へんろ旅12日目(雨)
26番金剛頂寺
(雨の中30キロを越えて歩いた。最後はばてた)

山間に 一望の海 雨けぶる
鳶の顔 横に見るまで 登り来る
雨けぶる 金剛頂寺 われ一人
今日はまた 蛙を友に 一人行く
残りたる 花しなだれて 春雨の降る
谷深く 雲より海へ なだれ落ち
白き蟹 とことこ道を 渡りおり
春嵐 それでも鶯 ふくよかに
海の音 また届き来る 下り道
(人生は、なんでもありでございます。)
静かなり 山の音風の音 雨の音
軒先に 花咲きほこり へんろ道
(四国は、どこに行っても花がきれいでした。)
ぐいぐいと 風押してくれるが 足進まじ
お地蔵さんも 花に囲まれ 座ってる
雨横に 流れ行く 雲のごと
うちでも もうなでしこは 咲いたかしら
荒海に 向かいてかもめ 空の中
雨の中 腰を下ろして 花見とするか
新緑へ 後一息の 芽吹きかな
あと少し あと少しが 果てしなく
1キロが 永遠の距離になり 雨はげし
(宿に倒れこむ感じだった。これまでも何度かいっしょだった人とまたいっしょになる。この人とはここが最後になる。宿の人もみな親切。)

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