世界遺産「クトゥブ・ミナール」は、ニューデリーの南郊外約15キロ離れたところの広々とした平地にユニークな姿を現しています。
バスが着くと、「千円、千円、安いよ」と言いながら、十数人の土産売りが群がってきます。
ほとんどの国の観光地でもこのような経験をし、しつこい土産売りには閉口しますが、インドの土産売りは他国の比ではなく、とてもしつこくどこまでもいつまでも、バスが走り出しても外からバスの窓を開けてまで迫ってきます。
さて、「クトゥブ・ミナール」は、インドでのイスラム最初の記念碑で、デリー・サルタナット朝の創始者クトゥブッディーン・アイバクが、1200年頃に北インドを征服した勝利の記念碑として建立したものです。
塔の高さは、5層で72メートルあり、アイバク時代は3層までで、上部は14世紀に付け足されたものだそうです。
以前は100メートルあったものが、飛行機事故で現在の高さになったそうで、3層までは赤砂岩で、上の2層は大理石と砂岩で築かれ、唐草模様などイスラム特有の装飾が施されております。
破壊したヒンドゥー寺院の石材を用いて建てられたイスラム寺院。 柱のヒンドゥー教彫刻が大変美しい。 |
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中庭に、高さ7メートルの鉄柱が立っています。 この鉄柱は、4世紀のグプタ朝の時代に造られたもので、1500年以上経った現在でも錆びていない不思議な鉄柱です。 柱に背を当て後ろ手に手を組むことができれば幸運がもたらされると信じられているそうです。 |
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クトゥブ・ミナールのすぐ北に「アラーイーの塔」の基部があります。 これは、クトゥブ・ミナールより高い塔を建てようとして計画倒れになったそうです。 |
2000年12月20日