膨張する球面の宇宙って? | 宇宙の膨張の中心は決められないか |
宇宙空間が膨張するとは,どういう意味か(Newton2016,3)
についての考察11
2016年5月27日
田 敞
(以下{ }内は上記本よりの引用)
{宇宙は無限に広い可能性もある}
本の主張
・ {曲がった空間を別の側面から詳しく見ていきましょう。}
・ {観測可能な範囲の宇宙は,ほぼ真っ平ら}
・ {無限の宇宙の「膨張の中心」は決められない。}
問題1
{曲がった空間}
考察
曲がった空間は実証されていない。実際は{観測可能な範囲の宇宙は,ほぼ真っ平ら}
ということが観測されている。このことから、宇宙は曲がっていないという結論が一番に導き出される。しかし、この本では、{ただし,現在の技術では観測できないくらい,わずかに曲がっている可能性もあり,}と述べて、分からないということにしている。
観測事実を観測技術が未熟だとこじつけて事実を否定し、空想の宇宙像の方を、さも真実のように述べている。{曲がった空間}論はおもしろいけれど、科学というよりSFの分野だ。
問題2
{無限の宇宙の「膨張の中心」は決められない。}
考察
ビッグバン論では、1点から、膨張が始まったということになっている。インフレーションでもやはり、1点が急膨張したことになっている。
一点が膨張したら、その始まりの1点が膨張の中心になる。どんなに大きくなろうとも、爆発の始まった1点が中心になる。その他の新たな力が加わると、中心が変わることはあるが、ビッグバンでは、そのような力は述べられていない。
また、インフレーションンビッグバン論では、過去にさかのぼると、宇宙は1点に収縮すると述べている。宇宙のすべてがその1点に収縮するというのだから、その1点が、膨張の中心である。中心がなければ、収縮する方向がなくなるはずだ。
この本の膨張の仕組みの説明に、ゴムバンドやゴム板が登場するが、このゴムバンドや、ゴムシートの説明でも膨張の中心がある。
宇宙が無限であっても、ゴムバンドやゴムシートを引っ張ると膨張の中心ができる。
結論
{無限の宇宙の「膨張の中心」は決められない。}かもしれないが、ビッグバン宇宙は1点から始まったのだから有限である。この{無限の宇宙の「膨張の中心」は決められない。}という理屈は有限で始まったインフレーションビッグバン宇宙には当てはめることができない。もし、この理屈を当てはめるなら、インフレーションとビッグバンで一点から始まったこの宇宙が無限にまで広がったということを証明しなければならない。