CANDY☆【翌日・朝食編】
2.
──それから数分。快斗が階段を降りてくる。
当然、その背後にはこの家の現・主。工藤 新一の姿があり…
「おはよう、工藤君」
「…ぁあ…はょ」
……まだ少々、寝惚けられているご様子(笑)。
そんな姿を見てこの女が黙っている訳もなく…、
「(ぅっきゃ──ぁぁぁあ!! 寝起きだよ、寝起きぃぃぃぃぃ///)」←興奮。
流血間近。女史の手前、なんとか気力で止まっている状態である(爆)。
──え? なんで止まれたかって?
…そんなの、ここで反応したら女史に敵視された挙句、快斗サンには殺気を投げつけられ…あまつ、新一サンからの黄金の右が炸裂するからに決まってるやん!!(ノンブレス)
オレは鳥みたいに馬鹿(強調)じゃないからね☆
後々のことはちゃぁんと考えてますって♪←人はそれを『腹黒』と呼ぶ。
「……あれ?」
そこで漸く、いつもはいない…と言うか初めて見る人間に気がつく新一。
「あ、彼女はせっちゃんだよ」
「せ…っちゃん?」
頭に大きなバッテンをこさえながら(…)紹介する快斗に、新一は(寝惚けている為)素直にその言葉を反復する。
「(せっちゃん! せっちゃんって言ったぁぁぁぁぁぁ///)」
……もう止まらない。雪花の脳内キャンペーン。
(頭の中で花吹雪が舞っているとお考えクダサイ)
「それじゃ、オレは食べる準備するから、新一は顔洗ってきてね?」
そう言い残しキッチンへ消えていく快斗。
目の前で何やら幸せオーラを漏らしている(!)妖しげな女に軽く首を傾げつつ、新一はとりあえずは素直に快斗の言いつけを守る為、洗面所の方へと歩き出す。
「……今日はまだ、糖分控えめよ」
「マジっすか?!」
充分甘い気がしたのだが…。
どうやら、今日はグラニュー糖1g程度らしい…
「よく平常心でいられたわね」
「へ? そうっすか?」
「関西の黒い鳥は絶叫の嵐だったわ…」
「それって、さっき言ってた人ですかぁ?」
哀の含みを持った口調に、ナニやら察したらしい(笑)雪花。
「…ソレはまた後で良いわ。じゃなかったら、折角の朝ご飯が不味くなるわ」
「朝食は1日の始まり☆ 大事ですぅ♪」
……お前等酷すぎι
──そんなところに戻ってきた新一。
「…で、誰?」
心なしか顔が赤いのは……気のせいって事にしておきましょうか(笑)
「ハジメマシテ〜♪ 昨日から女史の処でご厄介になってる桜月 雪花でっす☆」
「……私の助手、みたいな者よ」
びしっ…と敬礼する雪花に、哀が小さく補足(修正)をいれる。
「……みたい?」
「そう。助手以外にも役に立ってもらえそうだし」
「そう言ってもらえると嬉しいですぅv」
裏的な含みを感じた(笑)新一が尋ねると、哀はそう言ってくすり…と妖しげな笑みを浮かべる。
すると隣りで雪花も嬉しそうに笑い…
「情報収集は得意なんで、なにかあればご用命を♪」
……ちゃっかり自分を売る事も忘れない(爆)
「…灰原が、許可したのか?」
「はい。認めて頂きましたぁ♪」
「なにかしら、その言い方…」
「いや………珍しいよな」
雪花の売込みに耳を傾ける事無く(くそぅby.雪花)、新一は隣りで落ちついている哀を横目に問う。
自分でも「よく認めてもらえたよなぁ」を思っている雪花が、満面の笑みで答えると、視線に気付いた哀が不機嫌そうな表情を見せる。
…しかし、付き合いの長い者なら解る。それは照れ隠しのひとつ…
そこに…
「やっぱ新一もそう思うでしょ?」
と、両手に朝食を持った快斗がキッチンから戻ってきた…。
「あ! 運ぶの手伝いますぅ」
「ほんと? 助かるよ♪」
「んぢゃ、ちょっとキッチンに入らさせて頂きまぁす♪」
何の違和感も感じられないが、快斗の運び方は尋常ではなく(笑)、雪花はすかさず(点数稼ぎの為に)立ち上がった。
雪花!羨ましいじゃねえか!!(笑)
そして雪花の腹黒具合が…素敵☆(爆)