わかる「時間」14

ブラックホール2

1 問題

 特異点

「ブラックホールの中心の非常に狭い領域に、落ち込んだすべてのものが閉じ込められ、そこで消えてしまう。」

「時間や空間、物質は特異点で消えてしまう。」これが特異点の性質ということである。

2 考察

 特異点のことは何も分かっていないという。しかし、物質だけでなく、時間や空間まで消えてしまうということはわかっているようだ。本当だろうか。

(1)物質について

 もし、全てが消えたら、何も残らないことになる。すると、物がなくなるから重力もなくなることになる。しかし、実際は、銀河系の中心のブラックホールは巨大な万有引力で周りの星を引き付けているのが観測されている。万有引力は消えてはいないようである。ということは何らかの形で膨大な物質が残っているということである。「そこで消えてしまう」に反している。どちらが正しいのだろう。理論だろうか、事実だろうか。

 ほとんどの、楕円銀河や渦巻銀河の中心にはブラックホールがあるという。それが銀河を引き付けている。ブラックホールの中でも物質は消えないという証拠である。

(2)時間について

 時間も停止することから、時間もなくなるということのようである。時間がなくなった状態というのはどのような状態なのだろうか。時間がなくなった物質から、それでも、万有引力が出ているというのは、どのようなことなのだろうか。やはり事実は、この理論を否定している。

(3)空間について

 空間もなくなるということである。空間がなくなった状態とはどのような状態なのだろうか。

 「太陽くらいの質量を半径3キロメートルの球に閉じ込めると」ブラックホールになるということである。

 すると、この半径3キロメートルの中には空間に変わって何があるのだろう。

 銀河系の中心には280万太陽質量のブラックホールがあるという。これは特異点でどのようになっているのだろう。太陽230万個分の質量が消えてしまっているのだろうか。ブラックホールの理論からすると消えているのだろう。空間はどうなっているのだろう。銀河系の真ん中は、空間が存在しなくて、何か特別なものがあるというのだろうか。

(4)重力について

 ブラックホールからは光も脱出できないということであった。脱出速度より、重力のほうが上回るからだという。ところで、重力も、光を超える速度を持たないというのが相対性理論である。すると、重力も脱出できなくなるのではないだろうか。まあ、重力は別口なのだろう。そうしないと事実と食い違うからね。

3 結論

 ブラックホールという何か特別なものがこの世界にあるという考え方は胸躍らせるけれど、本当かどうか怪しいものだ。相対性理論では消えているはずの物質や空間や時間が、実際はその周りの現象と変わらずにそのままそこにあるようである。白色矮星や中性子星のように、その先にひじょうに圧縮された物質があるだけなのではないだろうか。引力も、時間も、空間も相対性理論に反してそのまま残っている事実はそれを示唆しているようである。

 普通の現象の延長上に、普通の現象としてある物質が、ブラックホールという名にされただけではないのだろうか。

 そもそも、ブラックホールの性質は、相対性理論がいっていることにしか過ぎない。見てきたように、速度で時間が伸び縮みするとか、重力で時間が伸び縮みするとかいう現象は、事実とは相容れない。事実は、どのような速度の経歴を持とうが、どのような重力の経歴を持とうが、「今」という時刻に全ての物質が存在するということである。これは、あらゆる物質は、同じ時間経過を持っているということである。

 また、空間が曲がるという理論も実際には観測されていないので、仮説にしか過ぎない。(相対性理論家は観測されたというが、みんな普通の現象として説明可能な現象にしか過ぎない。そのことを相対性理論家は無視している)

 もし、相対性理論にいうようなブラックホールがあるなら、100億年前に時間が消えた銀河中心のブラックホールが、現在の星を引っ張る重力はどのようにして時間を超えられたのかを説明することが必要である。100億年過去のブラックホールの周りを、現在の星たちが回転しているのである。まるっきりSF漫画である。常識に囚われないのが相対性理論であるとしても、変なものは変である。

 

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