ジャスミンの風
マラウイ便り 4-2
これに先立って新会計年度に入ったということで、調査所恒例のGeneral Meetingが4日間、Blantyre寄りに10数km行った所の施設を借り切
って行われました。参加者は調査所本部の職員だけではなく、全国の支所や試験所等から集まった全員で、都合でどうしても参加出来ない人た
ちを除いて総勢130名ほどが前面に舞台装置のある大きな部屋に集合しました。
プロジェクターを利用したりして、女性参加者も含めて各代表者が20〜30分ほどの報告をした後、聴取者からそれぞれ質問やCommentがなさ
れます。モーターバイクが欲しいとかコンピュータの講習をして欲しいとかの要求もありました。的確なCommentに際しては大きな拍手が起き、
ときには所長や副所長からも助言や回答がなされます。言葉はほとんどがチチェワ語で、時々混じる英語である程度の雰囲気を理解するしか
ありませんでした。あとから議事録をもらって中身を確認しておかなければ……。
最終日には所長(Mining and HIV/AIDS, Geological Survey Department-Past,Present and Future)と副所長(Slope Stability Analysis
for town planning-Ncheu-)の講演があり、その間に所長からの薦めで当方もSpeechを行なわざるを得なくなりました。タイトルは「My
Career」ということで、プロジェクターを使って、日本の大学・就職先での専門研究・業務内容等を説明した後に、我が家の近所の風景写真(雪景
色や寺社等)や、からおけ(テレサ・テンの「つぐない」のVCD)を視聴してもらったりしました。「つぐない」の内容はLost love Storyで昨年JICAの
青年海外協力隊員の一人が歌ってマラウイで大ヒットしたNdimakukonda (=I love you)では無い、と説明したところ、大きな笑い声が起こりまし
た。
さらに名前を例にとって、日本語には同じ言葉でひらがな・カタカナ・漢字の3種類あること、それにあいさつの言葉のいくつかを紹介しました。ダ
イヤモンド探査に関する今回の業務はそれほどた易いものではないけれども、できる限り挑戦していきたい旨の抱負を披露しました。「マラウイ
にはマラウイ湖やムランジェ山(標高3002m)をはじめとする豊かな自然や伝統舞踊等の貴重な慣習が残っており、また宝石類を含む数多くの
鉱物資源にも恵まれている。"The Warm Heart of Africa"という立派な標語もある。この意味でマラウイは決して貧しくはなく豊かな国である、
と言える。マラウイ地質調査所の存在と諸活動は当国の発展に大変重要な役割と責任を担っている」と締めくくりました。
最後に、昨年MIRTDCに滞在中に作成した収集鉱物の標本箱およびマラウイ鉱物図鑑に触れて、マラウイの一般の人たちへの啓蒙や特に生
徒たちの教材としてそれらの必要性を強調し、さらに地質博物館あるいは鉱物展示館のような施設が出来ることが当面の夢である、と述べて40
分間ほどのSpeechを終えました。
最後は所長の話で「将来の成功のためにはいつも心に目標と希望を持って果敢に挑戦することが大事だ」という風な趣旨で、4日間に亘る
General Meetingを終りました。
夜には調査所の中庭で打ち上げパーティが盛大に行われました。そこでの話で、地質博物館には所長も少なからざる興味を持っていることが
分かりました。
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