カターニャ (Catania)


 2001年10月8日に、シチリア最後の訪問地である「カターニャ」へ行きました。
  カターニャは、カタ−ニャ湾に面した町で、パレルモに次ぐシチリアの大都市です。
 オレンジやレモンの木立ちを前景に雄大なエトナ山が青空に聳える光景は、誠に素晴らしいものです。
 ギリシャ人の植民地として先史時代がから居住圏があった古い土地柄だそうですが、その後のシチリア島の全般の情勢を反映して浮沈を繰り返し、またエトナ山の大噴火や大地震などの大きな災害などを受け町は壊滅し、現在の町並みは18世紀バロック建築が至る所に見られる美しい町です。


 カターニャの美しい町並みです。

 ドゥオーモ広場と市庁舎です。
 広場の中心に、18世紀に造られたという象の噴水があります。
 ローマ時代に溶岩を彫って造られた象が、エジプトのオベリスクを支えているもので、カターニャの市章ともなっています。
 市庁舎は、18世紀前半のもので、一階部分は切石装飾、二階の窓はバルコニー付きです。
 シチリア島は、水が少ない所で、旅行中も水を湛えた河川や用水などは見かけませんでしたが、珍しくも豊富な水が迸る噴水を街中で見かけましたので撮影しました。
 ドゥオーモ広場に建つ美しい「大聖堂」です。
 1090年代に創建されたものですが、創建当時のものは一部を残すのみで、現在のものは、18世紀前半に再建されたものですが、このファサードはシチリアのバロック芸術を代表する傑作で、円柱で支えられた二層式となっています。
 
 三廊式の堂内は、前身のノルマン様式を偲ばせ、そこに再建時のバロック要素が挿入されております。
 身廊右側二番目の角柱には、カターニャが誇るオペラ作曲家ヴィンチェンツォ・ベッリーニの墓があります。 

2001.11.25

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