ジャスミンの風

                                         
                                           
マラウイ便り 9-1


= 冬から夏へ =

  Kutentha(= 暑い) !! Kutentha kwambiri(= とても暑い) !!
ついこの間まで夜はヒーターを使っていたのが信じられないほどの変わりようです。
室内気温は夜でも30℃前後で、夕刻重いパソコンを提げてホテルに帰り着くと、衣服を脱いで
扇風機を回し放しにして、しばらくベッドで横になっている状況です(時には中庭に出て中秋の
満月を見ながら、阿倍仲麻呂の長安での望郷の思いは如何ばかりだったか、と感傷にふけっ
たこともあったのですが)。雨季に入る前の今が一番暑い時期なのでしょう。ホテルの朝食の
食卓にはスイカやマンゴーが出てくるようになりました。バナナ・パパイヤ・りんごはほとんど何
時も用意されています。そういえば大分前に、日本で「朝バナナ」がダイエット効果があるとか
で、バナナが品薄になった、というニュースを見ました。


このところ、日本語を話せる相手のいないもどかしさを感じて、ホテルの従業員相手に日
本語の挨拶を教え始めました。いくつかの例示をプリントアウトして手渡し、レストランやレ
セプションのカウンターや壁に貼り付けてもらいました。それが伝わったのか部屋掃除の
人たちや門の所に屯している警備員(警備会社から派遣)まで出会うと日本語で挨拶してく
れるようになりました。こちらも出来るだけ日本語で話しかけるようにしているのですが、
場合によっては「私は未だ習ってない」という人も居て、ああそうだったなということも当然
あります。レストランのウエイターやウエイトレスたちには、注文した料理を持って来た時
には「どうぞ」-「ありがとう」-「どういたしまして」というところまで来ています。また「……ご
ざいます」「……なさい」等のお客さんに対する丁寧語も教えました。レセプション(ほとんど
が女性)の所では数字の読み方もちょっと教えて、部屋の鍵の受け渡しの時にはそれで通
しています。先日もこういうやりとりがありました。暑苦しい夕方に帰って来た時に、居合わ
せたレセプションの女性に「今日はすごく暑くて疲れた」と言ったところ、「どうして」と聴くの
で「そんなに若くないから」-「いくつ?」-「当ててごらん」-「分からない」-「1942年生まれの
66才」-「へえ〜、50代にしか見えませんが」-「本当だよ」-「66て日本語でどう言うの」-「ロ
クジュウロク」-「分かった」というものです。うっかりしていて「この数字は覚えなくていい
よ」というのを言い忘れたのですが……。研修中の若い女性たちも何人か居て、やはり彼
女らは覚えが早いようです。すぐに反応が返ってきます。次は、「行ってきます」-「行ってら
っしゃい」,「ただいま」-「お帰りなさい」を教えようと考えています。多分いづれも関西訛り
の日本語になっているとは思いますが……。
配属先の地質調査所の職員相手にも、簡単な日本語の挨拶を覚えてもらっています。
当初聴かれたのは、日本語での挨拶は双方で違うのか?ということでした。例えば当地
のチチェワ語では朝の挨拶はおおむね次のようになります。「今朝のお目覚めは如何で
すか?」-「良いですよ。あなたは?」-「私も同じように良いですよ。どうも」-「どうも」という
具合です。日本語では単純で双方とも同じ言葉のみです。
やはり日本語を話すと気分的にスッキリします。順次語彙を増やしていこうと思っていま
す。

                  
  10月の初めに調査所職員の娘さんの結婚式があって、招待状を受け取ったので参加して来ました。
式の方はミニバスで北に10分ほど行った所にあるSt.Mary's Anglican教会で、暑い中をスーツを着て
出掛けました。娘さん(名前はMable)は8人兄弟姉妹の3女で26才、去年自宅に伺った時に会ったこと
があるのですが、花嫁衣裳を着けていたので見間違えるほどでした。結婚相手(Edson)は28才の会社
事務員で、Zombaで同じ職場でアルバイトをしていた時に知り合ったとのことです。可愛い衣装を着て
踊りながら進む子供たちの先導で父親にエスコートされて花嫁入場、司祭の祝福の言葉、ゴスペル賛
歌、宣誓、指輪交換、司祭たちによる祝福のお祈り、署名、写真撮影、……で、2時間余りでした。出席者
は100名ほどで、教会の扉は開けっ放しなので着古した服装でほとんどが裸足の近所の子供たちが鈴
なりで覗き込んでいました。ばら撒かれる飴が目的なのでしょう。



一旦帰宅して昼食後、今度は歩いて20分ほどの近くにある大学の大ホールを借り切っ
て披露パーティが催されました。中身はこれまでホテルの中庭等で見慣れた「踊りな
がらのお金の投げ入れ」で、司会者の巧妙な音頭のもとで色んな人たちに拠って幾度
となく繰り返されます。
使われるのは15円相当の紙幣で、最終的には15〜20万円ぐらい集まるようです。細
かい紙幣を持ち合わせてない人にはその場で両替もしてくれます。我々地質調査所
のメンバーも参加し、当方も壇上に上がって、調査所からのものとは別に、包装紙にく
るんで紫色のリボンを付けて用意しておいた贈り物(日本から持参していたT-シャツと
扇子を2ケづつと京都の英文案内書他)を「日本からのささやかな贈り物」と言って手渡
して来ました。一連の投げ入れや贈り物の騒動が終わり、ケーキを切って銀紙で包ん
だもののオークション(700円ぐらいから段々下がっていきます)でようやくお開きとなり
ます。外は薄暗くなっていました。
花婿は北方のRumphi勤務、花嫁は南方のBlantyre勤務とのことで、当面別居生活の
ようです。写真やビデオの専門家もいたのですが、当方が撮った多くの写真は後日
CDにコピーして進呈しました(パソコンは持ってないとのことでしたが)。デジカメで動画
も多く撮ったのですが、他のパソコンではソフトの関係で再生出来なかったので、いつ
か家を訪れた時に当方のパソコンを持って行って見てもらうことにしています。暑い中
で一日中スーツを着ていたので、とにかく疲れました。





                                         
                                           


http://www5f.biglobe.ne.jp/~jasumin/