ジャスミンの風

                                         
                                           
マラウイ便り 4-3



 6月の下旬には、地質図に何ケ所か載っていて去年から気になっていたHot spring(温泉)を、 Zombaから東にあるチルワ湖に行く途中で見つ
けました。



写真にあるように小さな池ですが、近寄ってみるとかすかに硫黄の臭いがし、手を浸けてみると生ぬるい感じでした(15〜20℃?)。ちょうど浸か
っていた二人の青年は時々やって来るとのことでした。どこかに湧出口があるのでしょう。ということは地震の可能性もあるということで(以前に
調査所でもちょっとした揺れが感じられました)、耐震設計がなされていない当国では要注意ということです。
先日、当調査所で南東アフリカ各地から参加者を集めた地震学セミナーが開催されて、東アフリカ大地溝帯に接する南東アフリカは地震に見舞
われる恐れが十分あり、共同で地震監視網体制を整えるべきだ、との話も出ていたようです。当地の新聞にも載っていました。彼らは阪神淡路
大震災のことを知っていました。



 また6月の半ばには、去年まで調査所で有能な女性Geologistとして勤めていたMs.Chapolaが教えているMontfort College のGeography科
の学生30〜40人(男女ほぼ半々)を対象に講義をして来ました。

題目は「Japanese Culture」。先ずは自己紹介からということで、当方の姓名を漢字・ひらがな・カタカナで白板に書いて、日本語には同じ意味で
3種類の文字があることを説明。続いて、日本の位置から始まって国土面積・人口・GDP・平均寿命等をマラウイのものと比較しながら説明しま
した。さらに日本語のあいさつの仕方等も。そこから日本の季節(四季)、体制(男子世襲の天皇制・首相制度・仏教等)、衣食住(コメ文化・着物・
円通貨)、娯楽(音楽・演劇・スポーツ等)について順番に説明。持って来ていた京都の壁張り用の大きな数枚のポスターや観光パンフレットをも
とに京都の祭りや寺社についても披露しました(京都が国際観光都市でかつ世界遺産に登録されていることや、Zombaと同じようにかつて日本
の首都であったこと等も)。途中で団扇や絵葉書も配りました。最後にパソコンとプロジェクターを使ってCDで日本の音楽を聴きながら日本の風
景や家族の写真を見せたりもしました。


Q & A の時には、「能はどんな時に演じられるのか」とか「日本の若い人たちはどんな音楽や娯楽を楽しんでいるのか?」等の質問がありまし
た。
総じて日本は単一民族なので、多様な文化は持っていないのではないかと思っていたようで、「色々な西洋や東洋の文化が入り混じって生活し
ている」と答えると、意外だという風に感じたようでした。またTVで知ったのかカンフーやニンジャ(忍者)についての質問もありました。
一番最後に「マラウイは素晴らしい自然とダイヤモンドのような宝石を含む多くの天然資源を持っている」と挨拶して締めとしました。皆まじめに
熱心に聴いてくれ(1,000円札と100円玉・10円玉コインが返って来なかったが)、また幾つかの興味ある質問もあって彼らの人となりの一端を知
ることが出来、楽しく有意義なひと時を過ごすことが出来ました。
なお、京都のポスターと観光ガイドの一部は記念に進呈して来ました。



 



                                         
                                           


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