ジャスミンの風

                                         
                                           
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 自宅の中は絨毯がところ狭しと敷かれ、壁や棚はいつもの我が家とは見まがうばかりの豪華に飾り付け済みで、庭や門の前の道路にはテント
が張られ、結婚式の準備におおわらわの様子でした。隣の大家さんの長女Sowathanaの結婚式が我が家でとり行われるのです。両家から100
人以上の多くの人々が参列し、31日の午後2時から式が始まりました。結婚披露パーティーには何度か招待されて出席したことがありますが、
式を通してずっと出席したのは今回が初めての体験です。疲れと睡眠不足が重なって頭がボーとしている状態で参加する羽目になりました。取
り仕切り役の先導で数人の僧侶を加えて夕刻5時頃まで花嫁花婿の種々の儀式があり、その間数回花嫁花婿ともカンボジア風、洋風他の衣装
替えをします。儀式の間は来客はずっと斜め座りで、慣れていない当方は足はしびれるし腰は痛くなってくるわで、一種の荒行のようでした。
       


 その後は撮影大会で夜8時頃から次の儀式が再び始まります。当地では沢山写真を撮って分厚いアルバムを作るのが慣習になっています。
その間、6時頃から庭や門前のテントの下で夕食を摂り、10時頃には夜食が出ます。10時過ぎにようやく終了。花嫁花婿の疲れも相当のもの
と察せられます(花嫁は、幸せなことだから苦にならない とは言っていましたが)。これらの儀式の様子は、プロのビデオカメラマンを通して居間
に置かれた大型モニターで逐次放映されていました。
 翌日は早朝からにぎやかな音楽が流され、7時から再び儀式が始まりました。大通りから派手に着飾った100人以上の人たちが果物や贈り物
の入った籠等を持って行列を作って式場に入って来るまで続きました。ちなみに当地でも祝儀を手渡す習慣があります。

      


 11時頃からテントの下で昼食。12時半頃来客は一旦帰宅。我々は昼食の後はダウンで2時間ばかり寝入ってしまいました。夕方5時からは1,
000人は優に入れるレストランを借り切って披露パーティー。色とりどりに着飾った招待客が入口で花嫁花婿に迎えられて次々に現れ、瞬く間に
テーブルは500人以上の人たちで埋まりました。生バンド・歌手付きの舞台があって、パーティーの間中ずっと演奏したり歌ったりしています。食
事をしたりしているうちに1時間ほどしてから花嫁花婿が現れ、ここでも何回かお色直しして各席をあいさつして回ります。今回はケーキカット等
は特にありませんでした。7時半過ぎには帰宅しやっとひと段落つくことが出来ました。式はまだまだ続いていたようです。「結婚式は体力勝負」
これが実感です。

       


 あとから聞いたところでは、花嫁花婿は当面大家の家に住み、新婚旅行はしばらく経ってからタイへ行くとのことでした。

 学校の方は11月から新学期が始まり、新入生も加わってにぎやかになって来ました。
 また11月の半ばから後半にかけて一味会のメンバーを含めて日本から3組のお客さんがあり、それぞれ楽しまれて無事に帰国されたようでホ
ッとしているところです。

                                 5/Dec./'04
  プノンペンの自宅にて





                                         
                                           


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