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 ヒッグスの海ってあるの?目次  質量を作る仕組み



ヒッグス粒子への疑問1

 
2018年2月15日

著者 田 敞



参考図書

「図解雑学よくわかるヒッグス粒子・広瀬立成・ナツメ社」

「ヒッグス粒子の発見・イアン・サンプル・講談社」

(以下{ }内は図解雑学よくわかるヒッグス粒氏子。[ ]内はヒッグス粒子の発見よりの引用)

 

 現在の宇宙は{ヒッグスの海}だろうか

{標準理論は、真空は「空っぽ」ではなく、ヒッグス粒子がつまっていることを予想する。真空はヒッグスの海というのだ。}が、{真空はヒッグスの海である}は現在の宇宙にあてはまるのかを考えてみます。

 

 考察

真空はヒッグス粒子がつまっているということだ。すると私たちの周りにもヒッグス粒子が詰まっているということになる。だけど、私たちは、そのことを何一つ感じないし、影響も受けていないように見える。

例1

空気は、手を振ると感じることができる。風としても感じることができる。水も、中に入ると、抵抗を感じることができる。

しかし、ヒッグス粒子はなにも感じることができない。まるでなにもないかのようである。

例2

人工衛星は慣性飛行をしている。周りにはヒッグス粒子がつまっているはずだが、その抵抗はなにも受けていない。人工衛星はわずかに存在する空気の抵抗を受けて落下することがあるという。しかし、ヒッグス粒子の抵抗を受けて落下した人工衛星はない。重力がヒッグス粒子の抵抗であるというのかもしれないが、それは今の真空にあるヒッグス粒子の直接の抵抗ではない。理論によると、ビッグバン開闢した直後にヒッグス場が働き素粒子は質量を持つようになったということだ。[ウインクするほどの間に宇宙は一瞬でビーチボールほどの大きさに膨張し、ヒッグス場が働くようになるのに十分なほど冷えた。その瞬間物質の最初の構成単位はヒッグス場に手なずけられて重さを獲得し、光の速さから、ゆっくりした動きへと減速させられたのである。]とある。それが正しいなら、現在の物質の重力は、そのとき獲得した重力であるから、現在のヒッグス場とは関係ない現象である。

人工衛星が落下するのはそのとき獲得した重力の影響、あるいは万有引力の影響であるから、今ヒッグスの海があることにはならない。

(注;重力と引力の違い「私の個人的見解」―アインシュタインの重力は、物質が空間を曲げその曲がった空間に物質が重いから落ちていくという考え方である。ニュートンの万有引力は、物質は物質を引き付ける力を持っているという考えである。重いから落ちるというのと、引っ張りあうというのとの違いである。根本的に異なる考え方である。今のところ重力が正しいということにはなっているが、私は疑問に思っている)

例3

太陽系で惑星が公転している。この惑星の周りにもヒッグス粒子がつまっているはずだ。しかし、その抵抗は受けていない。太陽系ができてから地球は46億回回り続けているが、ヒッグス粒子の抵抗を受けて、速度が落ちたということはない。

万有引力の影響で地球の進路が曲げられているが、ヒッグス粒子の抵抗ではない。

これは太陽の惑星の進路には、ヒッグス粒子が存在しないということを表しているのではないだろうか。すなわち太陽系はヒッグスの海ではないということになる。

宇宙はエーテルに満ちているのに、地球は何の抵抗も受けていない。というのとそっくりである。エーテルの海とヒッグス粒子の海。共に理論が必要としたものだ。そしてキリスト教が必要としたものでもある。なんと似ていることか。

例4

今回ヒッグス粒子を検出した加速器LHCの中で飛んでいる陽子もヒッグス粒子の抵抗を受けていない。

この陽子はほぼ光速で飛んでいるということだ。加速器の中もヒッグス粒子がつまっているはずだが、その詰まっているヒッグス粒子の中を陽子が光速で飛んでも、ヒッグス粒子から何の抵抗も受けていない。無数のヒッグス粒子と衝突しているはずだが、その影響は何一つない。陽子に影響するのは最後に陽子同士が衝突したときだけだ。そのとき衝突でできた無数の破片に混じってヒッグス粒子が飛び出してきたということだ。

ヒッグス粒子が飛びだしたのかもしれないが、光速で飛ぶ陽子が衝突したのは、陽子同士であって、ヒッグス粒子やヒッグス場や真空にではない。加速機の中に詰まっているはずのヒッグス粒子はほぼ光速で飛んでいるときの陽子には何の影響も与えていないと言える。これはほぼ光速で飛ぶくらいのエネルギーでは、ヒッグス粒子と反応できないということのようだ。しかしそうだろうか。真空につまっているヒッグスの海から、ヒッグス粒子をたたきだすのだから、陽子はその中を光速で飛んでいるのだから何らかの影響があってもよさそうである。なんせ光速はこの宇宙で最高速なのだから。それ以上の速度はないのだから。

これは、加速器の中はヒッグスの海ではないということを示しているのではないだろうか。

例5

 LHCは、陽子の衝突で、ヒッグス粒子をたたきだした、あるいは生成した、ということだ。(かなり意味は違うのだが、どちらも使っている。同じように、動かしにくさを手に入れたというのと、重さを手に入れたというのがある)

このヒッグス粒子は周りの{ヒッグスの海}の中に飛びだしたということになる。考えて見よう。太平洋を考える。その海中で、水分子をたたきだす、あるいは、生成する。その水分子は海水中に飛びだす。周りの水分子から区別できるだろうか。

 その飛びだしたヒッグス粒子が崩壊してできた素粒子を観測したから大丈夫ということではない。周りのヒッグス粒子も同じヒッグス粒子なのだから常に崩壊しているはずだから、それからできた素粒子がやはり満ちているはずだ。そちらの方がはるかに多いから、やはり区別して検出するのは難しいだろう。

例6

[ヒッグス粒子は捕まえるのが厄介な怪物だった。非常に不安定で、たった10−22秒間しか存在できない]

 崩壊したヒッグス粒子は、様々な粒子に変化するということだ。

 すると、今、ヒッグスの海があるとすると、そこにつまっているヒッグス粒子は10−22秒ごとに崩壊してさまざまな粒子に変化していることになる。

 LHCの検出器でこの粒子は検出されていない。検出したというのは、LHCで陽子を衝突させて叩きだした、あるいは生成したヒッグス粒子の崩壊後の粒子だけだ。

 ヒッグスの海があれば常に満ちているだろうはずの、ヒッグス粒子崩壊後の産物の粒子が検出されていないということは、ヒッグスの海は少なくとも、LHC内やその周りにはないということだ。

例7

 ヒッグス粒子観測装置LHCでは陽子がほぼ光速で加速器の中を飛ぶだけではヒッグス粒子を観測できない。真空中のヒッグスの海に光速の陽子を衝突させるだけでは何の反応もないことが観測されている。ヒッグス粒子が叩きだされることがないだけでなく、光速で陽子が飛んでもヒッグス場の抵抗が何一つないということが観測されているということだ。

 これは{ヒッグスの海}がないということを示唆しているともいえる現象である。

例8

 陽子がただ飛ぶだけ(真空に衝突し続ける)では何も起こらないから、陽子同士を正面衝突させる(陽子を真空に衝突させるのではない)。すると、加速された陽子同士の衝突から出る巨大なエネルギーで、ヒッグス粒子が真空から叩きだされる、あるいは生成されるということである。

 これが観測されたということだ。

 このとき、様々な種類の粒子が無数に出るということだ。これは陽子の破片ではないのだろうか。車が正面衝突したらさまざまな破片が出るように。ちょっとやそっとでは壊れない陽子も、光速で正面衝突させられたら、粉々に壊れてしまうということだ。中には融けて食い込み合う陽子もできるのではないだろうか。飛び出たのはヒッグス粒子ではなく、単に陽子の破片か、新たに合成された何かである可能性がある。{ヒッグスの海}の中に紛れ込まなかったのだから。

 問題は、これは陽子同士の衝突であるということだ。陽子が真空に衝突したのではないということだ。すなわちヒッグス場に衝突したから無数の破片やヒッグス粒子といわれているものが生まれたのではないということだ。衝突のエネルギーが真空に作用して、ヒッグス粒子を生んだということでもない。

 少なくとも、陽子を真空にぶつけて、ヒッグス粒子を真空から叩きだすということではないことが言える。

 言えるとすれば陽子同士を衝突させて、その時の巨大なエネルギーでヒッグス粒子を生成するという方が当たっている。

 すると、新たにヒッグス粒子を生成するのだから、ヒッグスの海があるということにはならない。

(衝突のときできたエネルギーは、どのような形で、存在したのだろうか。エネルギーは単独で存在できるのだろうか。エネルギーは、物質や、電磁波として存在する。量子論では真空のエネルギーということが言われているが、真空そのもののエネルギーは観測されたことがない。そして量子論は量子の世界のことであるから、巨大なエネルギーはマクロの世界であるから量子論の範疇ではない。

 すると、このエネルギーを物質が持ったなら、物質は光速を超えることはできないのだから、これが真空を飛んでもなにも生み出さない。陽子が、いくら光速で飛んでも真空は微動だにしなかったのだから。電磁波も同じである。ガンマー線が真空を飛ぶだけでは、なにも生まれてこない)

例9

このとき観測されるのはヒッグス粒子そのものではない。[ヒッグス粒子は誕生後瞬く間に崩壊していく]ので観測機器に到達できないということだ。[その後に崩壊してできた原子を構成する粒子の、このような信号を検出できるかどうかにかかっている]

 ということのようだ。検出したのはヒッグス粒子そのものではないということだ。

 このことから、ビッグバン当時できたヒッグス粒子も、できた瞬間に崩壊して、今には存在していないということのようだ。

 もし今ヒッグスの海があるなら、ヒッグス粒子は崩壊し続けるのだから、常に、ヒッグス粒子を生み続けなくてはならないはずだ。

しかしヒッグス粒子を生成するにはLHCやビッグバン時の巨大なエネルギーが必要であるということなのだから、今の宇宙空間をヒッグス粒子で満たすには、もう一度この宇宙を火の玉にしなければならないはずだ。そして、作っても一瞬で崩壊するのだから、ヒッグスの海を持続させるには火の玉も持続していなければならない。今の宇宙は火の球ではないのでそれは不可能だ。ヒッグス粒子はビッグバン時にはあったかもしれないが今はないということが言える。

例10

もし{ヒッグスの海}があるなら、10−22秒ごとに崩壊しているはずの{ヒッグスの海から出る膨大な粒子やガンマー線を観測すればいい。巨大な加速装置は必要ない。

結論

ヒッグスの海は、現実には観測されていないし、理屈的にもこの宇宙で存続するのは不可能に近いといえる。

 

 

2018,2,9〜2,13