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銀河の光はどんな理由で赤方偏移(波長が伸びる)するのか 著者 高田敞 |
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よくいわれる三つの理由と、見向きもされないひとつの理由、そしてTa型超新星の光の謎 |
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ア 後退速度によるドップラー効果 オ Ta型超新星の光(後退速度ではない証拠) |
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考察1 |
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アが一般的な意見の中でも一番賛同されている意見。ビックバンの証拠だから。でもイもウもビックバンによる宇宙膨張があったから起こったことです。アもイもウも同じこととして書いてある本さえあります。 これは以下の順序で考えられたとおもわれます。 ほとんどの銀河に赤方偏移が観測された→ドップラー効果が原因である→銀河が地球から遠ざかっている→また、遠い銀河ほど赤方偏移が大きい→宇宙空間が膨張している→宇宙空間の温度低下と、光の膨張が起こる という順序だとおもわれます。 エは銀河が後退していなくても赤方偏移する例。おそらくこのことが、銀河の赤方偏移の本当の原因だと私はおもいます。 |
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一番人気は後退速度によるドップラー効果 |
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銀河が地球から遠ざかっていることからくるドップラー効果による光の赤方偏移であるという考え方です。 それはさておき、確かに、近いところでは、太陽の回転や、銀河系内の星の動きや、近いところの銀河の回転や、傾きは、この速度による赤方偏移や、青方偏移で観測されています。しかし、遠い銀河になると本当にそうなのかは実証されていません。もちろん、そうでないということもいえません。やはり遠すぎて、そうでないということも実証できないのです。 |
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A |
二番人気は温度低下のために、光のエネルギーが減少 |
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A空間が膨張したために空間の温度が下がった。 |
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B |
三番人気は空間膨張のために光の波も膨張した |
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B空間が広がるから、光も大きくなる。だから、光の波長も大きくなって間延びするので赤方偏移するという説です。 光が膨張すると、波長だけではなく、波高も大きくなるはずです。これは現象としてどのように現れているのでしょう。ドップラー効果の赤方偏移では、波長だけ伸びます。だから色が変わります。では、波高が高くなった光はどのように見えているのでしょう。普通光の波高が高くなると明るくなるといわれています。それは観測されているのでしょうか。すると、背景放射は波長が伸びているとともに、波高も高くなっているはずです。するとそのぶんかなり明るくなっていなければなりません。そのエネルギーはどこからもらったのでしょうか。(これは、アとウが同じ現象ではないことの現象面の証拠です) すると、観測された130億光年前の銀河の光は、後退速度によって、波長だけが伸びているのか、それとも、宇宙膨張によって光全体が大きくなっているのか、それともその両方なのか、はっきりさせなくてはなりません。空間膨張と後退速度の両方があるのなら、その両方の影響を受けなければなりません。 空間膨張に、光の大きさが連動するなら、物質も連動して大きくならなくてはなりません。分子も、原子も陽子も電子も、ニュートリノも、その他全てのものが大きくならなくてはならないはずです。空間膨張とは本来そういうもののはずです。 銀河の間と、光だけが膨張し、あとは膨張しないというのは、あまりにも都合がよすぎるように思います。
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C |
四番人気は万年4位 |
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C星間赤化
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D |
五番人気はTa型超新星の光 |
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(Ta型超新星とは) 白色矮星はそのままでは爆発しません。赤色超巨星と連星になっているときにだけ起こる現象です。白色矮星は、隣に赤色超巨星があるとその星のガスを吸い込んで質量が増えていくそうです。そして、白色矮星の質量が、太陽質量の1.4倍になったときに、大爆発を起こすというのです。これが、Ta型超新星です。したがって、どのTa型超新星もほとんど同じ明るさの爆発になります。そして、同じ経過をたどります。 超新星の爆発も同じように考えられないでしょうか、爆発の始まりのとき出た光、途中の光、最後の光と、宇宙空間を光は連綿とつながって地球に向かってきます。爆発の最初の光が地球にやって来てから最後の光が到達するまで、光の速度が遅くなると、列車と同じように時間が多くかかります。これが、超新星の減光パターンが間延びする原因ではないでしょうか。 そこで、赤方偏移との関係です。光の速度が落ちたから、赤方偏移をしたと考えます。 もちろん、後退速度によっても、これと同じ現象が起こることも考えられます。超新星が、秒速1万キロメートルで動いていたら、1ヶ月で、星は1光速日の距離を動きます。1日分だけ、超新星のパターンは間延びします。秒速10万キロで動いたら、10日ぶん間延びします。 遠い銀河は光速の数分の1もの高速で遠ざかっているというのがビッグバン論ですから、この可能性は考えられます。ただ、太陽が秒速400キロメートルそこそこで動いていることから考えると、銀河が、秒速1万キロとか、10万キロとかで実際に動くことは考えられません。ビッグバンの空間膨張説なら、空間を細かく区切って、それぞれの速度を積み重ねていくと光速でも、超光速でもおもいのままに出せるけれど、それは机上の空論というものです。そのことは項を改めて述べます。その他のことで、光の速度の減少原因説と、空間膨張説を比較します。 考察2 ア ビッグバン空間膨張説と光の速度減少説の比較
イ 考察 このように、銀河の光の赤方偏移を、銀河の後退速度のためとすると、それを証明する、理論も、観測事実もないというのが事実です。一方、銀河の光の赤方偏移を光の速度減少のためとすると、何もかもが、既存の理論と観測された現象で説明がつくことが分かると思います。 |
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まとめ |
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イでも、ウでも、エでも銀河の赤方偏移はアのドップラー効果ではないということになります。ただ、イとウは空間が膨張しているというのが条件だから、ビッグバン論のひとつです。ドップラー効果との兼ね合いはどうするのか知らないけれど。 137億年前の光と、130億年前の光では赤方偏移の原因が違っています。その結果、かたやマイクロ波に、かたや可視光にと、赤方偏移の度合いもまるで違ってきます。これはとても変な話だとおもいます。 私は、銀河の赤方偏移は、オの光の速度低下が原因だと思います。そうすると、距離が増えれば倍々に赤方偏移するのも可能だし、空間の膨張などとSFみたいなこと言わなくても、普通に地球上で起こっている現象で、説明できます。あの、ダイヤモンドの輝きは、屈折率のほかに、光の速度が極端に落ちることからも来ているのです。ただ、遠い銀河の赤方偏移が、水の中に入った光は速度が落ちるということと同じだと説明されたのでは、何の面白みもないので、お話にならないですけどね。でも、りんごが落ちるというあまりにありふれたことと、あの巨大な月が落ちてこないという不思議なことが同じことだというのを、ニュートンが発見したのを考えると一考の余地はあるとおもいませんか。 |
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結論 |
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赤方偏移は、宇宙空間ガスが原因であるとすると、いろんな現象が、地球上や、この近辺の宇宙で起こっている普通の現象で説明がつきます。かたや、ビッグバン起因説だと、空間の膨張という、地球上では起こっていないし、物理法則も解明されていない現象で説明しなくてはならなくなったり、上に書いたような矛盾が生じたりします。 |
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