――――パシャッ!


 そんな軽快な音と共に新一の安眠は破られたのであった。








〜ある日の快斗くん4〜









「……んっ……?」
「あ、ごめん起こしちゃった?」
「…かぃ…と…?」


 起き抜けで舌足らずの新一の可愛さに思わず押し倒したくなるのを押さえて、額に軽くキスを落とすだけに留める。


「何か…音した…」
「そう? 気付かなかったけど?」
「パシャって…いった…」
「夢でも見てたんじゃない?」


 優しく快斗に髪を梳かれながらそう言われればそんな気もして徐々に眠気が強くなってくる。


「まだ眠いでしょ? ゆっくり寝てていいよ」
「…ん…」


 そのまま新一は快斗の腕の中で夢の世界へ落ちて行ったのだった。








(あぶね〜。新一って寝てても油断できねよな…)


 すっかり夢の世界へ旅立ってしまった新一のさらさらの髪を梳きながら収まらない胸のドキドキに苦笑する。

 新一に見えないように反対側の手に隠し持っていたのは今流行りの『カメラ付き携帯電話』。
 『新一の寝顔を激写〜Vv』なんて新一が寝ているのをいい事に撮影ボタンを押した途端に新一が目を開いたもんだから内心激しくドキドキだったのだ。

 それをお得意のポーカーフェイスで何とか隠し通して新一の寝顔画像を死守するのに成功した。


(さてっと、これをこうして…)


 新一の髪を梳きながら反対側に持った携帯電話を操りその画像を待ち受けにする。


(ん〜Vvやっぱ新一の寝顔って可愛いよね〜Vv)


 しばし携帯の画像に見入った後で、眠っている新一に視線を戻す。


(まあ、本物の方が良いのは当たり前なんだけど…)


 くすっ、と小さく笑って新一の額にキスを落とすと快斗は朝食の準備の為にそっとベットを抜け出した。
 新一の寝顔を収めた携帯電話を嬉しそうにポケットに仕舞って。




 後日、うっかり新一に待ち受け画面を見られて画像をしっかり消去されてしまう事をこの時点では快斗は知る由もなかった…。










激しく短っ!(笑)いや、ssだからいいって事で…(オイ)
カメラ付き携帯はやはしこの使い方が王道でしょ!
でも快斗がやろうと思えばあのシャッター音は消せるか…(爆)





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