私の曲は和声が掴めないと思います。和音の上に別の和音を乗せるというU.S.C(アッパーストラクチャードコード)を使っているので、上の和音には規則がないのです。
ようやく自分のスタイルが固まった感じですが、今度は壊さねばなりません。ヒントは十二音技法にあるのではないかと思っています。


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*****お盆の準備*****
春などとっくに過ぎ、梅雨の最中ですが、メンデルスゾーンの「春の歌」をギターの二重奏にしてみました。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/Spring-Song-by-Mendelsson.mid

話は変わりますが、明日からお盆の準備を始めるつもりです。一人住まいの広い家を掃除して、いろいろ飾り付けなどをしなければなりません。
今年は、別居している父と弟家族も来る予定です。
一人暮らしは慣れましたが、話題が乏しくなりますね。もっぱら音楽三昧です。
生活はどうやって?ですか。それは秘密です。

地方のお盆は八月なので、八月には帰省する人も多いのでしょうね。


*************************************
*****お盆の準備2*****
今日は忙しい日でした。しかし、少しゆとりがあったので一曲創りました。
下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz128.mid

曲名「子供の日のワルツ」
短歌
「晴天の五月五日の子供の日お風呂の中は菖蒲の香り」

子供の頃と母のことを思いながら、お盆の準備をしました。
お供物のお供え、大掃除、昼風呂、迎え火、ゴミ捨て、など大変でした。
明日はお坊さんが来ます。16日まで亡き母は我が家にいることになります。
母のお陰でよい曲ができました。


*************************************
*****私の凡庸な音楽関連システムについて*****
私の音楽関連システムは非常に凡庸なものに過ぎません。市販の書籍をそのまま計算機にインプリメントしたに過ぎません。コードばかりでなくコードスケールを導入したことが、功を奏したという感じです。高名な音楽家や作曲家の学説は一切考慮したことはありません。最近十二音技法に目を通したくらいです。十二音技法に私の凡庸なシステムを援用すれば、以前示した通りです。作編曲に高度な理論が必要なのか、今のところ疑問です。
また、これ以外にも、カオス、フラクタルなどの複雑系、遺伝的アルゴリズム、チョムスキーの言語理論などを音楽に応用しようという流れも大きいのですが、話の焦点が暈け、音楽の本質が見失われてしまうように思います。
私の凡庸なシステムでは、音楽の基礎知識をほぼ網羅した段階に過ぎませんが、かなりの音楽生成能力を持ちます。音楽知識の検索機能もあります。この上に高度な音楽理論を乗せていくことが今後の課題だと思っています。


************************************
*****亡き王女のためのパヴァーヌ*****
お盆でも、お坊さんをお迎えし、供養が終わると、父も弟も直ぐに帰ってしまった。今日は母の供養のために、M.Ravelの「亡き王女のためのパヴァーヌ」を私流にアレンジした。結構時間がかかりました。下記URLをクリックすれば、聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/pavane-by-Ravel.mid

変わったハーモニー感覚をお楽しみ頂ければ幸いです。
これほど優雅で憂いを帯びた名曲は他にありません。私の編曲と原曲の違いが分かれば幸いです。この曲はジャズでもよく取上げられます。
母への鎮魂ばかりでなく、皆様への鎮魂になればと思います。
お楽しみ下さい。


**********************************
*****ルイス・ミランのパヴァーヌ II*******
暑い日々が続いていますが、皆様は如何お過ごしですか。
私は暑いのは苦手で、もう夏バテ気味です。
今日はルイス・ミラン作曲のパヴァーヌII
を送りします。下記URLをクリックすれ
ば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/Pavana-II.mid

中世の曲ですが、和音を現代的にしました。
お楽しみ下さい。


**************************************
*****ラプソディー・イン・ブルー*****
猛烈に暑い日々が続きましたが、今日は
一息つける一日でしたね。私もやっと元気
が出てきました。
クーラーをつけ、水分を充分に摂り、熱中
症にはくれぐれも気をつけて下さいね。
今日はガーシュインのラプソディ・イン・ブ
ルーの抜粋をお送りします。下記URLを
クリックすれば、聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/Rhapsody-in-Blue.mid

映画の一場面で聞えてきそうな曲ですね。
それでは、皆様、暑さに負けず、ご自愛下さい。


*************************************
*****サマータイム*****
今日も暑かったですね。熱中症の数は
一日に千人を越えているそうです。

こちら横浜も暑いです。

昔はもう少し涼しかったような気がしますが。
なにしろ、クーラーは贅沢品でしたからね。
歳がばれますね。

今日はガーシュインの「サマータイム」を
リコーダー・アンサンブルのつもりでお送り
します。ジャズのスウィング感も正確に表現
して見ました。3連符の多用です。

MIDIですので、品質が悪いのはご容赦
下さい。

下記URLをクリックすれば、聞えます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/Summertime-from-Porgy-and-Bess.mid


************************************
*****フランス風プレリュード*****
大分ピアノの練習をしたが、進歩は少しですね。本当に少しです。ジャズは楽譜通りに弾かなくてもいいですが、クラシックのピアニストは絶対無理だと悟りました。でも、ピアノの練習を止めるつもりはないのは、何なのこの気持ち。まあ、少なくとも作編曲には役立つでしょう。

フランス風プレリュードを作りました。M.ラヴェルを参考にしましたが、随所にジャズの和音が聴こえるでしょう。

下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/Prelude-by-K_Arai.mid

短歌
「一夏を静かに過ごすこの身にはもはや過ぎにし恋へのプレリュード」

私って芸術家タイプでないでしょうか。誰も認めてくれませんが。高校時代は数学一直線でした。選んだ職業も技術者でした。人生を2回やっているようなものだから、まあ、いいか。

*****Sさん、今日は。

小川洋子さんの「博士の愛した数式」という小説に出てくる、exp(πi)+1=0とう式を理解するにも大学教養課程程度の知識が必要ですから、積み重ねの学問である数学を嫌う人は多いでしょうね。

不思議なことに音楽を表現できる数学は存在しません。私の音楽関連システムでは記号処理が主体ですが、記号に数値を対応させて、数値を介して、記号変換を行う程度の算数しか使っていません。

数学の表現能力は限定的です。子供の頃は、両親の影響もあり、音楽や美術では食えないから、理系に進んだほうがよいと教育されましたが、理系に進んで酷い目にあっただけでした。記憶力が良いので法学部あたりに進めば、今頃、資格を取って裕福な生活ができたかも知れませんね。

理系より酷い三流音楽家になってしまったのが真相です。まあ、音楽は楽しいのが救いですね。


*************************************
*****ツェルニー弾き?*****
右手首の複雑骨折をしてから1年半になる。まだ、完全に直らず、障害は多少残っている。リハビリに始めたツェルニー制覇は効果があった。

「やさしい20の練習曲」「こどものための練習曲」「5つの音による24の練習曲」「第一過程練習曲」「リトルピアニスト」「初歩者のためのレクリエーション」はバイエルが弾ければ、初見で弾ける内容である。一応全部弾いてみた。結構楽しかった。したがって、これらは一応卒業ということにした。

今後は、「100番練習曲」「30番練習曲」を練習始めの指慣らしに使い、「110番練習曲」「125のパッセージ練習曲」「小さな手のための25の練習曲」「左手のための24の練習曲」「24番練習曲」「8小節の練習曲」「毎日の練習曲」「40番練習曲」から一曲ずつ選んで、一日に15曲程度を2〜3時間練習することにした。

この中で、「24番練習曲」「8小節の練習曲」「毎日の練習曲」は意外と難しい。しかし、「30番練習曲」と「40番練習曲」との間にはギャップが大きすぎると思うので、間を埋めるのには適当な教材であると思う。

おそらく、こんなにツェルニーを使う人はまずいないと思う。私も、あくまで、右手首複雑骨折のリハビリが目的であった。ツェルニーを意外に綺麗な曲を残しているのに気付いた。さすが、ベートーベンの弟子である。数曲宝石のような曲を見つけた。

ツェルニーはあくまで技巧練習に使われるようであるが、「125のパッセージ練習曲」「8小節の練習曲」にはジャズで使いたくなるようなフレーズが沢山出てくる。

リハビリも終わり、ツェルニーの練習量も減らしたので、スケールの練習や普通の曲やアドリブの練習に時間が割けるようになった。ついでにリコーダーの練習もできるようななった。

何か、音楽ばかりやっているようですが、一日4時間程度です。作編曲をする日は楽器の練習はしません。あくまで、一日4時間程度音楽に時間を割いています。

母が生きていたら、怒ったかも知れません。音楽の才能もないのに、といつも言われていましたから。でも、150曲近い作品を2〜3年で作れたのは、母の計らいかも知れません。母も天国で、私の作品を聴いてくれていると信じています。


*************************************
*****絶対(相対)音感と作編曲能力*****
私は音楽を趣味にしているので、音楽の専門家とも付き合いがあるが、いわゆる絶対音感の持ち主には作編曲の能力があることは、ジャズなどを除き、少ないようである。むしろ、正式の音楽教育を受けていない人が作編曲能力を示す傾向が大きいという印象を持っている。どうも絶対音感と作編曲能力とは関係ないようである。

私も作編曲をするが、絶対音感よりもハーモニー感覚のほうが重要と思う。というより、まず和音の進行を決めなければ、旋律も作りにくいということである。和音と調が明確であれば、その和音で使える音というものが限られてくるので、無から旋律を創造する無限の自由という苦痛と困難を逃れることができるからである。絶対音感を頼りに作編曲しようという人は、この無限の自由を前にしてどうしていいか分からないのであろう。ふと、旋律が浮かぶことは、誰にでもあるだろうが、それだけでは、多作は不可能である。絶対音感があって、感性を磨いても、一生待っても旋律は浮かんでこない可能性は高いだろう。

私には自分には音感があるのか分からないが、一つの音が全体の布置の中ではずれているか、はずれていないか判断できれば充分だと思っている。絶対音感があり旋律の音名が浮かぶ人の中には、音楽鑑賞は耐えられないという人もいた。

私の場合、ハーモニー感覚が一番重要なのであるが、ドミソとか単純な和音だけを考えることはまずない。代理和音、4度重ねの和音、ジョージ・シアリング風和音、テンション入り和音、など、美しい和音を規則に沿って並べるだけで曲らしきものは簡単にできてしまうことを知っている。これだけでも、絶対音感と作編曲能力はあまり関係ないことが分かるのではないか。対位法も和声の法則に従っている必要がある。

絶対音感など自分の感性だけで曲を作る人もいるのは確かだが、ハーモニーなどに不満を思うことが多い。個人の感覚には限界がある。

偉そうなことを言ってきたが、ぶっちゃけた話、私の作編曲は実際の音を操作するのではなく、記号処理(操作)を行っているのである。だからこそ、計算機による支援システムが可能なのである。十二音技法などは計算機処理のほうが適している。

つまり、音楽の才能もないにも関わらず、作編曲を行なってしまう私の手口をばらしたのでした。

オシマイ。

*************************************
*****音楽関連システムへの機能の追加*****
私の自動作曲システムを含む音楽関連システムは下記URLに
記述されている。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/j-meigen2.htm

私は車の運転が好きで、運転しながらいろいろアイデアを練るのが好きである。今日も、ふと次のようなアイデアが浮かんだ。

一つの調で使われるコードをランダムに計算機に並べさせる。その組み合わせに対して、セカンダリー・ドミナント、平行和音、トゥー・ファイブ、などを使って、人間がスムーズに繋げるというものである。それに適当に繰り返しを作って自然な曲作りに利用しようというものである。

コード進行に対して、フレーズのアイデアを生成する機能は既にできている。

いや、別に私は音楽ばかりやっているわけではありませんよ。あくまで、一日に4時間が限度です。

*****私の音楽関連システムに追加した機能を使って、64小節のコード進行を作り、作曲してみました。所要時間5時間でした。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz129.mid

短歌「南風のワルツ
雨と風台風過ぎにしこの国にもたらされるは南国の歌

私も暇ですね。本当に暇なんです。
M.ラヴェルに少しでも近づきたいです。

*****Gさんへ

誤解ですよ。ランダムに並べられたものを、自然なものに仕上げるのは、音楽の専門知識を持った人間です。これは専門分野では、マン・マシン協調システムと呼びます。これによって、人間の発想だけでは不可能な音楽の世界が開かれることもあるのです。
私の十二音技法とジャズとの融合などの試みも、人間が処理するには複雑すぎて、計算機の支援を必要とします。
まあ、音楽の才能のない人間の悪あがきと思われても仕方がありませんが、音楽情報処理という計算機科学の一分野として成立して久しい分野です。というより、計算機が発明される以前の構想段階から、既に自動作曲などの構想は練られていました。音楽ばかりではありません。自動翻訳、人工知能などの構想は計算機ができる前から構想されていたのです。
確かに、私はGさんの考えるような純粋な音楽家ではありません。しかし、計算機システムとして、音楽知識を整理しておくことは有意義なことです。
私の活動が、音楽だけを対象にしているのではないことを、ご理解願えれば幸いです。まして、Gさんと敵対関係にあるというのも誤解です。計算機科学という視点のほうが強いのかも知れません。
例えば、クラシックのM.ラヴェルの作品などは、ジャズのコード進行を大きく踏み外しています。そういう作品をアナライズした上でのアイデアであることもご理解願えれば幸いです。


*************************************
*****コード進行生成手法*****

私の音楽活動は営利目的ではないので、手口を自ら明かしてしまおう。
昨日の作品のコード進行の生成の仕方について述べる。まず、ハ長調で使われるコードをランダムに並べると次のようになる。

((Em7 phr) (FM7 lyd) (Am7 aeo) (-DM7 lyd) (Bdim7 dim) (G7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Fm7 dor) (+Fm7-5 loc)
(-D7 lyd-7) (-BM7 lyd) (F7 lyd-7) (B7 alt) (-AM7 lyd) (Dm7-5 loc+2) (Dm7 dor) (CM7 ion) (-A7 lyd-7)
(Bm7-5 loc) (-B7 lyd-7))

この後は人間(私)の出番である。ジャズの理論を駆使して(大した理論ではないが)、上のコード群をスムーズに繋ぐ。具体的には、セカンダリードミナント、ディミニッシュコード、平行和音、トゥー・ファイブ、4度進行、半音進行、偽終止の導入などで、コード間のギャップを埋める。これによって、例えば、次のコード進行が作れる。この部分も自動化できればいいのだが、難しいし、人間がやることがないのもつまらない。ここが個性の見せどころでもある。(実は基のデータをなくしてしまい、次に示すコード進行は上記コード群とは関係ない。)

((C "work4")
("CM7" ion) ("+Fm7-5" loc) ("B7" alt) ("E7" hmp5)
("Am7" aeo) ("D7" hmp5) ("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("Dm7" dor) ("G7" alt) ("Cm7" dor) ("F7" lyd-7)
("-BM7" lyd) ("CM7" ion) ("+Fm-5" loc) ("B7" alt)
("Em7" phr) ("A7" hmp5) ("Dm7" dor) ("G7" alt)
("+Fm7-5" loc) ("Fm7" dor) ("-B7" lyd-7) ("-Em7" dor)
("Dm7" dor) ("G7" alt) ("CM7" ion) ("D7" hmp5)
("Gm7" dor) ("C7" alt) ("FM7" lyd) ("-BM7" lyd)
("A7" hmp5) ("Dm7-5" loc+2) ("G7" alt) ("Em7" phr)
("-Em7" dor) ("-A7" lyd-7) ("-DM7" lyd) ("CM7" ion)
("Fm7" dor) ("-B7" lyd-7) ("-EM7" lyd) ("-AM7" lyd)
("-DM7" lyd) ("-Am7" dor) ("-D7" lyd-7) ("CM7" ion)
("G7" alt) ("+Fm7-5" loc) ("Bm7-5" loc) ("CM7" ion)
("+Fm7-5" loc) ("Bdim7" dim) ("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("-A7" lyd-7) ("Dm7" dor) ("G7" alt) ("CM7" ion)
("Gm7" dor) ("C7" alt) ("FM7" lyd) ("Fm7" dor)
("CM7" ion)))

次に各コードに対して、コードスケール、UST、テンションノート、などの情報を計算機に列挙させる。
以上の情報を基に作曲を行うのが基本的パターンである。既に知られている曲のコード進行をそのまま利用することもある。
上記情報が与えられれば、慣れれば、簡単に作曲できる。この時に、いろいろな音楽知識が使われるのであろうが、その音楽知識を明示するのは人間にとって難しいことである。明示すること自体、研究課題であろう。
音楽には数学的アプローチは適さず、記号処理のアプローチが適しているようである。音楽を表現する数学的規則性は見つかっていないと聞く。いくら統計的に解析しても無駄だそうである。
計算機による支援するためには、JavaやCなどの通常の言語よりも、記号処理に適したLispのほうが有利であるし、簡潔に記述できる。ハード面は話が別である。作曲の上流工程には明らかにLispが適しており、人工知能の手法が有効であるということである。また、Lispはプロトタイピングに適しており、試行錯誤が容易で、プログラマーの負担が極度に小さい。私が(三流)音楽家とプログラマーとを両立できるのもLispのお陰である。
またまた、小難しい話ですみませんでした。

************************************
*****ピアノのレッスン*****

今日はピアノのレッスンの日だった。ジャズ志向の強い私であるが、クラシックの先生についている。(ジャズ・ピアノの先生はレッスン料が高そう。)

ジャズ志向の人間にとって楽譜をどう弾こうが構わないことなのであるが、クラシックの先生につくと、自分が如何に、楽譜どおりに弾けないかが分かって勉強になる。全然楽譜どおりに弾いていないと指摘されて、あ然とすることが多い。ピアノのテクニックを身に付けようとレッスンを始めて約5年になる。

それまでは独学で勉強していた。Dm7-G7-CM7-A7という循環コードに対してメロディを作る訓練を10年以上やったであろうか。お陰で楽譜を見ないでピアノを弾き、クラシックの人を驚かせるという神通力が身についた。ジャズ・ピアノならぬフォークソング・ピアノ版と称していたが、静かなジャズに聴こえるらしい。

ところが、正式にピアノを始め、ツェルニー弾きになったが、神通力が消えてしまった。5年間楽譜どおりに弾く訓練と引き換えに神通力も失ってしまったのである。

最近は、テクニックもある程度身についたので、反省して、スケールの練習や、自作のジャズ習得用練習曲なども練習して、楽譜を見ないで弾く時間を増やすようにした。こういう練習は作曲の勉強にもなる。

まあ、プロにはなれないでしょうが、音楽は楽しいし、趣味としては良いのではないでしょうか。

あと、リコーダーのアンサンブルも楽しんでいます。

いつも、音楽の話ばかりで、済みません。


************************************
*****コードスケールの構成音*****

表の見方は、例えば一番上はCM7にイオニアンを適用した場合の
コードスケールの構成音は二つのコードCM7とDm7の構成音を合わ
せたものという意味です。

コードスケール 構成音
(CM7 ion)---------CM7 Dm7
(CM7 lyd)---------CM7 D7
(Cm7 dor)---------Cm7 Dm7
(Cm7 dor-2)-------Cm7 -D+M7
(Cm7 phr)---------Cm7 -DM7
(Cm7 aeo)---------Cm7 Dm7-5
(Cm7 n)-----------Cm7 Dm7-5
(Cm7 h)-----------CmM7 Dm7-5
(Cm7 m)-----------CmM7 Dm7
(Cm7-5 loc)-------Cm7-5 -DM7
(Cm7-5 loc+2)-----Cm7-5 Dm7-5
(C7 mix)----------C7 Dm7
(C7 mixsus4)------C7 Dm7
(C7 mix-6)--------C7 Dm7-5
(C7 lyd-7)--------C7 D7
(C7 mmp5)---------C7 Dm7-5
(C7 hmp5)---------C7 -DM7add9
(C7 alt)----------C7-5 -DmM7add9
(C7 comd)---------Cdim7 -Ddim7
(C7 wt)-----------Caug Daug
(C7 bn)-----------Cm7 C7+9
(Cdim7 dim)--------Cdim7 Ddim7

注)nはナチュラルマイナー、hはハーモニックマイナー、mはメロディックマイナーを表す。

*****補足説明
CM7 Dm7の構成音を一つおきに並べると、Cのイオニアン

ド(レ)ミ(ファ)ソ(ラ)シ(ド)

になるというだけのことです。こうすると覚えやすいですし、3度重ねを含むフレーズが作りやすくなります。

dor-2はドリアンの2番目の音を半音下げたもの、loc+2はロクリアンの2番目の音を半音上げたものですが、大して変わりないので、あまり使われないようです。調が変わると経過音も変わるので起きる現象です。

後半(2番目)の和音はテンションノートとアヴォイドノートから成りますが、アヴォイドノートを避けて、テンションノートをランダムに並べるだけでフレーズができてしまうので、役に立つはずです。(Gさんは「ランダム」が嫌いでしたね。でも本当の話です。)もちろん、コードトーンを入れても構いません。

少なくとも、アドリブや作編曲には役立つと思います。

もっと根源的には、新しいスケールを創るのに役立つかも知れません。そうすれば新しい音楽が生まれます。


************************************
*****偽終止についてのまとめ*****
コード進行を作成するに際して偽終止についてまとめておくと、意外なコード進行を生成することができます。これと私のHPの音楽関連の記事を読んで頂ければ、体系化されていますから、理解の上ならば、作編曲は誰でも可能です。

***一つのコードへ偽終止するドミナントコード群***
(例えばCM7へ偽終止するドミナントコードにはE7,+F7,A7,B7がある)

E7,+F7, A7, B7******CM7(他C major chords)
A7, B7, D7, E7******FM7
D7, E7, G7, A7*****-BM7
G7, A7, C7, D7*****-EM7
C7, D7, F7, G7*****-AM7
F7, G7,-B7, C7*****-DM7
-B7, C7,-E7, F7*****+FM7
-E7, F7,-A7,-B7*****BM7
+G7,+A7,+C7,+D7*****EM7
+C7,+D7,+F7,+G7*****AM7
+F7,+G7, B7,+C7*****DM7
B7,+C7, E7,+F7*******GM7

-E7, E7,-B7*********Cm7(他C minor chords)
-A7, A7,-E7*********Fm7
-D7, D7,-A7*********-Bm7
-G7, G7,-D7*********-Em7
B7, C7,+F7*********+Gm7
E7, F7, B7**********+Cm7
A7,+A7, E7*********+Fm7
D7,+D7, A7**********Bm7
G7,+G7, D7**********Em7
C7,+C7, G7**********Am7
F7,-G7, C7**********Dm7
-B7, B7, F7**********Gm7

-D7,-E7,-B7*********Cm7-5
-G7,-A7,-E7*********Fm7-5
B7,-D7,-A7*********-Bm7-5
E7,-G7,-D7*********-Em7-5
A7, B7,+F7**********+Gm7-5
D7, E7, B7**********+Cm7-5
G7, A7, E7*********+Fm7-5
C7, D7, A7**********Bm7-5
F7, G7, D7**********Em7-5
-B7, C7, G7*********Am7-5
-E7, F7, C7**********Dm7-5
-A7,-B7, F7*********Gm7-5

A7*****************C7
D7*****************F7
G7*****************-B7
C7*****************-E7
F7*****************-A7
-B7*****************-D7
-E7*****************-G7
+G7*****************B7
+C7*****************E7
+F7*****************A7
B7*****************D7
E7*****************G7


***一つのドミナントコードの偽終止先のコード群***

G7***((Em7 phr)(Am7 aeo)(Em7-5 loc)(Am7-5 loc)(-Gm7-5 loc)
     (-EM7 lyd)(-AM7 lyd)(-DM7 lyd)(-BM7 lyd)(-B7 lyd-7)(-Em7 dor))

C7***((Am7 phr)(Dm7 aeo)(Am7-5 loc)(Dm7-5 loc)( Bm7-5 loc)
     (-AM7 lyd)(-DM7 lyd)(+FM7 lyd)(-EM7 lyd)(-E7 lyd-7)(-Am7 dor))

F7***((Dm7 phr)(Gm7 aeo)(Dm7-5 loc)(Gm7-5 loc)( Em7-5 loc)
     (-DM7 lyd)(+FM7 lyd)( BM7 lyd)(-AM7 lyd)(-A7 lyd-7)(+Cm7 dor))

-B7**((Gm7 phr)(Cm7 aeo)(Gm7-5 loc)(Cm7-5 loc)( Am7-5 loc)
     (+FM7 lyd)(BM7 lyd)(EM7 lyd)(-DM7 lyd)(-D7 lyd-7)(+Fm7 dor))

-E7**((Cm7 phr)(Fm7 aeo)(Cm7-5 loc)(Fm7-5 loc)( Dm7-5 loc)
     (BM7 lyd)(EM7 lyd)(AM7 lyd)(+FM7 lyd)(+F7 lyd-7)(Bm7 dor))

-A7**((Fm7 phr)(-Bm7 aeo)(Fm7-5 loc)(-Bm7-5 loc)(Gm7-5 loc)
     (EM7 lyd)(AM7 lyd)(DM7 lyd)(BM7 lyd)(B7 lyd-7)(Em7 dor))

-D7**((-Bm7 phr)(-Em7 aeo)(-Bm7-5 loc)(-Em7-5 loc)(Cm7-5 loc)
     (AM7 lyd)(DM7 lyd)(GM7 lyd)(EM7 lyd)(E7 lyd-7)(Am7 dor))

+F7**((-Em7 phr)(-Am7 aeo)(-Em7-5 loc)(-Am7-5 loc)(Fm7-5 loc)
     (DM7 lyd)(GM7 lyd)(CM7 lyd)(AM7 lyd)(A7 lyd-7)(Dm7 dor))

B7***((-Am7 phr)(+Cm7 aeo)(-Am7-5 loc)(+Cm7-5 loc)(-Bm7-5 loc)
     (GM7 lyd)(CM7 lyd)(FM7 lyd)(DM7 lyd)(D7 lyd-7)(Gm7 dor))

E7***((+Cm7 phr)(+Fm7 aeo)(+Cm7-5 loc)(+Fm7-5 loc)(-Em7-5 loc)
     (CM7 lyd)(FM7 lyd)(-BM7 lyd)(GM7 lyd)(G7 lyd-7)(Cm7 dor))

A7***((+Fm7 phr)(Bm7 aeo)(+Fm7-5 loc)(Bm7-5 loc)(-Am7-5 loc)
     (FM7 lyd)(-BM7 lyd)(-EM7 lyd)(CM7 lyd)(C7 lyd-7)(Fm7 dor)

D7***((Bm7 phr)(Em7 aeo)(Bm7-5 loc)(Em7-5 loc)(+Cm7-5 loc)
     (-BM7 lyd)(-EM7 lyd)(-AM7 lyd)(FM7 lyd)(F7 lyd-7)(-Bm7 dor))


**********************************
*****最も綺麗と思う自作曲*****
ジャズに関する本にも書いてない理論の投稿はそろそろ終わりです。まだ、細かいことがありますが、一応一段落ということにします。
ジャズの理論を網羅したシステムはほぼ完成したので、新しい音楽理論の構築や検索に、今後力点を置いていくつもりです。
今日は気分を変えて、今まで自作した中で最も綺麗と思う曲をお送りします。MIDIファイルですので、音質その他には限界がありますが、その点はご了承下さい。下記URLをクリックすれば聴こえます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz101.mid

お楽しみ下さい。

help RSS コード進行生成手法

<<   作成日時 : 2007/09/11 22:52   >>

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コード進行の生成の仕方について述べる。まず、ハ長調で使われるコードをランダムに並べると次のようになる。

((Em7 phr) (FM7 lyd) (Am7 aeo) (-DM7 lyd) (Bdim7 dim) (G7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Fm7 dor) (+Fm7-5 loc)
(-D7 lyd-7) (-BM7 lyd) (F7 lyd-7) (B7 alt) (-AM7 lyd) (Dm7-5 loc+2) (Dm7 dor) (CM7 ion) (-A7 lyd-7)
(Bm7-5 loc) (-B7 lyd-7))

この後は人間(私)の出番である。ジャズの理論を駆使して(大した理論ではないが)、上のコード群をスムーズに繋ぐ。具体的には、セカンダリードミナント、ディミニッシュコード、平行和音、トゥー・ファイブ、4度進行、半音進行、偽終止の導入などで、コード間のギャップを埋める。これによって、例えば、次のコード進行が作れる。この部分も自動化できればいいのだが、難しいし、人間がやることがないのもつまらない。(実は基のデータをなくしてしまい、次に示すコード進行は上記コード群とは関係ない。)

((C "work4")
("CM7" ion) ("+Fm7-5" loc) ("B7" alt) ("E7" hmp5)
("Am7" aeo) ("D7" hmp5) ("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("Dm7" dor) ("G7" alt) ("Cm7" dor) ("F7" lyd-7)
("-BM7" lyd) ("CM7" ion) ("+Fm-5" loc) ("B7" alt)
("Em7" phr) ("A7" hmp5) ("Dm7" dor) ("G7" alt)
("+Fm7-5" loc) ("Fm7" dor) ("-B7" lyd-7) ("-Em7" dor)
("Dm7" dor) ("G7" alt) ("CM7" ion) ("D7" hmp5)
("Gm7" dor) ("C7" alt) ("FM7" lyd) ("-BM7" lyd)
("A7" hmp5) ("Dm7-5" loc+2) ("G7" alt) ("Em7" phr)
("-Em7" dor) ("-A7" lyd-7) ("-DM7" lyd) ("CM7" ion)
("Fm7" dor) ("-B7" lyd-7) ("-EM7" lyd) ("-AM7" lyd)
("-DM7" lyd) ("-Am7" dor) ("-D7" lyd-7) ("CM7" ion)
("G7" alt) ("+Fm7-5" loc) ("Bm7-5" loc) ("CM7" ion)
("+Fm7-5" loc) ("Bdim7" dim) ("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("-A7" lyd-7) ("Dm7" dor) ("G7" alt) ("CM7" ion)
("Gm7" dor) ("C7" alt) ("FM7" lyd) ("Fm7" dor)
("CM7" ion)))

次に各コードに対して、コードスケール、UST、テンションノート、などの情報を計算機に列挙させる。
以上の情報を基に作曲を行うのが私の基本的パターンである。既に知られている曲のコード進行をそのまま利用することもある。
上記情報が与えられれば、慣れれば、簡単に作曲できる。この時に、いろいろな音楽知識が使われるのだろうが、その音楽知識を明示するのは人間にとって難しいことである。暗黙知と呼ばれるものを明示すること自体、研究課題であろう。
音楽には数学的アプローチは適さず、記号処理のアプローチが適しているようである。音楽を表現する数学的規則性は見つかっていないと聞く。いくら統計的に解析しても無駄だそうである。
計算機による支援するためには、JavaやCなどの通常の言語よりも、記号処理に適したLispのほうが有利であるし、簡潔に記述できる。但し、ハード面は話が別である。作曲の上流工程には明らかにLispが適しており、人工知能の手法が有効であるということである。また、Lispはプロトタイピングに適しており、試行錯誤が容易で、プログラマーの負担が極度に小さい。私が(三流)音楽家とプログラマーとを両立できるのはLispのお陰である。
またまた、小難しい話ですみませんでした。

コードスケールの構成音の簡単な覚え方

<<   作成日時 : 2007/09/15 23:47   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

コードスケールの構成音

表の見方は、例えば一番上はCM7にイオニアンを適用した場合の
コードスケールの構成音は二つのコードCM7とDm7の構成音を合わ
せたものという意味です。

コードスケール 構成音
(CM7 ion)*******CM7 Dm7
(CM7 lyd)*******CM7 D7
(Cm7 dor)*******Cm7 Dm7
(Cm7 dor-2)*****Cm7 -D+M7
(Cm7 phr)*******Cm7 -DM7
(Cm7 aeo)*******Cm7 Dm7-5
(Cm7 n)*********Cm7 Dm7-5
(Cm7 h)*********CmM7 Dm7-5
(Cm7 m)*********CmM7 Dm7
(Cm7-5 loc)******Cm7-5 -DM7
(Cm7-5 loc+2)****Cm7-5 Dm7-5
(C7 mix)*********C7 Dm7
(C7 mixsus4)*****C7 Dm7
(C7 mix-6)*******C7 Dm7-5
(C7 lyd-7)********C7 D7
(C7 mmp5)*******C7 Dm7-5
(C7 hmp5)******* C7 -DM7add9
(C7 alt)**********C7-5 -DmM7add9
(C7 comd)******* Cdim7 -Ddim7
(C7 wt)**********Caug Daug
(C7 bn)**********Cm7 C7+9
(Cdim7 dim)*******Cdim7 Ddim7

注)nはナチュラルマイナー、hはハーモニックマイナー、mはメロディックマイナーを表す。

ご参考まで。

*****補足説明
CM7 Dm7の構成音を一つおきに並べると、Cのイオニアン

ド(レ)ミ(ファ)ソ(ラ)シ(ド)

になるというだけのことです。こうすると覚えやすいですし、3度重ねを含むフレーズが作りやすくなります。

dor-2はドリアンの2番目の音を半音下げたもの、loc+2はロクリアンの2番目の音を半音上げたものですが、大して変わりないので、あまり使われないようです。調が変わると経過音も変わるので起きる現象です。

後半(2番目)の和音はテンションノートとアヴォイドノートから成りますが、アヴォイドノートを避けて、テンションノートをランダムに並べるだけでフレーズができてしまうので、役に立つはずです。(Gさんは「ランダム」が嫌いでしたね。でも本当の話です。)もちろん、コードトーンを入れても構いません。

少なくとも、アドリブや作編曲には役立つと思います。

もっと根源的には、新しいスケールを創るのに役立つかも知れません。そうすれば新しい音楽が生まれます。

help RSS 偽終止についてのまとめ

<<   作成日時 : 2007/09/20 00:14   >>

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コード進行を作成するに際して偽終止についてまとめておくと、意外なコード進行を生成することができます。これと私のHPの音楽関連の記事を読んで頂ければ、体系化されていますから、理解の上ならば、作編曲は誰でも可能です。

***一つのコードへ偽終止するドミナントコード群***
(例えばCM7へ偽終止するドミナントコードにはE7,+F7,A7,B7がある)

E7,+F7, A7, B7******CM7(他C major chords)
A7, B7, D7, E7******FM7
D7, E7, G7, A7*****-BM7
G7, A7, C7, D7*****-EM7
C7, D7, F7, G7*****-AM7
F7, G7,-B7, C7*****-DM7
-B7, C7,-E7, F7*****+FM7
-E7, F7,-A7,-B7*****BM7
+G7,+A7,+C7,+D7*****EM7
+C7,+D7,+F7,+G7*****AM7
+F7,+G7, B7,+C7*****DM7
B7,+C7, E7,+F7*******GM7

-E7, E7,-B7*********Cm7(他C minor chords)
-A7, A7,-E7*********Fm7
-D7, D7,-A7*********-Bm7
-G7, G7,-D7*********-Em7
B7, C7,+F7*********+Gm7
E7, F7, B7**********+Cm7
A7,+A7, E7*********+Fm7
D7,+D7, A7**********Bm7
G7,+G7, D7**********Em7
C7,+C7, G7**********Am7
F7,-G7, C7**********Dm7
-B7, B7, F7**********Gm7

-D7,-E7,-B7*********Cm7-5
-G7,-A7,-E7*********Fm7-5
B7,-D7,-A7*********-Bm7-5
E7,-G7,-D7*********-Em7-5
A7, B7,+F7**********+Gm7-5
D7, E7, B7**********+Cm7-5
G7, A7, E7*********+Fm7-5
C7, D7, A7**********Bm7-5
F7, G7, D7**********Em7-5
-B7, C7, G7*********Am7-5
-E7, F7, C7**********Dm7-5
-A7,-B7, F7*********Gm7-5

A7*****************C7
D7*****************F7
G7*****************-B7
C7*****************-E7
F7*****************-A7
-B7*****************-D7
-E7*****************-G7
+G7*****************B7
+C7*****************E7
+F7*****************A7
B7*****************D7
E7*****************G7


***一つのドミナントコードの偽終止先のコード群***

G7***((Em7 phr)(Am7 aeo)(Em7-5 loc)(Am7-5 loc)(-Gm7-5 loc)
     (-EM7 lyd)(-AM7 lyd)(-DM7 lyd)(-BM7 lyd)(-B7 lyd-7)(-Em7 dor))

C7***((Am7 phr)(Dm7 aeo)(Am7-5 loc)(Dm7-5 loc)( Bm7-5 loc)
     (-AM7 lyd)(-DM7 lyd)(+FM7 lyd)(-EM7 lyd)(-E7 lyd-7)(-Am7 dor))

F7***((Dm7 phr)(Gm7 aeo)(Dm7-5 loc)(Gm7-5 loc)( Em7-5 loc)
     (-DM7 lyd)(+FM7 lyd)( BM7 lyd)(-AM7 lyd)(-A7 lyd-7)(+Cm7 dor))

-B7**((Gm7 phr)(Cm7 aeo)(Gm7-5 loc)(Cm7-5 loc)( Am7-5 loc)
     (+FM7 lyd)(BM7 lyd)(EM7 lyd)(-DM7 lyd)(-D7 lyd-7)(+Fm7 dor))

-E7**((Cm7 phr)(Fm7 aeo)(Cm7-5 loc)(Fm7-5 loc)( Dm7-5 loc)
     (BM7 lyd)(EM7 lyd)(AM7 lyd)(+FM7 lyd)(+F7 lyd-7)(Bm7 dor))

-A7**((Fm7 phr)(-Bm7 aeo)(Fm7-5 loc)(-Bm7-5 loc)(Gm7-5 loc)
     (EM7 lyd)(AM7 lyd)(DM7 lyd)(BM7 lyd)(B7 lyd-7)(Em7 dor))

-D7**((-Bm7 phr)(-Em7 aeo)(-Bm7-5 loc)(-Em7-5 loc)(Cm7-5 loc)
     (AM7 lyd)(DM7 lyd)(GM7 lyd)(EM7 lyd)(E7 lyd-7)(Am7 dor))

+F7**((-Em7 phr)(-Am7 aeo)(-Em7-5 loc)(-Am7-5 loc)(Fm7-5 loc)
     (DM7 lyd)(GM7 lyd)(CM7 lyd)(AM7 lyd)(A7 lyd-7)(Dm7 dor))

B7***((-Am7 phr)(+Cm7 aeo)(-Am7-5 loc)(+Cm7-5 loc)(-Bm7-5 loc)
     (GM7 lyd)(CM7 lyd)(FM7 lyd)(DM7 lyd)(D7 lyd-7)(Gm7 dor))

E7***((+Cm7 phr)(+Fm7 aeo)(+Cm7-5 loc)(+Fm7-5 loc)(-Em7-5 loc)
     (CM7 lyd)(FM7 lyd)(-BM7 lyd)(GM7 lyd)(G7 lyd-7)(Cm7 dor))

A7***((+Fm7 phr)(Bm7 aeo)(+Fm7-5 loc)(Bm7-5 loc)(-Am7-5 loc)
     (FM7 lyd)(-BM7 lyd)(-EM7 lyd)(CM7 lyd)(C7 lyd-7)(Fm7 dor)

D7***((Bm7 phr)(Em7 aeo)(Bm7-5 loc)(Em7-5 loc)(+Cm7-5 loc)
     (-BM7 lyd)(-EM7 lyd)(-AM7 lyd)(FM7 lyd)(F7 lyd-7)(-Bm7 dor))

以上です。

音楽の雑談3と作品紹介

<<   作成日時 : 2007/09/24 21:11   >>

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*****最も綺麗と思う自作曲*****
ジャズに関する本にも書いてない理論の投稿はそろそろ終わりです。まだ、細かいことがありますが、一応一段落ということにします。

ジャズの理論を網羅したシステムはほぼ完成したので、新しい音楽理論の構築や検索に、今後力点を置いていくつもりです。

今日は気分を変えて、今まで自作した中で最も綺麗と思う曲をお送りします。MIDIファイルですので、音質その他には限界がありますが、その点はご了承下さい。下記URLをクリックすれば聴こえます。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/waltz101.mid

お楽しみ下さい。


*************************************
*****「無からの創造」はあり得ない*****
システム屋にとって重要な情報源は顧客の求めるシステムについて、何を入力して、何を出力するかを明確にした仕様書です。

私はいろいろな分野を渡り歩いて来ましたが、痛感することは、「無からの創造」はあり得ないということです。化学、セラミック、ソフト、音楽など何れの分野でも、人間には、変換、加工しかできないということです。ソフトも入力に対して出力の決まった関数のようなものです。
したがいまして、入力する内容には充分な情報量が含まれている必要があります。私の自動作曲システムも一種の音楽情報検索システムであり、検索方法に規則または制約を持たせたものです。私のシステムが音楽知識の検索システムとしても使える理由です。
人間または人工のシステムにできることは、入力情報を出力に変換することだけです。入力に十分な情報が含まれていればシステムができます。
作編曲も「無からの創造」と捉えるよりも、入力情報を楽曲という出力に変換する行為と捉え、必要な入力情報と変換過程を明らかにすることが重要と思います。
音楽の作編曲などの行為にも、全ての分野に通じる普遍的なものが含まれていると思います。

十二音技法に基づく作曲支援システムの概要

<<   作成日時 : 2009/08/31 18:53   >>

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十二音技法に基づく作曲支援システムを作ってみました。以下が試作曲です。やはり、十二音技法では不安な曲しかできないのでしょうか。ジャズに比べると単純な世界ですが。十二音技法では音程しか考慮しないのでジャズよりも極めて単純なようです。システムを比較してみて下さい。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kimmusic/tokai-no-kodoku.mid

比較的短いプログラムなので、全ソースコードを以下に示します。


;;;
;;; c:\\program files\\acl62\\music43.cl
;;;
(defun make-O ()
  (let ((lst '(do +do re +re mi fa +fa so +so la +la si)))
   (do ((l lst)
      (w))
      ((null l) (reverse w))
     (let ((note (nth (random (length l)) l)))
      (push note w)
      (setf l (remove note l))))))

(defun translate-doremi-to-number (doremi)
  (case doremi
    (do 1.0) (+do 1.5) (re 2.0) (+re 2.5) (mi 3.0)
    (fa 3.5) (+fa 4.0) (so 4.5) (+so 5.0) (la 5.5)
    (+la 6.0) (si 6.5)))

(defun confine-a-number-2 (n)
  (cond ((>= n 7.0) (- n 6.0))
      ((<= n 0.5) (+ n 6.0))
      (t n)))

(defun translate-number-to-doremi (n)
  (let ((num (confine-a-number-2 (confine-a-number-2 n))))
    (case num
      (1.0 'do) (1.5 '+do) (2.0 're) (2.5 '+re) (3.0 'mi)
      (3.5 'fa) (4.0 '+fa) (4.5 'so) (5.0 '+so) (5.5 'la)
      (6.0 '+la) (6.5 'si))))

(defun up-a-note (doremi n)
  (let* ((num (translate-doremi-to-number doremi))
      (nn (+ num n)))
    (translate-number-to-doremi nn)))

(defun down-a-note (doremi n)
  (let* ((num (translate-doremi-to-number doremi))
      (nn (- num n)))
    (translate-number-to-doremi nn)))

(defun translate-doremi-to-number-from-start (start doremi)
 (case start
   (do (case doremi
       (do 1.0)(+do 1.5)(re 2.0)(+re 2.5)(mi 3.0)(fa 3.5)(+fa 4.0)(so 4.5)(+so 5.0)(la 5.5)(+la 6.0)(si 6.5)))
   (+do (case doremi
       (+do 1.0)(re 1.5)(+re 2.0)(mi 2.5)(fa 3.0)(+fa 3.5)(so 4.0)(+so 4.5)(la 5.0)(+la 5.5)(si 6.0)(do 6.5)))
   (re (case doremi
       (re 1.0)(+re 1.5)(mi 2.0)(fa 2.5)(+fa 3.0)(so 3.5)(+so 4.0)(la 4.5)(+la 5.0)(si 5.5)(do 6.0)(+do 6.5)))
   (+re (case doremi
       (+re 1.0)(mi 1.5)(fa 2.0)(+fa 2.5)(so 3.0)(+so 3.5)(la 4.0)(+la 4.5)(si 5.0)(do 5.5)(+do 6.0)(re 6.5)))
   (mi (case doremi
       (mi 1.0)(fa 1.5)(+fa 2.0)(so 2.5)(+so 3.0)(la 3.5)(+la 4.0)(si 4.5)(do 5.0)(+do 5.5)(re 6.0)(+re 6.5)))
   (fa (case doremi
       (fa 1.0)(+fa 1.5)(so 2.0)(+so 2.5)(la 3.0)(+la 3.5)(si 4.0)(do 4.5)(+do 5.0)(re 5.5)(+re 6.0)(mi 6.5)))
   (+fa (case doremi
       (+fa 1.0)(so 1.5)(+so 2.0)(la 2.5)(+la 3.0)(si 3.5)(do 4.0)(+do 4.5)(re 5.0)(+re 5.5)(mi 6.0)(fa 6.5)))
   (so (case doremi
       (so 1.0)(+so 1.5)(la 2.0)(+la 2.5)(si 3.0)(do 3.5)(+do 4.0)(re 4.5)(+re 5.0)(mi 5.5)(fa 6.0)(+fa 6.5)))
   (+so (case doremi
       (+so 1.0)(la 1.5)(+la 2.0)(si 2.5)(do 3.0)(+do 3.5)(re 4.0)(+re 4.5)(mi 5.0)(fa 5.5)(+fa 6.0)(so 6.5)))
   (la (case doremi
       (la 1.0)(+la 1.5)(si 2.0)(do 2.5)(+do 3.0)(re 3.5)(+re 4.0)(mi 4.5)(fa 5.0)(+fa 5.5)(so 6.0)(+so 6.5)))
   (+la (case doremi
       (+la 1.0)(si 1.5)(do 2.0)(+do 2.5)(re 3.0)(+re 3.5)(mi 4.0)(fa 4.5)(+fa 5.0)(so 5.5)(+so 6.0)(la 6.5)))
   (si (case doremi
       (si 1.0)(do 1.5)(+do 2.0)(re 2.5)(+re 3.0)(mi 3.5)(fa 4.0)(+fa 4.5)(so 5.0)(+so 5.5)(la 6.0)(+la 6.5)))))

(defun translate-flat-to-sharp-on-a-note (note)
  (case note
    (do 'do)
    (+do '+do)
    (-re '+do)
    (re 're)
    (+re '+re)
    (-mi '+re)
    (mi 'mi)
    (fa 'fa)
    (+fa '+fa)
    (so 'so)
    (+so '+so)
    (-la '+so)
    (la 'la)
    (+la '+la)
    (-si '+la)
    (si 'si)))

(defun distance-from-n1-to-n2 (n1 n2)
  (let ((nn1 (translate-flat-to-sharp-on-a-note n1))
     (nn2 (translate-flat-to-sharp-on-a-note n2)))
    (let ((num (- (translate-doremi-to-number-from-start nn1 nn2) 1.0)))
      (list (list nn1 nn2) (list 'down (- 6.0 num)) (list 'up num)))))

(defun make-distance-from-list (lst)
  (do ((ll lst (cdr ll))
     (w))
     ((null (cdr ll)) (reverse w))
    (push (distance-from-n1-to-n2 (first ll) (second ll)) w)))

(defun get-up-degrees (lst)
  (mapcar #'second (mapcar #'second lst)))

(defun make-I-aux-2 (lst)
  (do ((ll (second lst) (cdr ll))
     (w1 (car lst))
     (w2))
     ((null ll) (reverse w2))
    (setf w1 (up-a-note (translate-flat-to-sharp-on-a-note w1) (car ll)))
    (push w1 w2)))

(defun make-I-aux-3 (lst)
  (cons (car lst) (make-I-aux-2 lst)))

(defun make-I (lst)
  (let* ((l1 (make-distance-from-list lst))
      (l2 (get-up-degrees l1))
      (l3 (make-I-aux-2 (list (car lst) l2))))
    (cons (car lst) l3)))

(defun make-R (lst) (reverse lst))

(defun make-IR (lst) (reverse (make-I lst)))

;;;
;;; 4種類の音列の生成(十二音技法の基礎)
;;;
(defun make-4-kinds-of-notes-series ()
  (let* ((l1 (make-O))
      (l2 (make-R l1))
      (l3 (make-I l1))
      (l4 (make-IR l1)))
    (format t "~%基本形 O (Original) :~a." l1)
    (format t "~%逆行形 R (Retrograde) :~a." l2)
    (format t "~%反行形 I (Inversion) :~a." l3)
    (format t "~%反行逆行形 IR (Inversion+Retrogade):~a." l4)))

;;
;;; c:\\program files\\acl62\\music48.cl
;;;
(defun get-4-kinds-of-note-series ()
  (let* ((l1 (make-O))
      (l2 (make-R l1))
      (l3 (make-I l1))
      (l4 (make-IR l1)))
    (list `(O ,l1) `(R ,l2) `(I ,l3) `(IR ,l4))))

(defun get-note-series (n)
  (let* ((l (get-4-kinds-of-note-series))
      (l1 (list (first l))))
   (do ((nn (1- n) (1- nn))
      (w))
      ((<= nn 0) (append l1 (reverse w)))
     (let ((kind (nth (random 4) '(O R I IR))))
      (push (assoc kind l) w)))))

(defun get-and-squash-note-series (n)
  (let ((l (get-note-series n)))
   (list (mapcar #'first l) (mapcar #'second l))))

(defun get-and-squash-note-series-2 (n)
  (let ((l (get-note-series n)))
   (list (mapcar #'first l) (squash (mapcar #'second l)))))

(defun get-2-part-from-list (lst)
  (do ((l lst (cddr l))
     (w))
     ((null l) (reverse w))
   (push (list (first l) (second l)) w)))

(defun get-3-part-from-list (lst)
  (do ((l lst (cdddr l))
     (w))
     ((null l) (reverse w))
   (push (list (first l) (second l) (third l)) w)))

(defun get-4-part-from-list (lst)
  (do ((l lst (cddddr l))
     (w))
     ((null l) (reverse w))
    (push (list (first l) (second l) (third l) (fourth l)) w)))

(defun get-6-part-from-list (lst)
  (do ((l lst (cddr (cddddr l)))
     (w))
     ((null l) (reverse w))
   (push (list (first l) (second l) (third l) (fourth l) (fifth l) (sixth l)) w)))

(defun get-part-from-list-at-random (lst)
  (let ((n (random 4)))
   (case n
    (0 (get-2-part-from-list lst))
    (1 (get-3-part-from-list lst))
    (2 (get-4-part-from-list lst))
    (3 lst))))

(defun auto-comp-twelve (n)
  (let* ((l1 (get-note-series n))
      (l2 (mapcar #'first l1))
      (l3 (mapcar #'second l1)))
    (do ((ll1 l2 (cdr ll1))
       (ll2 l3 (cdr ll2))
       (w))
      ((null ll1) (reverse w))
     (let ((l4 (car ll1))
        (l5 (get-part-from-list-at-random (car ll2))))
       (format t "~% ~a : ~a." l4 l5)
       (push (list l4 l5) w)))))


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