ジャスミンの風

                                         
                                           
4 -3- アンコール・トム




8/16(土) 晴れ;

  朝陽を見るために朝5時20分にホテルを出発。迎えの車で薄暗い中をアンコール・ワットの西参道に向かう。10分ほどで到着し、沢山の観光客と共に
日の出を待つ。やがて5基の塔の少し南側の雲間から朝焼けが見え始める。荘厳で素晴らしいのひとこと。見てる間に明るくなり 陽は登ってしまい、一大
イベントがあっけなく終わってしまった。

       


ホテルでゆっくりと朝食を摂った後 アンコール・ワットを東に 昨日夕陽を眺めたプノン・バケンを西に見ながら、アンコール・トム(12世紀末〜13世紀初め
に建立;トムは大きいという意で、周囲12km・高さ8mの赤っぽいラテライト石の城壁に囲まれている)に向かう。

          

車で巨大な四面仏の微笑む南大門をくぐり抜け、1.5kmほど走って中央部に位置するバイヨン寺院に到着。往時は何百も在ったという「クメールの微笑」
四面仏(観音菩薩像)の顔、顔、顔---が迎えてくれる。その数・大きさ・規模・彫刻の素晴らしさ、さらにそれらの周囲や回廊に所狭しと彫られた物語性のあ
るレリーフの精緻さにもに圧倒される。これらの前に立つと、当時の為政者ジャヤヴァルマン七世の権力の大きさ・信仰心の厚さがひしひしと伝わってく
る。これらの北側には「象のテラス」「ライ王のテラス」等の広大な王宮跡や王宮広場跡、さらにライ王のテラスからは真っ直ぐ東向きに「勝利の門」へと凱
旋道路が伸びている。どれもこれも圧倒されるばかりで、ただ無言で感嘆する以外に無い。

          

  レストランで昼食後、40kmほど離れた「バンテアイ・スレイ(967年建立;女の砦の意)」を訪ねる。舗装された道路を約1時間走り到着。周囲が400mほどの
小さな寺院で、ピンク砂岩に彫り深く彫刻された優美な微笑をたたえたデバター(女神像)は「東洋のモナリザ」と称され、かってフランス人作家のアンドレ・
マルローが盗掘騒ぎをまきおこしたのもむべなるかな、といういわく付きの寺院である。どのデバターを見ても、しなやかな身体の線と洗練された生き生き
とした表情に魅せられる。1,000年以上も前の彫刻群がよくぞここまで残っているものだと思う。ただただ感動あるのみ。

          


          


  1時間ほどでそこを辞し、アンコール・トムの方へ引き返して タ・ソム(12世紀末に建立)を訪ねる。ここはかなり破壊が進んでおり、微笑をたたえるふくよ
かなデバターの顔を植物の蔓が締め付けていて、昨日見学したタ・プロームと同様 自然の驚異を実感する。


        

 
車に乗る前に 寄って来た物売りの子供からメイドへの土産としてアンコール・ワットを描いた扇子を2本購入(計3$)。
  夕食は市内のレストランで済ませ、6時半頃ホテルに帰着。ゆっくりと疲れを取る。





                                         
                                           


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