わかる「時間」6

 過去にタイムトラベルする方法とは

問題 ここに3つの方法が述べられている

 過去へもどる、ワームホールと、宇宙ひも。そして未来にいくブラックホールである。

考察

1 ワームホール

 架空の産物である。現在までに、このようなものは、観測されていない。思い付きにしか過ぎない。観測されたとき考えても遅くはない。絶対観測はされないだろうけど。

2 宇宙ひも

 このような物質も観測されていない。強い重力が生じるということだから、そこに、宇宙の物質が集まって、星や銀河や、銀河団あるいは巨大構造を作るだろうが、そのようなものは観測されていない。宇宙の大構造は存在するのが観測されているが、成因は宇宙ひもとは関係ないようだ。これも思い付きにしか過ぎない。

3 未来へのタイムトラベル

「ブラックホールのそばのような非常に重力の強い場所に行き、しばらくそこで過ごします。そこでは地球に比べて時間がゆっくり流れ、地球ではどんどん時間が流れていきます。その後、地球に戻ればずっと未来の地球になっています。」

この可能性を考えてみる。

(例)

 地球と宇宙船で1000年時間が違ったとする。地球が西暦3009年になり、宇宙船は、西暦2009年であるとする。この宇宙船はどうやって、3009年の地球にたどり着くのだろうか。未来へ行くための装置はなくても、ただ地球に向かって飛べば3009年の地球に到達するのだろうか。

 相対性理論だと、ブラックホールの近くでも、高度が違えば時間の進み方は違うということだ。

 500年遅れた宇宙船は、地球に向けて飛べば、2509年の地球に、10年遅れた宇宙船は、地球に向かって飛べば、2019年の地球にたどり着くということのようだ。ところが、どの宇宙船の時間もゆっくり進むから宇宙船の時刻は2009年のままだ。宇宙線の時刻をどうやって地球時刻に合わせるのだろう。まさか、時計のノブを、指で回して合わせるなどということではないだろうね。相対性理論の必読書「不思議宇宙のトムキンス」ではそうやって合わせていた。それで時刻が自由に合わせられるのなら、ブラックホールも、宇宙ひもも、ワームーホールもいらない。時計があればその針を動かしてやれば自由に目的の時刻にあわすことができ、針を合わせればその時刻になるのだから、簡単にタイムトラベルができる。こうなると、時計を合わせれば目的の時刻に飛んでいけるSF小説そのものになってしまう。ところが、ばかにできない。相対性理論もそれと同じことをやっている。GPS衛星の時計を人間が合わしているという。速度や重力で違ってしまった時刻を人間が合わせて、元どうりになった、と澄ましているのである。

 

 字際に銀河系の中心にはブラックホールがあるという。そこでは、時間がゆっくりのはずだ。現在、ブラックホールの膠着円盤から出ている光だろうというものが赤外線望遠鏡で観測されている。ブラックホールの近くにあるから、膠着円盤の時間はゆっくり進んでいることと思われる。銀河系ができてから100億年立っている可能性がある。その間、膠着円盤は、地球に比べて、少なくとも数百万年分は時間が遅れていることだろう。するとそれだけ過去になる。赤外線望遠鏡はどのような仕組みで、過去を見ることができるのだろう。赤外線望遠鏡は、タイムマシーンなのだろうか。

(注:10光年先の星は、十年昔の星を見ていることになる、ということと仕組みが違う。この場合、10年ム過信星を出た光が、10年間旅をして、今地球にやってきた、ということである。到着した光は、今、である。これは昨日の夜オーストラリアを飛行機で飛び立って、今日の昼日本に着いた、と同じである。飛行機は、昨日の夜にあるのではなく、今日成田飛行場にあるのである)

 ブラックホールでは時間が止まるということだ。ブラックホールが、銀河系ができたときにできたとすると、ブラックホールは、100億年過去にある。ところが、その重力が、現在の銀河系の星や、物質を、ひきつけている。

 普通、過去や未来の物質は現在には影響できない。昨日の太陽や、10年前の太陽や、あるいは100年後の未来の太陽の重力が、現在のこの瞬間の地球の公転に影響しているということはない。地球を引っ張っているのは、今ある太陽だけだ。(注:相対性理論では、太陽も重力のために時間が遅れ4600年は過去になっているはずだ。4600年前に出た太陽の重力が、現在の地球の公転を支配している。では4600年前の地球の公転を支配していたのは、何年の太陽なのだろうか)

 相対性理論では、どんなに時間が早く進もうがどんなに遅く進もうが、という世界からは絶対に離れない。それも、地球上のにまるで違う時刻の全宇宙の物質が現れている。時刻に関しては地球が宇宙の中心だ。新天動説とでもいえそうだ。

 地球上の全ての原子は100億年の間の経歴はみんな違う。重力も、速度も。巨大な星の一部であって、時間の進みが遅かったものや、ただ宇宙をただよって、時間の進み方が早かったものや、光速に近い速度で飛んだものや、様々なはずだ。

 それが、地球上では、みんな同じ時刻のに出現している。おかしな話だ。

結論

「ただし、実現は困難」

これはお話の世界のことだ。空想科学の問題だ。

 相対性理論は、速度や、重力で異なる時刻になった物質が、地球上の同時刻のにすべて出現する理由と、仕組みを説明しなければならない。

わかる「時間」について

わかる「時間」5

Q4 時間を止めることは可能