タイムトラベルと双子のパラドックス目次 | タイムトラベル8 |
著者 田 敞
(以下{ }内は上記本よりの引用)
{兄が目的地に着くとき,地球は急激に遠ざかる}
{「宇宙船が目的地の惑星に着陸するために減速を始めると,周囲の空間が急に伸び始めて,これまで宇宙船の後方14光年ほどの距離にあった地球が,24光年先まで遠ざかっていくことでしょう。惑星を飛びたつときはその反対で,加速に伴って空間がちぢまり始めますから,24光年先にあった地球が、14光年ほどの距離まで近づいてきます」(真貝教授)}
問題
{「宇宙船が目的地の惑星に着陸するために減速を始めると,周囲の空間が急に伸び始めて,これまで宇宙船の後方14光年ほどの距離にあった地球が,24光年先まで遠ざかっていく」
考察1
宇宙船と地球は14光年離れています。宇宙船が減速を始めたという情報を地球に伝える手段は何なんでしょう。ここには書いてありません。「のように見える」というのが相対論の得意技ですから、地球から見るとします。でも、14光年も離れたところの宇宙船を見るのは今の地球の科学では無理のようです。地球の移動ですから人間とは関係ない現象ですから見えるとは関係ない伝え方なのでしょう。空間が伸びるのが伝わっていって、地球も移動を始めるのでしょうか。まあ、空間が伸びるといっても、空間とは何かが何一つ分かっていないのだから、説明のしようもないのでしょう。物質は観測できても、空間そのものは観測できないですからね。もちろん、触ることも、引き延ばすことも、圧縮して縮めることも人間にはできないですから。手を振って触っているのは空気で空間にはすぁることができないですから。したがって、人間がどのように動こうとも空間は何一つ作用しません。空気抵抗や摩擦抵抗や作用反作用は当ても、空間が人間の運動に作用することはありません。この、空間の伸びによって、地球が動くことと、太陽が空間を曲げたために地球が転げ落ちるという重力以外には一切作用しません。そしてその作用の仕方は説明されていません。
実際には、空間そのものはなにもありません。なにもないものが伸びたり縮んだり曲がったりするというのがおかしいのです。なにもないものは何もないのですから。
問題2
{加速に伴って空間がちぢまり始めますから,24光年先にあった地球が、14光年ほどの距離まで近づいてきます}
考察
宇宙船が加速を始めたことが地球に伝わるのは光速で伝わったとしても24年後です。宇宙船が加速を始めて24年後に地球は動き始めます。
地球が動き始めるまでに、宇宙船はどれくらいの距離を飛んでいるでしょう。
宇宙船が光速の80%になるのに、1年かかるとすると、後23年は光速の80%で飛んでいます。23×80%=18.4光年です。加速している間の1年で進む距離を0.4光年くらい(こんなの適当でいいのです。空間が縮むと地球が動くというのに比べれば、些細なことですから。実際の根拠や証拠はないのですから)とすると、宇宙船は全部で18.8光年惑星から遠ざかっています。その時にやっと地球は動き始めます。そして、地球は惑星に14光年まで近づきます。宇宙船を通りこしてしまいます。
問題3
宇宙船が減速すると{14光年ほどの距離にあった地球が,24光年先まで遠ざかっていく}
考察
このときの地球の移動距離は10光年(=24−14)です。
減速する時間を1年間とすると、その間に地球は10光年移動したということになります。1年で10光年移動するには、光速の10倍の速度がいります。すごいことです。この巨大な質量の地球を、光速の10倍の速度に上げるのですから、それは大変なことです。それを宇宙船が減速することだけで成し遂げています。すばらしい宇宙船です。究極の省エネです。
運動エネルギーの式は、E=mv2÷2です。このとき地球を移動させた運動エネルギーはどこから湧いてきたのでしょう。その説明はありません。運動エネルギーが必要なのは地球の質量ばかりではありません、運動エネルギーは速度の2乗に比例します。光速の10倍の2乗なのだから、天文学的数字になります。
おそらく、相対論者は、空間が伸びるのに応じてだから移動のようで移動ではないというでしょう。だからエネルギーはいらないということでしょう。その時は、空間が伸びると、地球が動く仕組みも説明しなければなりません。実証とまではいいません、せめて科学的にうなづける説明は必要でしょう。
空間は髪の毛一筋さえ動かせません。それが地球となると光速の10倍で動かせるというのです。説明がいります。そもそもわれわれの周りの空間はなにもありません。なにもないものがどういう手段で地球を動かすのでしょう。科学的な説明が必要です。
問題
{周囲の空間が急に伸び始めて,}
考察
{周囲の空間}の範囲はどこまででしょう。
地球が動くのですから、太陽も動きます。太陽が動けば、銀河系も動きます。それがみんな光速の10倍で動きます。ものすごいことです。
宇宙は万有引力で結びあっています。宇宙全体が影響を受けます。10億光年先の宇宙にどのようにして宇宙船が加速したということを伝えるのでしょう。宇宙船などとても見えないでしょう。見えないからいいというわけにはいきません。宇宙の物質は万有引力で結びついているのですから、一つが動けばすべてに影響します。周囲の空間では適当すぎます。矛盾が多すぎて、周囲としか言えないのでしょう。
問題
{24光年先にあった地球が、14光年ほどの距離まで近づいてきます}
考察
10光年距離が縮まっています。約41%縮まっています。宇宙が41%も縮まると、万有引力の影響が大きく変わります。アンドロメダ銀河と銀河系の間が41%近づくと、距離は、220万光年から、90万光年になります。二つの銀河の巨大な万有引力で、互いの銀河は乱れ始めることでしょう。接近速度も急激に増加するでしょう。
地球から15万光年先のマゼラン銀河は6万光年まで接近します。すると銀河系の端に4万光年ほどに接近します。衝突するしかなくなるでしょう。
そのほかにも、宇宙の多くの銀河で大騒動が起こるでしょう。
このように、宇宙船が飛ぶと宇宙が大混乱になるということです。いや、光速の80%で飛ぶ宇宙船は今のところないから大丈夫、あったとしたら、ということだから、ということかもしれません。でもそうでしょうか。
彗星が、太陽に加速しながら近づき、Uターンして、減速しながら遠ざかっていくとき、宇宙は伸び縮みしているのでしょうか。飛行機が離陸するために加速すると、空間が縮むということです。速度が遅いから、無視していいということなのでしょうか。ほんの少しでも縮むのは縮むのです。飛行機が飛ぶたびに宇宙が縮んでいては困らないでしょうか。着陸するたびに、宇宙が伸びていては困りものです。私がよろよろと歩きだして、時速3キロメートルに加速すると、やはり宇宙は縮むのでしょうか。
私が歩いたら、それが光速で宇宙空間を伝わりかすかに宇宙空間を縮めます。1万年後、1万光年先の宇宙空間がよろよろと縮まります。10万年後、それは、銀河系の端の空間と端っこの星をよろよろとちぢめています。100億年後、宇宙の果ての空間をよろよろとちぢめています。私の足跡が100億年後100億光年先の宇宙空間に残るということです。
言葉は何とでも言えます。たいしたエネルギーはいりません。ご飯を食べるとそのエネルギーは出てきます。紙に書くのも簡単です。{加速に伴って空間がちぢまり始めますから,24光年先にあった地球が、14光年ほどの距離まで近づいてきます}なんて書くのはいとも簡単です。今はパソコンがあるから、コピーすればいくらでもチョチョイのチョイです。エネルギーなんて、指を動かす力とちょっとの電気で済みます。
しかし、地球を10光年動かすとなるとそうはいきません。太陽系を動かすとなると、天文学的エネルギーになります。それを宇宙船が加速するだけでできるというのですから、相対性理論は素晴らしいい理論です。残念なことは、空間が伸び縮みする仕組みが述べられていないことと、巨大な質量をもった無数の銀河をいとも簡単に動かすことと、エネルギーなしに地球を動かすことと、運動エネルギーの法則がないことと、一切実証されていないことです。
結論
こんなばかばかしいことが起こるわけはないのです。そうは思いませんか。
言葉上は起こっても、現実には起こっていない相対性原理を土台とした相対性理論は、積み重ねると、あっさり、地球を動かし、宇宙を伸び縮みさせ、巨大な銀河を右往左往させることになりました。言葉ならいくらでも言えます。しかし、現実にそのようなことは起こっていません。机上の空論にすぎません。
2019年3月31日 完
あとがき
今回はこれでおしまいです。タイムトラベルについてのいろいろ記事があるのですが、それには触れません。宇宙は今この瞬間しか存在しないと思っているからです。過去は0.01秒前でも、みんな消えてしまっているし、未来は1秒先もなにもないと考えているからです。あるのは今、この瞬間だけです。空間も、時間も、物質も、光も、あるのはこの瞬間のみです。
後悔先に立たず。墓に布団はかけられもせず、です。存在しない過去にはいけません。存在しない未来にはいけません。
2019,4,1 記 田 敞