へんろ旅 21日目(曇り)
札所なし
(足摺目指して。せめて足摺を見て見たい。)


響きくる 波聞きながら 松原を行く
紫の あの山の向こうが 今日の宿
峠抜け 空はひばりの 天下なり
谷を出て 目標の山 くっきりと
四万十は ゆったり流れ 春の土手
仁淀川 渡ったのは いつのこと
セキレイの 川きらめきて 下り行く
山すその 家より沿いて 桜咲く
おばあさん 道はこちと 田の中を指す
緑の田を 縫って続いてる へんろ道
鳥たちも 声ひそやかに 春の午後
三つ巴 蝶戯れて 風の中
南の海 思わずいっぱいに 風を吸う
孫のため へんろ日誌 つけし老人

(海から山を抜け、また海へ。久百々海岸着。足摺へ20キロ。南の海)

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