偽りの幸せだと解っていても 貴方が幸せならそれでいい
限りある幸せだと解っていても お前の傍で幸せになりたい
この生温い幸せに
ずっと浸っていたれたらいいのに
〜籠から出た蒼い鳥[4]〜
――ボーン…ボーン……。
「あ…もうこんな時間か」
新一を抱き締めたままその背を撫でてやっていれば、年代物の時計の告げた時刻はもう既に深夜の二時。
どうやら大分話し込んでしまったらしい。
「そろそろ寝よっか」
「…眠くない」
先程少しばかりではあるが仮眠をとってしまった新一に眠気は残っていなくて。
快斗は苦笑するしかない。
「しまったな…さっき寝かせたのが仇になったか…」
困ったなあ…と全然困っていない口調でそう言って快斗は抱き締めていた新一を少し離して、急に離された新一が首を傾げている隙にさっさとその華奢な身体を抱き上げてしまう。
「…快斗?」
「眠れないなら眠れるようにしてあげる♪」
適度な食事はとったから、あとは適度な運動したらきっと眠くなるよ〜♪
そんな不穏な台詞を吐いた快斗に新一は一瞬遅れて快斗が何を言わんとしているかに気が付いた。
そういう関係がなかった訳ではないし、久し振りに逢ったのだから新一としても絶対に嫌という訳ではないのだが…。
「ちょっ…ちょっと待て!」
「なあに?」
「シャワー…」
「後で俺が入れてあげるから問題なし♪」
「問題なくない!!」
抱き上げられた腕の中ではどんなに足掻いてみても到底快斗には適う筈がなく。
そのまま易々とリビングから寝室へと連れ去られてしまった。
そしてぽふっと新一の身体はベットへと下ろされて、焦った新一は最後の足掻きとばかりに起き上がろうとする。
が、直ぐに快斗の腕によってベットに縫い止められてしまう。
「いい加減観念して大人しく俺に食べられなさい♪」
「……シャワーぐらい浴びさせろ」
下から睨み上げてもそれは全く効果を成さず、快斗は笑みを深めるだけ。
「だーめ。俺もう我慢できない」
ずっとずっと新一に触れたかったんだから…と耳元で低く甘く囁かれては新一に抵抗など出来る訳がなく。
「ったく…壊すなよ?」
一つ溜め息をついてそう言った新一は快斗を受け入れるべく手を伸ばし、快斗の首へと絡めその顔を引き寄せた。
to be continue….
………シリアスばかりに耐えられなかった模様(笑)
微妙に息抜き加減で今回はこんな感じ。
でもこの後は次の朝に飛びます(爆)
探しても裏はありませんのであしからず。←うちに来て下さってる方でそんな期待をしてる人は居ないだろι
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