「村山博士が語る宇宙の果てをめぐる最新宇宙論」(Newton2013年5月号)への疑問12
著者 高田敞
{以下{ }内は上記本よりの引用}
問題 「オッカムの原理」で考える
「オッカムの原理」とは{これは、物理学だけではなくて、自然科学一般にそうだと思うのですが、あるという証拠がないものは考えません。できるだけ最小限のことで理論を考えます。}
考察
1 インフレーション宇宙
ア 実証の有無
実証されていない。上の原理からすると考えないということです。
イ 理論
現在までに解かっている物理理論では、説明も証明もできない。
現在、実証されている物理学の理論では説明できない現象
・ 光速の何兆倍もの膨張速度
・ 空間が膨張する仕組み
・ 空間とはなにか
・ 空間を膨張させるエネルギー
ウ インフレーションの理論
科学として通用するものは何もない。あるのは空想科学、あるいは疑似科学だけである。
エ オッカムの原理から、これは考えないということになる。
2 ビッグバン宇宙
ア 実証
・ 遠い銀河ほど赤方偏移する。
空間膨張によるということだが、空間膨張は実証も理論もない。空間膨張が、光を赤方偏移させる仕組みも科学的に究明されていない。
これは、宇宙間ガスを光が通り抜けるとき、光がガスの電子を揺り動かすことによるエネルギー減による赤方偏移とすれば、既存の実証済みの科学理論で過不足なく説明できる。
・ 宇宙背景放射
137億年前の光が届いたということだが、137億年前の光が届く仕組みが明確ではない。
これは、宇宙の塵が出す光である、とすると、既存の実証済みの科学理論で説明がつく。
・ 銀河が実際に遠ざかっているという直接の観測はない。
ゆえにビッグバンには確定した証拠はないと言える。
イ 理論
科学的に証明されている原理はない。今のところ、実証のない仮説だけである。
現在、実証されている物理学の理論では説明できない現象
・ 空間が膨張する仕組み
・ 空間とはなにか
・ 空間を膨張させるエネルギー
・ 空間が膨張によって銀河団を動かす仕組み
・ 無の一点(宇宙最小のエネルギー)が宇宙の全物質(宇宙最大のエネルギー)を生みだした仕組み(エネルギー不変則に反する)
・ 無の一点(最小のエネルギー)が、全物質を、1点から全宇宙にばらまくことでできた、位置エネルギーを生む仕組み(エネルギー不変速に反する)
ウ 科学的に分かっていること
やはり空想の域を出るものはない。
エ オッカムの原理から、これは考えないということになる。
4 ダークマター
重力だけある謎の物質
ア 実証
@ 肯定的実証
遠い宇宙の重力レンズを使った観測で実証された、といわれている。42ページにその図が載っている。これは実際の画像ではないと書いてある。描いたものであるから実際の観測ではない。ダークマターは見えないから映らないということで、映らなくてもいいことになっている。
この観測された現象は、宇宙に存在するガスによる屈折現象である、ともいえる。理由は、銀河や、銀河団がガスに満ちていることは観測されている。その外側にも広がっているのも観測されている。ガスが、光を屈折させるのも地球上の実験や現象で証明されているしその理論もある。
この重力レンズといわれているものが、ガスによる屈折ではないと証明しない限り、科学では、ダークマターによる重力レンズであるとは言えない。ガスは光を屈折させるのだから、これを否定する証明はできないだろう。
したがって、宇宙で光が曲がった現象だけではダークマターを実証できたとはいえないと言える。
A 否定的実証
ダークマターは太陽系にない。
これは太陽系の惑星の公転が、通常の物質の引力だけで計算して、ぴったり合うことから分かる。ダークマターの重力があるなら、必ず惑星の公転に影響するはずだ。
それも、ダークマターは通常の物質の5倍ほどあるということだから、太陽系に少なくとも太陽5個分のダークマターがなくてはならない。そのほかにも、全惑星の5倍分と、その他の小天体の5倍分。ところがそれが出すはずの重力がまるっきりない。太陽系にはダークマターはないということの聡明になる。
太陽は普通の恒星である。すると、普通の恒星はその周りにダークマターが存在しないと推測できる。
ダークマターは、重力で通常の物質を収縮させ、銀河の形成に重要な働きをしたといわれている。すると恒星の形成にもかかわったはずだ。それが恒星の周りにないということは不思議な現象である。
観測が正確にできるところでは発見されずに、観測が不正確なところには通常の物質の5倍も存在する。摩訶不思議なものがダークマターだ。
イ 理論
・ どのような物質であるか、わかっていない。
・ 性質も謎である。
・ 重力があるが電磁波とは相互作用しない、と推測している(都合のいい性質を勝手に付け加え、都合の悪いことはないとしただけ)が証明されたわけではない。
ウ 科学的に分かっていること
証明されたものは何もないから、空想の域を出ない。科学にはなっていない。
エ オッカムの原理
実証されたものは何もないから、これは考えないことになる
5 {私たちの宇宙は、10次元時空であるかもしれない}
3次元以外の宇宙は観測されていない。
これからも観測されないだろう。
実証が何もないしこれからも実証の方法すらないのだから、オッカムの原理では、考えないことになる。オッカムが出なくても、どこを観測しても、「ない」のだから、「ない」という証拠しか存在しないということだから、10次元はないということである。もちろん証明するために実験も、方法すら思いつかないのだからどうしようもない。
6 その他
・ {遠くの宇宙は“くしゃくしゃ”かもしれない}
・ {異次元空間は、大きくても0.1ミリメートル以下}
・ {ダークマターは、異次元空間を動いている粒子}
・ {宇宙は10の500乗個もあるのかもしれない}
・ {人間は、たまたま条件がそろった宇宙に生まれたのか}
考察
上記のことは、証明されていないし、理論もまだ科学として認められていない。今後も観測や実験で証明されることはないと思われる。
結論
オッカムの原理から、これらも考えないもののはずである。
これらは単なる思いつき以上のものではない。この世界は本当は夢の中にあり、夢が本当の世界である、とかいう話を聞いたりする。科学的装飾をほどこしたそのたぐいの話である。言えば疑似科学である。