ジャスミンの風

                                         
                                           
*4 クラクフ




8月23日(金)

今日は、ヴェリチカ(岩塩採掘場)見学班と、オシフィエンチム(アウシュビッツ)見学班に分かれて出発です。
私は、以前ポーランドに来た時にオシフィエンチムを訪ねましたので、今回はヴェリチカ見学班に加わりました。でも、ポーランドを訪れる方は一度はオシ
フィエンチム(アウシュビッツ)を見学なさることをおすすめします。戦争の恐ろしさ、ここまで残虐になれる人間の怖さ、同じ人間として自分の中にもこの
残虐さが眠っている怖さ、二度と繰り返してはいけない歴史を見て、感じ、考えてほしいと思います。二度見るのは、私としてはとても辛く、苦しくなり耐え
られません。と、そんなこんなでヴェリチカへ向かいました。
バスで35分、ヴェリチカに到着です。

 ←ヴェリチカのチケット。蟻の巣の様な穴へ降ります。

公開されているのは地下125mのところまでです。これで全体の1/3強というので驚きです。半分位迄エレベーター降り、そこから先は階段です。グルグ
ル・・グルグル、どこまであるの?というくらい降りました。
そしてやっとスタート地点です。大きな扉を開け、3〜4m幅のトンネルを通り抜けて行きます。
壁を支える太い丸太は塩が吹き、まるで塩漬けされた化石のように、カチカチになっています。これでは腐りようがありません。
いくつも扉を通り抜け、出たのは天井が数十mという大きな部屋。こんなの大丈夫なの?という位、大きいのです。お塩です。でも岩なのです。想像以上
に黒っぽいのです。違うところ、それは懐中電灯で光をあてると、岩が光を通すのです。これで岩か塩か見分けられます。と言ってもほとんど全部塩で
す。ナメクジの気持ちがわかる位、塩に囲まれています。
こんな大きな部屋がいくつもあり、塩のシャンデリアが輝く教会や、コンサートがひらかれる部屋もあります。そして、あちらこちらに塩の彫刻があり、部屋
や通路を飾って目を楽しませてくれます。これ全〜〜〜部 シオ!? と叫びたくなるくらい「お塩」なのです。

     



そして、ずーーーと深い所には、深い緑色の地底湖が神秘的に浮かび上がります。この湖、身体も浮かび上がり、自殺には不適格です。もちろん塩は
飽和状態。
ガイドは初老のポーランド人で、とても好感の持てる人でした。松本さんにジョークまで上手に通訳していただき楽しい2時間余りの観光でした。
お土産はもちろんミネラルいっぱいの岩塩。ピンク色をしています。お料理用に、飾り物、それに入浴用、いろいろあります。日本へ持って帰られる方へ
ご注意!ポーランドと違い、日本は湿度が高い為、飾られる時は必ずケース(密閉)に入れて、できれば乾燥剤を。そうでないと、ある日気がつけば溶け
て無くなっていますよ。
午後はクラクフに戻り、市内散策に。バヴェル城は時間が無く、大聖堂のみ見学。キラキラ黄金に輝く屋根が印象的です。

     

そして、先日天皇陛下も訪れられたヤギェウォ大学へ。ポーランド最古の大学で、コペルニクスや、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世もここで学ばれました。

     

この後、大急ぎでチャルトリスキ美術館へ。お目当ては、ダ・ヴィンチの「白テンを抱く貴婦人」。日本でも観ましたが、やはりポーランドで、チャルトリスキ
美術館で観たいというのが、私の希望。絵画は、その場所、その空気の中で観るのが一番と思っています。ささやかなゼイタクです。静かに落ち着いた
雰囲気の中で、ゆっくり堪能しました。
夕食は中央市場広場近くの「ポッド グルシュコン」(洋ナシの下)というレストランで会食。お店の名前にもなっている洋ナシのデザートが有名なお店で
す。
食後、フラリ、フラリと中央広場の露店や、お土産屋をひやかし、ホテルへ。これも旅の楽しみです。




                                         
                                           


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