エディントンの観測の表すもの(追記)
1 問題
立花隆著「脳を鍛える」に次のような記述がありました。
(1)エディントンの観測の値の差
エディントンは、観測隊を2チームに分けて観測したそうです。
「観測の結果、二チームはそれぞれ1.98秒角と1.61秒角のずれを検出しました」とあります。(カッコ内は「脳を鍛える」よりの引用です)
(2)観測の評価
そして、「その結果の評価は、先に述べたように微妙なところがあったのですが、いまでは、その時をもって相対性理論が実証されたと書く科学史の本が多いようです」といっています。(カッコ内は「脳を鍛える」よりの引用です)
2 考察
(1)観測の結果が違った原因
一般相対性理論では、「1.75秒角のずれ」になるはずだそうです。なぜ結果がこのように違ったかを考えてみます。
ア 太陽重力が変化したことによって光の曲がり方が変化した。
太陽重力が、皆既日食を起こしている短い時間の間にそのように大きく変化していることは考えられないことです。したがって一般相対性原理で、このようなずれが起こる原因を説明することは困難です。
イ ありえること
観測機器や技術が悪かった。これはあまりにもお粗末な話です。
ウ 地球上の現象を参考にする
そこで、この現象が、地球上で見る星の瞬き現象と同じであると考えてみます。地球上から見る星の瞬き現象は、空気の密度の変化から起こります。そして実証もされています。冬の夜空で星がよく瞬くのは、地上付近の風が止んでいるのに上空では強い風が吹いている証拠だといわれています。なぜ風が吹くと星が瞬くのか。もちろん、風が星の光を吹き飛ばしているのではありません。風により、空気の密度が絶えず変化しているので、屈折律が変化し、星の光の道筋が地上の人に一瞬一瞬変化して届いているから星がゆれて見えるのです。
エディントンの観測した星も、太陽大気の動きによる、屈折律の変化により、瞬いていると考えれば、一瞬一瞬角度が変わるのは当然の現象になります。同じ値をとることの方が不思議です。
以前書いたように、この星は太陽コロナの中に写っています。コロナは太陽大気です。太陽は、地球より激しく活動しています。コロナも激しく活動していることが観測されています。
二つのチームが観測した結果が違うことは、このことで矛盾なく説明できます。
エ まとめ
アから 一般相対性原理ではこの観測値の差は説明できない。
イから 観測精度や技術のためならこの観測は失敗であり、何ものも証明できない。もちろん、重力で光が曲がるということの証明にはなりえない。
ウから 星の瞬きと同じ現象だとしたら、現在証明されている物理現象や法則だけで矛盾なく説明できる
以上のことから、この現象も、証明されている既成の物理法則で矛盾なく説明できます。この現象が見つかるまで実証されていない一般相対性理論という法則を当てはめる必要はないし、当てはめても矛盾があって説明できません。
(2)評価について
「その結果の評価は、先に述べたように微妙なところがあったのですが、いまでは、その時をもって相対性理論が実証されたと書く科学史の本が多いようです」とあります。
いろいろな相対性理論の入門書を見たが、この観測結果の数値が載っている本に出会ったことがありません。この数値に出会ったのは、相対性理論とは関係のない、この「脳を鍛える」という本が初めてです。
相対性理論を解説した本にこの数値が書いてないのはどうしてなのでしょう。一般相対性理論が実証されたとされる最初の記念すべき観測なのにどうして詳しく載っていないのでしょう。あっても、せいぜい、誤差が大きかったが、後で正しく観測しなおされたというくらいです。
隠したかったからではないのだろうか、とかんぐりたくなります。素人の私でさえ、この数値を見てこれは星の瞬きではないのだろうかと考えました。星の専門家が見たらなんと思うでしょう。
3 結論
このことから、エディントンの観測結果からいえることは、星の光が曲がる原因は、重力ではなく、太陽大気による星の瞬きである、ということです。