Newton9月号への反論5

宇宙の膨張はどのようにイメージすればよいのか Q9

(以下「 」内はNewtonの引用です)

1 宇宙膨張の仕組みへの疑問

(1)宇宙はのびちぢみできる風船のようなものである。

 「膨張する3次元空間の宇宙を1次元落として,2次元の表面で表現したもの」

と考えています。

 「ゴムのシートでできた球の表面が宇宙です。ゴムのシートの宇宙は,風船のようにふくらんだり,しぼんだりできることがこのイラストでイメージできるでしょう」

(2)疑問1

 このことから、われわれの3次元宇宙は,4次元宇宙の球の表面だと考えていると思われます。

 では、われわれの宇宙は4次元宇宙の表面なのかを考えてみます。

ア 4次元宇宙は観測されているか

 観測されていません。もちろん、2次元世界から、3次元世界が見えないように、3次元世界から4次元世界は見えません、という言い訳はあります。

うまい言い訳です。しかし、4次元世界が存在するという証拠も、なにもないということです。

 2次元世界が存在しないのと同じように、4次元世界も、この宇宙には存在しないともいえます。私はそう思います。

 このことから、すくなくともこの宇宙が4次元世界の球の表面であるということは、たんなる思い込み以上には出ないということがいえます。

 この話は架空のお話だということです。

イ 宇宙は、風船のようにのびちぢみできるのか1

 風船は簡単に膨らますことができます。では直径1キロの風船ではどうでしょうか。これは人間の息ではとても無理です。機械で膨らますしかありません。では地球の大きさの風船はどうでしょうか。うまく均一に膨れるでしょうか。太陽系の大きさではどうでしょうか。今地球にある最大のコンプレッサーでも無理でしょう。普通のゴム幕では、その圧力に耐えられないので、厚さ数千キロのゴム幕になるでしょうから。そしてこれを均一に膨らますのは不可能に近いでしょう。でも、これでも、銀河系に比べれば針の穴にもならないくらい小さなものなのです。その銀河系にしろ、宇宙に比べれば、針の穴にも満たないのです。そんなに大きな風船をどうやって膨らませるのでしょう。「宇宙をゴムのシートで表現したのはあくまで比喩です。」というとおりです。しかし比喩にもなっていません。大きさを無視しているからです。風船を大きくしたら宇宙になるというのは、せいぜいアドバルーンくらいの風船までしか想像力のない人の考えることです。大きさはそれ自体で意味を持っています。太陽くらいに大きくなると、物は核融合を始めます。その10倍大きくなると、あっという間に超新星になってしまいます。そして星になれる限界の大きさがあります。

 風船は息を吹き込むと、1秒かからずにその力が全体に伝わります。太陽の情報が地球に届くのには、光でさえ8分もかかってしまいます。太陽系の大きさの風船でさえ、吹き込んだ空気の情報が全体にいきわたるのに、何百年とかかるでしょう。

ウ 宇宙は、風船のようにのびちぢみできるのか2

 では実際の宇宙を考えてみます。宇宙には膨大な質量があります。地球を動かしてみろといわれても、今の科学では不可能です。宇宙にはその地球の無限倍に近いほどの質量があります。これを動かすにはものすごいエネルギーが要ります。風船どころではありません。この膨張のエネルギーはどこからやってきたのでしょう。

 ビッグバンの爆発のエネルギーで飛び散っているとも考えられます。しかし爆発のエネルギーで飛び散るのは、膨張ではありません。たんに飛散するにすぎません。ビッグバン宇宙は、空間が膨張しているという理論です。仕組みがまるで違います。上の風船の原理がその仕組みだということですが、推測を1歩もでていません。先ほども言ったように宇宙ほどの大きさと質量を持っていると、風船のようには膨らむことはできません。情報が伝わるのに時間がかかること、これだけの宇宙の質量を均一に広げるのは不可能であることがいえます。(風船の表面の広がる速度は距離に比例して増えていきます。すると秒速数万キロになる銀河も現れてきます。銀河ほどの質量のある物をその速度にするのにはものすごいエネルギーが要ります。

 証拠は、星の赤方偏移だといわれています。しかし、そうだろうと推測されているだけです。この赤方偏移だって、誤差の方がはるかに大きい世界のことです。赤方偏移の原因も、速度であると確定するにはまだ証拠が足りません。相対性理論者には証拠は、アインシュタインが言っているということだけで必要十分でしょうけれど。科学はそうはいかないと思います。 

 ビッグバン宇宙論は、相対性理論と同じで、常識はずれです。だから矛盾だらけです。

 宇宙論はここでは書ききれないので、雑談目次ビッグバン宇宙の間違いを見てください。

 

あいさつ

これで、9月号への反論も終わります。ここまで読んでくださってありがとうございました。また、「Newton」のかたがたにはご迷惑をおかけしたかもしれません。

2005年9月9日 並刻記
雑誌「Newton」7月号「相対性理論」への疑問 目次

    9月号への反論4(9月号の記事より)