Z 第6章 古典力学にもとづく速度の加法定理

1 問題

 列車がレール上を走っている。その列車内に男が進行方向に歩いている。としたら次の式が成り立つ。

 (W=v+w)

W=軌道堤に対する男の速度

v=レールに対する列車の速度

w=列車に対する男の速度

これは(ここに書きとめた法則が真理を射止めていないことを知るであろう)

2 考察

 なぜ真理を射止めていないかの理由はこの章では述べられていません。したがって、そのことについて書くこともできません。

 ただ、この法則は測定できます。だから、事実からも正否が判断できます。計算式と、事実とは違っていたのでしょうか。後ほど、アインシュタインは、コンパスと定規ではなく屁理屈で否定して見せます。得とごらんあれ。

 ということで、この章は次章の布石です。

 (W=v+w)という式は簡単な算数の式ですが、後ほど光速度不変の原理と対比して、同時性の相対性の範囲の限定にかかわってきます。アインシュタインや、特殊相対性理論信奉者は気がついていませんが。

 

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[ 第7章 光の伝播法則と相対性原理との見かけ上の不一致へ