ジャスミンの風
*8 ウッジ〜ウオビッチ〜ショパンの生家〜ワルシャワ
8月25日(日)
朝もさわやかな空気で目覚め、ベランダから静かな朝の街を見下ろしました。
早々に、ハンナさんと目覚めのコーヒーをいただき、ご家庭のことなど少々聞かせていただきました。その時初めて、今年になってからご主人を亡くされ
たことを知りました。でも、その淋しさにもめげず、私達を歓迎してくださったハンナさん一家にとても感謝しています。そして、明るくて素直な子供達。きっ
と、すてきな大人に育ってくれるものと思います。国は違っても人の心は同じ。これからもがんばって、明るい楽しい家庭を作ってくださることを祈っていま
す。
いつまでも手を振って見送って下さったハンナさん親子の思い出と共に、ウッチの街がとても身近に、大好きな街になりました。本当にありがとうございま
した。
ウッジから1時間弱、ウオビッチの街の傍にあるニエボルフの宮殿を訪れました。
ウオビッチは綺麗な切り絵や、民族衣装が有名な街です。
ニエボルフの宮殿は、コズウフカやワンツートの大貴族の館にくらべると少し小さく感じますが、それでも大きな門から館までは優に100mはあるでしょう。
1階横の入り口を入り、正面玄関から2階へ上る階段には当時の流行を覗わせる白地に淡いブルーで描かれた、オランダ製のタイルがびっしりはめ込ま
れ、壁を飾っています。全て手描きで、描かれている絵も一つずつ違います。
そして中央にはポーランド最後の王、スタニワフ・アウグスト・ポニャトフスキの肖像画が掲げられています。そして、優雅に飾られたいくつもの部屋、立派
な書棚にぎっしりと分厚い本が並んだ図書室、外へ出ると手入れの行き届いた裏庭。どこをとっても宮殿です。
←少女の頃を想い出して(ちょっと怖い)
暑いさなか、庭の隅ではアイスクリーム屋さんが・・・もちろんゲット!
バスに乗り込み、次の目的地ジェラゾヴァ・ヴォーラに向かいます。
ジェラゾヴァ・ヴォーラは世界の超有名人、ショパンの生家のある所です。
門をくぐり、真直ぐ進むと白い建物が見えてきます。
憧れのショパンの生家。入口を入り右回りに各部屋が見学できます。台所や居間、そして生まれた部屋。珍しい縦型ピアノや、当時のピアノも展示され
ています。現代のピアノもあり、ピアノコンサートも開かれます。残念ながら私達は聞くことが出来ませんでしたが、きっととてもいい雰囲気で楽しめるのだ
と思います。
庭にもいろいろな木が植えられ、小川が流れ、あの美しい曲が生まれてくるのがわかる気がします。
←ちょっとお疲れのメンバー達
ゆっくり庭の散策を楽しんだ後、最後の目的地ワルシャワはむけて出発です。
1時間弱でワルシャワ・ゲットー跡に到着。今は記念碑だけしかありません。松本さんのお話を聞き、改めた戦争の恐ろしさを思います。
ホテルに落ち着き、休憩の後、夜のワルシャワ旧市街へ。ライトアップでまた魅力です。
旧市場広場を少し入ったところのレストラン「Recerska」で皆で夕食です。ピアノの生演奏が流れ、とても感じの良いお店です。鴨料理やゴロンカ、これは
名前のようにゴロっとした豚の腿の塩漬けを塩抜きして煮たものと思われます。その他、いろいろポーランド料理、もちろん「ウオッカ」もいただきました。
ピアニストに「ポロネーズ」をリクエストして、ルブリンで教えていただいたダンスで大騒ぎ、盛り上がりました。我がグループのピアニスト石井さんの素晴ら
しい演奏も聞かせていただきました。そして、ポーランド語で「お祝いの歌」や「国歌」を。他のお客から見れば、変な日本人のグループです。でも、皆さん
一緒に唄ってくれましたよ。
良い機嫌で店を後にして、ホテルへ。美人のウエートレスに「おかわりは?」と言われ、ついつい断れずウオッカを飲みすぎて、真直ぐ進めない方もあり
ました。ポーランドの若い娘は美人が多いんです。
帰り道で無名戦士の墓へお参りに立ち寄りました。暗い中、炎が灯され、衛兵が両横を守っています。衛兵交代の靴音が響く、静かな場所でした。
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