「宇宙,無からの創生」(Newton別冊)への疑問と反論 14
著者 高田敞
(以下{ }内は上記本よりの引用)
{私たちが観測できるのはほんの一部の宇宙}P44
問題
{観測可能な宇宙の大きさ(半径)は、414億光年だと考えられています。これより遠方の宇宙からは・・・}
考察
この414億光年の先には同じような直径414億光年の宇宙が、いくつも続いている。この絵では、少なくとも横に4つは書いてある。414×4=1656になる。半径1656億光年の宇宙が出来上がる。このことから、宇宙は138億年の間に、1656億光年以上膨張したということがいえる。これは光速の12倍以上の速度である。
地球は今、宇宙マイクロ波背景放射に対して秒速500kmほどであるといわれている。とても光速には程遠い。何故、光速の12倍のところがあるのに、地球は高々500kmしか速度がないのか説明がいる。向うから見れば光速の12倍(360万km/秒)で動いているはずだ。あまりにも速度が違いすぎる。向うが光速の12倍で動いているなら、こちらも、光速の12倍で動いていなければならない。
空間膨張の魔法なのだろう。空間膨張はインフレーション論者の魔法の種だ。これがなくてはインフレーション宇宙は存在しない。ところが、空間膨張には何一つ理論もなく実証もない。謎と不化思議しかないからどのようにでも使える。理論も何も科学的なことは一切ないから科学的反論のしようがない、とても便利な道具だ。
問題2
{インフレーション宇宙論が正しければ,広大な宇宙と比べると,観測可能な宇宙は塵のような存在であることになってしまいます。}
考察
半径1656億光年どころではないようだ。414億光年が塵のような存在だというのだ。それだけ大きくなると、初期の宇宙に入りきらないはずだ。太陽も、直径3kmに詰め込めばブラックホールなるという。1個の銀河に恒星だけで2000億個あるという。半径100億光年の宇宙の中に銀河は2000億個はあるという。それだけでも、直径1万光年の中に詰め込めばブラックホールになりそうなのに、それが果てしなく広がっているというのだ。46万年続いたという火の玉時代は、どれほどの大きさなのだろう。これだけの星を入れたらそれだけで完全にブラックホールになるだろう。
火の玉の最初、インフレーションが終わったとき、宇宙は100mほどだといっている。これでは中には地球も入れない。
この後火の玉が急激に大きくなったとするとハッブルの法則に反する。ハッブル定数は、距離に比例して速くなる。100mの宇宙では、ハッブル定数では、膨張は時計の針より遅いはすだ。インフレーションの膨張は減速しながら続いたというけれど、今の宇宙は加速されているということもいっている。矛盾である。
いうのは簡単だけど(たった数行で済む、使うエネルギーも米粒一つ分にも満たないだろう)、観測可能な宇宙だけでなく、その数万倍もあるだろう見えない宇宙の物質までを一瞬で作るのは並大抵のことじゃないはずだ。地球1個だって、一瞬で作れといわれたってできるものじゃない。それなのに、どこまで広がっているかわからない宇宙の全物質を一瞬で作り、火の玉にするというのだ。できるわけがない。
結論
一瞬より短い時間で地球を作って見せてほしいものだ。一瞬より短い時間で、2000億個の恒星の2000億倍の物質の、そのまた数万倍もの物質を火の玉は作り出し、閉じ込めて、空間膨張とやらで、宇宙のかなたまで吹きとばしたという。
{宇宙の大きさはどんな形容詞を使っても表現できないほど広大なのかもしれません。}というほど遠くまで138億年で吹きとばしたのだ。
面白いお話だ。それ以上でもそれ以下でもない。SFアニメの世界だね。