久し振りに一緒に迎えた朝は眩しくて
眩しいけれどとても暖かくて
大切な人と一緒に過ごせるからこそ
世界は美しいのだと感じた
〜籠から出た蒼い鳥[5]〜
「んっ…」
カーテンの隙間から洩れる眩しい日の光に覚醒を促されて、新一はゆっくりと重い瞼を持ち上げた。
「おはよう新一♪」
「おはよ…」
一番最初に目に映ったのは快斗の優しい笑顔。
次いで感じたのは快斗の暖かい温もり。
そこでやっと快斗に腕枕をされ抱き込まれた状態で寝ていたのだと気付いた。
気付いた途端に恥ずかしくなって、新一は赤くなった顔を隠すかのように布団へと潜り込んでしまう。
「新一どうしたの?」
そんな新一に少し笑いを含んだ声で快斗がそう尋ねてくる。
………コイツ解ってて言ってやがる。
「…何でもない」
「何でもないなら出てきてよ。折角の新一の綺麗な顔が見えない」
「綺麗じゃない」
「綺麗だよ」
そう言うが早いか快斗は新一の顔の部分の布団をぺりっと剥がしてしまう。
「か、快斗!!」
「みーつけた♪」
慌てて引き戻そうとしても快斗の腕に阻まれ、逃げ出そうとしてもそれも快斗の腕によって阻まれて。
満面の笑みで降らされるキスの雨に新一の文句までも飲み込まれてしまう。
「愛してるよ新一v」
「……///」
そして最後のトドメとばかりに耳元で愛の言葉を囁かれて。
新一はますます顔を赤くして、唯一顔を隠すことの出来る快斗の胸へと逃げ込んでしまう。
「新一は?」
けれどやっぱり快斗は新一を逃がしてはくれなくて。
新一を腕の中に閉じ込めて逃げられないようにしてから耳元でそう尋ねてくる。
「…解ってるだろ」
好きでもない奴とこんな事しない。
「解ってるけど言って欲しいんだよ」
新一の口から直接聞きたいんだ。
結局快斗のお強請りに新一も嫌とは言えず。
小さく小さく呟いた。
「俺も……愛してるよ」
to be continue….
短い上に書いてる自分が恥ずかしい…ι
「そろそろ詰まってきたんでしょ?」と思っているそこのお嬢さん。 貴方が正しいです…(泣)
もしかするとこの次のこのシリーズの更新は頗る遅いかもしれません(爆死)
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