ジャスミンの風
2 SV活動とリフレッシュメント マラウイ
(製作中)
一方、2006〜2009年の間 3回に亘り延べ2年半ほど滞在したマラウイは、アフリカの南半球にある内陸国で、死海・紅海から連なる 「東アフリカ大地溝
帯」 の南端部に位置する(南北に細長いマラウイ湖はその名残り)。指導項目は、「非金属鉱物資源の活用」および「鉱物探査」ということだった。同国の地質
調査所 他に所属して、1年目は貧困撲滅および経済発展に役立てるべく、産出される鉱物資源の状況を調査して提言・指導を行なう、というものだった。
同国内を北から南まで3,500q余り走り回って採掘現場調査をしたり、宝石加工業者や宝石の原石を取り扱うビジネス・コンサルタント等に何回もヒヤリン
グをした結果、当国には想像していた以上の貴石・宝石類(ルビー,サファイア,エメラルド,アクアマリン 等を含む)や鉱物類(レアメタルやウランを含む)が
賦存し、採掘されていることを実感した。
これらをもとに、「マラウイの鉱物図鑑」(日本語の電子版)や鉱物標本箱を作成した。しかしながら、 採掘の器具や用具それに加工技術がない、マーケット
が不足し不法な密輸が横行している、地質 に対する知識が不足している、投資者が中々居ない 等のため付加 価値を付けられず、 マラウイ
国経済発展への寄与はほとんどない、というのが実情である。 実務的な法制度の整備と、同国政府の計
画的かつ継続的な資金援助が必要である 等の提案を行なった。
2〜3年目にはダイヤモンド探査の実務に携わった。ダイヤモンドを胚胎する可能性のある火山岩の母岩鉱物キンバーライト(日本には無い)には磁気
探査が有効である との情報を得て、その露頭が見られる山間地で地下の賦存範囲を探るべく、現場で現地技術者たちとテント生活をしながら、現地踏査
や、調査所の倉庫に保管されていた年代物の磁力計を活用しての磁気探査を実施した。
また、有数のダイヤモンド産出国であるボツワナの地質調査所を訪ねて、実際の探査情報を入手したりもした。その結果想定された賦存キンバーライ
ト岩体に対して、実態を探るためのボーリング位置3ケ所を設定し提案した。 が、ここでも資金不足がネックとなって中々次へ進めなくて、中断したままで
ある。また、啓蒙のための地質博物館[or 鉱物展示室]設置構想(* 調査所所長も同じ構想を持っていた)や現地語の鉱物図鑑類編纂の必要性も提示し
た。
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