へんろ旅 20日目(晴れ)
札所なし

(今日明日と札所はない。目標がなくて、遠いというイメージが先にたつ。とにかく足摺を目指しての3日間です。家からだんだん離れてくという感覚があるのは、まだホームシックのせいなのだろう。予定は30キロ。途中ずっと回り道してしまったので、もっと遠かった。)

山あいに 日きらめき登る 風冷たき朝
青鷺が 木の頂で 朝日あび
朝露に 濡れてる田は 草の原
白い息 吹きつつ登る 朝の道
果てしない くだりの道に 足悲鳴
座り込み 見上げる空は 梢越し
山深き 里を巡りて 道はるか
深き谷 見下ろしている 桜花
山の端 回っても回っても 山の中
桜散り 山のあなたに 舞い上がる
川沿いに 煙のごとく 木々芽吹き
春の中 水押し分けて 耕運機
(半日がかりでまた海に出る。)
(今日は始業式のようだ)
下校時の 子供らと語り行く 春の道
海の色 いよいよ黒く 行こう足摺
展望台 登ってみたいが 余力なし
いく曲がり 岬を越えれば 足摺か
幾億の 時を刻むか 岩の島
おおい風 足摺から来たか 向かい風
座り込み いつまでも眺めていたい 南の海
水平線に 浮かぶ幻 あれは足摺
(室戸であった人が、足摺の海はきれいだよ。と言っていた。確かに海の色が変わった。)

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