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ブラックホールの写真2
著者 田 敞
追記
2019年4月12日の朝日新聞の天声人語に以下の記事がありました。
{初めて撮影に成功したブラックホールの姿は、光る輪の中にあった。入ったら絶対抜け出せないというから宇宙の墓場のイメージがある。しかし、写真からはどこか活力さえ感じる▼相対性理論をもとに「ある」といわれてきた穴だ。}({ }内は天声人語からの引用)
考察
映像は、相対性理論が予想した通りのほんとうに立派な穴でした。
2019年4月11日のコズミックフロントというテレビ番組でこのブラックホールのドキュメントをやっていました。その中で、データーを解析して映像にしようとしている研究者が、「同じデーターなのに、どうして違う映像になるの」と嘆いていました。たくさんの人が、データーから、映像にしようと苦労していました。なかなか思うような映像にならなかったようです。同じデーターから、やり方次第でさまざまな形の映像になったからです。
このことから、映像は人為的な操作でできたものである可能性があります。同じ番組で放映していたハッブル宇宙望遠鏡で写したM87銀河の全体像は、可視光の写真ですからそのままの写真です。でも、このブラックホールの映像は加工されたもののようです。
自分たちが、相対性理論をもとに予想していた通りの形になるように、膨大なデーターの中から必要な部分だけを取捨選択した可能性はないでしょうか。
上記ドキュメントでは、詳しくは放映しませんでしたが、初期の解析では様々な形が映っていました。いびつであったり、中が詰まって輝いていたりしている映像から、時間とともに三日月形になり、でこぼこのあるドーナツから、だんだん中が暗い円盤状の映像に変化していっています。
最後に出来上がったのは、相対性理論で予想したらこうなるだろうというブラックホールにピッタリな、きれいなドーナツ状の円盤です。
この映像を見て日本の科学者が「一つ疑問がある。ジェットが写っていない」、といっていました。この番組で写していたハッブル宇宙望遠鏡の写真では、M87銀河から長大なジェットが噴き出しているのが写っています。これは中心のブラックホールから噴き出しているとのことです。なぜブラックホールの映像には写っていないのでしょう。ひょっとして、データー解析の処理の中で、円盤になるデーター以外の不必要なデーターとして一緒に消されてしまったのではという疑問が浮かびます。
もうひとつは、やはりジェットです。ハッブル宇宙望遠鏡の写真ではジェットは斜めに伸びています。すると、中心の円盤は、このジェットに垂直になるはずだから、傾いて見えなければならないのではないでしょうか。ところが、ブラックホールの円盤の映像は地球に正対しているように見えます。ジェットには垂直ではありません、地球に垂直です。
そんなことはないと思いますが、もし、相対性理論は正しいのだから、それに合うデーターは残し、それに合わないデーターは外すという処理をしたとしたら、それは困ったことです。すべての観測データーから正確に作らなければ実際の映像はできません。理論に合うように意図的に操作したのではせっかくの観測が台無しになってしまいます。それなら観測しないで理論から組み立てたシミレーションで十分です。
今、かに星雲として観測されている星雲の元になった超新星の爆発は、日本や中国の古い書物には記録されているということです。ところが、ヨーロッパでは記録はありません。その理由は、神様が作った天に、新たに星が生まれるなどということはあり得ない、ということからです。正しいと思いこむと、実際の現象さえ見えなくなるようです。
もし、天動説に合うデーターだけを正しいとして、不都合なデーターを捨ててしまったら、いまでも天動説が正しいと信じられていることでしょう。データーは、思い込みなしに、純粋にデーターだけで処理しなくてはなりません。もちろん当然そうしたとは思いますが。
予想は大切です。しかし、事実は小説より奇なりとかいいます。実験や現象は必ずしも予想通りとはいきません。事実と予想とがかけ離れていることはままあります。実験や観測が予想にとらわれては意味がない気がしますが。
これは門外漢のちょっとした疑問です。あしからず。
2019年4月12日 記 田 敞
追加(2019年4月16日)
ジェットが写っていない理由
相対性理論では、ブラックホールからはなにも出ないことになっています。光さえ出ないのだから、物質である、ジェットも出ることはありません。だから、映像にはジェットが写っていないのではないでしょうか。相対性理論を加味した解析ではそうなってしまうのではないかと思います。これはあくまで個人的な考えです。記 田 敞